IRB(国際ラグビーボード)が、来年2011年で、6回目を迎える「IRBパシフィック・ネーションズカップ」を日本・東京で開催することを決定しましたので、お知らせいたします。

本大会は、2006年に「IRBパシフィック・ファイブ・ネーションズカップ」として始まり、当初はジュニアオールブラックスやニュージーランドマオリ、オーストラリアA代表なども参加する大会でしたが、2010年より、日本、トンガ、サモア、フィジーの4チームによる総当たり戦となり、アジア及び太平洋諸島での競技力向上のため、IRB主催で実施されています。
財団法人日本ラグビーフットボール協会としても、2019年にラグビーワールドカップを開催するにあたり、日本だけではなく、日本のみならずアジア地域でのラグビー普及、競技力向上の一助とすべく、2011年大会の日本開催を実現しました。

IRBパシフィック・ネーションズカップ 試合日程

●大会期間 2011年7月2~13日
●試合会場 東京・秩父宮ラグビー場

●大会スケジュール

対戦日 K.O 対戦
Round 1
7月2日(土) 17:10 トンガ vs フィジー
19:10 日本 vs サモア
Round 2
7月8日(金) 17:10 トンガ vs サモア
19:10 フィジー vs 日本
Round 3
7月13日(水) 17:10 サモア vs フィジー
19:10 日本 vs トンガ

◎真下昇 副会長・専務理事

「まずはじめに、ラグビーワールドップ開催年である来年、このIRBのたいへん重要かつ権威のある大会を、ここ東京で開催させていただけることをたいへん名誉に思います。このような機会を与えて下さったIRBに感謝させていただきます。
参加国であるフィジー、サモア及びトンガの各協会をお迎えするとともに世界中からお見えになるラグビーファンの皆様とお会いできることを楽しみにしています。我々は、この大会を大成功させることはもちろん、同時に、海外からお越し頂ける観客の皆様のみならず大会参加チームの選手やスタッフの皆様に、この伝統と現代性がいきいきと共存している東京での滞在を十分お楽しみいただけるものと確信しております。
このパシフック・ネーションズカップ2011は、日本のラグビー市場の潜在力、日本のラグビーファンの熱、それに、もちろん、日本代表チームの能力を、世界のラグビーファミリーに向けて、披露するまたとない機会です。世界中からラグビーファンをお迎えできることを楽しみにしています。この大会の開催を通じて、世界のラグビーファミリーにこの先に日本で開催されるRWC 2019に期待されるものを少しは感じ取っていただけるものと思います。それでは来年7月に東京でお会いしましょう」

■IRB(国際ラグビーボード) 12/16 プレスリリース(和訳)


IRBパシフィック・ネーションズカップ2011を日本で開催

ラグビーワールドカップ2011年大会開催に向けた日本の準備が、また一つ大きく進む。

インターナショナルラグビーボード(IRB)は、日本ラグビーフットボール協会(JRFU)が、IRBパシフィック・ネーションズカップ2011の開催国となることを発表した。

第6回IRBパシフィック・ネーションズカップは、地域のライバル対決や激しい戦いが繰り広げられるラグビーカレンダーの中でも必見のイベントであり、来年は、フィジー、日本、サモア、トンガが、ラグビーワールドカップ2011ニュージーランド大会に向け少しでも良い結果を残そうとしのぎを削るため、さらに見応えがあります。

大会は今年も1カ国開催形式で行われ、今年、自国開催で初優勝を遂げたサモアが連覇を狙います。全試合、東京の秩父宮ラグビー場で開催し、大会期間は7月2~13日。3日間ある試合日はいずれもダブルヘッダーで試合を開催、ニュージーランドへ向かう世界で最もエキサイティングなプレーヤー達の戦いをファンにお見せします。


◎ベルナール・ラパセ IRB会長のコメント:

