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■2013年5月28日(火) DAY 8

IRBジュニアワールドラグビートロフィー(JWRT)の初戦となるウルグアイ代表戦の日を迎えました。試合会場に移動する前にホテルでミーティングを行い、選手たちは試合で着用するジャージを手にして気持ちを高めます。

「今日は楽しみ。今までやってきたことをパフォーマンスで出す。落ち着いてしっかりコントロールする。フィットネスは必ず日本代表が上。チームがやってきたこと、仲間を信じてタフに戦おう」と沢木敬介ヘッドコーチ。西内勇人キャプテンは「これだけやってきたから、勝てるチームになっているから。それを信じて勝っていこう」と話しました。
朝降っていた雨もキックオフ前には上がり、晴れ間が広がりました。グラウンドでのウォーミングアップを終え、選手たちは一度ロッカールームへ。沢木ヘッドコーチは「前半の20分は、絶対タフプレーをしよう。ゲームを支配して、きついことから絶対逃げない。仲間と乗り越えろ」と声をかけました。

その言葉通り、U20日本代表は試合の入りから激しく攻め立てます。前半2分にSO山沢拓也のグラバーキックをFB松田力也が押さえて先制トライを奪いました。その後もフィジカルの強さで反撃を試みるウルグアイ代表に自陣に攻め込まれてもディフェンスで我慢し、ボールを奪うと素早い攻守の切り替えでトライにつなげます。前半に4トライを奪い、CTB合谷和弘が2ゴール2ペナルティーゴールを決めて30-8で折り返しました。

雨が降り始め気温も急に下がった後半は、前半の素早い攻守の切り替えが見られず、スクラムやキックオフなどセットプレーで後手に回りました。得点は、山沢が個人技で仕掛けて走り切ったトライと、フェーズを重ねて前進して最後にWTB石井魁がフィニッシュしたトライの2トライのみ。後半のスコアは10-12とウルグアイ代表を下回り、課題を残す結果となりました。

「前半の入り、スタートは最高によかった。しかし、後半の20分は集中力も走る意識もない高校生のようなラグビーをしてしまった。トランジション(攻守の切り替え)の意識は格段にレベルアップしている。ラインアウト、スクラム、キックオフレシーブなどセットピースが今後の課題。雨の状況でボールがよく動かすことが出来ていたところもいい点だった」と沢木ヘッドコーチ。西内キャプテンは「前半のスタートは100%で入ることが出来たが、後半の初めはよくなかった。基本スキルのミスやペナルティが多かったので、この部分を修正して次の試合にのぞみたい。またトランジションはよくできたと思うので、次の試合ももっと切り替えを早くしていきたい」と話しました。

同じグループBの次戦で対戦するU20カナダ代表はU20トンガ代表を24-6で破りました。U20カナダ代表戦は6月1日に行われます。

大会ADカードと試合ジャージ
少し…狭いロッカー
試合前 まだリラックスした表情
試合直前ウォーミングアップ
試合前の国歌
先制のトライを決めた松田選手
今日2トライの石井選手
外で勝負 荻野選手
対面対決 1番須藤選手とウルグアイ3番
プレーで引っ張る西内キャプテン
2G2PGの合谷選手
FWの運動量で勝負
ブレイクダウン
ラックからチェイス
押し込まれるスクラム
JWRTマッチオフィシャルの大槻レフリーと沢木HC
Generation 2019 - [LO 寺田 大樹]

