■2014年4月11日(金)

とうとう菅平合宿最終日となった11日。
毎日早朝練習が5時からありましたが、この日は5時30分からでした。

BKはフラン・ボッシュスポーツサイエンスコンサルタントが考案したメニューを行いました。
主に股関節などの可動域を高めるためのもの。約30分間の短いセッションでしたが、選手たちは集中して行えたようです。

午前中の練習は、菅平合宿最後となる練習。前日の霧から一転、快晴に恵まれての練習となりました。

午前中の練習でもBK陣は引き続きボッシュコーチによるスピードトレーニングを中心に行いました。
膝を高くあげるにはつま先を上に向けるようにするのがコツだそうです。
壁に向かってそれぞれ膝あげを行います。

その後は2人1組になって膝あげを行います。
両肩と膝の3点が正方三角形になるのが理想の形なのだとか。
藤田選手に肩を支えてもらい、膝をあげているのは山田選手。
高くまで上がっているからこそ早く走れている秘訣かもしれません。

また、スタートから加速までは4歩で移行するのがベストとのことで、その移行が上手と褒められ、みんなの前でお手本となったのは育成選手の石井選手。
弾むような走りで加速していました。

その後、FWとBKが合流してユーロフィットと呼ばれるインターバル走を行いました。
この日の菅平はとても気温が低かったですが空気が澄んで遠くの山々までくっきり見えるほどでした。

FW陣はキックオフディフェンスの練習を入念に行いました。
キックオフキャッチ、ポジショニングをしっかり確認しました。

今季の日本代表ではスタンドオフにも挑戦する廣瀬選手はワイズマンテルテクニカルアドバイザーの下、キックの練習です。
なぜバスケットボールを持っているかというと、パスをキャッチしたボールをしっかり中心で持ち、キックに繋げるというのが大事なためです。
ワイズマンテルがランダムにボールを投げていました。

数日にわたってスピードトレーニングをボッシュコーチと行った五郎丸選手は、最後まで学習意欲に満ちていました。

5日間にわたる菅平合宿はこれで打ち上げ。
日本代表は一度解散し、次は18日に宮崎で再集合となります。
ラグビーワールドカップ2015アジア地区最終予選となるアジア五カ国対抗、またその前哨戦となるアジア・パシフィックドラゴンズ戦へ向け、練習を積み重ねます!

■2014年4月10日(木)

菅平合宿4日目となったこの日は、早朝練習も趣向を変えて外で行いました。
FWとBKに分かれ、スキーシーズンはゲレンデだった雪の多く残る山に向かいリフレッシュを兼ねた早朝練習となりました。

BKは雪の上にマットを敷いて、ヨガのポーズを取り入れたストレッチで身体を目覚めさせました。朝5時台ということもあり、ちょうど日の出を見ることができました。

午前練習前のチームミーティングでは、この日のみ小野澤宏時選手がチームメンターとして参加してくれました。
今まで培った経験やインターナショナルラグビーにおいての知見を若い選手たちに伝えていってもらうのが主な役割です。

10日は別メニューで調整中で育成選手の石井選手と行動を共にしました。
「オールブラックスなどもこのようにレガシーを残していけるような体制にしている。小野澤はまだ選手としても日本代表でやりたいと本当に思っている。こういうところが彼の素晴らしいところです」とエディー・ジョーンズヘッドコーチ。

午前中の練習はグラウンドで行われましたが、ジョーンズヘッドコーチが直前のチームミーティングで選手たちに伝えた通り「とてもハードなメニュー」でした。
タイトファイブ(両プロップとフッカー、両ロック)はラックのときのクリーンアウトの練習を、ラグビーボールではなく代わりにメディシンボールを使って行いました。

ポールも約2m間隔で立てられ、その中でクリーンアウトしなくてはいけません。

また実戦的なゲーム形式の練習も行いました。

山田選手と田村選手はボッシュスポーツサイエンスコンサルタントによるスピードメニューのコーチングを受けました。
膝をきっちりあげるのがスピードをあげるためにも必要。

最後はボールを持ってのランニングです。

かなりのハードなメニューでしたが、選手たちは集中して行えたようで満足度の高い午前練習となりました。

午後の練習はFWとBKにわかれ、ウェイトトレーニング中心のメニューを行いました。

FWはその後グラウンドに戻ってスクラムセッションを行いました。
午前中の練習では快晴でしたが、同じ日とは思えないほど冷え込み、雪も降りましたが、スクラムセッションの際は雪は止み、霧のみとなりました。

明日11日で菅平合宿もとうとう最終日となります。

■2014年4月9日(水)

菅平合宿3日目も変わらず朝5時からの練習スタートです。
ポジションごとに3グループにわかれ、それぞれに必要なトレーニングを行いました。

高阪スポットコーチ(*)によるセッションを初めて受けた松島選手と牧田選手。
牧田選手は「身体の使い方が慣れていなくて難しかったです」。
(*)高は正しくは「はしご高」

フロントロー組はマルク・ダルマゾスクラムコーチ監修の下、スクラムに効果的なトレーニングを行いました。

ロック組はフラン・ボッシュスポーツサイエンスコンサルタントによる練習をプールサイドで行った後、プールでのリカバリー。
たくましい3人組ですね。

空き時間に補食としてリンゴをかじるホップグッド選手とアイブス選手、真壁選手と中村選手。
上田駅到着時に上田市よりいただいたスノーアップルを頬張っていました。

午前中、まだ雪が多く残るゲレンデへ向けて出発です。

なぜかというと、そりレースが行われました。

FWとBKの2チームに分かれての競争。時にはクラッシュ?もあったりと笑いの絶えない中での競争となりました。

結果はFWの勝利!そしてFWとBKが一列に並んだかと思うと・・・

ワイズマンテルテクニカルアドバイザーより「勝利したFWは雪玉3つだけBKに当ててよし」とするBKの罰ゲームでした。

選手たちはラグビーから少し離れ、リフレッシュができたようです。

午後はグラウンドで新しいアタックのオプションのウォークスルーで確認しました。

その後、BKとFWの2チームに分かれてウェイトトレーニングなどを行いました。
ただ、BKの五郎丸選手ですが、なぜかFW陣と一緒にトレーニング。
ポジション変更でしょうか?

