■DAY11:2011年4月30日(土)香港
HSBCA5N香港戦(16:00@香港FC)(フォトレポートはこちら)
勇気をもって戦っていこう、菊谷キャプテンの檄がロッカールームに飛んでいました。試合開始前に、日本代表チームを先導して、香港在住の日本の子供たちが、代表選手全員の東日本大震被災地へのメッセージが書き込まれた国旗を持って入場しました。
腕に黒い喪章をつけた日本代表選手がグラウンドに入場すると一列に並び、全員が肩を組みひとつになりました。3,800人の観客も含め全員で、1分間の黙祷を捧げました。そして国歌斉唱の後、いよいよアジア五カ国対抗初戦:対香港代表がスタートしました。
試合は前半、日本代表がスクラムで主導権を握り、優位にゲームを進め、10分にホラニ(NO8)が先制トライ。さらに練習を重ねてきたアタック攻撃などでウェブ、小野澤、トゥプアイレイが、4トライを加え、31-3で折り返しました。
後半は、一転ディフェンスが乱れてしまい、ラックやスクラムでも強さを十分に生かすことができませんでした。またボールコントロールに苦しみ、日本のリズムで戦うことができず、香港代表に3トライを許してしまいました。日本代表も2トライ(トゥプアイレイ・リーチ)を取り返し、45-22で初戦香港戦に勝利しました。
◎ジョン・カーワン日本代表ヘッドコーチ
「今日の収穫は、勝ったことだけです。香港代表の激しいプレッシャーや早い展開などが予想以上で、前半は日本がやりたいことをうまくやれていましたが、後半はしっかりと日本のリズムで戦うことができませんでした。今日は、細かい部分、よくない部分がたくさんあり、修正することがたくさんあります。次の試合に向け、ひとつずつ修正していきたいと思います。また、今度からはレフリングに対応できるよう準備が必要です。
初キャップの3人については、ミスもありましたが、激しいプレッシャーの中で試合が出来たことは、選手たちにとっては良い経験だったと思います」
◎菊谷 崇キャプテン
「自分たちがやろうしたラックやスクラムの強さなどがうまく生かしきれなかったことが残念です。次の試合までに一度整理をして、落ち着いて考えて、試合に臨みたいと思います」
◎日和佐 篤選手
「今日は、思った以上のプレーを発揮することができませんでした。個人的には、初出場で大変良い経験をさせて頂いたことに感謝したいと思います。今日の試合の反省点を踏まえ、しっかり練習に励みたいです」
◎上田 泰平選手
「感無量。今まで味わったことのない緊張感でした。個人的にも、チームとしても上手くゲームコントロールができなかったことが残念です。しっかり課題や反省点を理解して、カザフスタン戦への準備に臨みたいと思います」
その後、香港フットボールクラブ内レストランにて、香港ラグビー協会主催のアフターマッチファンクションが開催されました。また、前座試合を行った女子代表両チームも参加し、短い時間ではありましたが、互いの健闘を称えあい、親睦を深めていました。
両チーム恒例の初キャップ授賞式の前、真下副会長より、「日本の厳しい状況下、香港協会をはじめとする関係者が、今日の試合のために多大なる尽力をいただいたことに心から感謝します。日本と香港はラグビー交流が長く、古き良き友人でもあります。今後とも両協会がアジアラグビーを更にレベルアップできるよう、お互い協力して頑張りましょう」と、感謝の言葉とエールが送られました。
今日の試合には香港在住の日本人の方々が大勢、応援に駆けつけて下さいました。試合終了後まで、ジャパンコールをはじめとする、あたたかい応援をいただき、勝利への後押しとなりました。代表一同、心から感謝申しあげます。
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