「昨年もJWRTの代表に選ばれました。本当は控え選手だったのですが、負傷者が出たため2試合に出場しました。昨年は決勝で負けてしまい、その試合に出ていなかったとはいえ、とても悔しかった。だから、今年もU20日本代表に選ばれて雪辱のチャンスを得ることができたので、今回こそは勝ちたいと思っています。
昨年の経験から、1試合1試合厳しくなっていくことはわかっています。後輩の選手たちに、その経験を伝えていきたいと思っています。プレー面では、ラインアウトなどのセットプレーを安定させること。また、運動量を増やしてサポートプレーに徹したいと思います。
身体の大きさを活かせ、と高校で誘われてラグビーを始めました。野球やサッカーよりもチームのメンバー同士の絆が強いと感じます。試合の中で攻められて攻められて、それでも守り切った時に仲間同士で共有する達成感は格別です。
2019年の日本代表は自分たちの世代が中心になることは自覚しています。U20日本代表やジュニア・ジャパンで、自分たちの世代が大事だということを実感させられてきました。
しかし、今の自分で日本代表になれるのか、という疑問があります。日本代表になりたくても、まだまだ力が足りない。特にフィジカル面ですね。ラグビーにどう取り組んでいくのかということから、しっかり考えていきたいと思います。
憧れで目標だったU20日本代表で、2度もチャンスをもらいました。日の丸を背負うプライドを持って優勝を目指します」

■2013年5月27日(月) DAY 7

いよいよ明日はIRBジュニアワールドラグビートロフィー(JWRT)の初戦、ウルグアイ代表戦です。
試合前日練習となる今日、練習前にスタッフは試合会場の下見、西内キャプテンは他の出場チームキャプテンと共に写真撮影を行いました。他チームのキャプテンはみなバックスの選手で、フォワードでキャプテンを務めているのは西内選手だけ。ポルトガルのキャプテンは日本代表WTB藤田慶和選手とニュージーランドのセントビーズカレッジで一緒にプレーした仲で、藤田選手の高校の先輩でもある西内キャプテンに気さくに話しかけていました。


西内キャプテンとポルトガルキャプテン
U20でも、イタリアらしさが出ています
同グループのチームとキャプテンズフォト

午前11時から行われたグラウンド練習は10度前後の気温、強い風雨と悪条件の中でしたが練習内容は皆の意識が統一され、濡れたボール、滑る足元にも関わらずミスが少なく、チリに来てからもっともよい練習ができました。
「試合前、最後にいい形で終えられた。でも、この形に持っていくまでは簡単ではないことはわかっていると思う。自分たちがどうこの形に持っていくかが大事」と沢木ヘッドコーチ。そして西内キャプテンは「明日の試合、勝とう、ではなくて、勝つ」と強いメッセージで練習を締めくくりました。

練習でも試合でも準備が大切
調整ではなく身体をぶつけて試合を想定
集中した良い練習に
控え選手も試合出場目指し追加メニュー
 
 

IRBジュニアワールドチャンピオンシップ昇格に向けた、JWRT第1戦対ウルグアイ代表は現地28日11時(日本時間29日0時)いよいよキックオフです。

PR 須藤元気
「これまでやってきたことを出したい。FW戦で勝つ。セットプレーの制圧。モールでトライを取る。プレーでチームを鼓舞していきたい」
NO.8 佐藤穣司
「まずは初戦、勝ちたい。目の前の試合にしっかり取り組み、練習でやってきたことを信じてやりたい。安定したディフェンスと、キックも多くなると思うのでハイパントのキャッチをしっかりやりたい」
CTB 合谷和弘
「やってきたことを出し切る。第1CTBはほとんどやったことがないので、しっかり役割を果たしたい。仲間を信じる」
FB 松田力也
「準備してきたことを出せば結果はついてくる。初戦ということで固くなる場面もあるだろうが、規律を守って自分たちが目指す日本のラグビーをしっかりやりたい。雨が降ればキックが多くなる。相手キックからのカウンターで大きくゲインしていい流れを作りたい」

試合出場予定メンバーも定まり大会初戦のウルグアイ戦まであと2日。いよいよ明日は試合前日練習です。

Generation 2019 - [HO 橋本 大吾]