長江選手があげているのは220kg。チームでも一番の力持ちです。

明日は菅平合宿4日目。残りもあと2日となります。

■2014年4月8日(火)

2日目を迎えた菅平合宿は、朝5時から練習を始めました。
今までは5時30分から始まることが多かったのですが、この合宿はまず早朝練習を行って朝食を食べ、その後睡眠を取ってから練習をするというサイクルにするため、より早い時間での練習を行うことになりました。

BKはスポーツサイエンスコンサルタントのフラン・ボッシュコーチによるトレーニングを受けました。2人1組になって股関節や体幹を鍛えるトレーニングです。

壁に沿いながら片足を外側、内側にまわすような運動をするのは全員がやりましたが、中でもほめられていたのは村田選手。
全員の前で見本を見せました。

午前中の練習はそれぞれポジションごとにウェイトトレーニングを中心に行いました。
また、高阪スポットコーチ(*高は正しくは「はしご高」)によるTKセッションも数名の選手が交替で行いました。

FW陣のタイトファイブ(両プロップとフッカー、両ロックの5人)はウェイトトレーニングなどが終わった後にグラウンドに出てスクラムの練習。
快晴に恵まれ、暖かい天候の中行われました。

午後はまずBKとFWにわかれてユニットミーティングからスタート。
BKはボッシュコーチによるスピードトレーニングについて、映像を使いながらの説明が行われました。

グラウンドでの全体練習からは別メニューとなった田村選手と昨日7日の夜に合流した五郎丸選手はボッシュコーチによるスピードトレーニングを受けました。

午後も素晴らしい天気に見舞われましたが、気温はかなり下がってきて空気も澄んでるためか雪に覆われた山々も映えていました。

全体練習では実戦に近いゲーム形式での練習が行われました。
DFを振り切る松島選手。

また、追加招集となった木津武士選手も午後の練習直前に合流しました。
早速高阪スポットコーチ(*高は正しくは「はしご高」)によるTKセッションで湯原選手や菊谷選手とレスリングのような動きを繰り返しました。

全体練習の最後はポジション別に分かれてそれぞれ必要なメニューを行いました。
この日キャプテンが発表されましたが、廣瀬選手からバトンタッチされたのはリーチ選手。
練習でも先頭に立ってチームを引っ張る姿が見られました。

練習後、ポジションも年齢も近い3人でグラウンドを後にする藤田選手、牧田選手、村田選手。
実はこの後また戻ってきて何をしたのかというとスタッフが荷物を運ぶのを手伝っていました。

あっという間に2日目も終了。
明日9日も早朝練習は5時からスタートです!

■2014年4月7日(月)

4月7日。とうとう日本代表の2014年シーズンが始まりました。
長野県上田市・菅平での合宿でスタートです。
上田駅では上田市のみなさまによる歓迎セレモニーを開いていただきました。

母袋上田市長からは菅平名産のスノーアップルを贈呈していただきました。

母袋上田市長や武将隊のみなさまと記念撮影。

宿舎に到着後は、早速チームミーティングが行われました。
チームミーティングでは、ラグビーワールドカップ2015の出場権がかかるアジア五カ国対抗2014での必勝、そしてその勝利を勝ち取るために必要なことなどがエディー・ジョーンズヘッドコーチから伝えられました。

初めて日本代表に招集されたメンバーは全員の前に出てそれぞれ挨拶をしました。
今回初めての日本代表合宿となったのは、稲垣選手、村田選手、ホップグッド選手、小瀧選手、流選手です。

また、育成選手として代表合宿に参加する4選手も前に出て挨拶しました。
石井選手、坂手選手、牧田選手、垣永選手の4選手です。

チームミーティング後は早速グラウンドに出て練習を行いました。
前日6日には菅平にはかなりの量の降雪があり、そのため急遽練習会場が菅平高原温泉ホテルの人工芝グラウンドに変更となりました。

まずはいつも通り、円陣からスタートです。

その後はアクティベーションと呼ばれる、身体の可動域を増やしまた練習に身体を備えるための準備運動をポジション別にそれぞれ行いました。
アウトサイドバックスは合図で振り返り、ジョン・プライヤーS&Cコーディネーターの投げるいろいろなものをキャッチするという運動です。

ミドルファイブはランニングスキル。

また、タイトファイブは村上S&Cコーチが出す合図によって右や左に転がり、すぐに起きるという運動です。

その後は実戦的なミニゲームなど、初日とは思えないハードな練習を約2時間行いました。

その間、マルク・ダルマゾスクラムコーチがスクラムの基本姿勢などを稲垣選手と坂手選手に指導していました。

また、スポーツサイエンスコンサルタントとしてスポットで菅平合宿に参加していただいているフラン・ボッシュコーチは田村優選手にマンツーマンでの指導。

2時間の練習が終わった後は夕食を取り、さらにまたウェイトトレーニングなどの練習を約1時間半ほど行いました。

初日の練習は21時近くになりようやく終了。
初日とは思えないくらいの強度でしたが、「トップ10チームになるためにはトップ10チームにふさわしい練習が必要」とジョーンズヘッドコーチ。
明日8日は、朝5時からの練習がスタートです!