12月19日(土)

第一試合

慶應義塾大学 14-29 早稲田大学

 関東大学対抗戦での対戦(11月23日)に続き今季2度目となった早慶戦を制したのは、先月に続き早稲田大学。対抗戦の後半から調子を上げて選手権に進んだ慶應義塾大学は、3回戦で京都産業大学を破って得た早稲田へのリベンジの機会を活かせなかった。

 開始当初は相手の強いタックルの前に攻めあぐねている感もあった早稲田大だが、意外にあっさりした形で先制した。5分に相手陣右中間のスクラムからボールを持ったNO8丸尾崇真主将(4年)が、単独サイドアタックでそのまま走り切り、ダイナミックに飛び込んだ。これで勢いが出た早稲田大は、14分にFB河瀬諒介(3年)からのロングパスを受けたWTB槇瑛人(2年)が、20分には相手の落球を拾った新鋭CTB伊藤大祐(1年)が連続トライして引き離す。その後相手に1トライを奪われたが、36分、今度はSO吉村紘(2年)からのロングパスを受けた槇がこの日の2トライ目。前半を7-24として、早稲田大は上々の前半折り返しだった。

 ところが後半、開始直後から4連続ペナルティを犯すなど規律が乱れ、自陣ゴール前で耐える「苦しい内容」(試合後の相良南海夫監督)。その状況から抜け出せない内に、相手に2トライ目を許してしまう。もつれた後半は、またもや河瀬のロングパスが引き出したWTB古賀由教(4年)のトライまで約39分間ノースコアだったが、相手にもそれ以上得点を許すことなく乗り切った。ハイパントキャッチやラインアウトで存在感を示し、タックルも堅実だったのがLO下川甲嗣。試合後の会見で慶應大LO相部開哉主将(4年)をして「下川選手のプレッシャーが嫌だった」と言わしめたこの4年生(副将)は、豊富な仕事量で勝利に貢献した。また相良昌彦(2年)と村田陣悟(1年)の両FLも溌溂と動き回り、タックルやブレイクダウンで相手にプレッシャーをかけていた。

 一方敗れた慶應大。序盤は前に出るタックルで相手を抑えていたにもかかわらず、スクラムから早稲田大の丸尾に一発で取られると、そこから連続してトライを許してしまった。途中、副将のCTB三木亮弥(4年)の負傷退出も痛かった。それでもFL山本凱(3年)がラインアウトからのパスへ鋭角に走り込んでチーム最初のトライをあげ、決してやられっ放しではなかった。後半は逆にCTBイサコ・エノサ(2年)のトライで先制もした。その後の60分には、決まれば7点差となるPGの機会を得る。しかし、慶應大のルーキーFB山田響(1年)がこれを外し、それ以降なかなかチャンスが巡って来る事はなく、終了前には止めのトライを浴びてしまった。試合後の栗原監督は、「学生は成長の巾が予想以上に大きい」と話し、今年のチームがここで終わってしまう悔しさを滲ませていた。(米田太郎)


■試合後の記者会見

慶應義塾大学

栗原徹 監督

「コロナ感染拡大でラグビー試合の開催自体が大変に難しい状況下で、多くの方々にご尽力いただき、無事、大学選手権が行えていること、また、準々決勝を秩父宮で早稲田大との試合ができたことを大変嬉しく思います。この場をお借りして感謝申し上げます。今シーズンの慶應大は相部主将中心に4年生が必死に頑張ってきました。今日の試合の結果は残念で、ここでシーズンが終わってしまうのは誠に残念ですが、今日勝った早稲田大学には是非、選手権を勝ち上がっていっていただきたいと思います」

――約1カ月前の対抗戦での早慶戦の後、どういう部分を修正してきましたか?また、こういう所に焦点を絞って臨んだという点はありますか?

「1カ月前の早慶戦からの修正点としては、ゴール前でしっかりボールを動かしてトライを取り切るというところでした。1カ月前はそこで取り切れませんでしたが、今日はその場所までもあまり行けなかったと思います。一つ一つの局面で早大のブレイクダウンやタックルから起き上がった後の押し込みでプレッシャーを受け、その小さな積み重ねでエリアを取れなかったと思います」

――前半にCTB三木亮弥選手が負傷交替となってしまいましたが、三木選手は11月の早慶戦でもいいタックルを繰り返していました。三木選手の負傷交替がチームに与えた影響はありましたか?

