キャンプリポート─1| キャンプリポート─2 | キャンプリポート─3 ●11月11日(火) 愛知・刈谷 日本代表アメリカ戦直前合宿3日目。今日の日本代表チームは、午前・午後の2部練習を敢行。テストマッチ第1戦までの時間を惜しむようにしっかりとトレーニングを行いました。 午前中は、ユニットトレーニング中心で、FWはスクラム、BKはアタック・ディフェンスを行いました。 FWのスクラムでは、最初に全員でコアトレーニングを行い、姿勢を確認しました。その後、スクラムマシーンでヒットスピード、タイミングを確認。実質、このメンバーになって初めてのスクラム練習とあって、練習当初はタイミングがあいませんでしたが、組みながらお互いにコミュニケーションを取り合うことで激しいスクラムが組まれました。そして、最後はライブスクラムを組み、実戦感覚を養い練習を終えました。 BKは、グラウンド4分の1のスペースを使って、ディシジョンメーキングを目的としたアタック・ディフェンスを繰り返し実施しました。ディフェンスには、アメリカのディフェンスをイメージしたシステムを取り入れ、そのDFに対するアタックオプション選択のバリエーションを増やしました。 午後は、ウォーミングアップのあと、スキルローテーションを実施。スキルローテーションでは、密集周辺のボールリサイクルとアメリカ対策の近場のディフェンスに対するアタックの2つのドリルを実施。激しく、正確に行いました。 その後は、セットプレーを中心にチームアタックを実施。こちらも激しい内容となりました。その中でも、自分たちのやるべきこと、日本代表が目指す方向性をしっかりと示してくれました。新たに加わった選手たちも、チームの戦略・戦術を理解し、一つのチームになってきました。 練習後は、豊田自動織機のプールをお借りしてプールリカバリーを行い一日のトレーニングを終えました。 明日は、午前中をオフとして、午後は豊田自動織機との合同練習を行います。 しっかりとストレッチを行って練習をスタート コアトレーニング コアトレーニングFW 姿勢を意識して1対1のスクラムを組む BKはラインアタックを確認 スクラムマシーンでコミュニケーションを取る 最後はライブスクラムを組み込んだ スペースを見逃さず仕掛ける SOに入り小気味良くボールを動かした入江選手 接点で激しい攻防が繰り広げられた キックオフからチームランがスタート ボールキャリアーに激しいプレッシャーをかけるDF陣 アタックは常に前に出る意識 ●11月10日(月) 愛知・刈谷 日本代表アメリカ戦直前合宿2日目。昨日、愛知県・刈谷市入りした日本代表は、今日からグラウンドでの練習をスタートさせました。 セレクションマッチまでは、各チームのトレーニングウェアに身を包んでいた選手たちも、今日からは揃いのウェアを纏ってトレーニングを開始しました。 午前中は、FW・BKに分かれてウエイトトレーニングに励みました。今回グラウンドを含め施設をお借りしている豊田自動織機のウエイト設備は素晴らしく、しっかりとトレーニングすることができました。 午後は、グラウンドでのトレーニングを実施。ミニハードルを使ったドリルやビジョンドリル、キックキャッチなどのウォーミングアップを行い、体を温めた後、スキルローテーションを行いました。スキルローテーションでは、アメリカ代表を意識したアタック、ディフェンスのドリルを各ステーションで実施。相手の長所を消し、日本独自のラグビーを体現できるよう繰り返し行いました。 その後は、ユニットに分かれ、FWはラインアウト、BKはラインアタックを行いました。FWは、キャッチャー・リフター・スローワーのポジションスキルから、各種サインプレーの確認を行いました。後半には、ラインアウトからのモール対策を行い練習を終えました。 BKは、パンチパスドリルからセットプレーのアタックを確認。各シチュエーションにより、サインプレーを使い分け、コンビネーションを中心に選手を入れ替えつつ、途中でビデオで撮った映像を確認しながら入念にチェックしました。 練習後は、アイス&ホットバスでリカバリーを行ってグラウンドを後にしました。 