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●4月28日(土) 東京・秩父宮ラグビー場

香港戦を翌日に控えた今日、日本代表は試合会場となる秩父宮ラグビー場で前日練習を行いました。

日本代表チームは、本日も2チームに分かれてトレーニングを実施。まず香港戦メンバー外がトレーニングを実施。ウォーミングアップから、パスドリル、ディシジョンメーキングドリルの後、フィットネスを交えたチームランを行いました。時間にしては、50分程度でしたが、しっかり体を苛め抜いたトレーニングとなりました。

この直後から、明日の香港戦出場メンバーの練習がスタート。ウォーミングアップの後、箕内キャプテンが選手を集め、「短い時間だけど、明日の試合を意識してしっかりやろう」と声をかけキャプテンランがスタートしました。昨日の練習では、簡単なミスが多く、我々が目指すラグビーが影に潜んでいましたが、今日の練習では、テンポの早い攻撃が何度も見られました。代表経験の浅いFW陣を箕内キャプテンが束ね、日本人のみとなったBK陣は、初キャップとなるリーダー廣瀬が巧みに動かしていきます。
明日の香港戦は、先週の韓国戦以上のパフォーマンスを見せてくれるに違いありません。
プレーヤーの競争意識が、より高いパフォーマンスとなり、日本ラグビーのレベルアップに繋がっています。次のステップに進むためにも、明日の香港戦は、80分間しっかりと戦い抜きたいと思います。

明日の14:00、秩父宮ラグビー場で共に戦いましょう。

◎カーワン ヘッドコーチ
「選手選考に関しては、今までのコメントどおり、この4試合で選手全員を出すということに変わりはありません。
明日のメンバーに対しては、自分の持っているものを全部出してほしい。まだまだやることは多いですが、この3週間でやらなければいけないことは、達成できた。チームとしてやりたいことをしっかりできているかがキーポイントになるだろう。韓国戦の特に後半に関しては、メンタルの部分が大きいとは思うが、ゲームプランとかけ離れたプレーをしていた。我々のゲームプランを80分間全うできるかどうか。そういった部分をしっかり見たいと思う」

◎箕内キャプテン
「メンバーは大きく入れ代わったが、グラウンドでの練習は同じ時間やっているので特に問題ではありません。先週より、一回り大きくなった日本代表を見せられるのではないかと僕も楽しみにしている。香港に関しては、しっかりとしたコーチング体制を敷いたという情報もあるので、去年のようにはいかない厳しい試合になると思うが、気を抜かずにしっかりやっていきたい。韓国戦ではとどめを刺すことができなかった。そういった部分を踏まえて、80分間しっかりと戦い抜きたい。
この一週間で、我々が目指す早さに磨きがかかり、理想に近づいてきている。しかけの早さを追求して緩急をつけたゲーム展開をしていきたいと思います」

キックオフは重要な起点となる リーダー廣瀬がBKラインを組み立てる
キックオフは重要な起点となる リーダー廣瀬がBKラインを組み立てる

クイックラインアウトも磨きがかかった 選手・スタッフの信頼が厚い箕内キャプテン
クイックラインアウトも磨きがかかった 選手・スタッフの信頼が厚い箕内キャプテン

短い時間だったが集中して練習が行われた
短い時間だったが集中して練習が行われた

●4月27日(金) 千葉県・日本エアロビクスセンター

香港戦まで2日となった今日、日本代表は千葉での合宿を打ち上げ、午後、東京に移動しました。

ストレッチを行う選手たち ディフェンスへの素早い対応を図る
ストレッチを行う選手たち ディフェンスへの素早い対応を図る

午前中は、香港戦メンバーとメンバー外が分かれて練習を行いました。まずは、香港戦メンバーがグラウンド入り。ウォーミングアップでストレッチを行い体を温め、ディフェンスドリル、キャッチングドリル、ランナーシステムを実施し、これまで取り組んできたものを再確認しました。その後、試合を想定したチームランを行いました。チームランでは、様々なグラウンドポジションで的確なムーヴを選択しながら、アタックを繰り返しました。ラインアウトやスクラムなどセットプレーからのリスタートも併せて確認。香港戦に備えるべく多くのオプションを確認しました。