「けがは仕方ありませんが、あらためて振り返ってみると、外のエリアで前に出てタックルができる三木選手を失ったのは、結果としては早大のバックスのアタックに勢いをつけてしまったかと思います。三木選手の負傷は非常に大きな欠場でした」

――大外でディフェンスを破られていたところがありました。そうなった要因はどこにあったと思いますか?

「まず、早大のバックスのスキルは高いと思います。それに対して、慶應としても十分対抗できるものはあったと思いますが、早大のプレッシャーもあり、ディフェンスの立ち位置がいつもより狭くなってしまったと思います。プラン通りにできればある程度はカバーできる想定でしたが、想定を上回る早大のスキルがありました」

――栗原監督にとってこれで学生チームを2年間指導したことになりましたが、この2年間を振り返っていかがですか?

「本当に成長幅が大きい選手達だったと思います。特にここ1カ月で大きく成長してきました。このタイミングで敗退し、このチームが終わってしまうことは非常に残念です。だからこそ、春からこういう思いを持って臨んでいかなければいけないと改めて思っています。選手達の成長幅は僕の予想よりも非常に大きかったです」

 

相部開哉 主将

「まず、今、新型コロナの感染者が急増している中で大学選手権が予定通り開催されたことを嬉しく思います。大会開催にご尽力下さっている関係者の方々に感謝申し上げます。今日の試合は、チャレンジャーとしてどれだけ相手に対して自分たちのペースを貫けるかといったところに焦点を当てて戦いました。しかし、ところどころで早稲田大に得点を許してしまい、こういった結果になりました。非常に残念ではありますが、ここから後輩達が何かを学んで来年以降に生かしてくれればいいと思います」

――今日の試合ではラインアウトではプレッシャーを掛けられてうまくいかなかったことが多かったと思いますが?

「いろんな新しいオプションも用意していましたが、想定では自分たちが持っていたサインワークで散らしていけば取れるだろうと思っていました。しかし想像以上に特に早大LO下川選手からのプレッシャーの精度が高かったと思いました。その圧力に少しずつ負けてサインワークが乱れてしまい、全体としてプレッシャーを受けてしまったと思います」

 

鎌形正汰 選手(23番)

「今日の試合では自分たちの1年間やってきたものをすべて出そうと、ノンメンバーを含めたチーム全員この試合に臨みましたが、結果的には負けてしまい、正直すごく悔しいです。僕ら4年生は卒業しますが、来年がある3年生、2年生、1年生には今日の試合から学んだことを来年度以降に生かしてほしいと思います」

右から栗原徹監督、相部開哉主将、鎌形正汰選手


早稲田大学

相良南海夫 監督

「今日はこのコロナ禍の中、多くのお客様の中、大学選手権の試合ができたことを嬉しく思います。そういった試合で勝利ができたことを嬉しく思います。後半、波に乗りたいところで自分たちのペナルティなどで苦しい内容になりましたが、粘り強く勝ち切れたことがよかったと思います」

――早明戦での敗戦から力を入れて取り組んできたことは? また今日の修正点は? 今日の試合で成果を得られた点は?

「早明戦ではセットプレーで流れがつかめないところがありました。セットプレーでは春から積み上げてきたことを再確認して自分たちのかたちを取り戻すことにフォーカスしました。また早明戦ではボールを運ぶ位置の修正が必要だったのでその点にもフォーカスしました。今日の収穫はセットプレーで安定的に組めたところ、また、なによりこの試合に臨む姿勢で相手より上回ることが80分間できたことが良かったと思います」

――準決勝の相手は帝京大となりましたが?

「ここまで自分たちの力を1週間、1週間、どう伸ばしていくかにフォーカスしてきました。今日の反省、課題を含めてしっかり修正して自分たちの力を上積みしてチャレンジしたいと思います。」

――今日、1年生の伊藤大祐選手がCTBで初先発となりましたが?

