HSBC アジア五カ国対抗
●5月17日(土) 新潟

日本代表新潟合宿5日目。いよいよ、アジア五カ国対抗最終戦となる香港戦を翌日に控えた日本代表は、試合会場となる東北電力ビッグスワンスタジアムでキャプテンランを実施しました。

サッカー・Jリーグのベストピッチ賞も獲得したこのスタジアムの芝生は、本当に素晴らしく、カーワンHCら王国のグラウンドを知るコーチ陣も絶賛。我々、日本代表にとってこのアジア五カ国対抗の最後を飾るに相応しい最高の舞台が整いました。

練習の前には、ロッカールームでミーティングが行われ、明日の香港戦に向け最終確認をしました。また、今日を最後にマイケル・バーンコーチが日本を離れるということで、バーンコーチから選手たちへ「この3週間、皆と過ごすことができて、本当に楽しかった。毎日のように君たちの成長を感じることができました。明日の試合では、必ずアジア五カ国対抗のトロフィーを自分たちのものにするために、自分自身を信じて戦ってください。そして、次のステップに進んでください。ありがとう」とのメッセージが贈られ、我々からは全員の感謝の気持ちを込めて大きな拍手を贈りました。

グラウンドに出てからは、いつものように、短いウォーミングアップの後、ディフェンスコミュニケーションを確認し、グラウンド上には、選手だけが残りました。
そして、箕内キャプテンを中心に、キックオフやラインアウト、スクラムなどからのアタックを確認して、最後の練習を終えました。

練習後も、アレジ選手やニコラス選手はキック練習、FWはラインアウトの合わせを行うなど、明日の香港戦へ向けて調整をしっかりと行いました。

12日に新潟入りしてから、新潟県協会の関係者の皆さんを中心に、練習やその他の環境整備や、試合に向けた告知活動等にご尽力いただき、試合に向けて多大なサポートをいただきました。そのおかげで、朝、宿舎周辺をランニングしていれば、「ラグビーでしょ?頑張って!」と声を掛けてくれたり、ジム近くのコーヒーショップでは、カップに「頑張れ、JAPAN!」と手書きのメッセージを加えてくれるなど、市民の皆様の応援に包まれて明日の試合を迎えることができます。
明日の試合は、新潟の皆様への感謝の気持ちをこめて戦いたいと思います。

また、明日は、記念すべきアジア五カ国対抗初代王者に名を刻む試合となります。ぜひとも、スタジアムにご来場いただき、我々と共に戦い、共に優勝の喜びを分かち合いたいと思っています。
日本代表の応援よろしくお願いいたします。

全員で円陣を組んで最後の確認   東北電力ビッグスワンは、最高の状態で我々を迎えてくれた   グリッドパスで体を温める   DFは、素早く内側から人数を揃える
全員で円陣を組んで最後の確認   東北電力ビッグスワンは、最高の状態で我々を迎えてくれた   グリッドパスで体を温める   DFは、素早く内側から人数を揃える

ボールアウトと同時に一気に上がる   箕内キャプテンを中心にチームは一つになる   今日でチームを離れるバーンコーチを中心に円陣を組むFW陣   安定感を増すラインアウト
ボールアウトと同時に一気に上がる   箕内キャプテンを中心にチームは一つになる   今日でチームを離れるバーンコーチを中心に円陣を組むFW陣   安定感を増すラインアウト

初先発の田中選手   プレーの合間に問題点をしっかり話し合う
初先発の田中選手   プレーの合間に問題点をしっかり話し合う
●5月16日(金) 新潟・南万代小学校

日本代表新潟合宿4日目。本日の日本代表は練習を行わず一日オフとし、各選手試合に向けての休養をとりました。
そんな中、オフの時間を利用して、市内にある南万代小学校に11名の選手が、学校訪問に行ってきました。参加したのは、大野選手、西浦選手、大西選手、谷口選手、猪口選手、猪瀬選手、佐藤(貴)選手、佐藤(平)選手、青木選手、ホラニ選手、田中選手の11人。全11クラス約300人の児童とともに楽しい時間を過ごしました。

学校到着後、体育館で歓迎の会が開催され、児童代表の4人から、「ようこそ、南万代小学校へ」という温かい歓迎の言葉をいただきました。
その後、11名の選手たちがそれぞれ自己紹介をしました。順に自己紹介が進む中、パグのニックネームでおなじみの猪瀬選手は、「パグちゃんです!」と高いトーンで自己紹介、これには、全校児童の皆さん大爆笑でした。
全員の自己紹介の後には、質問タイム。「いままで一番手ごわかった相手はどこですか?」や「この中で一番強い選手はだれですか?」といった、なかなか厳しい質問に選手はたじたじ。それでも、「ラグビーをやめたくなったことはありますか?」という質問にはキッパリ「ありません!」と答え、大きな拍手をいただきました。

