石川 |
今日は、スペシャルゲストをお招きしています。「スリムクラブ」の真栄田賢さんです。 |
真栄田 |
よろしくお願いいたします! |
石川 |
真栄田さんは立派な体格ですが・・・ラグビーをなさっていたそうですね。 |
真栄田 |
そうです、沖縄の高校の時に。No.8でした。 |
石川 |
ラグビーとの関わりは、どういうところから始まったんですか? |
真栄田 |
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「スリムクラブ」真栄田氏 |
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高校に入って、身体がデカかったんで、最初、柔道をやろうかとも思ったんですが、ラグビー部に誘われまして、そこからですね、どっぷりハマりました。それで一応、沖縄県の選抜までがんばって。 |
石川 |
国体も出たんですね。 |
真栄田 |
行かせてもらいました。 |
石川 |
今でも身体は鍛えていらっしゃるんですか。 |
真栄田 |
はい、鍛えています。ウォーキング程度ですけど(笑)。 |
石川 |
今日は大学選手権の抽選会を受けてのトークバトルです。真栄田さんの高校時代も、自分たちのチームがどこに入るのか、その抽選会というのはやっぱり緊張したんじゃないですか? |
真栄田 |
かなり大事でしたね。とにかく強い学校と当たりたくない(笑)。私たちの高校は(県で一校しか行けない花園大会よりも)インターハイに力を入れて、まずは九州を目指していたんです。沖縄から2校出られるので、決勝まで残れば、とにかく九州に行ける。それにはトーナメントの組み合わせが重要でした。 |
石川 |
それで、今でもラグビーファンでいらっしゃって、今年のワールドカップもテレビでよくご覧になったということですね。 |
真栄田 |
はい、私は所属が吉本なんですが、けっこうラグビー経験者が多いんです。ブラックマヨネーズの小杉竜一さんとか。ケンドーコバヤシさんとか。ワールドカップもみんなで一緒に応援してましたね。小杉さんなんか「俺がいればカナダ戦は勝てた」なんて言ってて、何を言うんだとツッコんでおきましたけど(笑)。 |
石川 |
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石川アナウンサー |
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(笑)という今日のスペシャルゲストの真栄田さん。どうかひとつ、よろしくお願いします。それでは早速、昨シーズンの大学選手権ベスト4の監督の皆さんに、今シーズンの大学選手権について語っていただきたいと思います。実はこのすぐ脇に控室がありまして、その控室がシーズンによっては賑やかなシーズンもありますし、静かに火花を散らすという年もあります。今年は割と静かでしたね。 |
村上 |
だいたい最近は、静かになってきてます。昔、ちょっと言い過ぎてそれが災いした人がいて、しゃべらなくなってきたんですね(笑)。岩出さんなんか、絶対しゃべらないぞ、という雰囲気を出してますね。 |
石川 |
今シーズンは、その岩出監督の率いる帝京大学が84年の同志社以来の3連覇なるか、ということがまずひとつ大きな注目を集めるのではないかと思います。それではまず各校のキャプテンから、それぞれのチームの監督に向けて、今日のトークバトルに臨むにあたってのメッセージが届いています。ご紹介しましょう。 |
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[帝京大学・森田キャプテン] 『ユーモアあふれるトークでエンジョイしてください』 |
石川 |
練習を見にうかがっても、岩出さんはにこやかですし、これは帝京ラグビーにも通じるところがあるんじゃないかと思います。今シーズンはいかがでしたでしょうか? |
岩出 |
今シーズンは対抗戦を初めて全勝で終えることができました。ここからが勝負だと思いますので、真面目に行きたいと思います。 |
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[東海大学・安井キャプテン] 『リーグ戦からは監督一人と聞いていますので、対抗戦のチームに負けないように頑張っていただけたらなと思います』 |
石川 |
木村さん、最後の流通経済大戦は、えー、いい試合でしたね。そう言わざるを得ませんが。 |
木村 |
いい試合でしたね(笑)。大半はフラストレーションがたまる試合でしたけれども、後半15分はすごくいい試合をして。あれがまた、次に選手権で生きればいいかなと思います。 |
