(2025年1月9日更新)

2025年1月6日付通達内「用語の変更」に関して補足いたします。
国内において、新しい用語の使用は2025年1月6日以降順次適用し、周知を図ってまいります。

 

(2025年1月6日)

ワールドラグビーよりこのほど、下記の通り、2024年11月14日に開催されたワールドラグビー理事会にて承認された世界的試験実施ルールに関する通達が発出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。

 

ワールドラグビー世界的試験実施ルール

 施行日:

  • 世界的には、2025年1月1日以降に新たにシーズンが始まる大会またはリーグが対象となるが、日本国内においては2025年4月1日より施行される。
  • SVNS:これらの改正は、SVNSにおいてただちに施行される。

 

また、本通達文書には以下も含まれる:

  • ワールドラグビーSVNS(セブンズ)シリーズ2024-25シーズンに実施対象を限定した試験実施ルール
  • (競技規則における)用語の変更
  • エリートレベルの15人制ラグビーにおけるTMOプロトコルの改正
  • SVNS(セブンズ)シリーズにおけるTMOプロトコルの改正

 

世界的試験実施 – 2025年1月1日より施行(国内では2025年4月1日より施行)

競技規則

概要

競技規則の文言

タイミング

8.8d

コンバージョンのキック時間が60秒へ短縮

d,cトライが与えられた時点から9060秒以内(競技時間)にキックを行う。ボールが転がり、置き直したとしても同じである。

8.8a

上記に伴う変更

キッカー:

  1. a,不適当でない限り、それまでプレーされていたボールを使う。罰:キックは認められない

条項b、c、dをa、b、cに改める。

18.12

ラインアウトの形成まで30秒以内

18.12: 各チームは遅延なくマークが示されてから30秒以内にラインアウトを形成する。

罰:フリーキック

ラック・モール・スクラムでのクリーンなプレー

15.18新条文

(現行の 15.18-19を改訂)

ラックベースで9番にスペースを作る

 

15:18: ラックに参加していたプレーヤーは、ラックの近くにいてボールを出そうとしている相手側プレーヤーにプレーしてはならない 。

 

罰:ペナルティ

 

16.18新条文

 

モールベースで9番にスペースを作る

 

16.18: モールに参加していたプレーヤーはモールの近く(1m以内)にいてボールを出そうとしている相手側プレーヤーにプレーしてはならない。

 

罰:ペナルティ

 

19.30a

スクラムで9番にスペースを作る

 

19.30 スクラムが始まったら、ボールを保持していないチームのスクラムハーフは:

a. 両足をスクラムの近くでボールの後ろ、および、スクラムのそばに置いて位置に着くが、フランカーとナンバーエイトのあいだのスペースではないトンネルのセンターラインを超えない位置にいる

ラインアウトでボールがノットストレート

18.23a

ボールがストレートに投げられなかった場合の制裁を改正する。

18.23 ボールは必ず:

  1. マークオブタッチに沿って、ラインアウトのプレーヤーに向かってまっすぐに投げ入れなければならない。

 

罰:ボールを投入しない側がボールを争うために味方のプレーヤーをリフトしない場合、プレーは続行される 。ボールを投入しない側が味方のプレーヤーをリフトしてボールを争った場合ラインアウト、またはスクラムの選択肢。ラインアウトが選択され、ボールが再びまっすぐに投げ入れられなかった場合、最初にボールを投入した方のチームにスクラムが与えられる。

 

 

モールは一度止まったらボールをプレーするという改正案、および、プレー再開からのマークに関する改正案は、承認とならなかった。

 

フィールド内外での制裁プロセスの改正(20分間のレッドカードによる交替など)についての決定は、秋の国際試合ウィンドウ、2025年のシックスネーションズおよびスーパーラグビーシーズン終了後の2025年5月に延期された。

 

実施対象を限定した試験実施ルール‐:ワールドセブンズシリーズ(7人制):即日施行 

競技規則   

概要

競技規則の文言

8.8d

トライ/キックオフ時間の短縮

コンバージョン:

8:8 キッカーは:

d.トライが与えられた時から30秒以内(競技時間)にキックを行わなければならない

トライが与えられてから45秒以内に、キックを行い、センターからプレーを再開する。

e. トライが与えられ 、30秒以上経過した場合 、試合再開のキックを行わなければならない 。試合再開のキックは、トライが与えられてから45秒以内に行わなければならない 。

 

得点を挙げたチームが 、残り30秒を切った時点でトライを断るか 、または時間が切れる前にコンバージョンキックを行う場合には 、キックオフを行わなければならない 。キックオフはトライが与えられたときから45秒以内でなければならない 。

 

12.4

 

12.4一方のチームが得点した後 、相手側は、ハーフウェイライン上の中央、または、その後方からドロップキックを行い 、プレーを再開する 。この試合再開のキックは 、競技規則第8条の8dおよびeに従ってコンバージョンが蹴られた 、あるいは 、蹴らないと選択されてから 、あるいは 、ペナルティゴール 、または 、ドロップゴールが蹴られてから30秒以内に行われなければならない。

 

用語の変更

以下の用語を、新たにラグビー競技を観戦する人たちにわかりやすく伝えるために変更する: 

現在の用語新しい用語

ゴールライン

(Goal Line)

トライライン

(Try Line)

インゴールエリア

(In-goal area)

トライゾーン/トライエリア

(Try zone/Try area)

ラッチ

(Latched)

プレ・バインド/プレ・ボンド

(Pre-bind/Pre-bound)

ゴールラインドロップアウト

(Goal Line drop-out)

トライラインドロップアウト

(Try Line drop-out)

一時退出
 (
Temporary suspension)

イエローカード

(Yellow Card)

退場

(Permanent exclusion)

退出/レッドカード

(Sent off/Red card)

ノックオン

(Knock-on)

ノックフォワード

(Knock forward)

ジャッカル/ジャッカラー

(Jackal/Jackler)

スティール/スティーラー

(Steal/Stealer)

 

TMOプロトコル

エリート15人制とSVNS(7人制)のTMOプロトコル改正に関する文書は以下を参照すること:

エリート 15 人制: https://passport.world.rugby/media/kg0dsloa/2025-tmo-protocol-en-approved-by-council-nov-2024.pdf 

SVNS (7人制): https://passport.world.rugby/media/xdadtkbp/2024-25-7s-tmo-protocol_revision_nov24.pdf 

 

  • 通達対象:加盟協会、競技運営関係者、加盟チーム

  • 文書作成:日本ラグビーフットボール協会 国際部門・ハイパフォーマンス部門

  • 本件についてのお問い合わせ先:(公財)日本ラグビーフットボール協会 ハイパフォーマンス部門審判グループ(referee@rugby-japan.or.jp)

 


以上