「小学生からスクールで始めたラグビーですが、深谷高校では全国高校大会に出場することができ、3年の時はキャプテンでした。兄(大貴・東海大学4年)も深谷高校でキャプテンをしていました。大学に進学してから、U20日本代表になることに憧れていました。なぜなら高校日本代表に残念ながら選ばれず、今U20日本代表で一緒にプレーしている同期たちが高校代表で頑張っているのを見て、次こそはと。
今代表に選ばれることができて、所属の大学とは違うコーチングを受けることで個人的にレベルアップした部分があると感じています。代表に来ている間は1日中ラグビーのことを考えて、プレーすることができています。そして代表チームに来ていると、2019年を意識させられます。僕らが2019年のワールドカップでは主力になる世代だと何度も言われるので。もちろんその時に日本代表としてプレーしたいと思っています。そのためには、もっと身体を大きくして走れるようにならなければなりません。
U20日本選抜としてNZUと試合したのが、初めての海外チームとの対戦でした。その時、身体の大きな外国人選手をタックルで一発で倒し切ることができなかった。それは自分が受けの姿勢だったから。だからこの大会では向かっていって、一発で倒します。
JWRTは、とにかく優勝したい。将来目指すステージは、もっと強いチームが相手になります。だからこの大会で優勝して、上にチャレンジできることを証明したい。キャプテンではないけれど、試合ではFWリーダーの一人としてチームをまとめ、声を出していきます」

■2013年5月26日(日) DAY 6

IRBジュニアワールドラグビートロフィー(JWRT)初戦、対ウルグアイ代表の試合登録予定メンバーが決定しました。
選手たちには今日の午前中のミーティングで沢木ヘッドコーチからメンバーがアナウンスされ、いよいよ臨戦態勢です。「初戦はこのメンバーだが、他の選手にもいつでもチャンスはある。日ごろのトレーニングから100%出せる選手を試合メンバーで出す」と、初戦だけではなくこれから続く大会期間の間にも、チーム内で競争心を持つこと、選手ひとりひとりが戦う気持ちを出すよう、沢木ヘッドコーチからのメッセージもありました。
西内キャプテンは「初戦から100%の力を出し切る。試合の入りの激しさで負けることなく、自分たちがやってきたことを信じて、やりきりたい」と、第1戦にまず全力を傾ける意気込みです。

ミーティングの後はグラウンドでの練習が行われました。昨日よりは強度が落ちるものの、身体をしっかり当てながらのブレイクダウンや、フォワードは8対8でスクラムを組むなど、調整のための練習は行わずあくまで試合のための練習を実践します。

仕掛ける重選手(右)追う荻野選手
実戦さながらに
ウルグアイ戦のフロントローはこの3人
低さを意識してライブスクラム
キック後のフォロースルー 合谷選手
キック練習 山沢選手
見本?沢木ヘッドコーチのプレースキック!
練習後にはリラックスした表情も

 午後はリフレッシュもかねてテムコ市内のショッピングモールへ。日曜日ということで地元市民でにぎわうモールを歩き、短い時間でしたが選手たちの気分転換になったのではないでしょうか。

市内で最も大きなショッピングモール
タブレットをじっくり見ている須藤選手
西内キャプテン ギターに興味あり?

 そして夕方には大会主催者であるIRBによって、ラグビーを巡るギャンブルについての話、そしてアンチドーピングの講習会が開かれました。これはラグビーをクリーンなスポーツとして維持するためにIRBが取り組んでいるキャンペーンの一環で、特にアンチドーピングについては、U20日本代表の選手たちもインターナショナルの舞台で戦う立派なアスリートであり、意図的な薬物使用はもちろん、普段口にするプロテインなどもどのような成分が入っているのか十分確認した上で摂取するよう、担当者から注意が促されました。
 最後にサイトを使ったドーピングに関するテストにチャレンジし、無事?選手全員合格点をマークできたようです。

IRBによる講習
アンチドーピングのテストに挑戦

試合出場予定メンバーも定まり大会初戦のウルグアイ戦まであと2日。いよいよ明日は試合前日練習です。

Generation 2019 - [FL 佐藤 穣司]

