●4月20日(日)
15日にスタートした合宿も本日で6日目を迎えました。今日もあいにくの曇り空、しかも時折霧雨が降る中でしたが、しっかりとトレーニングを行いました。
今日の練習では、18日より合宿を行っているATQアカデミーとのアタック・ディフェンスを行いました。
まずは、気温が低いため、ウォーミングアップでは、ラダーを使い筋温を上げて練習をスタートしました。その後、ディフェンスにおけるインサイドショルダーとフットワークを確認し、そして、ラックシチュエーションでのディフェンスコミュニケーションを図るドリルを行いました。
最後は、アタック1人、ディフェンス2人という設定で、タックルからジャッカルポジションまでというドリルを行いAT&DFに臨みました。
AT&DFの前には、全員で円陣を組み、この練習をやる意図、お互いのチームに望むことをドゥーリーアシスタントコーチが話し、スタートしました。
今日のAT&DFでは、基本的には、ATQがアタック、日本代表がディフェンスを中心に行い、特別ルールとして、タックル後のコンテストはなしという安全面も考慮したものとなりました。
ATQは、外国人選手を中心に、激しいアタックを繰り返してきました。SO曽我部選手(サントリー)、アンダーソン選手(神戸製鋼)を中心に長短のパスを使い分け、巧みにアタックラインをコントロールしていました。
対する日本代表も、前半こそ、受けに回る場面はあったものの、後半は、ほとんどゲインラインを切らせず、No.8箕内選手、SOアレジ選手を中心に、集中したディフェンスを見せてくれました。中でも、CTBライアン選手、大西選手、平選手は相手を圧倒する激しいディフェンスを繰り返していました。
約30分間でしたが、お互いの課題が見えたAT&DFとなりました。
終了後、再び両チームの選手・スタッフ全員で円陣が組まれ、ドゥーリーコーチから、「ATQの皆さん、今日はありがとうございました。特に、密集周辺のディフェンスに関しては、我々がこれから修正していかなければならないことを気づかせてくれました。これは、このまま日本代表チームに返します。これからこの課題を修正するためにしっかりトレーニングを重ねて行こう。ATQの皆さん、素晴らしいアタックでした。ありがとうございました」と話し、一本締めで練習を終えました。
素晴らしいチャレンジをしてくれたATQアカデミーの選手たちに感謝するとともに、今後もこういった交流を続けて、お互いのレベルアップを図っていきたいと思います。薫田U20監督以下、ATQスタッフの皆さん、ありがとうございました。
今日出た課題を克服するべく明日から、また、激しいトレーニングを行っていきます。
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インサイドショルダーとフットワークを確認 |
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ギャップができると‥‥ |
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ボール出しのタイミング |
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タックルの後、すぐにジャッカル |
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ボールアウトと同時に |
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強い姿勢でボールを抱え込む |
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内側をしっかり押さえてから上がる |
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全員で円陣を組んでAT&DFがスタート |
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基本は日本代表がディフェンス、ATQがアタック |
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自分のターゲットは、しっかりとノミネート |
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安定している大西選手のディフェンス |
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内側の人間から押し出す |
●4月19日(土)
5日目を迎えた日本代表合宿。今日のトレーニングは、午前中にウエイト、午後にグラウンドでのトレーニングを行いました。昨日から今朝ほどまで降り続いた雨の影響も心配され、強い風に体温を奪われましたが、雨に降られることはなく、無事練習を終えることができました。
午前中のウエイトでは、ポジション別に設定されたメニューを各自がこなし、しっかりと筋力強化を図りました。今回の合宿地では、施設内のテントを借りて仮設のジムを作り、トレーニングに励んでいます。
また、キッカーを務める選手たち(アレジ選手、ニコラス選手、大西選手、本日から吉田大樹選手も参加)は、ウエイトトレーニング後、グラウンドでゴールキックを蹴りこみました。
午後は、グラウンドでのトレーニングとなり、ラックスキル中心のトレーニングで激しい練習となりました。ウォーミングアップの後、ボールプレゼンテーションを行い相手に体を押さえられた状態で、ボールをしっかりダウンボールするドリルを行いました。一方では、ディフェンスラインの上がりを意識し、ショートステップから相手の動きを見てしっかりと前に上がるドリルをこなしました。
