HSBCアジア五カ国対抗2009

マッチリポート
日本代表が勝利すれば「HSBCアジア五カ国対抗2009」の優勝が決まる一戦、6分に日本代表は相手陣22m地点のラインアウトからBKへ、10番ショーン・ウェブが一発で相手ディフェンスラインを突破し中央にトライ、ゴールも決まり、7-0、続いて8分にもウェブのキックを14番五郎丸がうまく処理し右隅にトライ、12-0とする、セットプレーも安定しており、早くもゲームの主導権を握った感じ。
対する韓国代表は18分に10番ホン・チュンギ(洪 俊基)がPGを決め3点を返す。その後、日本が25・32・37分とトライを重ねていくが、一方の韓国はハンドリングミスや自ら持ち込んだボールのターンオーバーを許すなどまったくリズムに乗れない、前半で33-3と日本の大量リードで折り返す。

後半、韓国のキックオフのボールをキャッチした日本、自陣22m付近のラックから10番ウェブのキックにすばやく反応した12番ライアン・ニコラスが相手ディフェンスラインの裏に転がったボールをうまく足で処理し、バウンドしたボールを自らキャッチしてのノーホイッスルトライで場内を沸かせる。スコアは40-3。その直後の3分に韓国、10番ホン・チュンギのDG、8分にPGで6点を返す。日本はその後もキックを織り交ぜ着実に得点を重ねていく。試合終了のホーンが鳴り、韓国のラストプレー、一矢報いようと、自陣から果敢に攻撃するも、11番小野澤が相手パスをターンオーバーし、中央にトライ。最後を締めくくった。結局、韓国をノートライに押さえ、80-9で日本の大勝に終わった。

韓国は前半の近場勝負から、後半は大きく展開してゲームの流れを変えようとしたが、日本が外のディフェンスにも対応、波に乗れずミスを繰り返す展開に。一方の日本は多様なキックを使い、相手ディフェンスの裏に出て一気に攻める攻撃が印象に残った。

日本代表 80-9 韓国代表   日本代表 80-9 韓国代表   日本代表 80-9 韓国代表   日本代表 80-9 韓国代表   日本代表 80-9 韓国代表

会見リポート
日本代表 80-9 韓国代表
2009年5月16日(土)15時キックオフ 大阪・近鉄花園ラグビー場

カーワン ヘッドコーチ(右)、ドゥーリーコーチ(中央)、菊谷キャプテン
カーワン ヘッドコーチ(右)、ドゥーリーコーチ(中央)、菊谷キャプテン

◎日本代表
○ジョン・カーワン ヘッドコーチ
「先週一週間は日本を離れていたので今日のコメントは、グラント・ドゥーリーコーチにお願いする」

○グラント・ドゥーリーコーチ
「まず勝つことができたことはよかった。しかし我々はあくまで来月からのパシフィックネーションズカップへ向けてステップアップすることが重要で、もっと精度を高め、チャンスを生かすプレーが必要だ。
具体的に、今日はワイドに展開された時に対応できていたが、ディフェンスで細かいところで修正が必要。またこれからは、ダイレクトに挑んでくる相手に対してフィジカル面が重要になってくる」

○菊谷崇キャプテン
「アジア5カ国対抗で優勝できたことは収穫だが、まだまだ甘い、中味は満足できない。全員で修正し、パシフィックネーションズカップに挑んでいきたい」

──中味は満足していないとは?
○菊谷キャプテン
「最後にラストパスがつながらずに取れなかったトライが6本ある。あとリアクションの面でもっと周りが見えないといけない」

──今日はキックを多用したが?
○カーワン ヘッドコーチ
「戦術としてマイボールは最大限に活用していく、相手ボールは奪うか、活用させない。イーブンに関してはフィフティーフィフティーでキックしてでも取りにいきそこから攻めていく、つまりポジティブな結果だ」

──小野澤選手がトライ数(37トライ、50キャップ)でカーワンヘッドコーチ(35トライ)を抜いたが?
○カーワン ヘッドコーチ
「非常にすばらしいことで嬉しく思う。彼のパフォーマンスには満足している。シャンパンでお祝いしたいが、彼も家族との予定もあるだろう」

日本代表 80-9 韓国代表   日本代表 80-9 韓国代表   日本代表 80-9 韓国代表

パク・キヘン(朴 基幸)監督(右)、パク・ソング(朴 誠球)キャプテン
パク・キヘン(朴 基幸)監督(右)、パク・ソング(朴 誠球)キャプテン

◎韓国代表
○パク・キヘン(朴 基幸)監督
「まず、日本代表チームの優勝おめでとうございます。私たちのチームはけが人も出し(香港戦の前にFB)、また戦術的に日本に対応できなかった」

○パク・ソング(朴 誠球)キャプテン
「私もまず、日本代表に対しておめでとうございます。私たちはシンガポール、カザフスタン、香港、日本と苦しいゲームの連続でした。これまで練習時間も短く、それぞれの所属チームのシステムをおりまぜてプレーしたが、コミュニケーション不足でミスが多かった。
韓国チームはあまり恵まれていない環境の中で練習しているが、監督、スタッフに一生懸命に指導していただいている。これからも一層に努力していきたい」

──今後の強化策は?
○パク監督
「今年の冬に海外遠征(ニュージーランド)する予定で、若い選手のスキルとセンスのアップを狙う」

──今日の水色のジャージーはいつから?
○パク監督
「スポンサーがギルバート社で、3月から着用している。日本チームのカラーと似ているということもあるが、私たちの伝統的なカラーを着ていなくて申し訳ない。今年の後半からまた、ホワイト、レッド、ブルーのジャージーを着る予定だ」

「みどりの基金チャリティー抽選会」の様子   U20世界ラグビー選手権に向けたトークショーを実施!   サイン会の様子   日本代表歴代ジャージ展示ブース   キャプテンズフォト
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韓国戦で50キャップ目を獲得した小野澤選手が今回は先頭立って入場   優勝トロフィー   試合後、優勝の記念撮影
韓国戦で50キャップ目を獲得した小野澤選手が今回は先頭立って入場 優勝トロフィー 試合後、優勝の記念撮影