競技規則につきまして、ワールドラグビーよりこのほど、下記の通りルーリングに関する通達が出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。

 

ニュージーランドラグビー協会は、以下について、競技規則の解釈の明確化を要請する:

 

近距離でのボールの争奪のためキックを狙いとして、ハーフバック/スクラムハーフ(または、他のプレーヤー)が「ボックスキック」を蹴った時、ほとんどの状況において、ほぼ例外なく、ボールを蹴った側の前方にプレーヤー(通常、フォワード)の集団ができる。これらのプレーヤーは、オフサイドプレーヤーである。

 

ハーフバック/スクラムハーフがボールを蹴るのと同じタイミングで、通常は、自分の味方のプレーヤーを全員走って追い越し、ボールを争奪するか、ボールをキャッチした相手へタックルするか、または、単にボールが落下する位置に入ることを役割とした、オンサイドの位置にいる味方のプレーヤー(複数の場合あり)がいる。

 

現行の競技規則では、オフサイドプレーヤーに対し、オンサイドの位置にいる味方のプレーヤーの後ろへ後退することが求められている。もし、前方へと走ってオフサイドプレーヤーを追い越しオフサイドプレーヤーの前方の位置に入ったオンサイドの位置にいる味方のプレーヤーがいれば、そのオフサイドプレーヤーは遂行するアクションはない。彼らは、オンサイトの位置にいる味方のプレーヤーの後方にいることになる。

 

以前の競技規則(2017年)においては、オフサイドプレーヤーは、キッカーの後方へ後退することが求められていた。ここで、キッカーが自分で蹴ったキックをチェイスしたとすると、現在の状況と同じこととなる(すなわち、オフサイドプレーヤーは彼らの前方へと前進したプレーヤーの後ろへ下がることが求められる)。

 

明確化の要請:

キックの飛距離が前方に向かって10メートル以下の場合、もし、オンサイドの位置にいる味方のプレーヤーが走って彼らを追い越し彼らの前方の位置に入ったら、オフサイドプレーヤーは、いくらかの距離を後退しなければならないのか?それとも、決められた地点まで後退しなければならないのか?

 

 

ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:

移動する義務は、オフサイドプレーヤーにある。このプレーヤーは、味方のプレーヤーが自分を追い越すことではオンサイドにならない(競技規則10. 7 (a)で、競技規則10.4 (c)のもとオフサイドであるプレーヤーを除外しているため)。オフサイドプレーヤーは、オンサイドの位置にいる味方のプレーヤーを通り越して移動しなければならない。言い換えると、10メートル規則においては、そこに立ったままオンサイドの位置にいる味方のプレーヤーが自分を走って追い越すのを待っているだけではいけない。実際には、オフサイドプレーヤーが後退し始めて、想定上の10メートルラインに到着するメートルライン前に、逆方向から来る味方のオンサイドプレーヤーと交差したら、再びオンサイドになったとみなされるが、そうなったときに正しい方向へ移動していなければいけない。立っていないプレーヤーもまた、すでにオンサイドでプレーしていない限り、立ち上がったらすみやかに後退しなければいけない。

まとめると、上記で説明されている状況においては、いずれのオフサイドプレーヤーも、オンサイドラインまで後退する努力をし、オンサイドの位置にいる味方のプレーヤーが自分を走って追い越すまでそうし続けなければならない。


以上