「伊藤選手は試合前には緊張するとか言っていましたが、試合では伸び伸びとボールキャリーで持ち味を出してくれ、初先発でしっかりトライを取り切り、非凡なところを見せてくれました。期待通りの活躍をしてくれました。伊藤選手が今日しっかり仕事をしてくれたことはチームにとっても大きいと思います」


丸尾崇真 主将

「本日は、コロナ禍の中、大学選手権準々決勝を迎えられたことを嬉しく思います。試合では最初から仕掛け続けよう、早大が先手を取ろうと言い続けたことが前半の内容につながったと思います。後半、自分達のミス、ペナルティ、規律の部分でエラーがあり相手に流れを渡してしまったところがありましたが、そこはしっかり修正して次の試合に臨みたいと思います。」

――慶大は今年ラインアウトを非常に重視しており、対抗戦の早慶戦では早大はこれに苦しんでいたと思いますが、今日は改善できていました。慶大のどういうところを重点的に研究して取り組んできましたか?慶大の相部主将は早大のLO下川選手からのプレッシャーが強かったと言っていましたが? 

「4年生をはじめとしたBチームがよく研究してくれたお陰でいいディフェンスができたと思います。試合の中でもコミュニケーションし続けることができていました。特にゴール前ではやろうとしていたディフェンスと違うことにチャレンジしなければいけませんでしたが、そこは現場の判断でできたこともよかったと思います。下川選手は良く反応してくれていて良かったと思います。よくプレッシャーをかけ続けてくれました」

――最初に丸尾選手が取ったトライで勢いづいたと思いますが、今日は自分が前に出ることがどのくらいできましたか?

「チームとしても個人としても、仕掛けることを考えていました。そこは自分らしく行けて良かったと思います。しかし中盤、後半はあまりボールを貰えなかったので、もっとボールを貰えるようにしたいと思います」

――後半、かなり停滞してしまいましたが、その原因はどこにあると思いますか?

「ペナルティ、規律の部分で自分たちを苦しめてしまいました。特にディフェンスのブレイクダウン周りのところをもう一回、精度高く、我慢強くできるようにしたいと思います。」


 槇瑛人 選手(14番 WTB)

「試合の内容としては、練習で日頃から言っているように仕掛け続けるというところでは全員が強気でできていたと思います。しかし、後半に慶大のブレイクダウン周りでの強さが出てペナルティが多くなりました。そういった点をしっかり改善していきたいと思います」

――今日は走る機会が多くありましたが、慶大のディフェンスに勝っていたことが多かったですが?

「慶應のディフェンスでは外にチャンスがあるということはわかっていました。積極的にボールを呼んでバックスを生かしていくことに意識していました」

――今日はSO吉村選手がいろいろなキックをうまく使ってチャンスを作っていましたが、あれは元々のゲームプランでしたか?もしくはCTB、WTBのコールによるものでしたか?

「事前の分析で慶大14番が結構上がってくると分析できていたので
 しっかり声を出して積極的にパスを要求しようと思っていました」

右から、相良南海夫監督、丸尾崇真主将、槇瑛人選手


第二試合

明治大学 34-7 日本大学

「明大、日大の健闘に苦しむも、後半に突き放してベスト4進出」

  昨年度の大会では決勝で早稲田大に敗れたが、今年も対抗戦では連覇して日本一奪回を狙う明治大。一方の日本大は関東大学リーグ戦チームとして対抗戦1位の明大にチャレンジして、23大会ぶりのベスト4に進めたいところである。

 立ち上がりの前半5分、明大は中央付近でのラインアウトからSH飯沼蓮がモールの左ブラインドサイドを突破し、敵陣22m付近まで進め、これに好フォローしたHO田森海音がラックをつくると、SH飯沼から右ラインにSO森勇登―CTB廣瀬雄也と展開する。廣瀬が日大CTB齋藤芳徳のタックルを受けながらのオフロードパスをCTB児玉樹につなぐと、児玉が抜けてそのままインゴールに飛び込んだ。SO森のゴールも決まり、明大がバックスの個人の決定力で早くも7-0とリードした。

