日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学

C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

マッチリポート

日本体育大学 17-45 関西学院大学

(1回戦/2008年12月20日 at大阪・近鉄花園ラグビー場)

全国大学選手権第1回戦第2試合は、関東大学対抗戦グループ3位の日本体育大学と関西大学Aリーグ戦を51年ぶりに制した関西学院大学との間で行われた。

前半試合開始早々から、関西学院大学が相手陣内深く攻め入り、日本体育大学のエンジンがかかる間もない2分、ゴール前7mポスト左のラックから7番FL西川が抜け出しトライ(ゴール)し、0-7とリード。以降、関西学院大学はシーズン中から持ち前の低いタックルで相手アタックの出足を止め、9分、意表をついたタップキックからの連続攻撃で、最後は負傷の長野に代わって出場のリーグ戦でのラッキーボーイ11番WTB片岡が左隅にトライ、14分にも再び7番FL西川がトライを挙げ、好調な滑り出しを見せた。
一方の日本体育大学は中盤、再三、関西学院大学陣内に攻め込むが、ミスの繰り返しで調子に乗れない試合展開。ようやくロスタイムの40分にラインアウトから11番WTB菊池が俊足を活かし、関西学院大学BKラインのディフェンスを振り切ってトライを返し、7-19で前半を終えた。

後半も先手を取ったのは、関西学院大学で、ゴール前の執拗なFW攻撃から7番FL西川が押し込んで7-26とリードを広げる。しかし、日本体育大学は、関西学院大学の持ち味のタックルが甘くなったのを見逃さず、4分、キックのカウンターアタックから自慢のBK陣を活かし、14番WTB豊前が自陣10mラインから60m独走、最後は自らのパントを拾い右中間にトライして反撃(14-26)、9分にも10番SO大澤がPGを決め、17-26と逆転に執念を見せる。中盤までは、日本体育大学が関西学院大学陣深く攻め込んで有利に試合を進めたが、関西学院大学は10番SO渕本の正確なキックで地域を相手陣深く進めたのを機に、低いタックルがよみがえり、19分にゴール前5m右中間ラックから10番SO渕本のキックを14番WTB松野尾がインゴールで押さえ、17-33と試合の主導権を再び握ると24分、35分とFW・BK一体となった攻撃で加点し、結局17-45で関西学院大学が勝利を収めた。この試合、関西学院大学は、ディフェンスがスキを見せたときに相手に簡単にトライを許しており、これをどう修正できるかが、2回戦の鍵を握ることになろう。

花園での1回戦は、関西の2チームがそろって2回戦に駒をすすめ、関西のラグビーファンにとっては、年の瀬から正月に向けての楽しみがまた一つ増える結果となった。

日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学 日本体育大学 17-45 関西学院大学
会見リポート

日本体育大学の米地ヘッドコーチ(右)と柴田キャプテン
日本体育大学の米地ヘッドコーチ(右)と柴田キャプテン

日本体育大学

○米地徹ヘッドコーチ
「関西リーグ1位の関学大とゲームができてよかった、我々としては接点で圧倒するのが第一の目標だったが、出だしの15分で3トライとられたのが残念、力はそれほど変わらないと思うが、最初の失点が大きくひびいた。
関学大はスピーディーでキックでエリアをしっかりとってくる。うちはそれに最後まで対応できなかった」

○柴田和宏キャプテン
「気負いはなかったが自分たちのミスで後手後手にまわってしまい、自分たちのやりたいことを逆に関学大にされてしまった」

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関西学院大学の牟田監督(右)と高橋ゲームキャプテン
関西学院大学の牟田監督(右)と高橋ゲームキャプテン

関西学院大学

○牟田至監督
「今日は前半の最初はいい戦いができたと思うが、20分過ぎにまずい攻めで(ゲームが)停滞し、しんどかった、後半はちょっとディフェンスが甘くなったところがあったのでそこを修正しなければならない」

○高橋茂太ゲームキャプテン
「いつもの関西リーグと同じ気持ちでやっていこうと思ったが、さすが対抗戦3位の日体大、関西ではなかった圧力を感じた、ゲーム中盤のプランを修正しなければならないが、全体としてはプランどおりで、点差を開けることができよかった」

──日体大のFWは大きく圧力がある印象だったが?
○牟田監督
「ラインアウトは長身の選手もいて、きびしいだろうと思っていたが、スローワー、ジャンパーとも上手くあわせてくれてよくやってくれた、マイボールはほとんどキープできた、スクラムは体重差がそんなにないので心配は無かった」
○高橋ゲームキャプテン
「実際にやってみたら(FWは)勝てない相手ではないと感じた、FWが本当によくやってくれた、今日はFWの勝利だと思う」

──FW戦の勝利とは?
○牟田監督
「最初のトライを近場の0チャンネルでとれたが、その後に前半の真ん中でボールを振りすぎていたので、近場を攻めるように修正し立て直した」