会の最後に、各選手の担当クラスを決めるくじ引きが行われ、担当クラスの児童が選手を連れて教室に戻りました。選手を中心に子供たちの輪ができ、体育館から出るまで一苦労でした。

そして、待ちに待った給食タイム。机の並び替えから配膳まで子供たちとテーブルを囲みながら筍ご飯、ししゃもの揚げ物、野菜の和え物、スープなど若かりし頃食べた懐かしい味を思い出しながら、子供たちとのふれあいを楽しみました。

給食の後は、グラウンドで皆と一緒に鬼ごっこやラグビーボールを使ったボール遊びを行いました。選手たちと手を繋いで離さない子供たちや、ラグビーボールを抱えて必死に走り回る子供たちとともに約45分の昼休みを目一杯使って、楽しみました。
その後は、再び各クラスに戻って、お別れの会。子供たちから感謝の言葉を頂いて、各教室を後にしました。

その後も、別れを惜しんで控え室まで選手を追いかけてくる子供たちや、学校の出口まで見送りにくる子供たちの姿に、選手たちは後ろ髪を引かれる思いで、南万代小学校から失礼しました。参加した選手たちは一様に、「楽しかった。給食もおいしかったですし、子供たちから力をもらいました。」と語り、子供たちとの交流を楽しんだ様子でした。

今回、我々日本代表チームを温かく迎えていただいた南万代小学校のすべての皆様に感謝申し上げますとともに、皆さんからもらった力を18日の香港戦で爆発させたいと思います。
チームはいよいよ明日、東北電力ビッグスワンでキャプテンランを行い、試合に向けた最後の調整を行います。

体育館での歓迎の会   児童代表から歓迎の挨拶   各選手の自己紹介   体育館から教室へ
体育館での歓迎の会   児童代表から歓迎の挨拶   各選手の自己紹介   体育館から教室へ

小さな子供たちに囲まれる大西選手   谷口選手の力コブにさわる   質問に答える田中選手   3年1組担当の西浦選手
小さな子供たちに囲まれる大西選手   谷口選手の力コブにさわる   質問に答える田中選手   3年1組担当の西浦選手

5年1組担当の猪口選手   1年生担当の谷口選手   6年1組担当の青木選手   2年2組担当のホラニ選手
5年1組担当の猪口選手   1年生担当の谷口選手   6年1組担当の青木選手   2年2組担当のホラニ選手

4年1組担当、大野選手   5年2組担当、佐藤貴志選手   6年2組担当、佐藤平選手   選手の両手を握ってはなさない子どもたち
4年1組担当、大野選手   5年2組担当、佐藤貴志選手   6年2組担当、佐藤平選手   選手の両手を握ってはなさない子どもたち

2年1組担当の猪瀬選手   見送りに来てくれた子どもたちと
2年1組担当の猪瀬選手   見送りに来てくれた子どもたちと
●5月15日(木) 新潟

日本代表新潟合宿3日目。新潟は快晴。非常に温かい気候の中でトレーニングを行うことができました。また、この日は新潟各地で試合のPR活動を行いました。

午前中は、チームを3グループに分け、宿舎近くのジムを使ってウエイトトレーニングを行いました。

昼食前には、太田GMと箕内キャプテンが、泉田・新潟県知事を表敬訪問。今回の新潟県の行き届いたホスピタリティに感謝申し上げ、試合への意気込み等をお話しさせていただきました。泉田知事からは、試合への激励のお言葉を頂戴しました。

午後は、昨日に引き続き、新潟ビッグスワンスワンフィールドでのトレーニングを行いました。1時間弱の短い内容でしたが、チームランを中心にしっかりと集中力を保った練習となりました。

ラダーや、ボクササイズを取り入れたウォーミングアップの後、2つのトレーニングを交互に行うスキルローテーションを実施。アングルやパンチパスのスキルを組み込んだキックキャッチと、ディフェンスラインスピードとDFコンタクトを行いました。

その後は、ラックテクニックを実施。今週のテーマとしているラックの精度アップのために、繰り返し行われました。重要なのは、ボールプレゼンテーションと相手DFのスイープをしっかりと行うこと。タックルシチュエーションから何度も行いました。