時折、ミスが起きるとカーワンヘッドコーチ、ドゥーリーアシスタントコーチ、バーンスキルコーチが厳しく指摘。ミスに至った経緯を再確認し、再発防止に努めました。カーワンHCが指摘するのは、ミスを責めるのではなく、適切な判断ができたかどうか。選手たちにとっては、自分たちのアタックと相手ディフェンスを広い視野をもって見なければなりませんが、我々、日本代表が目指すラグビーには不可欠な要素となります。実戦形式の練習を行うことで試合での好パフォーマンスが生まれます。トライ・アンド・エラーを繰り返しながら、日本独自のラグビースタイル形成を目指していきます。

チームランの後は、FWはラインアウト、BKはインディビジュアルスキルを実施。特にFWはコミュニケーションを高め、世界に通用する早さと高さを持ったラインアウトを目指し、取り組みました。

その後、ジムでウエイトトレーニングを行い、練習を終えました。

香港戦のメンバー外は、ジムでのウエイトトレーニングから練習をスタート。今後の試合に備えてしっかりとトレーニングに取り組みました。

グラウンドに出てからは、香港戦メンバーと同様の練習を実施。集中力を切らすことなく短時間でしたが、濃密な練習となりました。

明日28日は、試合会場となる秩父宮ラグビー場での前日練習となります。香港戦に万全な体制で臨むべく、しっかりとした練習を行い、テストマッチを迎えたいと思います。

引き続き、温かい応援をよろしくお願いいたします。

◎カーワン ヘッドコーチ

「香港戦に臨むメンバーには、練習でやってきたことを出してほしいと思います。心配事で頭が一杯にならないように、勝ち負けというよりもこれまで取り組んできたことをグラウンドで出してほしい。
(箕内選手のみが2戦連続の先発出場となるが)箕内に関しては、香港戦メンバーには、日本代表の経験の少ないプレーヤーが多いため、彼の存在は非常に大きいものになるはずです。彼のリーダシップを信頼しています」

ボールキャリアーをサポート ディフェンスを引き付けスペースを突く
ボールキャリアーをサポート ディフェンスを引き付けスペースを突く

アタックがディフェンスをコントロール 世界に通用するラインアウトへ
アタックがディフェンスをコントロール 世界に通用するラインアウトへ

カーワンHCを中心に円陣を組む
カーワンHCを中心に円陣を組む

●4月26日(木) 千葉県・日本エアロビクスセンター

4日目を迎えた香港戦直前合宿。本日も午前のみのトレーニングとなりましたが、内容はハードなものとなりました。

フォーカスはディフェンス。練習前にはチームミーティングを行いフォーカスポイント、ならびに目指すべき方向性などを確認しました。

ウォーミングアップでは、グラウンドを周回しながらストレッチを行い体を解しました。そして、二人一組で体幹を鍛えるドリル、長縄跳びを5人一組でディフェンスアップコールをかけて跳ぶコミュニケーションドリルをこなして体を温めました。

その後、タックルバックを使ったラックスキルトレーニングを実施。もちろん、アジリティーの要素も含まれ、素早くポイントに走り込みボール争奪に加わりながら、相手に負けない力強い姿勢を体に覚え込ませました。

ウォーミングアップ 体幹を使ったW-upドリル
ウォーミングアップ 体幹を使ったW-upドリル

長縄跳びでコミュニケーションをより高める 素早くポイントに入り力強い姿勢をつくる
長縄跳びでコミュニケーションをより高める 素早くポイントに入り力強い姿勢をつくる

さらに、チームを2つに分け、ディフェンスへの入り方、低い姿勢で3つのラックに入り込むスキルトレーニングを行いました。ディフェンスへの入り方に関しては、ドゥーリーコーチから細かなステップとインサイドショルダーを意識して前に出るということが伝えられました。我々、日本代表にとってディフェンスは、いわば生命線。攻撃的なディフェンスから好機を掴み、チャンスをものにしていかなければなりません。今日の練習で取り組んだのは、非常に細かい部分でしたが、世界を席巻するディフェンスのファーストステップとしてベースになる非常に大切な部分です。選手たちも意欲的に取り組んでいました。

ラックスキルでは、ゴムバンドを使い我々が目指す世界一低いラックの高さに設定し、それを潜り抜ける練習を実施。それに常に取り組んできたステップインからのラックなどを加え、3つのポイントでトレーニングを実施しました。

そして、15対15でのアタック・ディフェンスを行いました。チーム内でのコミュニケーションも日に日に良くなり、練習で取り組んでいるプレーも随所に組み入れられています。試合形式の練習の中でのディフェンスの精度も上がってきました。それを破るためのアタックの意識も高くなり、ATとDFの相乗効果が生まれています。箕内キャプテンも「韓国戦よりも香港戦はいい試合をしないといけないと思っている」と語るように香港戦は、さらに進化した日本代表をお見せできると思います。