 その後は日大もよくアタックし、明大が受ける時間が続く。前半18分ごろ、明大がPKからラインアウトとしてトライを狙うが、日大もよくディフェンスしてどうにかピンチを逃れたと思った。しかし、日大ボールのラインアウトからの日大のアタックでラックになったところで、明大No.8箸本龍雅がラックに入っている日大フォワード選手を剥ぎ取り日大のボールへのプロテクトが弱くなったところで、日大SH村上陽平がボールに手を掛けたその瞬間に、明大HO田森が村上からボールを奪い取り、ターンオーバー。そのボールをもらったLO片倉康瑛がゴールライン前まで進み、PR中村公星がポイントを作ると、すばやくバックスが右ラインにボールを展開し、CTB廣瀬が3人飛ばしの大きなパス。WTB石川貴大が日大FB普久原琉のタックルを振り切ってインゴールに飛び込んだ(前半21分、ゴール不成功、12-0)。

 その後、前半25分頃からの約15分間は日大の明大陣ゴール前でのアタックの時間が継続する。明大がそのディフェンスでペナルティを犯してしまうシーンが多かったものの、日大も得点には至らず、12-0のスコアでハーフタイムとなったが、試合の内容は五分五分と言ってもよい日大の闘い振りだった。明大としては前半での反則数が7と多くなったことが前半の苦戦の要因だっただろう。

 後半の立ち上がりに試合を動かしたのは日大だった。明大WTB石田吉平の日大CTB齋藤に対するハイタックルの反則で日大がゴール前5mでのラインアウトを得る。日大はこの日、安定していたラインアウトでLO趙誠悠がクリーンキャッチ。フォワードがモールで押し込む。最後はバックスの選手もモールに入りプッシュ、ボールをしっかりキープしていたNo.8シオネ・ハラシリがインゴールに押さえた。SH村上のゴールキックも決まり、スコアは12-7。

 このあたりまでは試合の流れがどちらに行くかもわからない展開であった。しかし、やはり総合力では明大が上回った。後半13分、明大は敵陣に入ってのラインアウトからゴール前でフェイズを重ねて攻め続け、No.8箸本がゴールポスト下に迫る。箸本は日大ディフェンスに止められたが、ラックからSO森にパスが出ると、森の内側に走り込んできたFB雲山弘貴にボールを戻して、雲山がインゴールに走り込んだ(ゴール成功、19-7)。

 後半のこの時間には明大はスクラムでも日大を圧倒するようになる。後半20分には日大陣ゴール前での日大ボールスクラムで、明大フォワードがプッシュ。日大フォワードがボールをコントロールできずにこぼれたボールを明大FL福田陸人が拾ってトライ、ゴールも決まり26-7とリードを拡げ、さらに28分にはPGで3点加点してスコアを29-7とした。33分にも日大ボールのスクラムを明大がプッシュし、ボールをターンオーバー。SH飯沼がこれを良い反応でブラインドサイドの近くに位置していたWTB石川にナイスパスし、石川がダメ押しとなるチーム5つめのトライを取って、34-7のスコアでノーサイドとなった。

 最終的には総合力で上回る明大の順当な勝利となったが、特に後半10分頃までの約50分間は日大の安定したラインアウト、そして、良くつなぐアタックと前に出るタックルで明大を苦しめていた。明大の個々の選手の好判断、バックスの決定力やスクラムでの優位が勝利への大きな要因だったが、一方、日大の健闘振りも印象に残る試合だった。

 正月2日、秩父宮での準決勝での明大の対戦相手は天理大となった。対抗戦チャンピオンと関西大学チャンピオンによるレベルの高い試合になるのが楽しみだ。(正野雄一郎)


■試合後の記者会見

日本大学

中野克己 監督

「この一週間だけではなく、一年間やってきたことをしっかり出そうと今日の試合に向けて準備をし、選手たちも良くやってくれましたが、明治大学はそれを上回る内容でした。勝負どころで我慢ができず、このような試合結果となってしまいました。一年間、チームの力を積み上げ続けてくれた学生たちに感謝しています」

 

藤村琉士 主将

「明治大学戦に向けて、追い込んで十分な準備をしてきたつもりでしたが、相手はそれを上回る内容で、他はできていたと思いますがスクラムで押され、十分戦うことができませんでした。大学選手権で勝ち残っていくためには、今まで以上の練習が必要であることがわかりました。明治大学は試合巧者で、修正力も優れていました。後輩の1~3年生にはそれを考えて、今後の練習に取り組んで欲しい」