石川 |
しかし流経はすばらしかったですね。 |
木村 |
そうですね。とてもパワフルで。やってくることはわかってたんですけれども、わかっていても止められない。 |
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[早稲田大学・山下キャプテン] 『監督が本気の顔のときは、他を圧倒できると思いますので、頑張ってください』 |
石川 |
本気の顔の時は圧倒できるということでしたが、これはどういうことですか。 |
辻 |
私は選手には「じゃがいも」と呼ばれてるんです。その顔で圧倒したいと思います。 |
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[明治大学・溝口キャプテン] 『え~噛まないように、気をつけてください』 |
石川 |
(笑)ということですが吉田さん・・・ |
吉田 |
そうですね。そうならないようにがんばります。 |
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(トーナメント表を見ながら) |
石川 |
では早速ですが村上さん、抽選会が終わって、この組み合わせ全体をご覧になっていかがですか。 |
村上 |
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村上氏 |
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そうですね・・・少し帝京は恵まれたかなという印象ですね。あまりこんなこと言っちゃいけないけれど。これ、Aの右の4チームと、Bの右の4チームが非常に面白い。どこが来るかわからないですね。もちろん早稲田のいるグループも、一発勝負なんでわからないです。それから、過去に3連覇を成し遂げたことのある同志社が、帝京と同じブロックにいます。同志社のコーチが「連覇はウチが止めなきゃいけないでしょう」と言ってました。そういう意気込みでここはいくと。 |
石川 |
岩出さん、いかがですか。 |
岩出 |
昨年は対抗戦4位で出場したので、最初から厳しいゲームが続きました。それを越えていくことでノっていくものですから、それと同じ要素が今年もあればいいと思っています。どんな場合でも選手には課題を与えて、前向きに取り組んでいくようにしようと思っています。 |
石川 |
最初は九州での試合ですね。 |
岩出 |
そうなんです。博多で土曜日にエグザイルのコンサートがありまして、韓流スターも来られるみたいで‥‥。 |
真栄田 |
‥‥? 何をおっしゃってるんですか? |
岩出 |
で、ホテルが全然取れなくて。本当に満杯で、最初は違う県から通わなきゃいけないのかと考えたんですが、何とか取れまして。よかったです。 |
真栄田 |
そういうことですか(笑)。こんなところにも韓流ブームが押し寄せてますね。 |
石川 |
それではAブロックの逆側サイドについて、東海大学の木村さん、どうでしょうか。 |
木村 |
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木村季由監督(東海大学) |
どう言ったらいいですかね・・・この・・・いい感じですね(笑)。ウチは2年続けて、皆さんに「くじ運がいい」と言われたんです。本当は全然そんなことなかったんですが。今年は「やっと来たねえ」みたいに言われてます。岩出先生が言われたみたいに、1回戦からこういうハードなゲームをやって、一戦一戦力をつけていくというのはウチのチームにも必要な要素なので、そういう意味で筑波大学というのが「来た」と言われてるんだと思います。これは、わかりやすいブロックですよね。ぜんぶ、対抗戦(のチームに当たっていきそう)じゃないですか。今日のこの会場と一緒です(笑)。 |
石川 |
そこでキャプテンも、「リーグ戦を代表して頑張ってきてください」と(笑)・・・ |
木村 |
あいつは面白がってますからね。この状況を。 |
石川 |
えー村上さん、いま筑波大学の話が出ましたが、筑波は本当に去年、今年と、このところ強いですね。 |
村上 |
強くなりました。また1年生でいい選手が入りましたからね。竹中君、彦坂君、両ウイングが決定力を持っているというのはすごく大きな要素で、ボールが動かせますからね。木村さん実はイヤだろうな・・・と思ったりもするんですけど、どうなんですか? |
木村 |
‥‥まあ、ウイングにボールが渡んなきゃいいんですよね。 |
真栄田 |
おー、強気(笑)。 |
村上 |
その前に潰しちゃえばいいわけですよね。 |