アタック・ディフェンスの後には、20分間のインディビジュアルトレーニングを実施。選手個々で自分のスキル向上に努めました。

夕食前には、箕内キャプテンを中心とした選手ミーティングを行い、選手同士でコミュニケーションを図りました。

明日は、午前に千葉で最後の練習を行い、午後東京に移動します。

低く・早く・激しく 世界一の低いラックを目指して
低く・早く・激しく 世界一の低いラックを目指して

一糸乱れぬDFライン しっかりノミネートする
一糸乱れぬDFライン しっかりノミネートする

アタックの精度も高くなった 廣瀬コーチによるキャッチングドリル
アタックの精度も高くなった 廣瀬コーチによるキャッチングドリル

●4月25日(水) 千葉県・日本エアロビクスセンター

香港戦直前合宿も3日目を迎えました。本日は、朝からあいにくの雨。冷たい雨が降る中での練習となりました。

今日は午前中のみの練習となり、FWとBKに分かれて実施しました。FWは、スクラムセッションを実施。永田コーチ、トニー・フィルプスポットコーチが中心となり、韓国戦のスクラムをレビューするミーティングを行った後、グラウンドに出ました。体幹を鍛える相撲や、1対1などを行った後、スクラムマシーンを相手にインパクトや8人でのまとまりを意識して取り組みました。そして、最終的には8人対8人のライブスクラムを実施。IRBの新ルールの適用後初の国際試合となった韓国戦の修正点を鑑みながらのスクラムとなりました。激しいスクラム練習となりましたが、クラウチ→タッチ→ポーズ→エンゲージという4段階のタイミングが合わず組み急いでしまったり、1対1に固執し崩れてしまったりと、試合であれば、ペナルティーになりかねない面もありました。練習後、フィルプスポットコーチからは、「今日は組み急ぎ、崩れたスクラムが7つあった。試合なら7回相手ボールになる。対面との1対1の勝負をするのではなく、8人で強固なスクラムをしっかり組もう」と選手たちに語りました。スクラム後には、グラウンドを移し、フィットネスを実施。体をいじめ抜いて練習を終えました。

相撲で体幹を鍛える 北川選手にアドバイスする相馬選手
相撲で体幹を鍛える 北川選手にアドバイスする相馬選手

箕内キャプテンを中心に修正点を確認 8対8のライブスクラムを実施
箕内キャプテンを中心に修正点を確認 8対8のライブスクラムを実施

プレーの起点となるスクラムの重要性を語るフィルプコーチ 1対1で姿勢をとる
プレーの起点となるスクラムの重要性を語るフィルプコーチ 1対1で姿勢をとる

BKは、FWから1時間遅れで練習を開始。パススキルを中心にトレーニングを実施。マイケル・バーンスキルコーチが考える効果的かつユニークなドリルに取り組みました。小さなモーションで正確なパスを放るための練習を繰り返しました。その後は、ディシジョンメーキングを含むパスドリルを実施。終始、パススキルの向上に努めました。最後は、FWと同様にフィットネスを実施。選手たちの疲労は蓄積されていますが、この時期にしっかりと走り込み、今後の試合に備えるべく追い込みました。

全体練習終了後には、キッカー練習を実施。SOアレジ、廣瀬、安藤、小野、CTB大西、FB有賀がバーンコーチと共にプレースキックの精度アップに取り組みました。日本が誇る名キッカー廣瀬コーチも、積極的に指導にあたっていました。

本日の午後は、練習はなし。選手たちはカーワンヘッドコーチ、太田正則ストレングス・コンディショニングコーチとの面談をこなしました。4月7日の日本代表始動から2週間が経過し選手たちの疲労も徐々にたまってきています。しかし、メディカルチームの献身的なサポートと選手たちの強い意志によって大きなケガ人もなく、合宿が行われています。

今週の香港戦では、韓国戦以上のパフォーマンスを発揮してくれると思います。引き続き、温かいサポートをお願いいたします。

広い視野を持ち、アングルに走り込む 小さなモーションで正確なパスを
広い視野を持ち、アングルに走り込む 小さなモーションで正確なパスを

フィットネスを行うBK陣
フィットネスを行うBK陣

●4月24日(火) 千葉県・日本エアロビクスセンター

香港戦直前合宿2日目。本日は、この合宿最初で最後となる午前・午後の2部練習を実施しました。

午前中は、FWとBKそれぞれに分かれ、グラウンドとジムを交互に使用しトレーニングを実施しました。グラウンドでは、FWはラインアウトに特化。ラインアウト精度のさらなるアップを目指し、様々なドリルを行いました。スローワー、ジャンパー、サポーターとそれぞれの役割に分かれてトレーニングを実施。その後は、5つのポイントを設定し、ラグビーボール、メディシンボール、テニスボール、ミニボールをキャッチしていくドリルを行い、コミュニケーションを図りました。最後は、2チームに分かれて実践的なラインアウトを実施しました。