バイクでゆっくり体を動かし、ウエイトトレーニングへ 黙々とトレーニングをこなす選手たち アジリティーを養いながらウォーミングアップ カーワンHCの挙げる色によってコースを変える 最後はストレッチでW-up終了 BKはパンチパスドリルを実施 ランダムに飛んでくる様々なボールをキャッチする 仕掛けて前へ 各種サインを確認したラインアウト ●11月9日(日) 東京、愛知 9日のセレクションマッチを経て、16日・22日に行われるアメリカ代表とのテストマッチに出場する日本代表メンバー30名が決定。選ばれた30名の選手たちは、本日午後、次の合宿地となる愛知県・刈谷市に移動しました。 昨日のセレクションマッチの後、宿舎に戻ったカーワンHC以下、コーチングスタッフは、深夜までセレクション会議を行いました。そして、今日の朝、最終のメディカルチェックを行い、30名のメンバーが決定しました。 選手たちには、プールリカバリーの後に伝えられ、選出されなかった選手たちとは、個別にミーティングを行い、選考理由を明確に伝えました。 選出された選手たちは、昼過ぎに宿舎を出発。新幹線で名古屋に入り、そこからバスで刈谷市に移動しました。 名古屋到着後、大野選手、菊谷選手、遠藤選手、吉田(朋)選手、谷口選手、田中選手は、カンタベリーショップ名古屋でのサイン会に参加。会場にはお店いっぱいにファンが集まり約1時間の間、サインや写真撮影に応じました。 いよいよ、明日からアメリカ戦に向けたトレーニングが開始されます。アメリカ戦に勝利を目指す日本代表に熱い応援をよろしくお願いします。 カンタベリーショップ名古屋店でのサイン会に参加 お店を取り囲んだ多くのファンの皆さんに気持ちを込めてサインしました 地元トヨタの谷口・菊谷・遠藤の3選手も参加しました 最後まで残ってくれたファンの皆さんと写真撮影をして終了 ●11月7日(金) 東京・秩父宮ラグビー場 日本代表スコッドセレクション合宿5日目。セレクションマッチを翌日に控えた日本代表スコッドは、午後に試合会場となる秩父宮ラグビー場でキャプテンランを行いました。 キャプテンランは、チームAが先に登場。練習前にロッカールームでカーワンヘッドコーチからこのセレクションマッチの意義、各ポジションにどういったプレーを期待しているかということが選手たちに改めて伝えられました。最後には、「ラグビーをプレーするということは、ラグビーをエンジョイすること。試合をエンジョイすることも忘れないでください」という言葉で選手たちを送り出しました。 試合時と同様のウォーミングアップで体を温めたAチームは、ゲームキャプテンを務める菊谷選手を中心に約15分間、セットプレーからのアタックを中心に最後のコンビネーションを合わせました。Aチームは代表経験者も多くスムーズなキャプテンランとなりましたが、菊谷キャプテンは、「経験者が多いが故に、何も言わなくても誰かがやってくれると思って受けてしまう部分も出てきているので、そういった部分を注意したい。試合中は積極的に声を掛けていきたいと思う。でも、キャプテンというのはあまり意識しないでやりたいと思う」と語り、秩父宮を後にしました。 続いて、Bチームのキャプテンランが行われ、こちらもロッカールームでミーティングを行った後、グラウンドに出てウォーミングアップ、そして大田尾ゲームキャプテンを中心にコンビネーションをチェックしました。大田尾キャプテンは、「向こうは経験豊富な選手が揃っていますが、こちらはフレッシュな選手たちがたくさんいるので、いい意味でそういった選手たちを前に押し出して、激しく、走り勝ちたい。試合をする以上、勝つつもりで試合に臨むし、練習台になる気はない」と力強く語りました。 いよいよ、明日日本代表にとって7年ぶりのセレクションマッチが行われます。アメリカ代表戦を目指し凌ぎを削る選手たちに、ぜひとも熱い声援をお願いいたします。 菊谷キャプテンを中心に ウォーミングアップ スクラムからのアタックを確認する 激しく、走り勝つラグビーをと、Bチーム ●11月6日(木) 埼玉・熊谷 日本代表スコッドセレクション合宿4日目。今日で熊谷での練習は最後。練習終了後、東京へ移動しました。午後3時に熊谷を出発し、5時前には東京の宿舎に入り、ゆっくりと体を休めました。 熊谷最終日となった今日は、各チームともウエイトトレーニングを実施しました。 