木村 |
そこでどれだけプレッシャーかけられるかというところですね。 |
石川 |
真栄田さん、No.8というのはそういうとき、スタンドオフを潰す、スクラムハーフを潰す、とても重要な役割なんですよね。 |
真栄田 |
そうですね‥‥でも僕の場合はあまりタックルいかなかったんです(笑)。僕らのチームはフランカーがすごくて、そいつにドーベルマンと名前をつけて(笑)、タックルにいかせてました。 |
石川 |
(笑)真栄田さんは? |
真栄田 |
アタックだけの人だったんで。耳がメチャきれいです(笑)。 |
石川 |
辻さん、この組み合わせはどうでしょうか。 |
辻 |
去年とまさに同じ、2年連続で初戦の相手が大阪体育大学になりました。 |
村上 |
大体大は、フォワードは往年の大きさに戻ってきました。関西の3位が決まったときに大学選手権の組み合わせについてコーチから電話がかかってきて、「選手は早稲田とやりたいと言っている」というんですね。それで早稲田が相手と決まったときに、「キましたぁ」みたいに喜んでいましたよ。「いいのかなぁ・・・」と思ったんですが。いやあでも、いいじゃないですか。 |
石川 |
辻さん、関西のチームに関してはどんな印象をお持ちですか? |
辻 |
大体大の試合はテレビでやっていなくて、まだ見ていないんです。どういうチームなのかなと思っているんですが、どういうチームなんですか、村上さん。 |
村上 |
いやぁ、早稲田がそんな気にするようなものではないですよ(笑)。 |
真栄田 |
そんなこと言っていいんですか(笑)。 |
村上 |
いや、僕はOBとしてあまり情報を言っちゃいけないかなと。関西のチームは隠しておきたいですね(笑)。 |
石川 |
じゃあ、いいほうの情報を少し。強いほうの。 |
村上 |
天理ですか? |
石川 |
いや、大体大の。 |
村上 |
大体大の?あー、それもダメです(笑)。 |
石川 |
それも言えない? わかりました。ということで辻さん、ご自分で聞き出してください(笑)。さて吉田さん、村上さんからもこのブロックはとても厳しい、というお話がありました。最初、関西学院ですね。この組み合わせに関してはどんな印象をお持ちですか。 |
吉田 |
まあ関西の第5代表といっても、関西の場合は天理以外はほぼ実力は拮抗していると思うので、関西の2位とやるつもりでいます。 |
石川 |
一番右のブロックは天理、流経、慶應と入っていますが、熾烈ですよね。 |
村上 |
そうですね、リーグが違うんで、実際やったらどうなんだろうというのを皆さんわからないと思うんですが、天理は去年よりぜったい強いですよ。天理は点数開けて勝っているので関西の他のチームが全体に弱くなったかのような印象があると思いますが、弱くなってないです。同志社は確実に強くなってるし、大体大も強くなってきてるんで、そんななかで点差をあれだけ開けて勝ってる天理は相当強いんだと思います。 |
石川 |
夏の合宿で、辻さんは見ていますよね。勝ったんですか。 |
辻 |
勝ちました。最後2点差ぐらいで。でも一人シンビンが出てやっとでしたかね。強かったです。びっくりしました。 |
村上 |
どう強かったんですか。 |
辻 |
やはり、スタンドオフ、センター、センターの3枚はすごかったですね。マークしていても抜かれました。 |
村上 |
ちょっとマメ知識を言っておくと、同志社のV3の年、天理と慶應がベスト4で当たってるんです。だから今年天理と慶應があそこで当たると、岩出さんにとってゲンがいいことになります(笑)。 |
岩出 |
そうですね。なんとかV3獲れるように頑張ります。 |
石川 |
真栄田さんはこの組み合わせをみてどうお感じになりますか。 |
真栄田 |
そうですね、僕が注目してるのは帝京大学、明治大学、東海大学、早稲田大学ですかね(笑)。いや全チームとも力が拮抗しているので、ここと関西の戦いが見ものです。謎の関西対、この力の拮抗している関東。見ていて面白いですね。 |
石川 |
大学のチームに対して、むかし自分がプレーヤーだった時代はどんなイメージを持っていましたか。あまり変わっていませんか。 |
真栄田 |
そうですね、明治は前に、早稲田はワイドに、東海はフォワードバックス一体、帝京はユーモアラグビー(笑)。そういうふうに解釈しています。 |
石川 |
それではここで、去年の決勝の映像を見てみましょう。 |
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-----------決勝 帝京大×早稲田大 映像--------------- |
村上 |
