HSBC アジア五カ国対抗

日本代表は5月18日、新潟の地での初テストマッチとして香港代表と最終戦を戦い(東北電力ビッグスワンスタジアム)、75-29で勝利したことにより、今大会の初代チャンピオンを決めました。

HSBC アジア五カ国対抗 2008 第4戦
日本代表 vs 香港代表

日本代表 75-29 香港代表   日本代表 75-29 香港代表   日本代表 75-29 香港代表
日本代表 75-29 香港代表   日本代表 75-29 香港代表   日本代表 75-29 香港代表

ジョン・カーワン ヘッドコーチ(右)、箕内キャプテン
ジョン・カーワン ヘッドコーチ(右)、箕内キャプテン

日本代表 75-29 香港代表
(5月18日(日)14:00 at新潟・東北電力ビッグスワンスタジアム)

◎日本代表
○ジョン・カーワン ヘッドコーチ
「今日の試合はとても大切な試合として考えていた。香港はフィジカル面が強い。日本のディフェンスが試された」

○箕内拓郎キャプテン
「たくさんの方の声援がありうれしかった。新潟県のサポートがあり、いい合宿ができた。暑い中であったが、香港のプレッシャーが大きかった。次のステップに進むにはまだまだ。まず優勝できてよかった」

日本代表 75-29 香港代表

──80分間の中で、最初の10分については不満が残ると思うがどうか。
○カーワン ヘッドコーチ
「最初より最後の10分間のほうが。最初の15分は香港。相手がやってきたことに合わせ直すことができた。最後10分は疲れていたとは思うが、2回インターセプトされチャージがあった」

──こういう試合では、むしろ悪い点が目立つのでは。改善点は。
○カーワン ヘッドコーチ
「改善点としては、ディフェンスでボールの周りをふさぐこと。ギャップでどちらの選手が見るのか。アドバンテージ後のタックル。キックの実行力。香港が中盤を攻めてきた。選手が指示を出し、柔軟に対応した」

──キックオフに問題はないか。
○カーワン ヘッドコーチ
「とくにグループを2つに分けさせるやり方。今後見ていく。立ち上がりで、精度を磨いていく」

──アジアの試合で点を取られること。
○カーワン ヘッドコーチ
「取られたトライは、インターセプト、チャージ、紙一重でギャンブル的なものはあったが、トライをとろうとしたことは間違ってはいなかった。前回より香港がフィジカルに、速いディフェンスで来られたので」

──県庁訪問のとき「ボールを動かすこと」と話していたが、どうであったか。
○箕内キャプテン

「ボールがよく動いていた。いい環境でできてよかった。地方でのテストマッチも意義のあるもの。優勝したことはうれしいが100%内容に満足はできなかった。インターセプトされたところのみではなく4試合を通しての改善点。ほんとうに強い相手とやるときにはまだまだやるべきことがある」

──スローフォワードが多かった。やっている人たちはどうだったか。
○箕内キャプテン

「レフリーに聞いて(笑)。浅くなっていた」
○カーワン ヘッドコーチ
「ぎりぎりのところで仕上げようとしていた。フラットととらえてほしい。あと30センチ下がっていれば」

──インターセプトもそうか。
○カーワン ヘッドコーチ
「香港のフォワードが前に出ていた。判断としては間違いではない」

──SHの田中はどうか。アタック面はどうか。
○カーワン ヘッドコーチ
「田中に関してはよかった。ゲームの流れが速く、いい判断。周りの準備ができていなかったところがある。アタック面ではほぼよかった」

──箕内選手のスクラムトライが2回についての評価。
○箕内キャプテン
「結果として自分が持っていったが、春から相馬を中心にスクラムに取り組んできた成果。僕のトライというより、フォワードのトライ」
○カーワン ヘッドコーチ
「細かいところがうまくできた。カザフスタンに対してまっすぐ押さなければならなかった経験をしたと感じた。プロップが練習を生かし、細かい判断をしてくれた」

──最終スコッドの解散となる。次を見越して、若手で活躍した選手は。
○カーワン ヘッドコーチ
「今現在、健全な競争が行われている。全員がよくやっている。次回のパシフィック・ネーションズカップの選考については、今晩、頭を痛ませて考える」

──ブライスが14番をつけていた。ウイングが薄い。今後もブライスがつけるのか。
○カーワン ヘッドコーチ
「ウイングが薄い点のカバー。遠藤は1週間後。クリスチャン85%。吉田は水曜に怪我。ブライスはよくやってくれた。パシフィック・ネーションズには外部から入ってくる」

──1番フォーカスするのはディフェンスかアタックか。
○カーワン ヘッドコーチ
「ディフェンス、ボールの周りを封じ込む。アタック、プレッシャーのかかった中でも自分のやるべきことをやること」

日本代表 75-29 香港代表   日本代表 75-29 香港代表   日本代表 75-29 香港代表

ウォルターズ ヘッドコーチ(右)、イアフェタ キャプテン
ウォルターズ ヘッドコーチ(右)、イアフェタ キャプテン

◎香港代表
○ジョン・ウォルターズ ヘッドコーチ
「グラウンドでやったこと。プレーに関しては残念。開始15分後から集中力を欠いた。最後にリズムが取れたことはよい。80分間通せなかった。レフリーはいいレフリングをしてくれた」

○セミ・イアフェタ キャプテン
「試合結果は残念。日本は楽しいラグビーを披露してくれた。80分間すべてを見せることができなくて残念。次の健闘を祈る。香港としては持てる力を出し切った。今までの対戦成績から見ても。トライをとりに行った」

──日本代表はこれまでにいい準備ができた。香港は。
○ウォルターズ ヘッドコーチ

「準備には満足している。チュニジアで2週間合宿。1週間は休み」

──2週間合宿をやるのはなかなか難しい環境ではなかったか。
○ウォルターズ ヘッドコーチ

「アマチュアなので有給休暇を使った。家族には申し訳なかった」

──昨年の前回のジャパンと比べてどうだったか?
○ウォルターズ ヘッドコーチ

「ワールドカップの経験、ハイレベルの試合などで日本の力が上がっていた。キックの後のチェイスくらいで、特別に日本に対しての対策はなかった」
○イアフェタ キャプテン

「JK(ジョン・カーワン日本代表ヘッドコーチ)が若い選手と経験のあるキープレーヤーをうまくミックスさせて、ワールドカップに向けている。日本が外を使うことはわかっていたが、対応はできなかった」

──韓国との試合に向けて、香港が改善されていると感じた。韓国との試合にはどういうことを。
○ウォルターズ ヘッドコーチ

「香港では若者にラグビーを選ばせるような認識を高めるような改善がされている。勝ちにいく。今回はチャンスをものにしていく。だんだんとよくなっていくというふうにしていきたい」

──日本がダントツとなっているが、そのギャップを埋めるには。
○ウォルターズ ヘッドコーチ

「JKがアジアの中で一番フィジカルであったとコメントしてくれたが、それを目標としている。アジア全体としてプロの選手をつくっていく。試合をやる前から負けたという気持ちにならない切り替えが必要」
○イアフェタ キャプテン

「日本のラグビーのインフラはワールドクラス。香港に帰って伝えることがギャップを埋めること」