「ノーエクスキューズ。マストウイン」 絶対に負けられない条件が整った一戦は、6月27日、フィジー・ヴィチレヴ島西端のラウトカ・チャーチルパークで行われた。 後半に入り、またも先手をとったのはトンガ。5分。日本は自陣で得たFKからSOアレジがハイパントを上げるが、キックチェイスが機能せず、こぼれ球を拾ったトンガFLティーポレに大きくゲインされた後、HOマアシにつながれて、15-14と1点差に追い上げられた。 そして、この後、まさに一進一退の攻防が繰り広げられることになる。 11分には、この日、代表初先発のFL豊田のインターセプトからHO青木、NO.8菊谷主将とつないで、相手ゴール前へ。トンガのオフサイドでPGのチャンスを得るが、ニコラスが失敗。 逆に18分には、相手ゴール前のスクラムからトンガCTBにSOの内側のスペースを狙われてピンチになったが、小野澤の負傷で後半WTBのポジションに入っていた今村がよく戻って、ピンチを防ぐ。 直後のキックオフの時点で試合はすでにロスタイムに入っていたため、21-14と7点差をつけていた日本は、事実上、負けはない状態だった。 最後のワンプレーをしっかり終わらせれば、そのまま勝利が飛び込んでくるはずだったが、キックオフからのボールをキープできず、トンガにそのままボールをつながれ、何と最後の最後でノーホイッスルトライを奪われてしまい、スコアは21-19に。 「まだまだ甘いところはあるけど、今日はパニックになる場面が少なかった」(菊谷主将) 確かに、チャンスに取り切れていればもっと楽な試合運びができていたのも事実だが、何人も足をつる選手が出るほどの厳しい状況を全員で凌ぎ切って勝利という結果をものにしたことは、素直に讃えられるべきだろう。 「若いチームにとって物凄く意義ある勝利。フィニッシュ力を高めて、フィジー戦にも勝利する」(カーワンHC) 11年W杯を見据えた若いメンバーで戦うカーワンジャパンにとって、PNC最終戦となるフィジー戦(7月3日、フィジー・スバ)では、「ここまでは攻め込んでも、取り切れないケースが多い」(LO北川俊)というアタック面での精度を上げて、いかにチャンスでトライに結びつけられるかが、勝利へのひとつの鍵となる。
◎日本代表 ジョン・カーワン ヘッドコーチ ◎日本代表 菊谷崇キャプテン
|
(8/21更新)【チケット情報】アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2025 プール戦 プールB 日本代表 vs カナダ代表
2025.8.21 (木)
15人制男子日本代表PNCパシフィック・ネーションズカップ