ルーリング2023-1 「競技規則第6・21条 ボールのグラウンディング」(競技規則の確認)【競技運営】
競技規則につきまして、ワールドラグビーよりこのほど、下記の通りルーリングに関する通達が出されました。
記
明確化の要請:
ワールドラグビーの7人制レフリーマネジャーは、以下、競技規則の解釈の明確化を要請した: 最近香港で行われたワールドセブンズシリーズの試合において、ボールをインゴールに持ち込んだ攻撃側のプレーヤーが、本人がグラウンド上だと思った場所にボールを置いたものの、それは実際にはタックラーによってなぎ倒されてインゴール内に横たわっていたコーナーポストの上だった。
レフリーはトライを与えることができたか?
映像:https://worldrugby.app.box.com/v/groundedonpost
ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:
参照すべき競技規則の条項文:
6.12 ボールがインゴールでレフリー、または、プレーヤー以外の人に触れた場合、レフリーは触れなかった場合の次のプレーを判断し、接触のあった地点においてトライ、または、タッチダウンを与える。
21.1 a インゴールにおけるボールのグラウンディングは:
ボールを抱え、インゴール内で地面につける;または、
21.3 攻撃側のプレーヤーがインゴールでボールをグラウンディングしたら、トライである。
本件は、繰り返し起こる可能性は非常に低い、珍しい状況である。ボールキャリアーは何の違反も犯しておらず、競技規則で求められていることをすべて行っている。タックラーもまた、何ら違反を犯しておらず、競技規則で求められていることをすべて行っている。フラッグポストがなぎ倒されていなければ、ボールがグラウンディングされてトライが与えられていたと考えるのがもっとも妥当である。しかし、どちらのプレーヤーにも落ち度がないのに、ボールは競技規則で想定されているように、または、定義されているようにグラウンディングされることがなかった。
もし、ボールキャリアーがボールを、プレーヤー以外の人、すなわち、レフリーの足や、フィジオ、あるいは、侵入してきてしまった観客など、の上に置いたのならば、競技規則6.12に従って、レフリーは次に何が起き得ていたかを判断し、それに従って判定することができた。今回の状況も同じ結果であるべきだと考えられる。従って、レフリーは、ボールを置く先にフラッグがなければトライとなっていたと考えるならば、トライを与えることができる。
もしなにか他の物がインゴール内に置いてあった、捨てられていた、または、飛んできていて、ボールがその上に「グラウンディング」された場合も、同様である。ワールドラグビーは競技規則の次回の見直し期間において、競技規則6.12の条文を改正し、プレーヤー以外の「物」についても記載することを検討する。
■通達対象:加盟協会、競技運営関係者、加盟チーム
■文書作成:日本ラグビーフットボール協会 国際部門・ハイパフォーマンス部門
■本件についてのお問い合わせ先:
公財)日本ラグビーフットボール協会
ハイパフォーマンス部門審判グループ(referee@rugby-japan.or.jp)
以上