日本代表遠征メンバー /日本代表遠征スケジュール リポート1/日本代表チームスタッフ紹介コーナー ■2010年6月12日(土) フィジー フィジー戦レビュー 日本代表のキックオフで始まったパシフィック・ネーションズカップ第1戦 対フィジー戦。前半4分、フィジーの強い当たりを何度もディフェンスするも、ペナルティを犯し、PGを決められ、0-3と先制される。その後、日本代表も敵陣に攻め込み、得点のチャンスを掴みかけるが、ハンドリングエラーや個々のミスでボールをターンオーバーされる。また、フィジー代表が犯したペナルティによるPGのチャンスも2度あったが、失敗。なかなか得点につなげられない。対するフィジー代表は持ち味であるスピード、パスを駆使して日本陣に攻め込むが、ペナルティも多く、また日本代表の必死のディフェンスで、0-3のまま試合を折り返す。 後半2分、再び日本代表はPGのチャンスを獲得するも、失敗。その後も連続してアタックのチャンスがあるものの、フィジー代表の強いプレッシャーからか、前半同様ノックオンやキックミスなどによりターンオーバーされる場面が続く。後半9分、フィジー陣22mまで攻めこんだ日本代表の痛恨のノックオンから、フィジーボールのスクラムより80m展開され、トライ。コンバージョンも決まり得点は0-10。その後も15分にトライ、コンバージョンを奪われ差が開く。 後半19分、日本代表はようやくPGを成功させ、3-17。32分にはフィジー陣ゴール前ラインアウトからのモールから、キャプテンの菊谷がブラインドサイドに飛び込みトライ。8-17と追いすがるも、36分にフィジー陣10mの日本代表ボールのラインアウトをフィジー代表に奪われ、トライ。8-22で試合を終了した。 ■2010年6月11日(金) フィジー いよいよ明日に迫ったパシフィック・ネーションズカップ(PNC)第1戦、対フィジー戦。日本代表は本日午前中にキャプテンズランを行いました。明日の試合会場であるチャーチルパークは宿舎から車で30-40分かかるため、キャプテンズランは通常練習を行っていたインターナショナルスクールで実施しました。 キャプテンズラン タウファ選手 トンプソン選手 遠藤選手 暑さ対策に導入されました 選手からの要望もあり、今日の練習からウォーミングアップの内容を変更。PNC開幕前に新たな気持に切り換え、練習に臨みました。 練習終了後、カーワンヘッドコーチは「相手がどうであろうと、ジャパンスタイルを全うする。もちろんタフな試合になると思うが、日本の能力を出し切れば勝てる」とコメント。いままでフィジーのホームで対戦して勝利を手にしたことがない日本代表。16年ぶりのフィジー戦勝利を目指します。 PNC第1戦フィジー代表対日本代表は、いよいよ明日6月12日(土)午後3時10分(現地時間)キックオフです。 ◎マイケル・リーチ選手(東海大学) 「久しぶりの先発出場で、自分にとってチャンスだと思っています。ボールを持って、思いきりアタックしたい。体調も万全です。フィジーに住んでいる親戚(リーチ選手の母親がフィジー人のため)もみんなで応援に来てくれます。怪我のため、なかなか試合に出られませんでしたが、その間も応援してくれてきたチームメイト、トレーナー、そしてファンの皆さんに感謝しています。暑くても力を出し切り、明日は絶対に勝ちます」 ◎松下 馨選手(トヨタ自動車ヴェルブリッツ) 「フィジーと対戦するのは初めてですが、7人制を見ていると、スピードや個々の身体能力がとても高いと思います。1対1のタックルに負けず、しっかりディフェンスし、また、キッキングゲームでの自分の責任を果たしたいと思っています。ワールドカップへの切符は獲得しましたが、アジア1位は当たり前だと思っています。いかに世界10位以内の国と戦えるかが勝負。パシフィック・ネーションズカップはとても良いチャンスです。フィジー、サモア、トンガ戦でしっかり結果を出して優勝できるよう、明日の初戦はがんばります。応援よろしくお願いします」 試合が行われるチャーチルパーク。準備の真っ最中です ■2010年6月10日(木) フィジー チームを代表して太田GM、菊谷キャプテンよりお渡ししました 本日、日本代表はフィジーで初めての終日オフとなりました。 選手たちはそれぞれジムで汗を流したり、散歩に出たりなど、テストマッチ直前という緊張感のなかでリラックスできるように工夫して時間を過ごしていました。 また、本日昼にフィジーで障害者スポーツの推進活動を行っている濱崎愛さん、小杉さやかさんが日本代表の宿舎を訪れました。お二人は昨年のパシフィック・ネーションズカップにも日本代表の応援に来てくれた方で、JICA(青年海外協力隊)で1年2カ月前からフィジー・スヴァに滞在。濱崎さんは理学療法士、小杉さんは養護学校の先生のお仕事をされています。 