去年の決勝は帝京がホントにボールキープ力が高いんで、早稲田がホントにチャンスがなかったですね。 |
石川 |
岩出さん、ボールキープ力というお話が出ましたが、去年は試合の要所要所でそういう面が出ましたよね。 |
岩出 |
そうですね。去年はディフェンスのいいチームだったと思っていたんですが、たまたま決勝ではボールキープがよかったですね。ボールを相手に渡さないという作戦で、フォワードがしっかりがんばってボールをキープしました。 |
石川 |
そのフォワードで、主力だったヘンドリック・ツイ選手、吉田選手が抜けた今シーズン、これは大学の宿命ですが、その卒業を受けた今シーズンだったと思うのですが、その点、昨シーズンに比べてどうだったのでしょうか。 |
岩出 |
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岩出雅之監督(帝京大学) |
そうですね、6番、7番はずっと1年生から出ていて成長してきたものですから、今年は彼ら二人が抜けて、春からその呪縛がありましたね。ここでいてくれたらなあといつも思っていました。しかし、途中から、彼らのタイプを求めるんじゃなくて、違うタイプを求めて、しっかりとディフェンスできるできようにしようと、いまは言っています。しかし社会人を見ていても、いい選手ですね。 |
村上 |
そうですね、トップリーグでも、吉田選手はトヨタのあの厳しい第3列の競争に勝ち上がってきていますからね。ヘンドリック・ツイ選手も、パナソニックがホラニ龍コリニアシ選手のケガでどうなるかと思ったんですが、ツイがいるから大丈夫、という状況になっています。 |
石川 |
対戦した辻さん、こうして見ると悔しい思いが甦るかもしれません。改めて見てどんな決勝だったでしょうか。 |
辻 |
そうですね、予想していないラグビーをやられました。 |
石川 |
予想していないというのはどういうことでしょうか。 |
辻 |
ボールをキープするラグビーということですね。 |
村上 |
岩出さんは、シーズン中はボールを動かそうとしていたけれども、選手権前に戦法を絞ったというようにおしゃっていました。去年はそうしたけれども、今年はどうするのかな、というのが気になっています。 |
岩出 |
そうですね、今年はもっと広げます、といいたいところですが(笑)、短期決戦ですので、勝っていなくなかで、できる範囲でチームが成長できるような作戦にしていきたいと思っています。 |
石川 |
それは毎年選手が代わる大学の難しいところですね。 |
村上 |
そうですね。同志社が3連覇したとき、V2とV3のメンバーは10人一緒のメンバーで戦っているんです。そういう意味でいうと、今年の帝京はもう少し減っています。その代わったぶんだけどれだけ伸びていけるかですね。 |
岩出 |
対抗戦ではできるだけ数多くの選手に出場機会を持ってもらって、選手層を上げて、学生自身の特性を見ながら、我々にできる戦法を模索していきました。選手権では今シーズンの強みをできるだけ出せるように、しっかり落ち着いて、話をしていきたいと思っています。 |
村上 |
今年も同じ決勝になる可能性があります。その前に各大学はそれぞれを止めないといけませんね。 |
石川 |
去年の決勝を見ながら、お話をいただきましたが、ここで、各チームのキャプテンに、今年はこういう部分を見てほしい、ということを聞いてきましたので、ご紹介します。 |
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[帝京大学・森田キャプテン] 『春から多くのことを積み上げてきましたが、この大学選手権でも、一戦一戦、戦っていくなかで、まだまだ成長していくいいチームにしたいと思っています』 |
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[東海大学・安井キャプテン] 『スタープレイヤーと言われる人間はいないので、15人が十分にまとまったエネルギーを見ていただけたらなと思います』 |
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[早稲田大学・山下キャプテン] 『今年のチームはディフェンスのチームなので、特に低く刺さるタックルに注目してもらいたいです』 |
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[明治大学・溝口キャプテン] 『80分間走り続ける力を』 |
石川 |
東海の木村さん、安井キャプテンが「スタープレイヤーはいない」と言っていましたが、今年のチームはまとまりという点では素晴らしいですよね。 |