その合間には、FW陣はラインアウトのコンビネーションを確認し、キッカーはキッキングセッションを行うなど時間を惜しむかのように練習を繰り返しました。 明日7日は、秩父宮ラグビー場で各チームともキャプテンランを行い最後の調整を行います。 ●11月5日(水) 埼玉・熊谷 日本代表スコッドセレクション合宿3日目。この日も午前と午後と2部練習を行い精力的に体を動かしました。 午前中は、チームA・チームBに分かれてトレーニングを行いました。 ビジョンドリルやキックキャッチなど、ベーシックなスキルをウォーミングアップの中で養った後、スキルローテーションを実施。ラックテクニック、ディフェンスラインスピード、4対3のアタックディフェンスの3つのステーションを順に回りながら、それぞれに求められるスキル向上に努めました。 その後は、チームでディフェンスシステムを確認。キックオフ、ドロップアウト、そしてラインアウトなどからのディフェンスをどう組織していくかを確認しました。 そして、最後にチームアタックをチェック。まず、アメリカ戦を意識したアタックラインオプションをゆっくりと確認しチームランに入りました。これまで各種ドリルで取り組んできたサインプレー等をチームとして機能させるために繰り返し行われました。プレーの確認はもちろん、裏にキックを蹴られた時、ボールが停滞した時の状況判断等も含めての確認もされました。 午前と午後の練習の合間には、太田GM、地元埼玉県の高校出身の木川選手、川俣選手が今回の合宿でお世話になっている熊谷市・富岡市長を表敬訪問。御礼と合宿の経過報告を行ってきました。太田GMから合宿に対する御礼を述べると、市長からは、この合宿の成果を最大限に発揮してぜひとも、国際舞台で活躍してくださいと激励の言葉を頂戴しました。 午後は、初日以来となるチームミーティングを行ってからグラウンドに向かいました。今日の午後は、この合宿で初めてスコッド全員が顔を揃えてのトレーニングとなりました。練習は、ラックシチュエーションを取り入れたタッチフットでスタートしました。 そのまま、ユニットに分かれFWはスクラム、BKはセットピースからのアタックディフェンスを行いました。FWのスクラムでは、セットプレーの安定に磨きをかけるべく、チャンネルワークといわれるフッキングでのボールコントロールを中心に行いました。 そして今日の練習の締めくくりは、15対15のアタックディフェンス。タックルではなく、ホールドで行われてはいましたが、激しいプレーの連続でタイトなトレーニングとなりました。それでも、両チームとも日本代表が目指すJAPANスタイルのラグビーを披露してくれました。 明日は、午前中にウエイトトレーニングを行い、午後東京へ移動となります。 視野を広げるビジョンドリル 7's村田監督とトレーニングを行うトンプソン選手、ニコラス選手、大野選手 ラックでは、しっかりとボールキャリアにサポートに入る ディフェンスのギャップを見極めるディシジョンメーキングドリル カウンターアタックを仕掛ける松下選手にサポートが群がる 練習後は、プロテインを補給 練習後に失った栄養を直ぐに補うための各種補助食品 ディフェンスにプレッシャーをかけるFW陣 昼食後には熊谷市長を表敬訪問。ジャージをお渡しさせていただきました この合宿初めて全スコッドが一堂に会してトレーニングが行われた グラウンドを大きく使って「見て」「判断」「アクション」 フッキングの球出しを確認したスクラム 日没寸前まで激しいトレーニングが行われた キンキンのアイスバスで疲労回復。写真は冨岡選手(右)と仲村選手(左) ●11月4日(火) 埼玉・熊谷 日本代表スコッドセレクション合宿2日目。本日からグランドでのトレーニングが開始されました。 実質の始動日となった今日は、8時30分という早い時間からスタートしました。今回のスコッドを代表経験のあるチームAとフレッシュな若い選手を多く含んだチームBという2つのチームにわけ、グラウンドでのトレーニングとウエイトトレーニングを交互に行いました。ウエイトトレーニングは、陸上競技場内の雨天練習場にウエイト施設を持ち込んだ仮設のジムで実施。戦う体を作るためにしっかりと行いました。グラウンドでは、FW/BKとユニットに分かれ、FWはラインアウト、BKはサインプレーの確認を行いました。