2010年5月7日(金) 東京・秩父宮ラグビー場

明日8日の対アラビアンガルフ代表戦に向け、日本代表は、試合会場の秩父宮ラグビー場にて最終調整を行いました。

太田ストレングス・コンディショニングコーチのもと、ウォーミングアップを行い、菊谷キャプテンを中心に円陣を組み、集中力を高め、キャプテンズランを開始。
FW、BKに分かれて、ラインアウト、スクラムからのセットプレーの確認などを入念に行い、1時間弱で終了しました。

練習終了後、ジョン・カーワンヘッドコーチは、多くの報道陣の前で、
「最初の20分が勝負です。キックオフから、いいパフォーマンスをしたいです。若いメンバーには大きなチャンスです。実戦のプレッシャーのある状況で見てみたい」と、明日の試合に向け、日本語でコメント。金澤選手の起用については、
「速さと、いいステップ、最初の5分、10分間で勝負を決めてほしい」と金澤選手へ期待と希望の気持ちがこもったコメントをしていました。

初キャップとなる金澤選手は、「昨年の11月は熊谷でのセレクションマッチに出ました。選ばれませんでしたが、そのあたりから日本代表を意識していました。体格は小さく、パワーでは劣りますが、スピードとディフェンス、タックルを意識して戦いたいです。まだ今日は緊張していませんが、明日になったら、大変かも‥‥(笑)」と、待望の日本代表として試合に出場することへの意気込みを語っていました。

いよいよ明日は、ワールドカップ7大会連続出場に向けた、日本国内での第1歩となる試合です。
秩父宮ラグビー場で、皆さんと共に戦いますので、熱いご声援、宜しくお願いいたします!

入念なウォーミングアップ   セットプレーからのアタック   明日の戦いに向け、菊谷キャプテンを中心に円陣を組み集中力を高める   正確なゴールキックが決まるのは練習の積み重ねです   初キャップの金澤選手。練習後のリラックスタイム
入念なウォーミングアップ   セットプレーからのアタック   明日の戦いに向け、菊谷キャプテンを中心に円陣を組み集中力を高める   正確なゴールキックが決まるのは練習の積み重ねです   初キャップの金澤選手。練習後のリラックスタイム

報道陣に囲まれ、明日の試合に向けてコメントするカーワンヘッドコーチ   菊谷キャプテンも報道陣の質問に答えます   初キャップ金澤選手は報道陣からも注目されてます
報道陣に囲まれ、明日の試合に向けてコメントするカーワンヘッドコーチ   菊谷キャプテンも報道陣の質問に答えます   初キャップ金澤選手は報道陣からも注目されてます

2010年5月4日(火) 埼玉・熊谷

熊谷でのアラビアンガルフ戦に向けた直前合宿も2日目を迎えました。
今日は「暑いぞ、熊谷」のキャッチフレーズの如く、朝から強い日差しが照りつけ、気温は29度を示すなど、非常に暑い一日となりました。

そんな中、日本代表チームは、午前中にグラウンドでのトレーニング、午後はウエイトトレーニングと2部練習を敢行。アラビアンガルフ戦に向け最終調整に入りました。

練習前には、富岡・熊谷市長がグラウンドに視察に訪れ、温かい歓迎のお言葉を頂きました。日本代表チームからは、カーワンHCが今回の合宿への熊谷市をあげてのサポートに対する御礼を述べさせていただきました。

午前の練習は、ハンドリングスキルアップのためのキックキャッチやアタック時のランニングコースを意識したYラインといった基本ドリルから、ディフェンス時のコミュニケーションや、タックル時のステップの仕方、サポートプレーヤーの役割の確認、ラック時のボールプレゼンテーションといった、試合中に起こりうる細かな部分にフォーカスを当てたスキルなどを織り交ぜた内容となりました。

また、フルコンタクトのラックテクニックも行われ、激しさの中でも冷静な判断ができるか、そして基本スキルを実戦で生かせているかもチェックしました。結果的には、激しいタックルやレッグドライブ、そしてボールプロテクションが見られ、コーチ陣からも高い評価を受けました。

その後は、ユニットに分かれ、FWはスクラムとラインアウト、BKはディシジョンメーキングとフェーズプレーを確認し、チームランに入りました。ディフェンス時には、WTBを除く13人でディフェンスし、インサイドブレイクをさせないことを意識づけ、ミスマッチを防ぐためにディフェンスが入れ換わるシャッフルや、ディフェンスコールの統一を図りました。