その後は、香港戦に出場が想定されるメンバーを中心にチームランを実施。各場面・状況によって攻守を交代しながら約20分間行われました。すべてのプレーに選手間のコミュニケーションが取れていることが見て取れ、精度や判断にも迷いがない集中した時間となりました。アタックに関しては、4月15日のキャンプイン以来取り組んできたグラウンドを大きく使う攻撃ラインが機能し、スピードあるアタックが何度も繰り広げられました。DFに関しても、昨年をベースにもう1ステップ上の速さ、激しさを求められていますが、ここにきて統一感あるディフェンスラインが引けています。

香港戦に向けた実質、最後の練習をいいかたちで終えることができました。

練習と並行して、この時間の新潟放送の生放送の情報番組『イブニング王国』に太田GMと大野選手が生出演。新潟県民の皆様にラグビーの魅力をお伝えしました。

さらに練習後には、新潟市中央区にある『ラブラ万代』にて、大野選手、相馬選手、菊谷選手、遠藤選手、吉田(朋)選手の5名がサイン会に参加。100名以上が集まり大盛況となりました。

今日は、18日の香港戦に向けたPRデーとなりましたが、これを機会に一人でも多くの皆様がスタジアムにお越しくださることを願っています。

明日の日本代表はオフ。試合に向け体を調整します。また、昼には南万代小学校へ11名の選手が学校訪問を行います。新潟の子供たちにラグビーの魅力をしっかりと伝えてきたいと思います。

先週のトレーナー・オブ・ウィークは二人。昨日の猪口選手と相馬選手   入念なストレッチを行う佐藤(貴)選手と西浦選手   ボクササイズも取り入れている   DFのラインスピードとヒット
先週のトレーナー・オブ・ウィークは二人。昨日の猪口選手と相馬選手   入念なストレッチを行う佐藤(貴)選手と西浦選手   ボクササイズも取り入れている   DFのラインスピードとヒット

キックキャッチはしっかりとハンズアップ   激しいラックスキル   確実にスイープする   重心を低くして押し込む
キックキャッチはしっかりとハンズアップ   激しいラックスキル   確実にスイープする   重心を低くして押し込む

FWの分厚いサポートで近場を攻める   ボールアウトと同時に一気に前に出る   アレジ選手のペナルティキックで練習を終えた
FWの分厚いサポートで近場を攻める   ボールアウトと同時に一気に前に出る   アレジ選手のペナルティキックで練習を終えた
●5月14日(水) 新潟

日本代表新潟合宿2日目。今日の新潟は、晴れたり曇ったり、雨が降ったりと不安定な天候でした。とりわけ午後の練習時には、横殴りの強い雨に打たれながらのトレーニングになりました。

選手たちは午前中、各コーチ陣との1オン1ミーティングや、太田正則コーチとともにジムでトレーニングを行いました。

午後の練習前には、チームミーティングを行い、香港戦に向けた戦術や今日のトレーニング内容などを確認しました。

そして、本日の練習会場となった東北電力ビッグスワンスタジアムサブグラウンド(スワンフィールド)で練習を実施しました。

ラダーを使った短いウォーミングアップの後、すぐにパンチパスとディフェンススキルを行い、ラックテクニックに入りました。今日のトレーニングは、ラックの精度を上げることを目的の一つとしていました。ボールキャリアーをプロテクトしに行けば、ディフェンダーとファイトしなければならない。しっかりとスイープしようとバーンコーチからの指示が飛びました。基本動作を確認した後、ラックシチュエーションでの実戦練習に取り組みました。

そして、FW・BKユニットに分かれてFWはスクラム。BKはディシジョンメーキングを行いました。FWはスクラムマシンを相手に8人が一つになるトレーニングを。BKは、ディフェンスラインを見て・判断・アクションを意識して行われました。

ユニットの後に、20分間でゲームシチュエーションをすべてこなしていくリアルラグビーを実施しました。

キックオフやラインアウト、スクラム等の合間に、ディフェンスラインスピードのスキルトレーニングを入れながら行われました。

激しく降り続く雨の中ながら、集中力の非常に高いトレーニングが行われました。

すべての練習を終えた後、カーワンHCを中心に円陣が組まれ、JKから「今日の練習は良かった。これからもっと精度を高めていこう」と声が掛けられ本日の練習を終えました。

明日は、午前中にウエイトトレーニング。午後にビッグスワンでのトレーニングを行います。また、今回の新潟合宿中には、新潟県協会のご尽力により、多くの試合PRの場を設定いただきました。明日は、太田GMと箕内キャプテンが新潟県知事を表敬訪問し、午後はBSNテレビに太田GMと大野選手が生出演し、試合に向けたメッセージを県民の皆さんにお伝えします。さらに、夕刻には選手数名が、ラブラ万代にてサイン会に参加します。

