第46回 全国大学選手権大会
「第46回 全国大学ラグビーフットボール選手権大会」は12月27日(日)、準々決勝。いずれも見逃せない4試合について、見どころを展望します。勝って1月2日の国立競技場に駒を進めるのは、果たしてどのチームか。
全国大学選手権大会組合せ
全国大学選手権大会プレビュー

12月27日(日)at 東京・秩父宮ラグビー場
12:00キックオフ 第1試合
慶應義塾大学 vs 法政大学

一回戦で九州王者・福岡大学の低いタックルに苦しんだ慶應義塾大学は、FL、No.8、FBの3人を入れ替えて二回戦に臨む。FWのセットプレーを安定させ、SO和田、CTB増田で崩して行きたいところ。FL松本、阿井、No.8小澤の第3列が自由に動き回ると面白い。
対する法政大学は、一回戦を危なげなく突破し勢いがある。やはりゲームの鍵を握るのは日和佐、文字のHB団。ピンチとチャンスを嗅ぎ分けゲームをコントロールする能力は大学屈指。FWが前に出ることができればチャンスは広がる。
ナチュラルラグビーの慶應義塾か、ランニングラグビーの法政か。一点を争う好ゲームが予想される。

12月27日(日)at 東京・秩父宮ラグビー場
14:00キックオフ 第2試合
帝京大学 vs 早稲田大学

一回戦をトライ数差で勝ちあがった帝京大学は、対抗戦の対戦では3点差で苦汁を飲んだ宿敵との対戦。LOボンド、FLツイ、No.8野口主将を中心とした強力FWは、ブレイクダウンで無類の強さを誇る。SH滑川、SO徳永も様々なオプションを持つHB団だけに早めにペースを握りたい。
対する早稲田大学は、HO有田、LO中田、FB田邊とチームの柱を欠くが、WTB早田キャプテンを中心としたまとまりで勝負したい。セットプレーを安定させ、広い視野を持つ日本代表SO山中のところでゲームをコントロールしていきたい。
昨年のファイナリスト同士の二回戦、一つのミスが命取りになる緊張感が張り詰めたゲームになりそうだ。

(12月25日掲載)

 

12月27日(日)at 愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場
12:00キックオフ 第1試合
関西学院大学 vs 明治大学

一回戦で関西大学リーグのライバル同志社大学を退けた関西学院大学は、FW/BKのバランスが取れたチーム。LO小原主将、FL西川、No.8大滝の4年生がFWを牽引。機動力に加え激しいタックルでチームを鼓舞する。BKはSO渕本、WTB長野、FB小樋山とタレントが揃い一気にトライまで持っていく力がある。先週の試合も相手に先制されるも動じず、FWが前に出てペースを握り、3年ぶりの関西勢の国立進出に王手をかけた。関西学院のグラウンドを大きく使ったラグビーで明治を翻弄したいところ。
対する明治大学は、先週拓殖大学との接戦を制し2年ぶりの選手権勝利で波に乗る。チームの柱FL西原主将、No.8杉本が前に出だすとチームに勢いが出る。BKは、キックに長けたSO田村、強烈なタックルが持ち味のCTB衛藤らが顔を揃え豊富なオプションで勝負できる。明治としてはスクラムやブレイクダウンのFW戦で優位にたって明治ペースで試合を進めたい。
関西学院が関西王者の意地を見せるか、明治が復活の足がかりとするのか。興味は尽きない。

12月27日(日)at 愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場
14:00キックオフ 第2試合
天理大学 vs 東海大学

強力な外国人選手を擁する摂南大学を圧倒した天理大学は、第21回大会以来の初戦突破。このまま一気に国立へと駆け上がりたいところ。攻撃の起点は、SH笠木、CTBハベアが軸になるが、やはりベースとなるのは鍛え上げられたフィットネス。FW・BKともに分厚いサポートでトライを取ることができるだけに、FWが対等に戦えれば十分にチャンスはある。
対する関東リーグ戦王者・東海大学は、一回戦筑波大学に大苦戦。ロスタイムで突き放す薄氷の勝利で2回戦に進んできた。それでもブレイクダウンや前に出ている時のFWの破壊力は抜群。東海としては、先週の教訓を活かしエリアマネジメントを徹底したい。大学日本一を目指すチームとしては、ここでチームを再構築して国立に乗り込みたいところ。東海らしい戦いを見せて欲しい。
天理のフィットネスか、東海のパワーか。新春の国立をかけた熱い試合を期待したい。

(12月24日掲載)