木村 |
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木村季由監督(東海大学) |
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そうですね、去年は4番バッターみたいのがたくさんいましたので、今年は春からそれを過剰に意識しすぎているみたいです。卒業したやつのことをいつまでも意識しても仕方ないだろと言っていたんですが、なんか自分たちで「スタープレイヤーはいない」と言って喜んでるんです(笑)。「俺スターはやめた」とか。いていいんですけどね(笑)。謙虚です。まとまりということでは、そこが生命線なんで、それを生かして、選手権に向けて「ひとつのチームになる」ということを徹底してやっています。突破口を開く選手に頼るんではなくて、とにかく組織で動いていくということをやっていきたいと思っています。 |
石川 |
また流経戦を引き合いに出して申し訳ないんですが、あの試合ははじめ流経のいいところばかりが目に付いた試合だったと思うんですが、そこをまた追いついてきた、そのへんの後半の強さがすごいな、と思いました。 |
木村 |
やはりボールが大きく動くようになってくると強さは出てくるようになると思うんですね。ただあの試合は序盤にミスが多すぎて、相手のプレッシャーも強かったんですが、ボールを動かしていこうとしてもそれが線でつながっていきませんでした。終わったあとも、学生たちは不完全燃焼みたいなところがありましたね。 |
石川 |
村上さん、今年の東海の戦力をどうご覧になりますか。 |
村上 |
そうですね、前川選手、マイケル・リーチ選手はじめ突破役が抜けましたね。トップリーグの試合を見ていても、リーチ選手(東芝ブレイブルーパス)はスイスイ抜いてしまいます。NECのディフェンスを抜けるなら大学だったらすごく抜けるわけです。そういう人がいなくなると攻撃の組み立ては難しいのかな、と思いますが、その分まとまりでいくということですね。逆に流経にはそういう人がいる。それはすごく強いですよね。 |
石川 |
吉田さん、明治の溝口キャプテンは「80分間走り続ける力を」ということでしたが、私は明治OBなんですが、明治は昔、どちらかというと後半の後半に足が止まってしまい、点を取られることが多かった(笑)ように記憶しています。今年は逆に、後半の後半に点を取るシーンが多かったように思えます。 |
吉田 |
そうですね。就任してすぐ掲げたのが「ボールを持って走るのがラグビーの原点」ということだったのですが、3年目にしてだいぶ、ラグビーのコンタクトをし続けながら、走り続けられるようなチームになってきたと思います。 |
石川 |
八幡山に行くと、本当によく走ってますよね。ここで、4チームのキャプテンに、選手権にかける意気込み、思いを語ってもらいましたので、ご覧いただきます。 |
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[帝京大学・森田キャプテン] 『同志社大学以来の大学選手権3連覇がかかっていますので、一戦一戦、成長したいと思います』 |
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[東海大学・安井キャプテン] 『一戦一戦自分たちの力を出し切って、優勝目指してやっていきたいと思います』 |
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[早稲田大学・山下キャプテン] 『負けたら終わりの試合の緊張感のなか、一所懸命、楽しんでプレーしたいと思います』 |
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[明治大学・溝口キャプテン] 『日本一を目指すにあたって、どれだけ一人ひとりが試合に対してチャレンジできるかがカギになっていくと思います』 |
石川 |
3連覇がかかっているとキャプテンも言っていましたが、選手に対してはどのように話していらっしゃるんですか。 |
岩出 |
いろんな方から3連覇のことは言われていると思いますので、僕の方から何も伝えていません。ただ優勝を狙うということは当然3連覇を狙うということですから、学生のなかに十分そういう意識はあると思います。僕自身は、そういう大きな目標をプラスにとらえて燃えてくれたらいいなと思いますが、それで固くなるのならちょっと気持ちを切り替えて。状況を見ながら話していきたいと思います。 |
石川 |
2連覇を達成したチームは数多くあるのですが、3連覇は一回しかない。早稲田も明治も関東学院も何回もチャレンジして果たしていない。3連覇はそれだけ難しいんですね。 |