その後はラックのスキルトレーニングとして、ラックシチュエーションからのラインディフェンスと、ディフェンスに対してのボールキャリアーへのサポート、ボールセキュリティをしっかりと行うためのドリルを行いました。特に後者では、ディフェンスがコンタクトスーツを着用していることを除けば、タックル有りアタック・ディフェンス。すべて100%で行われました。どんな場面でもディフェンスに求められるのは、やはり日本代表が目指す、低く・激しいタックル。お互いの意地と意地がぶつかりあう激しいものでしたが、集中した精度の高いトレーニングとなりました。
そして、15人でスクラムからのアタックを確認しました。今年日本代表が取り組むタッチラインからタッチラインまでの広いスペースを使った攻撃を、全員がコミュニケーションを図って推し進めることができるかの確認と、合宿集合時から取り組んできたコードプレーを流れの中で選択し、実行できるかを確認しました。メンバー全員を入れ替えながらの練習となりましたが、どのユニットをとっても、お互いコミュニケーションをしっかりとり、小気味良いアタックが繰り広げられました。
最後に、インディビジュアルスキルで各自必要なドリルを行い本日の練習を終えました。
夕食後には、ヨガを行い、ストレッチ・リラックスに重点を置いたレッスンで、疲れを取り除きました。
明日は、午前中にグラウンドでトレーニングを行い、午後はオフとなります。午前中のトレーニングでは、昨日から同地で合宿を行っているATQアカデミーとのAT&DFも予定されています。
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キッカーのウォーミングアップ1 |
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キッカーのウォーミングアップ2 |
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コアトレーニング1 |
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コアトレーニング2 |
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クリーンアウトは一気に |
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ラックシチュエーションでのラインディフェンス |
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相手に抱えられてもしっかりとボールをプレゼンテーションする |
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大西選手、ニコラス選手、トップリーグを代表するキッカーが共演 |
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ボールキャリアーにしっかりサポート |
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激しいコンテストが行われた |
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ストロングポジション、小さなフットワークで上がる |
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相手をしっかりノミネート |
●4月18日(金)
日本代表合宿は4日目を迎えました。今日は、低気圧の影響もあり、朝から横殴りの激しい雨が降り続くという、あいにくの天候でしたが、雨にも風にも負けず、激しい練習を行いました。
今日の練習は、FW・BKのユニットに分かれてのトレーニングとなりました。FWは、アダムコーチを中心にスクラムの練習に取り組みました。ウォーミングアップの後、各ポジションごとに、1人用スクラムマシーンを使って姿勢の確認を行い、その後、マシーンを使って前3人、5人、8人の順でヒットスピード、コアをしっかりと意識した姿勢、コミュニケーションを確認しあいました。世界を知る西浦選手・相馬選手を中心に、フットポジションなど細かな部分まで入念にチェックしました。
この確認の後、5対5でスクラムを組み、実際に体を当ててタイミングを図りました。
BKの練習は、カーワンHC、ドゥーリーアシスタントコーチを中心に行われ、ビジョンドリルのウォーミングアップ後、キックキャッチ。左右どちらにアタックするか、攻撃の方向性を瞬時に決めるディシジョンメーキングで判断力を養い、5対3、5対5のアタック・ディフェンスでゲームシチュエーションを想定したトレーニングを行いました。最後は、スクラムからのアタックをチェックして終了しました。雨中のトレーニングでしたが、選手たちの集中力も高く、非常に精度の高い練習となりました。
FW・BK共に、すべてのトレーニング終了後に、フィットネストレーニングを行い、すべてを出し切りました。
午後はトレーニングを行わず、オフとして体を休めました。夕食は、チームディナーでチームの一体感を強めました。
明日は、午前中にウエイトトレーニング、午後グラウンドでのトレーニングを行います。
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バイクでしっかりウォーミングアップを行う |
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スローワーへのスローイング指導を行うリーチコーチ |
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滑るボールもしっかりハンズアップしてキャッチする |
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BKは集中したトレーニングを行った |
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一人用スクラムマシンで姿勢をチェック |
