|
 |
|
帝京大学の岩出監督(左)と野口キャプテン |
帝京大学
○岩出雅之監督
「ありがとうございました。今日のゲーム内容は、うちがうまく獲れればスコアは20から25点くらい、獲れなかったらクロスゲームになると予想していました。というのは、チームの自信であるディフェンスでは多く獲られることはないと思っていたからです。うちのアタックの精度をどこまで高めて出せるかというところでしたが、風向きや大部分の選手の精神状態から、厳しい予想のほうが的中してしまい、最後までどちらに転ぶか分からない展開になりました。しかし、ここまで見守ってきた中でも一番苦しいところで、選手が自分たちの力を発揮してくれました。本当に、選手と支えてくださった皆様に感謝したいと思います」
──胴上げの気分は?
「感無量で空を見上げていました。素晴らしい好天で、その中で空を見上げて喜びと感謝で一杯でした。思い出されるのは、帝京が少しずつ強くなって来られたのも、厳しいゲームを早稲田、慶應、明治さんと繰り広げてきたおかげだということです。つらいことも選手たちは感じていたと思いますが、敗戦の中で毎年積み上げてきたものがありました。スタッフ、選手、多くの支えてくれた方々に強くしてもらったと感謝しております。その意味で、帝京が強豪チームとして積み上げるべき礎を、これから入ってくる学生がより高い目標と強い意志を持てる礎を今日の選手たちが作ってくれたと感じています。これからも毎年、相手チームにグラウンドでは恐れられ、試合後は尊敬されるチームになれるように、しっかり胸を張っていきたいと思います」
──ハーフタイムの指示は?
「ゲーム前に楽しみは勝敗と内容だと伝えていましたが、勝敗は終わってからにしようと言いました。クロスゲームゆえ、勝敗にこだわらず本当に中身にこだわろうと」
──勝敗を分けたポイントは?
「最後のうちのディフェンスです。向こうのFBの選手のカウンターだけは絶対止めようと。最後はディフェンスでプレッシャーをかけ、きちっと肩を当てたことです。ターンオーバーからの前進、そこが一番、我々の強みが出たところです」
○野口真寛キャプテン
「お疲れ様でした。今日の試合はありがとうございました。本当に嬉しいです。厳しい80分でした。どちらも力の差を感じない試合でしたが、最後まで自分たちが粘り強く、今までやってきたことを信じてやりました。ここまで導いてくださった監督、コーチングスタッフ、支えてくださった皆様に感謝します」
──ゴール前、ターンオーバーした最後の場面では?
「最後のプレーになると確信していました。接点とモールディフェンスは自信のあるプレーで、最後は全身全霊をかけて相手のモールに入っていきました。ペナルティをしないで集中していくことだけ考えていました。東海さんが帝京の圧力を嫌がって左右へ出てきたので、ボールに行くだけでした」
──アタックはあまりうまくいかなかったが?
「焦りはなかったです。自分たちは選手権を通して、どの相手チームとも厳しい試合で、パワーアップしてきた中で、粘り強さを培ってきました。敵陣にしっかり入って自分たちのラグビーをするだけでした。チームメイトには、まず反則しないことを徹底しました」
──帝京でプレーしてきて、強さの秘訣は?
「やはりチームのまとまりです。一人ひとりが最後まであきらめず、リーダーたちも下級生も押し上げてくれるからです。監督、コーチ陣の皆さんに感謝します」 |