競技規則につきまして、ワールドラグビーよりこのほど、下記の通りルーリングに関する通達が出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。各都道府県協会、および、各チームに周知徹底いただけますようよろしくお願い申し上げます。



明確化の要請

サイティングや懲罰ヒアリングにおいて、以下の二つの競技規則の違いについて説明していただきたい。
また、規律/ジュディシャル担当者が違反を適切に扱うことができるよう、具体例も示していただきたい。

 

競技規則9.20(a):プレーヤーは、ラックやモールにチャージしてはならない。チャージには、ラックやモールの中で他のプレーヤーにバインドせずに行われるあらゆる接触を含む。

 

定義:バインディング(Binding)

手から肩までの腕全体を接触させて、他のプレーヤーの肩から腰の間の胴体の部分をしっかりつかむこと。

 

競技規則9.20(b)は下記のように定めている:

プレーヤーは、相手側プレーヤーに対して、肩の線よりも上に接触してはならない。



該当する競技規則

競技規則第9条:不正なプレー ラック、モールにおける危険なプレー


ワールドラグビーの競技に関する規定 第17条 制裁リスト

本明確化の要請が生じた背景には、ワールドラグビー 競技に関する規定第17条の制裁リストにおいて、これ らの違反で規律手続に付されたプレーヤーに対する中度および重度の制裁範囲がそれぞれ異なるためである。その結果、プレーヤーおよび、その代理人が、a項より制裁が軽くなる、b項のもとでヒアリングを行うことを求めるケースが多く見受けられる。


 

9.20 ラックやモールにおける危険なプレー

a. プレーヤーは、ラックやモールにチャージしてはならない。チャージには、ラックやモールの

中で他のプレーヤーにバインドせず行われるあらゆる接触を含む:

軽度:2週間/試合

中度:6週間/試合 

重度:10週間/試合以上 

最大上限:52週間/試合

b. プレーヤーは、相手側プレーヤーに対して、肩の線よりも上に接触してはならない。

軽度:2週間/試合

中度:4週間/試合 

重度:8週間/試合以上 

最大上限:52週間/試合

 



ラグビーコミッティーの指定メンバーによるルーリング

回答

以下の内容は、試合後の報告書を作成する際に適切な違反を選択する点を除き、フィールド上にいるオフィシャルらによる現行のプロセスを変更するものではない。これは、主として、レッドカード/サイティングとなった後に行われる、フィールド外での規律およびジュディシャルの制裁手続を対象としている。

 

簡潔に言うと、これらの場面でレッドカードに至る違反の大半は、9.20(a)の違反として扱うべきである。レッドカードの基準に達する場合、通常、プレーヤーがスピードを伴ってラック/モール/タックルに入り、相手プレーヤーに危険な接触を行う時点で、腕で相手プレーヤーをつかむ、またはバインドする動作がない状態となっている。つかむ、またはバインドする動作を試みていても、それが実際に完了していない場合は十分とはみなされない。

 

プレーヤーが接触する際の動作がしっかりと競技規則に則っており

(バインドおよび/またはつかむ動作が完了しており、したがってチャージとはみなされない場合)、それでもなお危険な頭部への接触が生じ、その行為がレッドカードの基準に達する場合にのみ、9.20(b)の下で制裁が科されるべきである。

(例:https://worldrugby.box.com/s/8s90ja8sp7kptpazw5btm8stpobbtn3y

 

Law 9.20(b)には、プレーヤーがすでにラック/モールに参加している状態で、その後に相手プレーヤーの頭部または頸部に接触する行為も含まれる。

(例:https://worldrugby.box.com/s/jiyz480gcoz2y7kex77zdbm0yqc5qkew

ただし、これらのケースは非常にまれであり、多くの場合は殴る行為または踏みつける行為とみなされ、9.12の下で制裁が科されることになる。

 

このアプローチは、頭部/頸部の保護を含む、ワールドラグビーのプレーヤーウェルフェアの理念と一致しており、その結果として、より重い制裁につながる。たとえ類似しているとみなされ得るより軽い違反を指摘できたとしても、プレーヤーがその行為の結果から逃れるべきではない。

 

両違反の具体的な事例については、以下のファイルを参照すること。
https://worldrugby.box.com/v/ruckchargelaws

 

 

 

■通達対象:加盟協会、競技運営関係者、加盟チーム

■文書作成:日本ラグビーフットボール協会 ハイパフォーマンス部門

■本件についてのお問い合わせ先:

日本協会 ハイパフォーマンス部門 審判グループ(referee@rugby-japan.or.jp


添付資料

(通達)ルーリング2026-01 「競技規則第9条 ラック、モールにおける危険なプレー」 (競技規則の確認) 【競技運営】