「フィジーでは障害者に対する理解が深くない。フィジーの方たちが大好きなスポーツを通じて架け橋を作りたい」という濱崎さん。まずは今年11月、日本・大分県で開催される大分国際車椅子マラソンへのフィジーの選手1名の参加を目標に活動しています。日本代表チームでは「スポーツを通じてみんなをつなげたい」という思いに賛同し、チーム内で募金活動を実施。濱崎さん、小杉さんはスヴァから3時間半かけて募金を受け取りに来てくれました。「フィジーの人にとって、日本の大会に参加するのは費用面でともて大変ですが、なんとか参加できるよう、がんばります」と濱崎さんは決意を語りました。 夕暮れの中、ラグビーに興じるフィジーの人々 フィジーはスポーツが大変盛んな国であり、そしてラグビーは国技。毎日ウィークデーの午後5時以降はあらゆるグラウンドや空き地でラグビーがプレーされています。照明もほどんどない中、真っ暗になるまでボールを追いかけ、とにかくみんなでラグビーを楽しむ人々。 「夕方5時からがフィジーが一番活気づいている時間ですよ。とにかくみんな、スポーツが好き。特にラグビーが大好きなんです。クラブチームという枠を超え、たまたま通りがかった人も飛び入り参加するのは当たり前のこと。10人ほどで始めたタッチラグビーが、いつの間にか50人くらいになっていることもよくありますよ」と日本代表リエゾンでフィジー在住の大室さんは話してくれました。 スポーツ、そしてラグビーを心から愛する国、フィジー。パシフィック・ネーションズカップはフィジーの方々の注目も高く、連日新聞、テレビで様々な報道がされています。 パシフィック・ネーションズカップ開幕まで、あと2日です。 ■2010年6月9日(水) フィジー フィジーでの合宿も5日目を迎えた日本代表。先週まで合宿を行っていたNZとは比べ物にならないほどの暑さにも徐々に適応してきている様子です。 練習は午前10時からスタート。本日も大変天気がよく、朝10時の時点でグラウンドの気温は36.5度を超えましたが、選手たちはウォーミングアップから練習に集中。今日も「暑い」と漏らさず、テンションを上げてアタック、ディフェンスをランダムに繰り返すチームトレーニングを約40分間行いました。 練習には連日現地のテレビや新聞が訪れており、練習終了後にカーワンヘッドコーチに取材。フィジーの国技であるラグビーに対する関心の高さが感じられました。 午後は木津、豊田、長友、吉田選手らが環境保護のために植林を行うレガシープログラムに参加。ナンディの「VATUTU」という地域でフィジー代表選手とともに植林を行いました。 このプログラムは今週末から行われるパシフィック・ネーションズカップのタイトルスポンサーであるANZが主催しているもので、フィジーの政府とともに100万本の植林を目指しています。現在、フィジーのような南太平洋の小さな島々は環境破壊や温暖化などによる洪水などに苦しめられることがあり、次の世代に自然を残したい、という目的のため行われているそうです。 選手たちはフィジー代表の選手と交流を深めながら、一緒になって小さな苗木を植えました。 明日はオフとなる日本代表。いよいよ3日後に迫ったパシフィック・ネーションズカップ開幕に向け、英気を養い、金曜日にはキャプテンズランを行います。 傾斜を使ってストレッチ アタック&ディフェンス 相手を良く見てコミュニケーション 湯原選手と平島選手 FW1列への細かい指導 フィジーで一番有名なコメンテーターの方が取材に フィジーの民族衣装「スル」のまき方を習います レガシープログラムに参加するフィジー代表 一緒に力をあわせて環境を守ろう 手で植えています 植林した村の牧師さん(中央)と記念撮影 民族衣装を身に着けた選手たち ■2010年6月8日(火) フィジー フィジー合宿4日目の今日、日本代表は午前10時よりグラウンドにて練習を実施しました。 ウォーミングアップではディフェンス時に重要な、下がってすぐ前に出る動き、そしてラックのトレーニングにスムーズに移行できるよう、ハードルを使って低く、早く入る練習などを行いました。ハードルを使ったトレーニングは以前より行っていますが、今回はレスリングダミーをこの練習では初めて使用。低く早く入った後に、相手をはがす練習も組み込んだものとなっていました。 ラックの練習に入ると、タックルされた後にスムーズに味方へボールを出せるようにするボールプレゼンテーション、タックラーをはがすトレーニングなどを次々と行い、そして低く、早く、激しいラックを目指すドリルへと続きました。 その後、FWとBKに分かれてのユニット練習を行い、練習開始から1時間ほど過ぎたころ、カーワンヘッドコーチが選手たちに集合の声をかけました。 選手たちが集合するとカーワンヘッドコーチは「今日の練習はとてもいい感じです。