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まずは、3人でスクラムマシンへヒット |
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続いて5人で |
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最後は8人でしっかり押し込んだ |
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+5対5のライブスクラム |
●4月17日(木)
日本代表合宿3日目の今日は、午前中はグラウンドでのトレーニング、午後はウエイトトレーニングを実施しました。
午前中のトレーニングでは、昨日に続きウォーミングアップ後、ビジョンドリルから基本スキルの習得・徹底を目指すためのキックキャッチ、ディシジョンメーキング、フットワーク&レッグドライブの3つのステーションを回るスキルローテーションを行いました。
今年度新たに加わった選手たちも、徐々に日本代表のトレーニングに慣れ始め、練習の精度が上がってきました。
この後、ランナーシステムと呼ばれるサインプレーの確認をチームで行いました。昨年からのプレーを継続しつつ、今年取り組むグラウンドを大きく使ったアタックオプション実現のために、昨年をベースにさらに進化したものとなっています。まずは、これを選手全員が理解するまで、確認しながらのトレーニングとなりましたが、終盤ではラインの深さや、サポートプレーヤーのポジショニングなどを意識しながら繰り返し行われました。
今後は、徐々にプレーの数を増やし、チームとしての精度を高めていきます。
練習の最後には、インディビジュアルスキルを行い個人スキルの向上に努めました。その間、昨日に引き続き、FWはラインアウトを確認。さらにスピードアップを目指します。
午後は、ウエイトトレーニングを実施。グラウンドでの練習と並行して、筋力アップにも取り組んでいます。
また、アレジ選手、大西選手、ニコラス選手の3人は、時折激しい雨が降る中、キック練習を行いました。キックの成功率は、チームの勝利を左右しかねません。どんな状況・場所でも決められる正確無比なキックを手にするため、一本一本しっかりと蹴りこみました。
夕食後には、ピラティスとヨガを行い、体幹強化とリラクゼーションに努めました。ピラティスでは、普段使わない体の奥の筋肉を使うため、50分ほどの時間でしたが、スタジオのガラスが曇るほどの汗を掻き、体幹を鍛えることの重要性を再認識しました。
本日、日本代表チームに追加召集選手が合流しました。新たにチームに加わったのは、東芝ブレイブルーパスの吉田大樹選手。スコッド外からの選出となりましたが、7人制代表での国際経験や複数ポジションをこなせることなどを評価されての召集となりました。吉田選手は、到着後すぐにウエイトトレーニングに参加しました。夕食後のミーティングで改めてカーワンHCからメンバーに紹介された吉田選手は、「皆さんと共に戦うことになりました。積極的にコミュニケーションを図り、早くチームに溶け込めるよう頑張りたいと思います」と挨拶し、拍手で迎えられました。
明日は、午前中、FW・BKユニットに分かれてトレーニングを行います。
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グラウンドをまわって練習がスタート |
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ストレッチで体をほぐす |
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スキルローテーション:キックキャッチ |
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スキルローテーション:レッグドライブ |
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ハンズアップでアングルを |
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ブレイク中に選手間でプレーを確認 |
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ラインの深さ・アングルを意識する |
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練習後の円陣で、今日の練習を振り返った |
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本日合流した吉田大樹選手(左)、大学の先輩大西選手と共に |
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夕食後に行われたピラティス。わずかな時間でしたが、しっかりと体幹を鍛えました |
●4月16日(水)
日本代表合宿2日目。本日より、本格的なグラウンドでの練習がスタート。
午前中は、マーティン・ヒューメ フィットネス&コンディショニングコンサルタント、太田正則コーチを中心に、フィットネスチェックを実施。セブンミニッツテストやBeepテストを行い、選手のコンディショニングをチェックすると共に、世界レベルのフィットネスを手にするための足がかりとしました。特にセブンミニッツテストの結果に関しては、カーワンHC以下、コーチ陣も満足していたようです。
このテストで、ある一定の水準に達しなかった選手たちには、明日からエキストラトレーニングが組み込まれ、レベル向上を目指します。
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Beep Testを行うFW陣 |
