レポート：レフリーワークショップ実施(9月28日対インドネシア協会）｜日本ラグビーフットボール協会

2021年10月8日更新

日本ラグビーフットボール協会（JRFU）は、2021年9月28日にインドネシアラグビー協会に対してオンラインでのレフリーワークショップを開催致しました。

本ワークショップは、本年10月のインドネシアにおける国民体育大会（Pekan Olahraga Nasional 　略称: PON※）に7人制ラグビーが初めて採用されるにあたり、インドネシア協会からJRFUにレフリー能力向上のための協力要請を受け、実施したものとなります。

当初は、インドネシア人レフリーを日本に招へいしてのトレーニングと、PONのラグビー競技日程に合わせた日本人レフリーの現地派遣を計画しておりましたが、コロナ禍が収まらず、オンラインでの開催となりました。

JRFU技術部門の大槻卓（7人制レフリーマネージャー）がビデオクリップを準備し、インドネシア協会側の受講者で予習の上事前テストに回答するといった事前準備を整えた上で、当該ビデオクリップを共有しながら、受講者の判定とその理由をフリーディスカッション形式にて議論する流れで進めました。

JRFUでは、今回の参加者の皆様からのフィードバックを活かして、アジアにおけるラグビーの発展に向けた施策に今後も取り組んでまいります。

インドネシアにおける本大会の成功とラグビー競技の発展を、心よりお祈りしております。

※PON大会日程：2021年10月2日～10月15日（うち7人制ラグビーは10月12日～10月14日）

ワークショップの模様

インドネシア協会の皆さん（写真提供：インドネシアラグビー協会）

＜ワークショップ参加者コメント＞

◎インドネシアラグビー協会副会長　アグス・ジャムフール氏

「私たちは、日本ラグビーを兄と呼び誇りにしています。JICAを通じ、JRFUはインドネシアラグビーの成長を助けてくれており、将来においてもまた多くの協力隊員がきてくれるものと信じています。私たちの課題の一つがレフリーの数と資質の問題で、今日のワークショップから多くのことを学ぶことで、彼らはレフリー技術と自信を持って前進できることと確信します。日本ラグビー界のみなさまに厚くお礼を申し上げます」

◎JRFU 普及育成委員会国際協力部門部門長向山昌利

「本日は、アグス副会長を含めインドネシアの皆さんのご参加を頂き有難く存じます。

JRFUは、アジアンスクラムプロジェクトを通じて、インドネシアのレフリーの発展に協力できてうれしく思います。今日は、JICAでインドネシアのラグビーに貢献してきたOB隊員も参加してくれています。今日、学んで頂くことでPONでのレフリーに生きる技術と自信をつけて頂けることを期待しています」

◎JRFU 技術部門レフリーマネージャー原田隆司

今日のワークショップでは、講師になぜそう思うかと常に問われましたね。私たちは、レフリーがジャッジに至る理由を説明することを強く推進しています。長野県菅平におけるレフリーキャンプがコロナ禍により2年中断してしまいましたが、2022年から再開してインドネシアからも参加して頂きたい。大会の成功をお祈りして、再会を楽しみにしています」

◎受講者リドワンさん（男性）

「とてもためになるセッションでした、もっと長くやって欲しいくらいです。多くを学ぶことができました、本当に有難うございます」

◎受講者　コニーさん（女性）

「私たちは、自分たちの知識と自信が十分に高いものでないと自覚しています。このワークショップのおかげで、より自信をもってレフリーを務めることができます。できたら、このワークショップを継続してやって頂きたいです」

◎ワールドラグビー、アジア担当リサル・サート氏

「日本のようなアジアにおける指導的な協会が、アジアの他の協会を支援することは極めて大事なことです。PONにおける7人制ラグビーの採用は、インドネシアラグビーの重要な歴史となるものです。PONの成功とインドネシアラグビーの発展を祈ります」

＜実施の背景＞

JRFUの普及育成部門では、2011年にAsian Scrum Projectと称した国際協力事業を立ち上げ、

①主にアジアにおけるラグビーの発展

②主にアジアにおけるラグビーを通じた相互理解の深化と共生

③参加経験を通じて育成される人財による社会還元

を目的に事業を継続しております。