公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(会長:森重隆、東京都港区)は、11月6日(土)日本代表対アイルランド代表(於:アイルランド)試合終了後の日本代表ヘッドコーチ、キャプテンらのコメントをお知らせいたします。 本試合は、60-5(前半29-0)でアイルランド代表が勝利しました。


■ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ

「アイルランド代表は素晴らしかった。また、100キャップのセクストン選手については大変偉大な選手だと思う。パンデミックの影響によって試合も少なく、次のワールドカップに向けて日本の準備は遅れているのは確かだ。この遅れはチームとして取り戻していかなければならない。どのラグビーユニオンにとっても難しい条件は同じだ。非常に強いアイルランド代表と今回戦うことができ、引き続き我々ができること、ヘッドコーチとしてやるべきことをやっていきたいと考えている。今日は我々のディフェンスがいくつかうまくいかなかった。ラグビーとしては非常に良いゲームだったと思う」


■ピーター・ラブスカフニ キャプテン

「最初から相手のプレッシャーを受けていた。自分たちとしてはモメンタムの部分でアイルランドにやられてしまった。流れを自分たちで止めることができなかった。コミュニケーションの部分では良かったと思うが、モメンタムを止めることができなかったことが大きな問題だった。いろいろトライしたのだが、相手が強くて修正が難しかった。私はこのチームを信じており、しっかり前を向いて次の試合へ向けてやっていく」


■中村亮土 副キャプテン

「アイルランドが接点でプレッシャーをかけてきて、自分たちがボールを持ってもすぐにターンオーバーされ、ペナルティが起きる状況になったのが、攻撃のボールを持てなかった原因だと思う。ゲームプランとしては、キックを使いながらまずディフェンスのところでプレッシャーをかけて、アンストラクチャーになった状態でアタックしようと話をしていた。キックの使い方が悪かったわけではなかったが、その後のプレッシャーをかけるところにおいて、アイルランドの非常にフィジカルなアタックが、準備していたことよりは想定外だった。セクストン選手に関しては、彼の経験値が恐らく(アイルランド代表に)良い影響を与えていたと思う。ポルトガル戦に向けては、フィジカルなところで相手と同等以上に戦わないと自分たちの良さは出てこないので、そこをもう一度見つめなおして、準備したい」


■姫野和樹選手

「やりにくい相手というより、自分たちの準備、マインドセットで至らなかった結果だと思っている。本当に情けない試合をしたと思うし、泣きたくなるぐらい悔しいという思いが今は強い。また一から足元見直してチームとしてやっていかなくてはいけないと思う。アイルランドが素晴らしいアタックをしており、それに対して自分たちが受けてしまったというのは、流れをなかなか掴めずに至った原因の一つかと思う。自分たちがいけなかった理由としては気持ちが足りなかった、マインドセットが足りなかった。それに尽きる。あと2試合あるので、自分たちの誇りを取り戻すチャンスがまだある。そこの2試合に向けて、次はしっかりフィジカルで勝てるよう準備していきたい」


■流大選手

「スコア通りだが完敗であり、自分たちが準備してきたものがほとんど出せない試合だった。スコア以上に自分たちが準備してきたものが出せず、悔しいし残念に思う。試合を見返したら色々ポイントが分かるかと思うが、それぞれがプレッシャーを受け続けて、それを立て直せなかったということで、ゲームメーカーである9番の自分も責任を感じている。チームとして上手くいかないまま80分が過ぎてしまった。自分たちの試合をできたのは本当にごく僅かの時間だったので、悔しい敗戦となった。ファンの方たちにも夜の時間帯にたくさん応援いただき、残念な思いをさせてしまったことを申し訳なく思う。あと2試合、まずは次のポルトガルに向けて切り替えていきたい」


■田村優選手

「キックを蹴ったところにプレッシャーをかけたかったが、自分たちのキックの再獲得のところなどができなかった。そこでプレッシャーをかけ、自分たちのアタックにしたかったのが、そこから相手にアタックされてしまった。日本代表はスピードと勢いが大事だと思う。今日はそれがほぼなかった。アタックに関しては相手が上手で、なかなか我々がアタックしづらい試合となった。セクストン選手は特にアタックで勢いがあった。常に自分たちはゲインラインを突破され続けている状態だったので、今までと違った脅威を感じた」


■シオサイア・フィフィタ選手

「ディフェンスでは、フィジカルの強いアイルランドに対してダブルタックルを決めきれず、そこでオフロードパスを通されるなどしてトライに繋がってしまった。アタックでは、ハイパントキックの場面でもっとプレッシャーをかけてボールを取り返すことができればいい試合になったと思う。そういったところを修正して残りの2試合勝てるように頑張っていきたい。トライについては、姫野さんのランとパスが良かったので、自分はサポートに入るだけでトライすることができてよかった」


■松島幸太朗選手

「アイルランドに対してはキックしてくることを予想していたが、真逆のことをしてきた。結局そこにプレッシャーを与えることができなかったところでやられてしまった。そこを80分間通してやられてしまったので、ジャパンはそういったところでの修正能力が今後大事になっていくと思う。相手のコンタクトの強度が非常に強いという印象はないが、アタッキングの部分で相手のうまさが出ていた。そこでこちら側がタックルを絞りづらいところで、タックルが成立できていなかったり、ラインブレイクされたりした。フィジカルの面というよりはディフェンスの面において、一人目のタックラーが相手のボールキャリアーにタックルできていなかったり、オフロードされたりとかが多かった」



以上