試合前のハカ 観客席
試合前のハカ 観客席

 

マッチリポート
全慶應義塾大学 30-27 ニュージーランド学生代表
(2009年5月2日 at神奈川・慶應日吉キャンパス陸上競技場 )

ニュージーランド学生代表来日シリーズ第2戦は、最高気温25度とこの時期にしては暑い中、NZUのキックオフで試合が開始された。

5分、全慶應は敵陣10m付近中央で相手BksラインオフサイドよりPKを得て、FB小田がPGを成功させ先制(3-0)した。
7分、NZUは敵陣22m-10m付近相手ラインアウト・ターンオーバーからFwdとBks一体となって1分間継続し、最後は左WTBセレブが30mを走り切りトライ(G 不成功3-5)。さらに31分NZUはFBデーブがカウンターアタック、自陣10m付近右のラックから大きく左に展開し最後は左WTBセレブが40mを走り2トライ目(G不成功3-10)。前半ロスタイム全慶應は敵陣22m付近中央でNZUがオーバーザトップの反則を犯したPGチャンスをFB小田が決め6-10。
前半は風上のNZUがキックで効果的に前進し2トライを奪った。一方で体格で劣る慶應はブレイクダウンで苦戦するも低いタックルでこれに応戦し、4点差で折り返した。

後半開始早々、全慶應は敵陣22m-10m付近右でPKを得て、FB小田がPGを成功させ1点差に詰め寄る(9-10)。しかし、5分NZUも全慶應ハイタックルの反則からSOアイサックがPGを成功させ、再び点差を4点とする(9-13)。7分NZUは敵陣ゴール前中央のスクラムから右に8-9-15とつなぎFBデーブがトライ(G成功9-20)。点差が大きく開くもお互い集中力が切れずここからシーソーゲームとなる。

15分、全慶應は自陣ゴール前に蹴り込まれるも右WTB保坂がカウンターアタック、35mを走りそこからFWが小刻みにパスをつないで一気に敵陣22mまでゲインする。最後は途中からSOに入った廣瀬が相手ディフェンスラインのギャップをつきLO村田にパスしてトライ(G成功16-20)。18分NZUは自陣10m付近で全慶應のハンドリングエラーを拾いアタック、CTBアンドリューがディフェンスライン中央を突破しそのまま40mを独走しトライ(G成功16-27)。再び11点差となるが、徐々に足の止まってきたNZUに対し、全慶應が運動量で勝り始める。23分全慶應は敵陣ゴール前の密集の隙をSH藤代がついてトライ(G成功23-27)。さらに27分全慶應は敵陣22m付近でのラインアウトから大きく右に展開。ラックからのボールをSO廣瀬がステップでディフェンダー2人をひきつけパス。走り込んだ右WTB保坂が走りきって逆転のトライ。ゴールキックも決まり差を3点とする。
39分全慶應は敵陣10mでPKを得てFB小田がPGを狙うも不成功。そのボールをNZUが自陣ゴール前から果敢に最後のアタックを試み、全慶應陣22mまで攻め込むも最後は力尽きノーサイド。

運動量に勝った慶應が最後まで低いタックルを続けシーソーゲームを制した試合だった。

前半は6-10でNZUがリード 全慶應 三木
前半は6-10でNZUがリード 全慶應 三木

 

全慶應 猪口 全慶應 仲宗根
全慶應 猪口 全慶應 仲宗根

 

全慶應 廣瀬 試合は30-27で全慶應が勝利
全慶應 廣瀬 試合は30-27で全慶應が勝利

 

慶應義塾體育會蹴球部創部110年記念祝賀会リポート

去る2009年5月2日、慶應義塾大学日吉キャンパス食堂において「慶應義塾體育會蹴球部創部110年記念祝賀会」が開催されました。同日14:00から行われた全慶應義塾大学対ニュージーランド学生代表(以下、NZU)戦のアフターマッチファンクションも兼ね、慶應義塾の現役部員・OB・保護者とNZUメンバーが参加致しました。

祝賀会は、慶應義塾體育會蹴球部OB組織である黒黄会(こっこうかい)上野会長により開宴されました。上野会長からは「この110周年を機にもっと強い慶應になろう。大学を始め、各付属校、応援してくださる方々のall Keio familyとして強くなろう」というお言葉をいただきました。
また、この日来賓として安西祐一郎慶應義塾長、日本ラグビーフットボール協会和田文男副会長にお越しいただき「今日はナイスゲームだった」「慶應ラグビーの歴史は日本ラグビーの歴史であり、今後日本ラグビーが発展するためには慶應の更なる発展が必要」というお言葉をいただきました。

早稲田大学ラグビーOB倶楽部・矢部会長による乾杯の後、壇上ではNZUメンバーからサイン入りTシャツ、慶應義塾體育會蹴球部から黒黄ジャージが安西慶應義塾長にプレゼントされたことに加え、NZU選手たちからは伝統のHAKAの披露が行われ会場は熱気に包まれました。

主将として試合に出場したNZUキアレン・ウィリアムズ、全慶應義塾大学・竹本隼太郎(H18卒、現サントリーサンゴリアス)両主将によるスピーチでは、キアレン主将が日本語で、竹本主将が英語で行ったことで会場は大いに盛り上がり、戦った選手同士が互いの健闘をたたえ合う姿に「ノーサイドの精神は国境をも超える」ということを感じました。そして、両チームのペナント交換、エール交歓を経て祝賀会は幕を閉じました。

1899年の創部以来、ルーツ校として常に日本ラグビーをリードしてきた慶應義塾體育會蹴球部。その歴史と伝統を改めて感じることのできた一日でした。

試合後に行われた祝賀会風景 開会の辞、上野黒黄会長
試合後に行われた祝賀会風景 開会の辞、上野黒黄会長

 

来賓挨拶、安西慶應義塾長 来賓挨拶、和田日本協会副会長
来賓挨拶、安西慶應義塾長 来賓挨拶、和田日本協会副会長

 

エール交換、アンディNZU団長 エール交換、NZU主将
エール交換、アンディNZU団長 エール交換、NZU主将

 

エール交換、竹本全慶應主将 プレゼント交換
エール交換、竹本全慶應主将 プレゼント交換

 

試合前 試合前
午前中は慶應祭、慶應高校紅白戦 慶應普通部でタグ

 

試合前 新入生vsAKRC(AllKeioRugbyCommitee)
OB戦(OBによる紅白戦は奇数卒と偶数卒チームに分かれた) 新入生 vs AKRC(All Keio Rugby Commitee)