アタック時には、キックオフのポジショニングや様々なアタックオプションを試し、非常に良い流れでトライを奪うプレーも見られ、コミュニケーションの向上に伴いチーム力も一段とアップした印象です。最後も日本代表が目指すプレーでトライを奪い、予定の時間よりも少し早く練習を終えました。

練習後の選手たちの円陣では、菊谷キャプテンから、「もっともっと個人の役割を意識しよう。そして、サインコールが出たら全員がそのサインプレーに拘ろう。俺たちはもっともっと良いプレーができるはず。明日の練習も集中して良い練習にしよう」と声をかけ、昨日、誕生日を迎えた長友選手のリードによる一本締めで締めくくりました。

午後は、下半身を除くウエイトトレーニングを行い筋力強化に努めました。また、その合間には、コーチ陣との1オン1ミーティングが行われ、韓国戦の課題抽出、次戦の目標などをコーチ陣と確認しました。

アラビアンガルフ戦に向け、実戦練習は明日が最後となります。GW最終日となりますので、お時間がある方はぜひとも熊谷ラグビー場へお越しください。明日は、Aグラウンドでのトレーニングとなります。

グラウンドにお越しいただいた富岡・熊谷市長とカーワンHC   今日のトレーニングの目的を確認する選手たち   ゆっくりと体をストレッチして、練習への準備をする   ラダーを使って筋温を上げると同時に、ランニングフォームを意識づける   前足を意識して、体を正面に向ける
グラウンドにお越しいただいた富岡・熊谷市長とカーワンHC   菊谷キャプテンが、「集中して良い練習を!」と声をかけ練習がスタート   ゆっくりと体をストレッチして、練習への準備をする   ラダーを使って筋温を上げると同時に、ランニングフォームを意識づける   前足を意識して、体を正面に向ける

ディフェンスを引きつけ、スペースへボールを運ぶ   ハードルを使ってラックへのアプローチ時の低さを意識する   脇を絞め、細かなステップで間合いを詰める   ボールをより遠くへプレゼンテーションする   相手の重さを感じながら、ハンドオフで走る方向を変える
ディフェンスを引きつけ、スペースへボールを運ぶ   ハードルを使ってラックへのアプローチ時の低さを意識する   脇を絞め、細かなステップで間合いを詰める   ボールをより遠くへプレゼンテーションする   相手の重さを感じながら、ハンドオフで走る方向を変える

サポートプレーヤーはタックラーを剥がす   フルコンタクトで激しい攻防が何度も見られたラックテクニック   安定したスクラムを目指し、細かな部分をチェックしたFW   インサイドブレークを避けるために内側の人間は、いち早くポジショニングを取る   プレーの合間には映像をチェックし、次のプレーに生かす
サポートプレーヤーはタックラーを剥がす   フルコンタクトで激しい攻防が何度も見られたラックテクニック   安定したスクラムを目指し、細かな部分をチェックしたFW   インサイドブレークを避けるために内側の人間は、いち早くポジショニングを取る   プレーの合間には映像をチェックし、次のプレーに生かす

内側から押し出す、理想的なディフェンスラインが何度も見られた
内側から押し出す、理想的なディフェンスラインが何度も見られた

2010年5月3日(月) 埼玉・熊谷

アラビアンガルフ戦に向けた合宿をスタートした日本代表チーム。
移動明けの今日は、午前中にプールリカバリーとユニットミーティング、全体ミーティングを行い、午後からは熊谷ラグビー場でトレーニングを行いました。

午前中のミーティングでは、韓国戦のレビューを行い課題をしっかりと確認しました。カーワンHCからは、「韓国戦の結果に満足していますか?もちろん満足できるものではなかったはずです。昨日の試合が、フィジー、サモア、イタリア、スコットランドだったらどういう結果になっていたでしょうか?前半開始20分で試合の流れを失っていたはずです。もうこのような試合は受け入れられません。常に、後半のスタートのような試合をしていきましょう。日本代表のスタンダードを上げていきましょう」と厳しい指摘もあり、我々が目指すものを再認識しました。
その後に、選手が選ぶ韓国戦のプレーヤー・オブ・ザ・デーの発表があり、5トライを奪ったWTB遠藤選手が選出され、代表チーム特製クリスタルトロフィーが贈られました。遠藤選手は、「僕たちはまだまだレベルアップできるはずです。これから、もっともっとまとまって、さらに良いチームを作っていきましょう」とスピーチしました。