「このU20日本代表は仲も良くて勝ちたいという気持ちが出ていていい雰囲気だと思います。
自分が心がけているプレーは泥臭いプレー。ワークレートを上げて、サポートプレーをしっかりやりたい。自分は特別飛び抜けた能力はありませんが、マルチにいろいろできるのが特長だと思っています。
ラグビーは小学校4年から始めて、高校でラグビーを続けることを考えて中学校ではサッカー部に入りました。体力もつくし、キック力や広い視野を養えると思ったからです。高校ではボールキャリアで突破役でした。しかし最近海外チームと戦うことで感じたのは、ディフェンスの大切さ。強いチームと試合をすればどうしてもディフェンスの時間が長くなります。そこで身体を張ってプレーできるかどうか。できなかったら試合も負けるし、チームの仲間にも信頼されません。ディフェンスがしっかりできるかどうか、大事です。
ラグビーの良さはいろいろなポジションがあって誰でも自分を活かせるチャンスがあること。それに小さな選手が大きな選手に立ち向かっていく姿も、いいですよね。
2019年に日本でラグビーワールドカップが行われることは、まだあまり実感がありません。もちろん一番いいのはその場でプレーをすること。あとは一般の人にラグビーへ関心を持ってもらえる良い機会だと思います。もし2019年を目指してプレーできるなら、それを通して自分の周囲の人間からでもラグビーへの関心を持ってもらえたらいい。そのような形でも日本のラグビーへ貢献できたらなと思っています。
チリには優勝するために来ています。沢木ヘッドコーチを始めとするコーチ陣の指導に応え、その教えを全うしようと思います」

■2013年5月25日(土) DAY 5

チリ・テムコでの練習も今日で3日目。朝はぐずついた空模様でしたが、日中は暖かく今日も青空がのぞきました。

午前中のチームミーティングでは、沢木ヘッドコーチが前日のIRBパシフィック・ネーションズカップでの日本代表の敗戦を取り上げました。日本代表が敗れたトンガ代表戦の教訓として「ボディーポジションを低く、ブレイクダウンの2人目は速く。チャンスで得点をものにする。簡単なミスをしない。前半の入りを始めから仕掛ける--これができないと日本は勝てない」と話し、選手たちに改めて日本代表がしなければならないプレーの意識を強く持つことを求めました。

ミーティングでやるべきことを整理

ミーティング後はすぐグラウンドへ。試合を3日後に控えて、コンタクトスーツを着て身体をぶつけ合う強度の高い練習が行われました。FWはラインアウト、スクラム、モールなどセットプレーを中心に行い、BKはディフェンスなどのプレーをチェックしました。

身体をぶつけて強く激しく
キレで勝負 BK陣
モールでは激しさと低さを
FWはもっと激しく 遠藤コーチ
素早い球出し

今日も昨日よりレベルアップした練習を行うことができ、西内キャプテンは全体練習最後の円陣で「いい声が出ていた。こういう練習の雰囲気をコーチではなく、自分たちで作り上げよう。このメンバーで絶対勝つチームを作ろう」と話しました。

午後は予定を変更して、プールリカバリーに。FWは近くの公園でラインアウトの動きをチェックしました。

一球入魂のスロー 橋本選手
プレッシャーに負けない正確なスローを
運動量で勝負 木村選手(右)

チームとして日に日に一体感が増してきたU20日本代表。大会初戦のウルグアイ戦まで、あと3日です。

Generation 2019 - [FL 木村 貴大]

自分は身体が大きくないですが、小さくても通用するところを見せたいです。持ち味は運動量とタックル。身体が小さい分、チームの中でもこの2つの要素はトップレベルにいなければならないと思っています。世界を目指すならスクラムハーフ転向はどうか、という選択肢も示されたことがありますが、今はフランカーというポジションにこだわっていきます。

大学に入ったばかりの頃は、まずU20日本代表に入ることだけを目指していました。でも最近身体が小さいからこそできるプレーもあるとわかってきて、自分と同期の選手たち(藤田慶和・早稲田大学、福岡堅樹・筑波大学)が日本代表で活躍をしている姿を見て、日本で行われるラグビーワールドカップ2019も意識するようになりました。同年代の選手は誰もが2019年に日本代表に選ばれたいと思っているはずです。

