■DAY32:2011年5月21日(土)スリランカ、コロンボ
いざ、最終戦!
今日のコロンボも、照りつける太陽に圧倒される暑さでした。試合直前の練習では、にわか雨(スコール)が降り、幾分暑さは和らぎました。
熱烈なスリランカファンが集まったスタジアムにて、完全アウェー状態で最終戦であるスリランカ戦が16:03キックオフ。
開始4分に宇薄の先制トライで、弾みをつけたい日本代表でしたが、慣れない気候も影響したのか、昨日のキャプテンズランとは異なり、出だしの日本代表は動きに切れがなく、ミスが続き苦戦しました。7分には、スリランカ代表にインターセプトされ同点トライ。ゴールも決められ、7対5と一時逆転リードされました。
前半20分以降、ようやく日本代表が本来すべきラグビーが見られ、4トライ(統悦、アリシ、田中、菊谷)を獲得し、前半を終了しました。
後半は、ボールを支配することができ、日本代表はうまくリズムをつかみ、後半1分、田中のトライを皮切りに、アリシ→ウェブ→田邊→アリシ→アリシ→小野澤の合計9トライを量産し、90対13で最終戦で勝利を収めることが出来ました。特にアリシ選手は、今日の試合で見事5トライを奪う大活躍でした。
今年から、下部リーグから昇格したスリランカ代表も健闘し、後半3分には、スクラムハーフの一瞬の判断で、ドロップゴール成功、粘り強いタックルなど、あっ! と言わせるプレーで会場全体が盛り上がっていました。
日本大使館関係者ならびに、コロンボ在住の日本人が、対スリランカ戦を観戦、日本代表を応援しに、足を運んで下さいました。完全アウェーのなか、大変嬉しかったです。代表一同心より感謝申し上げます。
◎ジョン・カーワンヘッドコーチ
「最初の20分は日本代表のやりたいことができず、苦戦しました。しかしその後ようやくリズムをつかみ、やりたいことができました。
今回のHSBCアジア五カ国対抗の目標は、まず連覇すること。加えて、日本で起こった大震災の被災者の皆さんに、チームが一丸となって、勇気を与えられるようなメッセージを、プレーを通じて届けることでした。そして、そのように戦うことができたと思います。
アジア五カ国対抗では、非常に高い確率でボールを獲得することができましたが、この先、そしてワールドカップではそう簡単にはいきません。これからの合宿では、ボール獲得率のキープができるよう激しいディフェンスを、その他のプレーでは細かい精度を高めていきたいと思います」
◎菊谷崇キャプテン(トヨタ自動車ヴェルブリッツ所属)
「前半20分まではミスもありましたが、それ以降は、やりたいことがある程度できたとは思います。
チームメイトの家族にも被災された方がいるなど、今回のアジア五カ国対抗戦に参加することに関して、多くの方々の協力やサポートをいただきました。
今回の4試合、我々が勇気を持ってプレーすることで、被災者の方にも、勇気を届けることを常に意識して試合に臨みました。このシリーズで生まれたチームの結束力を財産として、パシフィック・ネーションズカップに向かっていきたいと思います」
◎上野隆太選手(トヨタ自動車ヴェルブリッツ所属)
「突然の日本代表に正直驚きました。しかし長い時間をかけてスリランカに来て、日本代表としてプレーできたことは、自分にとってとても良い経験となりました。プレー内容はともかく、まず日本代表としてプレーし、勝利できたことを嬉しく思います」
◎アリシ・トゥプアイレイ選手(キヤノンイーグルス所属)
「今回のトライは個人のトライではなく、チームのトライです。
個人的にはまだまだ修正しなければならない面があるので、今後はワールドカップに向けてしっかり練習したいと思います。日本のリズムができるまで時間はかかりましたが、少しずつはよくなってきています。最初から日本のペースで試合できるように、これから練習を積み上げていきます」
試合終了後、HSBC五カ国対抗トロフィー授与式が、グラウンド上で行われ、菊谷キャプテンがチームを代表して、スポンサーであるHSBC代表者から、トロフィーを受け取り、チーム全員でこの歓喜を分かち合っていました。
その後、宿泊ホテルにてアフターマッチ・ファンクションが開かれ、わずかな時間でしたが、両チームメンバーが親睦を深めていました。
日本代表遠征レポートを記載して、32日目となりました。明日、日本代表は、アジア五カ国対抗全日程を終え、スリランカ・コロンボを出発し、帰国の途に着きます。
●小野澤宏時選手が、本日の試合1トライを収め、IRB認定のトライ数で、世界歴代単独(42トライ)10位という記録を達成しています。また、代表キャップ数も60、歴代単独3位で記録を更新しています。今後の活躍も大いに期待したいと思います!!!
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試合前のコイントス |
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フラッグベアラーの子供たち |
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アジア五カ国対抗優勝トロフィー授与式 |
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チームを代表して優勝トロフィーを受け取る菊谷キャプテン |
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FOR ALL |
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スピーチをする真下副会長 |
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真下副会長よりスリランカ協会チェアマンにプラークが贈呈されました |
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上野選手初キャップ贈呈式 |
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スリランカ協会より、太田GMへ象の置物が贈呈されました |
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親睦を深める両チームメンバー |
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