着々と試合の足音が聞こえてきますが、18日の香港戦は、ぜひスタジアムで日本代表の応援をよろしくお願いいたします。

ディフェンスヒットのドリル。しっかりと踏み込む   先週のトレーナー・オブ・ウィークの一人猪口選手   ラックテクニックは、接点でのファイトをせずにスイープする   BKのディシジョンメーキングドリル
ディフェンスヒットのドリル。しっかりと踏み込む   先週のトレーナー・オブ・ウィークの一人猪口選手   ラックテクニックは、接点でのファイトをせずにスイープする   BKのディシジョンメーキングドリル

低く・鋭いスクラムを何度も見せた   DFのラインスピード向上を目指す   雨中激しい練習が行われた   ブレイクダウンでボールをプロテクトする
低く・鋭いスクラムを何度も見せた   DFのラインスピード向上を目指す   雨中激しい練習が行われた   ブレイクダウンでボールをプロテクトする
●5月13日(火) 新潟

日本代表新潟合宿1日目。本日の日本代表は、午前中に昨日の移動の疲れを取るために、プールにてリカバリーを行いました。そして、午後は、鳥屋野運動公園球技場でトレーニングを行いました。

本日の新潟は、非常に風が強く、晴天ながら肌寒い気候でした。そんな中スタートした練習ですが、ストレッチを入れながらのウォーミングアップの後、ビジョンドリルを実施し、ディフェンスコミュニケーションスキル向上を目指すメニューに取り組みました。その後に行われたパスタイムレースでは、ハンドリングミスが続くなど動きに精彩を欠いたため、練習が中断され、フィットネストレーニングに切り替えられました。約20分間、フィットネスが行われました。次第に選手たちの間から声が出るようになり、練習の雰囲気も変わっていきました。

その後は、FW・BKユニットに分かれ、FWはラインアウト、BKはパンチパスとディシジョンメーキングを行いました。

FWは、バーンコーチがサポーター、ジャンパー、スローワーの各役割に的確な指示を与え、より精度の高いラインアウトを目指しました。

BKは、アングルや正確なパスを意識し、常に相手をつけた形でのドリルとなりました。

この後に、インディビジュアルスキルが行われ、全選手のパススキルとタックルスキルをビデオに収めました。これは、各選手の現段階のスキルの成熟度を知ることと、これから必要なスキルを明確にするために行われました。

3時半から行われた練習を終えたのは、6時過ぎ、内容の濃い初日となりました。

練習後に、コーチ陣からのサプライズがありました。いつもは、グラウンドでアイスバスを行い疲労回復に努めますが、本日は、なぜか全員バスへ。そのまま向かったのは、何と日本海。まだまだ海水は冷たく、海水浴とは行きませんでしたが、十分に疲労を取り除けたようです。

明日は、午後に東北電力ビッグスワンスタジアムのサブグラウンドでトレーニングを行います。いよいよ、最終戦を迎える日本代表への応援を宜しくお願いします。

日本代表新潟初登場   移動の疲れもあるため、入念なウォーミングアップからスタート   ビジョンドリル   ディフェンスは内側から上がる
日本代表新潟初登場   移動の疲れもあるため、入念なウォーミングアップからスタート   ビジョンドリル   ディフェンスは内側から上がる

練習の合間にフィットネスが行われた   より精度の高いアタックのためにパンチパスは不可欠   ラインアウトのサポーターのドリル。メディシンボールを真上にあげる   有賀選手らも元気に合流
練習の合間にフィットネスが行われた   より精度の高いアタックのためにパンチパスは不可欠   ラインアウトのサポーターのドリル。メディシンボールを真上にあげる   有賀選手らも元気に合流

ライブ形式のラインアウトで実戦感覚を養う   全選手のタックルスキルをチェック   新潟の記者の皆さんの取材を受けるカーワンHC   地元の北越高校の皆さんと
ライブ形式のラインアウトで実戦感覚を養う   全選手のタックルスキルをチェック   新潟の記者の皆さんの取材を受けるカーワンHC   地元の北越高校の皆さんと
●5月12日(月) 新潟

日本代表は一週間過ごしたカザフスタンを発ち、夕刻、韓国経由で新潟に到着しました。

今朝AM3:00チェックアウトから、約16時間の移動ということで、選手たちの表情にも疲れが見えますが、やはり、慣れ親しんだ日本に帰ってきたことが大きく、到着後には疲労感とともに安堵の表情を見せていました。

厳しい環境で一週間取り組んだカザフスタン遠征で、チームはまた一回り大きく成長しました。ここ最終決戦の地、新潟で香港代表を破り、アジア五カ国対抗初代王者を手にしたいと思います。

チームは、明日の午前中にプールリカバリーで移動の疲れを取り、午後から早速練習に入ります。