昨年は怪我もあり所属チームでは試合に出ることができませんでした。でも、今回U20日本代表に選ばれたことで、沢木ヘッドコーチやスタッフの期待に応えたいです。『勝ち』につながる存在になれるよう頑張ります。

■2013年5月24日(金) DAY 4

「ジュニアワールドラグビートロフィー(JWRT)2013」に出場するU20日本代表は、午前中にグラウンド練習、午後はウェイトトレーニングを行いました。

テムコに到着後は、事前情報通り毎日雨が降っていましたが、今日は何と晴れ間が覗き気温も少し高めとなりました。

練習開始から声が出ていたU20日本代表。練習メニューにはフィットネストレーニングも組み込まれ、ボールを使った練習→フィットネス→ボールを使った練習とハードな内容にも、選手たちは精力的に取り組みました。
最後の練習となった、キックオフを中心とするチームアタックも、昨日より充実した内容となりました。

「一人でも楽をしようとしたり、集中力を切らしたりしてはだめ」と沢木ヘッドコーチ。昨日よりステップアップしており、このまま成長しようと呼びかけました。

全体練習終了後、高崎コーディネーターがフォワードを集め、「フォワードばかり注意されるのも悔しいだろう。フォワードが頑張れば必ず優勝できる。気持ちを込めて戦おう」と奮起を促しました。

午後は3グループに分かれてのウェイトトレーニング。ホテルから少し離れたジムを使用するため、選手たちは歩きながら市街の雰囲気を感じることができ、地元の方から記念写真を求められる機会もありました。

ジムでは器具を使って筋肉に刺激を与えます。選手たちは与えられたメニュー以上に、自ら足りないと思うところを補うトレーニングを行い、多くの選手が予定時間を超えてジムで汗を流しました。

U20日本代表が泊まるホテルには、他に4チームが宿泊します。ウェイトトレーニングの間にイタリア代表、カナダ代表が到着。その姿を目にして、選手たちの緊張感と闘争心はいやが上にも高まります。特に昨年の大会に参加した選手たちは心中期するものがあります。IRBジュニアワールドチャンピオンシップへの昇格、すなわち優勝のためには、ホテルで会うどのチームにも負けることは許されません。日本を代表して世界と戦う日が迫ってきます。

大会初戦のウルグアイ戦まで、あと4日です。

■2013年5月23日(木) DAY 3

「ジュニアワールドラグビートロフィー(JWRT)2013」出場のため、長時間の移動を経て昨晩チリ・テムコに到着したU20日本代表は、今日から本格的トレーニングを再開です。

まず午前中はホテル内のプールでリカバリー。水中を歩き、関節を動かすなど長旅で固まった身体をほぐします。

坂井S&Cコーチからプールリカバリーメニューの説明
ただプールに浸かるだけではなく筋肉と関節をしっかり動かします
プールは何故か少しテンションが上がります

昼食前にはチームミーティングが行われました。まず冒頭に今大会の目標、トロフィーを勝ち取る、すなわちJWRTの優勝ということが改めて示され、沢木ヘッドコーチから「君たちには歴史を変えるチャンスがある」と選手たちを鼓舞する言葉がありました。過去3大会決勝で敗退し涙をのんできたU20日本代表の悔しい歴史に終止符を打つためにも、選手たちが泥臭くトロフィーを勝ち取ることへこだわっていく気持ちが、最後には大切になってくるはずです。

東選手(左)と寺田選手の競り合い

午後はチリに来てから初めてのグラウンド練習です。年間で晴れの日が非常に少ないと言われるテムコらしい小雨が降る肌寒い天候の中、練習はスタートしました。
チーム全体で各局面におけるプレーのチェックの後、フォワードはラインアウトを中心にユニット練習を行いました。お互いの手の内を知る選手同士のラインアウト争奪の中で、遠藤FWコーチから「読まれていても、それでもボールを取れるようにレベルを上げよう」と自分たちのプレーの精度を上げることを意識させる声がかかります。

