競技規則につきまして、ワールドラグビーよりこのほど、下記の通り条文改正に関する通達が出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。貴協会におかれましても、加盟都道府県協会、および、各チームに周知徹底いただけますようよろしくお願い申し上げます。
2024年5月9日に開催されたワールドラグビー特別・年次理事会にて、以下、競技規則の条文の改正が承認された。いずれも2024年7月1日より施行されるが、オリンピック:競技大会、および、7月1日よりも前に始まっている大会は除く:
| ワールドラグビー理事会(2024年5月9日開催)で承認された競技規則の変更 |
キッカーの前方はオフサイドとなる | |
チームとプレーヤーは、相手チームとのキック合戦において、キック側チームは、ボールが地面に着く地点から10メートル以上離れていれば、5メートル走る、ボールをパスする、またはキックするキャッチャーの行為によってオンサイドになることを理解している。
そのため、プレーヤーが真ん中でロイタリングを行い、キックテニス(キック合戦)が終わるのを待つということが可能となった。
スーパーラグビーパシフィック(2024シーズン)では、競技規則10.7の2つの条項をなくすトライアルを行っている、
この提言は、同大会のトライアルと同様の条文削除である。
加えて、10.1の条文改正によって、2018年に競技規則ボ条文から削除された「ロイタリング(loitering)」という言葉が復活する。
10.4aへの明確な言及を追加することで、オフサイドプレーヤーは後退しようとしているように見えていなければならず、そうでなければペナルティを受けることとなる。
| 定義: ロイター/ロイタリング: オフサイドの位置に残っているプレーヤーは、ロイタリングとなる。相手チームがボールを望むようにプレーすることを妨げるロイタラーは、プレーに参加しており制裁の対象となりうる。ロイタラーは相手チームのアクションによってオンサイドになることで利益を得てはならない。
10.1: オープンプレーでは、ボールを持っている、または、最後にプレーした味方の前方にいるプレーヤーはオフサイドである。オフサイドのプレーヤーは、プレーを妨げてはならない。これには、以下を含む: a. ボールをプレーする。 b. ボールキャリアーをタックルする。 c. 相手がしたいと思うプレーをさせない。 d. オフサイドの位置でロイタリングを行う。
10.4 オフサイドのプレーヤーは、以下の場合、反則を適用される: a. 後退する努力をせずプレーを妨げた; または、 b. ボール c: (変更なし)
10.7 競技規則10.4 (c) を除き、オフサイドのプレーヤーは、以下の場合オンサイドになりうる: a. オンサイドの位置にいるそのプレーヤーの味方が、オフサイドのプレーヤーを追い越し、競技区域内にいる、または、再び入る。 b. そのプレーヤーの相手側のプレーヤーが:
i. ボールを蹴った; または、 ii. ボールを獲得することなく、故意にボールに触れた |
クロコダイル・ロール | |
数は少ないが、このような行為は多くのプレーヤーに長期間にわたる負傷を引き起こし続けている。シェイプ・オブ・ゲーム会議では、特定の行為を競技規則より廃止することへの明確な支持が示された。 | 定義: クロコダイル・ロール: 禁止されている行為で、プレーヤーがタックルエリアで立っているプレーヤーを地面に向かって横にロール/ツイスト、または、プルをするという禁じられた行為。この行為ではしばしば、プレーヤーの下肢に落下する。
9.20 dの条文に変更: 現在の条文: プレーヤーは、ラックにおいてジャッカラーを争奪の外に押し出すことができるが、自分の体重をかけたり、下肢を狙ったりしてはならない。
新条文: プレーヤーは、ジャッカラーを後方へ押す/引きずる(ひざ/脚を掴むことを含む)ことでタックルエリアから引き離すことができるが、相手をロール/プル、および、ツイストしてはならない(罰:ペナルティ)
9.20 eを追加 プレーヤーは、相手に体重をかけたり、下肢を狙ったりしてはいけない(罰:ペナルティ)。
14.8(タックルに関する競技規則)の新条項 他のプレーヤーは: 立っていてタックルに関与している相手プレーヤーを地面に向かってロール、プル、またはツイストしてはならない。」 |
フリーキックからのスクラムの選択肢 | |
技術的な反則の後のプレー再開をスピードアップさせる。
現在、スクラムの多くは、プレー再開までにプレーが長い間中断されているため、フリーキック、ペナルティ、そしてタッチキックを増やす。
シェイプ・オブ・ゲーム会議の推奨は、スクラムをフリーキックの選択肢から外すことであった。 | 競技規則第20条: ペナルティキックまたはフリーキックの選択肢
20.3 ペナルティ
20.4 i. ラインアウトにおいてペナルティ、 ii. ラインアウトにおいてフリーキックを与えられたチームは、同じマークでラインアウトを選択することもできる。
競技規則19.1にある表の4列目のスクラムの選択肢も改正となる。「ペナルティ
付随する変更: マークに関する競技規則 17.6 プレーヤーがマークを行う際に負傷し、そのプレーヤーが1分以内にフリーキックを行うことができない場合 、そのチームメイトがフリーキックを蹴ることができる |
■通達対象:加盟協会、競技運営関係者、加盟チーム
■文書作成:日本ラグビーフットボール協会 国際部門・ハイパフォーマンス部門
■本件についてのお問い合わせ先:
公財)日本ラグビーフットボール協会
ハイパフォーマンス部門審判グループ(referee@rugby-japan.or.jp)
以上