「フィジー代表 vs サモア代表」試合結果

●試合日 2012年6月10日 12時10分キックオフ
●会場 東京・秩父宮ラグビー場
●試合結果 フィジー代表 26-29 サモア代表 (前半13-18)

マッチレポート

IRBパシフィック・ネーションズカップ2012第2節。初戦で前回覇者の日本代表を破ったフィジー代表とトンガ代表との接戦を制したサモア代表の一戦が秩父宮ラグビー場で行われた。
両チームは2011年、ニュージーランドで開催されたワールドカップの予選プールで対戦し、サモアが27-7で勝っている。共に決勝トーナメントに進出することはできなかったが、サモアは南アフリカやウェールズといった強豪をあと一歩のところまで追い詰める輝きを見せ、一方のフィジーは大会を通して不甲斐ない結果に終わった。最新のIRBランキングでもサモアが10位、フィジーが16位とサモア優位の状況が続いているが、両チームとも今シーズンからコーチングスタッフを大幅に入れ替えており、今後の方向性を見る上でも重要な一戦となった。

試合はフィジーのキックオフで始まった。前半3分、まずはフィジーのSOセタレキ・コロイランギランギが敵陣10m付近からのPGに成功。(3-0)直後の5分、今度はサモアのSOキー・アヌフェがPGに成功し、すぐさま追いつく。(3-3)10分にはフィジーがカウンターアタックから5-13-12とつなぎ最後はSHネミア・ケナタレが左中間にトライ。(G成功 10-3)
サモアもブラインドからWTBポール・ペレスがライン参加し大きくゲインするなどの攻撃を見せるが、肝心なところでミスが出てトライにつながらない。

その後、サモアが21分にPG成功(10-6)、フィジーが24分にPGを成功(13-6)させる。このあたりから試合の流れが変わる。ミスが多かったサモアは落ち着きを取り戻し、逆にフィジーはミスが目立ち始める。27分、サモアはラックから出たボールをWTBデイヴィッド・レミが敵陣深く蹴り込み、NO.8ベン・マソイがキャッチしてそのまま左中間にトライ。(G成功 13-13)29分には中央付近からオープンに展開、最後はWTBレミが左隅に飛び込み(G失敗 13-18)そのまま前半を終了した。

後半に入って10分、フィジーのキックをサモアがカウンターアタック。WTBレミがインゴールに蹴り込み、自ら左隅に押さえてトライ。(G失敗 13-23)フィジーはメンバーを入れ替えて立て直しを図る。20分にはフィジーが距離のあるPGに成功(16-23)するが、27分、サモアもPGに成功。(16-26)直後の28分、サモアのLOマセリノ・パウリノが危険なタックルでシンビンとなる。ミスでチャンスを潰してきたフィジーは33分、数的優位を生かしゴール前のラックからNO.8ネタニ・タレイが左中間に飛び込みトライ。(G失敗 21-26)ワントライ差に詰め寄られたサモアは37分に安全圏に逃れるPGをSOアヌフェが落ち着いて成功させる。(21-29)39分にフィジーがゴール前の連続攻撃からトライ(G失敗 26-29)を奪うが、そのままノーサイドとなった。

最終的な得点差は僅か3点であったが、得点差以上にサモアには安定感があった。フィジーは勝負どころでミスをしないことが今後の課題になるだろう。(久野彰也)

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