午後はグラウンドでのトレーニングとなり、ディフェンスドリルを中心に、FW/BKに分かれてのユニットトレーニングを行い約2時間しっかりと汗を流しました。
ディフェンスでは、個々のタックルスキルや、ディフェンスラインのコミュニケーションを中心に、FWの立ち位置の確認や、外側へのアタックに対するBKラインの対応等を確認しました。
ユニットトレーニングは、FWは獲得率があまり良くなかったラインアウトを確認、BKはグラウンドを大きく使ったラインアタックを確認しました。FWはジャンパーとスローワーのタイミング、BKはラインを広く保つことを重点的に意識しながらのトレーニングとなりました。

今日は、GW中ということもあり、多くのファンの皆様が見学に来てくださいました。暑い中、練習を見学頂きましてありがとうございました。
明日は、午前中に熊谷ラグビー場Cグラウンドでトレーニングを行います。引き続き、温かいご声援をよろしくお願いいたします。

また、今日の夕食時には、この日に誕生日を迎えた長友選手にチームメイトからバースデーケーキが贈られました。突然のサプライズに驚いた表情の長友選手でしたが、「本当にありがとうございます。これからも頑張ります」とスピーチしてくれました。

韓国戦のレビューを行い、課題を再確認した   今日のトレーニングの目的を確認する選手たち   歩きながらサインプレーを確認し、アングルやポジショニングをチェック   ハンドリングスキルが向上するキックキャッチ   蹴りだされたボールに対し、ハンズアップして走りこみながらキャッチする
韓国戦のレビューを行い、課題を再確認した   今日のトレーニングの目的を確認する選手たち   歩きながらサインプレーを確認し、アングルやポジショニングをチェック   ハンドリングスキルが向上するキックキャッチ   蹴りだされたボールに対し、ハンズアップして走りこみながらキャッチする

ディフェンスをつりながらスペースを作り出す   タックル時のインパクトを意識したドリル   ディフェンスラインに合わせて攻撃を選択する   ポイント周辺に立つFWのポジショニングを確認した   本日誕生日を迎えた長友選手。チームメイトの祝福に笑顔
ディフェンスをつりながらスペースを作り出す   タックル時のインパクトを意識したドリル   ディフェンスラインに合わせて攻撃を選択する   ポイント周辺に立つFWのポジショニングを確認した   誕生日を迎えた長友選手。チームメイトの祝福に笑顔

2010年5月2日(日) 韓国~成田~埼玉・熊谷

昨日、韓国戦を終えた日本代表は、午前8時に釜山のホテルを出発し空港へ向かい、10時50分発の飛行機で帰国しました。

帰国直後には、菊谷キャプテン、大野選手、堀江選手、トンプソン選手、田中選手の5名が、お台場でイベントに参加し、ファンの皆様との交流を行いました。
その他の選手たちは、バスにて直前合宿を行う埼玉県・熊谷市に入り、帰国後の疲れた体の疲労回復に努めました。
チームは明日からアラビアンガルフ戦向けたトレーニングを熊谷ラグビー場で開始します。

また、昨日の韓国戦後のアフターマッチファンクションにて、初キャップを獲得したFLバツベイ、WTB長友、HO湯原、PR藤田の4名に、真下副会長・専務理事より日本代表キャップが贈呈され、キャップホルダーの仲間入りを果たしました。
初キャップを獲得した4選手のコメントです。

FLシオネ・バツベイ選手
「初キャップの試合で勝てて満足しています。自分の出来には満足していません。コミュニケーションが良くなれば更に良いチームになると思います」

WTB長友泰憲選手
「緊張してしまい全然ダメでした。反省ばかりです。ただ、後半最初にこれまで練習していた形でトライをとれたことは良かったと思います。次は最初から思いっきり行きたいと思います」

HO湯原佑希選手
「何分でもいいから出たいと思っていました。ベンチでのアピールが効いたのかも知れません(笑)。ファーストタッチでトライできたことは素直に嬉しく思います。これからもチームの勝利に貢献できるように頑張ります」

PR藤田望選手
「緊張は全然しませんでした。むしろ楽しくて“あっ”という間に終わってしまった感じです。もっともっと試合に出たいと思いました。今は代表のラグビーが楽しくて仕方がありません。次は今日よりも長い時間出場できるように頑張ります」

初キャップを獲得した4選手。真下副会長・専務理事を囲んで
初キャップを獲得した4選手。真下副会長・専務理事を囲んで