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練習の合間のひとコマ |
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トレーニングの説明を聞く選手たち |
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ビジョンドリルで視野を広げる |
午後は、練習前にFW・BKユニットに分かれてのミーティングを行ってからグラウンドに出ました。
グラウンドでは、ウォーミングアップの後、昨年から視野を広げることを目的として導入しているビジョンドリルを行い、その後3つのステーションを交互に回るスキルローテーションを実施し、キックキャッチではハンズアップとキャッチスキルを、ディシジョンメーキングでは見て・判断・アクションを、フットワーク・レッグドライブでは、コンタクトにおけるストロングポジションと細かなステップで芯を外すことなど、我々が目指すラグビーに必要な基本スキルの向上に努めました。
その後、FW・BKに分かれて、FWはリーチコーチによるラインアウトストラクチャーを、BKはドゥーリーコーチによるパスドリルや、サインプレーの確認を行いました。
FWのラインアウトでは、やはり目指すのは「速くて安定した高さを持つラインアウト」。フットポジションやサポート位置など細かな部分まで、ゲーム形式のドリルを取り入れながら、確認を行いました。
BKは、小さなモーションで長く正確なパスを放るパンチパスのトレーニング、その後はこのパンチパスを利用したグラウンドを大きく使ったサインプレーの確認を行いました。BKがアタックにおいてはグラウンドを大きく使い、相手のディフェンスを広げることを目的とし、昨年以上の魅力ある攻撃を目指します。
練習の最後には、メディシンボールを使ったコアトレーニングと、ボクシングフィットネスを行いグラウンドでのトレーニングを終えました。
◎カーワン ヘッドコーチ
「フィットネステストが余りよくなかったことは受け入れられません。No Excuseです。しかし、セブンミニッツテストの結果は、良かったのでスプリント系の力はあるということがわかりました。数値が悪かった選手たちにはエクストラトレーニングを課していきます。
今は、ストラクチャーを整理する時期、韓国戦の前までにしっかりと確認して、それができたらスピードアップしていく。今週いっぱいはストラクチャーを順に整理していきます。昨年のワールドカップからいくつかの新しいストラクチャーを入れています。
本当に日本の最高の選手たちが集まってくれた。強い選手が集まってくれたと思っています。去年よりも今年、勝ちにこだわってパフォーマンスにこだわっていきたいと思っています」。
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練習の合間にコアトレーニング |
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キックキャッチ |
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細かなステップで芯を外し、コンタクトの際はストロングポジションで |
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リーチコーチから細かな指示が |
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世界一速いラインアウトを目指す |
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早く・安定したリフティングをしたほうが勝ち |
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メディシンボールを使ったコアトレーニング |
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最後にボクササイズで出し切る |
●4月15日(火)
2008年度日本代表チームが、15日よりアジア五カ国対抗に向けた合宿に入りました。
13時に東京駅に集合した日本代表の選手たちは、今回の合宿地である千葉に向けて出発。午後3時前無事に宿舎に入りました。
到着後、メディカルチェックを済ませ、夕食後にはウェルカムミーティング、FW・BKに分かれてのユニットミーティングが行われ、初日を終えました。
ウェルカムミーティングでは、選手たちを前に、カーワンヘッドコーチから、
「今日は、本当にハッピーです。なぜなら、素晴らしい、最高の日本代表の選手たちが揃ったから。今年ほど、いいメンバーセレクションができたのは、私の人生のなかでも初めてです。
今日からがスタートです。アジア五ヶ国対抗では、ただ勝つのではなく、圧倒的に勝つ。いまや全世界が日本のラグビーに注目しています。
本当にいいラグビーをして、いい時間を過ごしましょう。皆で自分たちを信じて、自信を持って戦おう。そして、毎試合レベルアップしていきましょう」とメッセージが送られました。
明日は、午前中にフィットネス。午後から本格的なトレーニングが開始されます。
いよいよ、新たなシーズンのスタートを切った日本代表。今年の日本代表にもご注目ください。
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2008年度日本代表、いよいよスタート |
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選手たちを前に、ジョン・カーワンヘッドコーチ |
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FWコーチに就任したアダム・リーチ氏 |
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