1126日(土)にフランス・ヴァンヌで行われた「ラグビー日本代表 リポビタンDツアー2016」第3戦 対フィジー代表戦の試合後ヘッドコーチ、ゲームキャプテンらのコメントを以下の通りお知らせいたします。

■ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ

「先週タフな試合をやっていい準備ができた。試合の最初はすごく『フラット』に感じた。フィジー代表に最初のいくつか自分たちのミスからトライをさせてしまった。それはがっかりしている。選手の取り組む姿勢はよかったが、フィジー代表の方がさらに良かった。ポジションに戻るのは早く、ボールにいく気持ちも強かった、50・50(フィフティ・フィフティ)のチャンスでもフィジー代表の方がハングリーだった。

後半はプレーを続けようとすると、ミスを犯すか、ペナルティーを与えてしまった。しかし、後半はトライをすることができ、自分たちの特徴を見せることができたと思う。

いいパフォーマンスをしたウェールズ代表戦と同じチームで挑んだが、チームをフレッシュにするために何人か選手を変えても良かったのかもしれない。

試合には負けたが、どうやって上達をするかを再度学ぶ必要がある。4週間の中で成長を感じられた。メンバーの半数は新人が多く、日本代表としてプレーをしたことがなかった選手。1週間の準備で、ザ・ラグビーチャンピオンシップを終えたばかりのアルゼンチン代表と対戦し、ジョージアに勝ち、ウェールズには勝てるはずだったが、今日も敗戦してしまった。総括して、今後に繋がる遠征だったと思う。

私を含め新しいコーチ陣は4週間でたくさんのことを学ぶことができた。残念ながら次の代表戦まで、あと半年待つ必要がある。

今回の収穫は、新しい選手の中からタレントを持った選手を発掘することができた。

今回の遠征で学んだことは、しっかりと準備をして、それぞれが自分の仕事をしたら、このレベルで競争することができるということ。あと、(RWC2019での目標達成までは)長い道のりだということも学んだ。

毎週、毎週試合があっても、同じパフォーマンスができる、同じ強度を持てるということが必要だと感じた」

■堀江翔太キャプテン(ゲームキャプテン)

「いい勉強になった。(フィジー代表のような強い)プレッシャーの中で、自分たちのやりたい形をできるようになりたいと思う。すれ違いや、パスミスなど、不要なプレーもあった。相手が疲れる前に(まだ元気なうちに)、簡単にトライを取られてしまった。

フィジー代表選手の体重も重い中、あれだけ耐えることもでき、セットプレーは良くなっていると思う。

自分たちのやろうとしている戦い方は間違っていない。選手一人一人の役割は明確になっているが、ここから、さらに質を上げなくてはいけない状況になっていると思う。

ハーフタイムには、お互いをサポートし合い、自分の役割をしっかり果たすという会話をした。あとは気持ちの部分だと思っていた。しっかりと気持ちを入れて、試合をひっくり返すにはもちろん点を取らなくてはいけないとも話をした」

■立川理道キャプテン

「今日の試合は自分たちのやりたいことがなかなかできなくて、フィジー代表に点を取られてしまった。最後に追い上げたが、前半の失点が最後まで響いてしまったのかなと思った。この遠征で自分たちの良さや反省点が見つかった。しっかり修正して来シーズンのサンウルブズや代表戦に向けていい準備をしていきたい。遠征を終え、各チームに戻ったら、選手は各チームの中でベストを尽くすと思う。高いレベル、高いスタンダードで、意識を持ってやっていくことはすごく大事。日本代表の選手として、チームのトップであり続けることも大事だし、誰から見ても、やっぱり日本代表だということを意識していきたいと思う。僕自身もそうですし、みんなもそういう思いでやってほしいと思う」

■マルジーン・イラウア

「日本代表として初めてのトライで、すごく嬉しかった。ただあれはチームでのトライ。チームメイトがハードワークをしてくれて、自分はいいタイミングでいい場所にいただけ。もっと得点を重ねなくてはいけないということが分かっていたので、早く試合を再開し、早く次のプレーをしたかった。トライ後はすぐ自分のポジションに走って戻った。普段のトライよりも、喜びに浸る時間はなかった」

■田中史朗

「以前のジャパンになってしまった。(ウェールズ代表戦で)いい試合をした後に、自分としてはしっかり準備ができておらず、100%で臨めていなかったような雰囲気を感じたので、しっかりそうしたところを変えていって、常に100%で代表として試合に臨めるようにしたい。皆の理解力はあがっているので、その点はすごくいいこと。日本ラグビー全体の意識もあがっている。そこで個人個人、一人ひとりがもっともっと努力してレベルアップすれば、さらにいいチームができると思う」

■松島幸太朗

「(1トライ目は)FWのいいスクラムから、練習通りのBKのムーブができて、そこを取りきれたのでよかった。前半に気持ちの面で受け身になってしまって、そのままずるずると40分、50分と後半になってからも続いてしまったのが敗因。遠征が進むにつれ、皆がだんだんと役割を理解できてきたが、新しいメンバーもいるし、テストマッチでの経験の差というのも出てしまったのではないかなと思う。フィジー代表の勢いに飲み込まれてしまったという感じがした」

■アニセ サムエラ

「母国を相手にして、色々な感情が込み上げてくる試合だった。

前半に簡単なトライをさせてしまったが、後半は追い上げて、選手はよくやったと思う。遠征前からもっと時間があれば、異なる結果になっていたのかもしれないが、言い訳はできない。日本代表として試合ができたことを誇りに思う。今までで一番印象に残る試合。だからなおさら勝っていれば、と思う」