キッカーも務める合谷選手(左)と山沢選手
チームの要 スクラムハーフの徳田選手(左)と大越選手
沢木HCからは鋭い指導が
WTB石井選手
ボールを追う平野選手(手前) 桶谷選手

「試合のイメージを持って取り組もう」と西内キャプテンの言葉で始まった今日最後の練習であるチームアタック。しかし移動で間隔があいてしまったこと、寒さと滑るボールなど要因はいくつかありましたがミスを頻発。徐々に改善され動きがスムーズにいく頃に練習は終了となりました。終了後の円陣では「試合ではミスをしてから、それから調子を上げていても勝てない」と沢木ヘッドコーチ。
明日の練習では一度起こしたミスを改善し、練習のための練習ではない高いレベルのトレーニングをすることが出来るか、選手たちの意識が問われます。

足をオイルマッサージ
日ごろからの自己管理は大切です

ホテルに戻ってからは自分でできるコンディション調整ということで、田代トレーナーが足のオイルマッサージ、坂井S&C(ストレングス&コンディショニング)コーチからも下半身のストレッチ講座が開かれました。
残された時間は少ないですが、チームとして選手たちの心と身体を最高のコンディションに引き上げ、試合に備えられるように準備を積み重ねます。

コミュニケーションはよくなってきたと西内キャプテン

大会初戦ウルグアイ戦まで、あと5日です。

■2013年5月21日(火)-22日(水) DAY 1-2

「ジュニアワールドラグビートロフィー(JWRT)2013」出場のため、南米・チリに向けて出発したU20日本代表。21日夕方に日本を発ち、移動時間と乗り換えの待ち時間などを合わせると、なんと40時間をかけて日本の裏側、チリ・テムコに無事到着しました。

選手もスタッフもこれだけ長時間の移動はほぼ初めてですが、沢木ヘッドコーチは「いい経験になる」と前向きにとらえていました。選手たちのコンディション維持が重要となるため、スタッフは時差を考えた飛行中の睡眠、水分補給、乗換時のストレッチなどを選手に指示していました。
日本からアメリカのダラス経由でチリの首都サンティアゴに到着後、乗り継ぎ時間を利用して公園で身体を動かしました。コンディション調整が試合に勝つために重要なポイントとなります。

身体を動かした後空港に戻ったU20日本代表は、ようやくサンティアゴから国内線で大会開催地のテムコへ。機内では時差調整のために睡眠を我慢していた選手たちは一様に眠たげな表情でしたが、テムコに到着すると、その目を覚ますような歓迎式典がチームを待っていました。
まずはテムコ市内の中学生が踊りでお出迎え。その後、ミゲール・ベッケル市長が「ようこそ、テムコへ。
我々はみなさんを歓迎し、しっかりサポートします。大会で良い結果を得られるようお祈りいたします」と挨拶して下さるなど、多くの関係者がU20日本代表を歓迎してくれました。U20日本代表は式典でプレゼントされたチリの先住民が作ったバンダナを頭に巻き、バスでホテルへ移動。ようやく40時間の長旅を終えました。

いよいよ明日からは大会に向けて本格的な調整に集中することになります。移動の疲れや慣れない天候はアウェーでは当然のことと受け止め、U20日本代表がただ一つ「JWRT優勝」のみを目指しています。

大会初戦となるウルグアイ戦まで、あと6日です。

軽く汗ばむ程度に 橋本選手(左) 荻野選手
まだ少し眠たげ 徳田選手(左) 松田選手
サンティアゴの広場で身体を動かす近藤選手の後ろで地元の方は…
チリで最初の食事 塚原選手(左)と寺田選手
プレゼントされたバンダナを頭に 須藤選手(左)と中村駿太選手
歓迎式典の後記念撮影
地元テムコ紙の取材に応える西内主将「優勝するために来ました」