昨日の練習でも言いましたが、今日も試合の日もきっと暑いけど、タフチームは勝てる。そうですね!」と選手たちを鼓舞。選手たちもカーワンヘッドコーチからの「暑い?」との質問には「ノープロブレム!」と元気よく返答。 続くチームアタック、チームディフェンスの練習に向け、気合いを入れなおし、最後まで集中して練習を行いました。 午後はウエイトトレーニング。FW、BKの順番でフィジーラグビー協会が管理するフィットネスセンターを訪れ、トレーニングを実施しました。 このフィットネスセンターは図書館や宿泊施設が併設されている専門学校の施設内にあり、フィジー代表も使用しているとのこと。約1時間ほどしっかりとトレーニングを行いました。 日本代表は明日午前中にグラウンドでのトレーニング、午後はレガシープログラムで普及活動を行う予定です。 ウォーミングアップに励む川俣選手 ボールを味方に 低く速く、そして激しく 細かく修正していきます フィジーで一番取材が多いリーチ選手 わずかな日陰に氷を置いています 全員で動きを確認 練習道具の片付けを積極的に手伝ってくれた子供たち。ありがとう! ウエイトトレーニングへ移動中(BK) ウエイトトレーニングへ移動中(FW) バスのドアは開けっ放しで走ります フィットネスセンター 大田コーチとヒューメコーチの指示 菊谷キャプテン ベンチプレス 鏡でフォームを確認 ホラニ選手 長友選手 ■2010年6月7日(月) フィジー フィジーに到着して3日目を迎えた日本代表。本日は午前中にミーティング、午後はグラウンドでの練習というスケジュールでした。 午前中のミーティングでは6月4日(金)に行われたノースハーバー州代表戦の反省からキックや個々のミスなどの課題をはっきりとさせ、本日午後からスタートするフィジー戦にむけてのグラウンド練習で、何をするべきかを再確認。いよいよ今週末に迫ったパシフィック・ネーションズカップ開幕に向け、しっかりと気を引き締めました。 インターナショナルスクール 午後はジリジリと暑い太陽の照りつける中、宿舎から車で約10分ほどの「インターナショナルスクール」のグラウンドで2時半から練習を行いました。 練習のはじめに日陰がまったくないグラウンド上で円陣を組んだ選手たち。カーワンヘッドコーチが「暑いけど、タフなチームにとっては問題じゃない。土曜日の試合の日ももちろん暑い。だけどタフなチームには問題にならない。タフなチームには言い訳は必要ない」と喝を入れると、菊谷キャプテンは「フィジー戦まであと5日。練習のスタートからテンションを上げていきましょう!」とチームメイトを鼓舞しました。 日陰のまったくないグラウンド上で選手たちは「暑い」と一言も発せず、ウォーミングアップから練習に集中。ユニットトレーニングを中心に、ひとつひとつ動きを確認しながら、FWはラインアウトやスクラムを、BKはセットプレーからのアタックを繰り返し確認していきました。ユニットトレーニングの後は個人スキルの練習。ノースハーバー州代表戦で課題となったキックについて、田中選手、ウェブ選手らが繰り返し練習を行うなど、選手個々がフィジー戦にむけての課題に取り組んでいました。 明日、日本代表は午前中に練習、午後はウエイトトレーニングを行います。 ウォーミングアップ 一つ一つの動きに気を配って 仲間を鼓舞する菊谷キャプテン ビジョンを鍛えるトレーニング 1回毎に確認 ラインアウトを正確に スクラム アタック練習をする金澤選手 キック練習をするウェブ選手 練習の後の水は最高 ■2010年6月6日(日) フィジー 5日夕方フィジー・ナンディに到着した日本代表。本日は午前中にプールリカバリーを行いました。 プールリカバリーではアイスバス2分→プール→ストレッチという流れを3セット行い、試合や移動の疲れを軽減させました。プールリカバリーはリラックスした雰囲気の中、毎週チェックしている選手のサイズ測定とともに行われました。 太田ストレングス&コンディショニングコーチによると「以前はコーチが時間を計って選手にプログラムをこなしてもらっていましたが、今は選手たちも慣れてきたので、自主性にまかせてやっています」とのこと。午後はオフとなりましたが、チームの食事会場のホワイトボードには「このオフの時間を使ってきちんとフィジーの気候に慣れること!」という菊谷キャプテンからのメッセージも。選手たちは今週末のフィジー戦に向け、しっかりと自己管理をしながら気持を高めていっています。 明日からいよいよフィジーでのグラウンド練習が始まります。 アイスバス。氷と水が入っています 2分間、じっと我慢 宿舎内のプール 大きいお兄ちゃんたちの登場にちょっとびっくり しっかりストレッチ サイズ測定の順番待ち プールサイドには椰子の実が。さすがフィジーです