太田GM(右)と、ジョン・カーワンヘッドコーチ
太田GM(右)と、ジョン・カーワンヘッドコーチ
3月19日(木)に行われた、2009年度 日本代表に関する記者会見の模様をダイジェストで紹介します。
発表されたのは、日本代表メンバー日本代表スタッフ日本代表関連スケジュールです。


◎太田GM

「国内シーズンも2月で終了し、代表のシーズンとなりました。代表チームも7人制、U20と活発になってきました。日本代表も4月15日から実質的に活動がスタートいたします。
今回発表いたしますメンバーは7月までのコアメンバーとなります。

スタッフにつきましては、FW&スキルコーチに、これまでの2年間スポットコーチ、アドバイザーとして就いていただいていた、マイケル・バーン氏を正式に招聘いたしました。NZオールブラックスでのコーチ経験もありますので、その経験を日本代表にも活かして頂き、ジョン・カーワンヘッドコーチをサポートしてもらいます。

太田GM
太田GM

今後の代表スケジュールは、4月末のアジア五カ国対抗(asian 5 nations)とIRBパシフィック・ネーションズカップ(以下PNC)が大きなターゲットとなります。
PNCのフィジー遠征の前にオーストラリアにてレッズとの練習試合を実施し、フィジーに入ります。
11月のウインドウマンスにはこのメンバーを中心に、新たなメンバーで臨んでいきます。

また、当初予定していたA代表に関しては、経済的な事情により、遠征を断念いたしましたが、現在行われている三地域対抗の選手を中心に三地域代表としての試合ができないか、現在検討中です。
今シーズンも日本代表へのご声援、何卒よろしくお願いいたします」


◎ジョン・カーワンヘッドコーチ

「2008年度シーズンは、2007年のワールドカップと同レベルを維持し、さらに結果を求めていかなければならないという気持ちで戦ってきました。
そして、昨年度に関しては、選手の入替のシーズンと位置づけました。次のワールドカップに向けた若い選手を選んで強化してきました。今年度は、その経緯とともに、戦術、テクニック面を追加し、今年選んだ80%の選手が2011年ワールドカップのメンバーになれるよう強化していきます。また、2011年に向けたベースを培うシーズンになります。

メンバーは、ルースFWを少なめにし、PRを5名入れています。現状の課題として日本ラグビーにおいては、PRが大変不足している。その中でも11月に選出した若い選手は評価しています。
WTBは、これまで3名のワールドクラスの選手がいたが、現在は小野澤選手のみ。遠藤幸佑選手(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)は怪我のため、今回は選出しませんでした。
また、30名の中でHO、SHをそれぞれ3人選んだのは、ワールドカップでもこの体制でいかなくてはいけないと思い、選出しています」

ジョン・カーワンヘッドコーチ
ジョン・カーワンヘッドコーチ


[記者からの質問にジョン・カーワンヘッドコーチが回答]

Q:遠藤選手以外に選出したかった選手は?
A:三洋電機のホラニ・龍コリニアシ選手、相馬朋和選手、神戸製鋼の松原裕司選手。それぞれ怪我のため、今回は残念ながら選出しておりません。

Q:NO8の統悦(近鉄ライナーズ)選手はどんな部分を評価して?
A:統悦選手は近鉄で見せたアタック面を評価しました、ホラニ選手のようなアタックができる選手、もちろんディフェンスも期待している選手です。また、NO8は一人しか選出していませんが、菊谷崇(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)選手がNo.8をカバーできます。ほかルースFWでは、マイケル・リーチ(東海大学)選手は、FL6、7番、フィリップ・オライリー(三洋電機ワイルドナイツ)選手、中山義孝(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)はFL7番のスペシャリストとして選出しています。

Q:HOの金井健雄選手(サントリーサンゴリアス)とジャック・タラント選手(三菱重工相模原ダイナボアーズ)の選出理由と、フィリップ・オライリー選手はほとんど試合には出ていなかったが、どのような理由で選出したのか?
A:金井選手に関しては、いままで怪我をしていて選出できなかったこともあるが、サイズとHO、PR1、3をカバーできるユーティリティーに優れた選手である。タラント選手は、日本代表が目指すワイドに攻める攻撃に必要な選手である。すぐに倒れない、持ちこたえるWTBである。オライリー選手については、1年間怪我で出ていなかったが、私どもがFLに求めている激しいボール争奪ができる選手。彼しかいないと思っている。
皆さんにお伝えしたいのだが、セレクションはリスクを伴うものである。これを来年にすると余計リスクを重ね、W杯に間に合わなくなる。リスクを負いながらも今年戦術・スキルを向上させ、日本代表のゲームプランを統一し、それを来年以降に継続させるためにこのようなメンバーを選出した。

Q:アジア5カ国対抗後のメンバー変更はあるか?
A:アジア5カ国対抗での怪我やパフォーマンス次第で新たなメンバーが入る可能性はある。ホラニ選手や遠藤選手に関しては、回復までに4~5ヶ月くらい要すると言われている。

Q:キャプテンは?
A:菊谷選手。11月のアメリカ戦を見て決めました。