競技規則につきまして、ワールドラグビーよりこのほど、下記の通りルーリングに関する通達が出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。
記
明確化の要請:
フランスラグビー協会は、以下、競技規則の解釈の明確化を要請した:
一部のフッカーの間で「セミ/ハーフブレーキフット」という考え方があるように、ブレーキフットに関する規則の適用に曖昧さがあるように見受けられます。
現行の世界的試験実施ルール第19条では、「ハーフブレーキフット」は合法なのでしょうか?
フッカーはスクラムの開始時にはしっかりブレー キフットを置き、クラウチ-バインド-セットの途中で、いわゆる「ハーフブレーキ」に足を置き換えることは許されるのでしょうか?
ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:
参照すべき競技規則の条項文:
19.10 両チームとも、まっすぐ、安定して、動かなくなったら、レフリーが「クラウチ」とコールする。
c. フッカーは、安定性を高め、軸方向への負荷を避けるため、足は「ブレーキ」フットの位置に置かなければならない。
19.12 両チームとも、まっすぐ、安定して、動かなくなったら、フッカーの足はブレーキフットの位置のまま、
レフリーが「セット」とコールする。
a. フッカーがブレーキフットの位置の足を外し、そのうえで初めて両チームが組み、スクラムの形成が完了し、
ボールが投入されるトンネルができる。
ブレーキフットの世界的試験実施ルールは、フォワードのフロントローのウェルフェアのために、プレーヤー代表の意見を受けて導入されました。ブレーキフットとは、スクラムが組まれる過程において、軸方向の負荷(頭部や頸部への圧力)が確実に取り除かれるか、軽減されるようにするものです。
競技規則の定義に従い、フッカーはスクラムを組む際、クラウチ、バインドの段階では、安定性を確保し、軸方向の負荷を避けるためにマッチオフィシャル はトンネルの中央に片足が出ていることを確認する必要があります。
一連の動作の中で、ブレーキフットの足の位置を調整することは許されますが、セットのコールで足を引き戻すまでは、ブレーキフットはその役割を果たさなければなりません。
もし、何らか足の置く位置の調整によって不安定さが生じたり、プレエンゲージメントが生じたり、軸方向への負荷が生じたりする場合、ブレーキフットの役目は競技規則が意図することと異なってしまうため、制裁を受ける対象となります。
ブレーキフットは世界的試験実施ルールであるため、近々開催されるシェイプ・オブ・ザ・ゲーム会議※の中で、コーチ、プレーヤー、スクラムコーチとともにプロセスの見直しが行われる予定です。ワールドラグビーは、その実施と成果について、メンバー協会や関係者からのさらなる情報の提出を歓迎します。その後、理事会にてこの世界的試験実施ルールを競技規則に含めるか否かを決定します。
※ シェイプ・オブ・ザ・ゲーム(Shape of the Game)会議:
■通達対象:加盟協会、競技運営関係者、加盟チーム
■文書作成:日本ラグビーフットボール協会 国際部門・ハイパフォーマンス部門
■本件についてのお問い合わせ先:
公財)日本ラグビーフットボール協会
ハイパフォーマンス部門審判グループ(referee@rugby-japan.or.jp)