BKは、ディフェンスを引き付け、スペースを意識させるカットドリル。アングルをつけて走り込むランニングドリル。アングルとパスドリルをあわせたドリルを実施しました。そして、カウンターアタックの確認を行いました。カウンターアタックでは、WTB・FBがコミュニケーションを取り、ディフェンスとの距離、スペースを把握していくことが重要となります。今日の練習でも、カーワンHCから、それぞれのポジションに細かな指示が与えられました。

コンパクトに高く跳ぶ バーンコーチがスローワーを指導
コンパクトに高く跳ぶ バーンコーチがスローワーを指導

パワーポジションを取ってしっかりとサポート 多方面から飛んでくる様々な種類のボールをキャッチ
パワーポジションを取ってしっかりとサポート 多方面から飛んでくる様々な種類のボールをキャッチ

午後の練習前には、ミーティング。韓国戦のレビューを行いました。良い部分もありましたが、我々が目指すラグビーには、まだまだ修正点を克服していかなければなりません。今日のミーティングでは、韓国戦のビデオを見ながら修正点をチームで洗い出しました。

グラウンドでは、1時間弱の短い練習でしたが、非常に集中した密度の濃いものとなりました。ウォーミングアップでは、ラダー、ディシジョンメーキング、ストレッチのあと、1対1ディフェンス、アングルへの走り込みとパススキル、ラックスキルの3種のドリルを実施。ラックスキルでは、低く力強い姿勢でラックに入るためにゴムで高さを設定し、その下を潜り低く・強い体制を保ちながらラックに入る練習を繰り返し実施しました。頭を下げただけの腰高の姿勢ではなく、前を見据え、しっかりと膝から低い姿勢を作ることを体に覚え込ませました。

最後は、20分間のチームランを実施。激しいディフェンスと鋭いアタックが繰り返される白熱したものとなりました。ディフェンスは、終始、日本代表が目指す前に出る激しいDFを繰り返し、アタックは、スペースを意識し、積極的にサインプレーを使っていました。キックオプションも効果的に使い精度も上がってきました。

練習後の個人練習では、多くの選手がインディビジュアルスキルの向上を目指しました。

明日は、午前中のみの練習となります。

スペースに走り込む アングルを意識
スペースに走り込む アングルを意識

SO廣瀬がBKを走らせる カウンターアタックを仕掛ける
SO廣瀬がBKを走らせる カウンターアタックを仕掛ける

一対一で勝負する 試合を想定した激しいチームランとなった
一対一で勝負する 試合を想定した激しいチームランとなった

●4月23日(月) 千葉県・日本エアロビクスセンター

前日の韓国戦を勝利で終えた日本代表は、本日、香港戦の準備のため、東京から千葉に移動しました。

到着後、昨日の出場メンバーは、施設内プールにてリカバリーを実施。試合の疲れを取り除くためしっかりとストレッチ等を行いました。リザーブと、メンバー外の選手たちは、ウエイトトレーニングを行い、次戦の香港戦に備えました。

明日から、香港戦に向けたトレーニングが開始されます。首脳陣は朝から夕方まで昨日の韓国戦のレビューを実施し、修正点を洗い出しました。カーワンHCが語ったように、まだまだ50点の出来です。今週の香港戦をしっかり戦いさらなる成長を皆さんにお見せしたいと思います。

引き続き、応援をよろしくお願いいたします。

昨日、韓国戦の後、チームディナーを開催し、韓国戦で初キャップを獲得した7選手(SH吉田、SOアレジ、CTBロビンス、CTB平、HO青木、LO北川(勇)、SO小野)にキャップが贈られました。それぞれスピーチでは、代表への熱い思いとさらなる自身のレベルアップを語ってくれました。

左から、SO小野、LO北川(勇)、CTBロビンス、SOアレジ、SH吉田、CTB平、HO青木の各選手。右手前は松原選手です
 
左から、SO小野、LO北川(勇)、CTBロビンス、SOアレジ、SH吉田、CTB平、HO青木の各選手。右手前は松原選手です