12月17日(土)午前@秩父宮ラグビー場

日本代表FW&スキルコーチであるミック・バーン氏*を招聘して、スキル講習会の応用編を実施しました。

JRFUリソースコーチ*ら15名を対象に、前回のレビューから、ブレイクライン、ブレイクダウン、ハイキャッチに必要な個人スキルのための動作について、実技中心に細かな指導を行っていました。

ミック・バーン氏による講習会2   ミック・バーン氏による講習会2

ミック・バーン氏による講習会2

実技のなかで、長年プレーをしているといろいろな癖があります。一度身につけた習慣を修正することは難しいことです。正しいスキルを身につけるために重要なのは、そのやり方を変えてしまうのではなく、大切な原則を選手が理解したうえで、それを実際にどうやるか自分なりのやり方を考えることです。

パスを例にあげると、多くの選手が腰の回転を使ってパスしています。しかし、そうすることで、相手にヒントを与えてしまい、ディフェンスラインへのプレッシャーもなくなってしまいます。ランニングコース、パス、ハンドオフなどブレイクラインするために必要な状況判断の下、オプションを増やすことで、相手を惑わし、機能的で正確、かつ安定したスキルがうまれてきます。

ミック・バーン氏による講習会2   ミック・バーン氏による講習会2
ミック・バーン氏による講習会2

世界チャンピオンであるオールブラックス、世界最高の選手でさえ、ここ数年スキルトレーニングに毎日取り組んでいます。日本代表も同様で、さらに向上しようと個人トレーニングを続けてきました。習慣として、継続して取り組めば必ず技術は向上するとバーン・コーチは強調していました。

また、これらの新しい習得には、日本人は適応しやすく、日本人独自が持っている長所:ステップ、バランス感覚、低い姿勢やスピードをどう使い分けるか。そこにタックルの技術など新しいスキルを加えて長所を伸ばすことで、タックルやラックの局面で役立つものが得られるとアドバイスがありました。

正しいスキルを理解した練習は、絶対裏切らないことを教えてくれた講習会でした。

ミック・バーン氏による講習会2   ミック・バーン氏による講習会2
ミック・バーン氏による講習会2   ミック・バーン氏による講習会2

*リソースコーチ──今後、日本代表のコーチ候補者として、各カテゴリー日本代表を指導しながら成長していくことが期待される日本協会と契約したコーチ。その他、全国9ブロックでのユースエリート選手の指導や、各ブロック別のコーチ指導や評価、サポートならびにブロックでの強化活動のマネジメント、戦略計画に掲げる「一貫指導体制」確立の推進役を担う。

*ミック・バーン──バーン氏は、長年オーストラリアン・ルールズ・フットボールの選手として活躍。キック、キャッチ、ラインアウトなどの専門家で、母国オーストラリアの他、NZ、スコットランドや南アフリカで指導経験を持つ。