「アジアにおけるラグビーはますます発展しており、IRBは、このメジャー国際大会を日本、かつ、アジアの成長の核をなす日本協会に委ねられることを大変嬉しく思っております。日本は、IRBジュニアワールドチャンピオンシップの開催で成功を収めており、現在は、アジア初開催のラグビーワールドカップに向けて準備を進めています。1カ国開催のIRBパシフィック・ネーションズカップは、人気が非常に高く、テレビ放映、メディア報道、観客動員数、各種研修やレガシープログラムといった面でも、規模の大きな基盤をもたらしてくれる大会です。私は、この大会も大成功を収めると確信しています」

開幕日の第1試合は、トンガ対フィジー。前回の直接対決は、わずか3点差でフィジーが劇的な勝利を収めており、今回も非常に楽しみな対戦です。ちなみに前回大会では、半分以上の試合が3点差以内の接戦ばかりでした。第2試合は、開催国の日本対前回優勝国のサモア。前回大会では31対23で日本が勝利しており、日本のファンは、その再現となるようなスリル満点の試合を期待するでしょう。

今回の発表は日本協会にとって、2009年に記録的な成功を収めたIRBジュニアワールドチャンピオンシップ以来の新たな国際ラグビートーナメント開催の機会となりました。

ラグビーワールドカップ2019という大陸を越えたワールドクラスのラグビーの祭典を行ってアジアのラグビーファミリーを一つにするトーナメントを控えた日本にとって、IRBパシフィック・ネーションズカップ2011を主催することは、アジアにラグビーを広める新たなきっかけとなります。


◎ウィル・グレンライト IRBリージョナルジェネラルマネージャー・オセアニア担当(オセアニア地域責任者)のコメント:

「IRBパシフィック・ネーションズカップ2011は、現時点で最もエキサイティングで激しい戦いが繰り広げられる大会であり、太平洋諸島の国々や日本に、ラグビーワールドカップ2011年大会の準備、また、その先の2015年大会・2019年大会に向けたそれぞれの長期的な強化にとって極めて大事な国際試合の機会を提供しています。

オセアニアとアジア地域にとってこの大会は非常に重要な存在となり、全協会のプレーヤー、マッチオフィシャル、組織の強化という意味でも素晴らしい機会となっています。11月のウィンドウマンスでは、各協会の代表による格段に成長したパフォーマンスが見られ、喜ばしい限りです」

参加国は、この大会後、ラグビーワールドカップ・ニュージーランド大会でも対戦。プールAでは、9月21日(水)にワンガレイにてトンガと日本が、プールDでは、9月25日(日)にオークランドのイーデンパークにてフィジーとサモアが対戦します。

補足情報:

2009年に戦略的投資補助金の新たな支給が決まって以来、IRBは、この地域の国際競技力向上のため、IRBパシフィック・ネーションズカップに参加する4協会の競技力向上活動に総額305万ポンドを投じ、また、IRBパシフィック・ネーションズカップ、および、パシフィックラグビーカップの開催費用として225万ポンドを補助してきた。このような規模の投資は、戦略的投資プログラムの対象期間である2009~12年の間継続される。

IRBパシフィック・ネーションズカップはすでに5回開催されており、2010年大会以前は、ジュニアオールブラックス、ニュージーランドマオリ、オーストラリアAなど、ニュージーランドとオーストラリアのチームも参加していた。2010年大会は、サモア、フィジー、日本、トンガ(順位の順)が、サモア・アピアパークにて総当り戦を行った。

アジアおよび太平洋諸島は、IRBにとっても戦略的に重要な地域である。アジアについては、IRBとアジアラグビーフットボール協会(ARFU)が協力して、年間300万USドルを、地域の普及、競技力向上および大会開催に投じている。さらに、地方自治体や各地域の組織委員会、中国ラグビーフットボール協会、各国のオリンピック委員会などとも直接連携し、アジア全体におけるラグビーの継続的な発展をあらゆるプロセスで進めることに努めている。