村上 |
だいたい3年生ぐらいにレギュラーになるので、3年目には卒業しちゃうんですね。だから、一年生でレギュラーに定着した選手がたくさんいる年は強い。いまの帝京の滑川君など何人かそういう選手がいる帝京は、大チャンスですね。 |
岩出 |
がんばります。 |
村上 |
これはやっぱり、3連覇できなかった早稲田や明治には、ぜひ止めていただきたいと思いますね。 |
石川 |
どうですか、辻さん。 |
辻 |
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辻 高志監督(早稲田大学) |
3連覇を狙うチームにとって難しいのは、3連覇を阻止しよう、全大学で潰そう、というような雰囲気になるんですね。早稲田で自分が阻止される側にいたときはわからなかったんですが、阻止する側に回ってみると、そのことがよくわかります。ああ、こういう状態になるんだなと(笑)。そういう意味で同志社はすごいと思います。 |
石川 |
そういう意味で吉田さん、阻止役としてはどうでしょうか。 |
吉田 |
それは木村監督が横にいるので述べるのは難しいです(笑)。とにかく2回戦まで勝たないとどうしたって帝京大学とできないわけですから。 |
石川 |
対抗戦での悔しい気持ちはあるんじゃないですか。 |
吉田 |
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吉田義人監督(明治大学) |
それはもちろん勝負の世界で勝ち負けがありますから、我々は負けたので悔しい思いをしていますが、やはり勝つチームは勝つチームなりの準備をしてきた結果だと思います。帝京は森田キャプテンに代表されるように、歴代のキャプテンが素晴らしいですね。リーダーシップを持っていて、それを指導されているのが岩出監督だと思います。岩出監督が、かつて帝京がまだ明治や早稲田にかなわない時に、しっかりとした指導をしてきた、その結果がいま出ているんだと思います。明治としても、模範とすべきところが多いですね。 |
石川 |
やはり大学チームは、キャプテンシーのある選手がいるかいないかが大きいですか。 |
吉田 |
大きいですね。キャプテンがどういうキャプテンになるかどうかで、4年生がまとまるかどうかが決まります。学生スポーツはやはり4年生次第という面がありますから。 |
村上 |
吉田さんの世代は圧倒的にキャプテンシーが強かったですね。当時北島監督が「次は吉田だ」と言ったら、間違えていて、まだ吉田さんは3年生だった、という逸話が残っているぐらいです(笑)。 |
石川 |
木村さん、連覇阻止という点はどうですか。岩出さんとは大学の先輩後輩という仲ですが。 |
木村 |
大学で岩出先生とは重なっていないので。私が岩出先生にちょっかい出しているのを見ると、全国にいる先輩方が冷や冷やしてるみたいですね。それだけ恐い人だったみたいで。ただ私は全然関係ないですね(笑)。 |
石川 |
じゃあ連覇阻止も大丈夫ですか。 |
木村 |
ずっとやられてますね。もう最後は赤いのをみるのも嫌になってます(笑)。それでその年のチームが終わってますんで。今年はその前にたくさんハードルがありますから、しっかり一つずつやっていきたいと思います。 |
石川 |
見るのも嫌という赤いジャージ、ホントにそのジャージが年ごとに何かこう、大きくなっていきますね。 |
村上 |
実際身体も本当に大きいんです。身体づくりは本当に。グラウンドに入るときに、懸垂してから入るようなのがあるでしょう。 |
石川 |
帝京のグラウンドの入り口には鉄棒があって、そこを通過しないとグラウンドに入れないようになってるんですよね。しかも何回もやってから入ってくる。 |
岩出 |
そんな、なんでもオーバーに言って‥‥。 |
村上 |
いやホントですよね。 |
岩出 |
今年新しく入れた器具です。背筋を鍛えるためにと思いまして春から始めたんですが、秋になっても全然できていなかったので、秋から本格的にやるようにしたんです。そうしたらかなりできるようになりました。 |
村上 |
森田キャプテンなんか、身体は大きくないですけど腕パンパンですもんね。 |
岩出 |
プロップは身体が大きいので大変です。難易度が高すぎるとあきらめちゃうんで、プロップに合わせて数を設定しています。 |
真栄田 |
監督もグラウンドに入るときに懸垂するんですか。 |
岩出 |
タッチぐらいですね。 |
真栄田 |
タッチー!‥‥って。どこ鍛えてるんですかっ(笑)。 |
岩出 |
試合が終わったときにするハイタッチの練習です(笑)。 |