春から日本代表が取り組んでいるものをベースに、対アメリカ戦に向けてのものまで、それぞれ確認して午前の練習を終えました。 午後は、チームBが先にグラウンドへ登場。ビジョンドリル、キックキャッチを行い、FWはスクラム、BKはセットプレーからのラインアタックとキッキングゲーム対応を実施しました。 FWのスクラムは1対1から2対2と姿勢を意識したスキルトレーニングを経てスクラムマシーンを用いてスクラムを組みました。最初こそ、それぞれ自チームで組みなれたメンバー以外で組むため、コミュニケーションを要す場面も見られましたが、その後はHOを中心に意思統一が図られ、激しいヒット&チェイスが見られました。 BKは、午前中に引き続きサインプレーの確認となりましたが、こちらも相互のコミュニケーションが取れ、サインミスもほとんどなく、スペースを作り出す動き、走りこむ角度等を意識してしっかりとした練習ができました。その後の、キッキングゲーム対応でも、カウンターアタックを仕掛けるのか、キックをするのかといった選択肢を共有するためのトレーニングを欠かしませんでした。 その後は、ELV対応ドリルということで、キックシチュエーションでの10対10のアタック&ディフェンスを実施。BKはキック処理からカウンターという一連の流れを確認し、FWはキッキングボールに対しての素早いリアクション、走るコースの選択といった部分を確認しました。 練習の最後には、キックオフのポジショニングを確認して練習を終えました。 その頃には、既にチームAが到着し、ウォーミングアップを開始、チームBと同様のメニューをこなしました。 両チームとも練習後は、プールに向かい、激しい練習の疲れを翌日に残さないよう、しっかりとリカバリーを行いました。 わずか1日の練習で、新たに入ったメンバーも日本代表の戦術等を理解し、非常にレベルの高いトレーニングとなりました。 明日も午前・午後と2部練習を行います。 ◎ジョン・カーワンヘッドコーチ 「初日練習の出来としては、満足している。まずはセレクションマッチに向けて、スタートが切れた。 今回、日本代表スコッドを日本代表経験のある選手を中心にしたチームA、若手を多く含んだチームBと分けてトレーニングをしているが、決してチームBが、チームAにチャレンジしていくことを目的としたチーム編成ではない。両チームとも、セレクションマッチを戦うためのトレーニングではなく、アメリカ戦に向けたトレーニングを行っている。 このメンバーが、日本代表の戦術を理解し、激しいプレーをしてくれれば、アメリカ戦での結果はついてくるし、来年やそれ以降を見据えた代表チームのベースアップにもつながっていくだろう。 選手たちには、ここでしっかりと戦術を理解して、セレクションマッチに臨んでもらいたい」 ウォーミングアップを行う選手たち ビジョンドリルでは、最初は戸惑いを見せた選手たちだが、最後は適応して見せた 屋内練習場に仮設でウエイトルームを設置した ウエイトトレーニングに励む選手たち 息のあったラインアウトを披露 激しいヒット&チェイスを繰り返したスクラム ELVそして、キッキングゲームを意識したドリルが組み込まれた JAPANの生命線、ディフェンストレーニングも欠かさない 今回の合宿にはスポットコーチとしてセブンズ村田監督も参加(左) こちらもセブンズから木村耕フィットネスコーチ(中央) ●11月3日(月) 埼玉・熊谷 11月16日・22日に名古屋・東京でそれぞれ行われる「リポビタンDチャレンジ2008 日本代表 対 アメリカ代表」戦に向けた日本代表合宿が埼玉県・熊谷市でスタートしました。 合宿初日となった今日は、当初はグラウンドでトレーニングを行う予定でしたが、急遽キャンセル。選手のコンディション把握と新たに選出されたメンバーも多いため、メディカルチェックとチームミーティング、ユニットミーティングを行い意思統一を図りました。 チームミーティングで、全選手を前にアメリカ戦への目的とセレクションマッチの意味を語ったカーワンヘッドコーチ。まずは、11月8日のセレクションマッチに向けて凌ぎを削ります。 明日は、予定通りグラウンドでのトレーニングを行います。再び動き出した日本代表チームに温かい応援をよろしくお願いいたします。