 

村上陽平 副将

「今日の明治大学戦に向けて良い準備ができたのですが、味方のディフェンスが思うようにいかずに試合巧者の相手との点差が開いてしまいました。後半、練習してきた良い形で、1本トライを取れました。その流れに乗ってもう1本取れたらと思いましたが、その勝負所で逆に相手に1本取られてしまい、相手との実力差を感じました。日本大学がベストのパフォーマンスを実現するためには、明治大学の良い部分を真似て、そして超えていかねばないと強く感じました」

右から、中野克己監督、藤村琉士主将、村上洋平副将


明治大学

田中澄憲 監督

「今日は大学選手権初戦で、難しい試合になると思っていました。素晴らしかった日本大学の前半のファイトを我慢して、後半突き放すことができたのが収穫でした。一つひとつ勝っていくことが大事であり、今日、勝って次に進められることを嬉しく思います。次の準決勝に向けて良い状況にしていきたい」

――次戦の相手の天理大学は、対抗戦での相手とはかなり特徴の異なるチームですが、どこがカギになりますか?

「天理大学には、強力な外国人選手がいますが、ディフェンスが重要です。今日はアタックで、コミュニケーションのないミスが多かったので精度を詰めていきたい」

――試合中、そのまま交替した石田桔平選手の状態は?

「特に問題はありません」

 

箸本龍雅 主将

「今日は80分を通し、相手ペースのラグビーをやらせてしまい、最後まで明治のラグビーができず、反省点の多い試合でした。大学選手権は簡単に勝てる試合はなく、苦しい状況の中、勝ち切れて良かったです。課題を洗い出して、次戦に向けてしっかり準備していきたい」

――後半スクラムで優勢に立ち、スコアに繋がるプレーが幾つかありましたが、その要因は?

「大賀宗志選手など、後半途中出場の選手たちがリザーブとしての役割を果たして、エナジーを入れてくれました」

――前半を凌ぎ、後半、最初1本トライを取られたところから明治大学が攻めのリズムを作れた要因は?

「その取られたトライ後に、アタックで速いテンポでボールを動かし続けたときに相手が疲れていたように見えたので、このテンポで回し続ければ相手の足が止まると思いましたが、強いプレーなどに課題が多くありました」

――前半は、ボールを速く動かしていなかったということでしょうか?

「前半はほとんどディフェンスしかやっておらず、アタックの時間はありませんでした」

――トータルとしては満足なレベルではなかったということでしょうか?

「そうです」

――プレーのクオリティについての反省点は?

「相手に試合の入りからいけると思わせてしまったことです。2トライを先に取りましたが、一人ひとりの強さや、全員がオプションになることができていなかったことが試合を通して苦しくなった原因です」

――次戦に向けてどのように過ごしていくのでしょうか?

「明治から100%先に仕掛けることを練習からやっていきたい」

――次戦の相手の天理大学は、対抗戦での相手とはかなり特徴の異なるチームですが、どこがカギになりますか?

「今週末まで、日本大学の対策を重点的に行っていたので、これから相手の試合映像を見て特徴を洗い出していきますが、ディフェンスがカギになると思います」

――天理大学には、サンウルブスで一緒だったシオサイア・フィフィタ選手がいますが、どのように臨みますか?

「フィフィタ選手は、体が強く、スピードがあり、突破力が大学トップクラスですので、スピードに乗る前にディフェンスをし、相手がボールを持ったらすぐに行くようにしたい」

――箸本主将が止めるということに限らずということでしょうか?

「わざわざ目の前に立つことはありませんが、対面に立てば止めに行きます」

 

石川貴大 選手

「明治のペースが掴めず、課題が出た試合でした。次戦に向け課題を克服して準備していきたい」

――今日は見事な2トライを取りましたが、今までもどんどん替わって入ってくる選手がトライを取っています。チームの活性化への影響は?

「明治は、誰が入っても戦えるので、一つひとつの練習や試合でパフォーマンスをしっかり見せていきたい」

――チャンスをもらったときに結果を出す意識がそれだけ強いということでしょうか?

「そうです」

 

 右から、田中澄憲監督、箸本龍雅主将、石川貴大選手