2025年4月1日
環境サステナビリティ推進にむけた「環境サステナビリティ取組方針」を策定しましたのでお知らせいたします。
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2024年10月9日
公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(会長:土田雅人、東京都港区)は、世界的な気候変動問題へ取り組むため、表記のとおり環境サステナビリティ推進を宣言の上、国連の「スポーツを通じた気候行動枠組み(Sports for Climate Action Framework)」に本日署名をいたしましたので、お知らせいたします。なお気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)事務局によると、「スポーツを通じた気候行動枠組み(Sports for Climate Action Framework)」への日本国内スポーツ中央競技団体による署名は当協会が初めてで、ワールドラグビー加盟ラグビー協会の中でも初めてとなります。
日本ラグビーフットボール協会における
環境サステナビリティ推進宣言
1. 環境サステナビリティに対する当協会の姿勢
気候変動は、私たちの日常生活の様々な場面に影響を与えており、ラグビーを含むスポーツを取り巻く環境も例外ではありません。異常気温による選手・観客の熱中症リスク、暴風雨による試合の中止等、将来的にラグビーという競技を持続可能的にプレーできる環境を維持していくことが脅かされている状況です。
民間企業ではこれらの気候変動に対して、具体的な努力目標を設定し、調達・生産・販売のバリューチェーンにおいてカーボンフットプリントを測定・排出量削減に向けて活動・活動内容を公表することが一般的になりつつあります。‧
日本ラグビーフットボール協会(以下「JRFU」という。)も、日々の業務からラグビーの試合興行に至るまで、各々が気候変動への影響を認識して、その影響を最小化していくための具体的な行動を起こすべく、以下2点を宣言いたします。
① 『スポーツを通じた気候行動枠組み(Sports for Climate Action Framework)※』へ署名いたします(2024年10月9日付署名)。
② 2025年3月までにJRFUにおける環境サステナビリティ推進にむけた目標値設定と具体的なアクションプランを定めた「環境サステナビリティ取組方針」を策定・公表いたします。
※Sports for Climate Action Frameworkとは:
2015年のパリ協定を受けて、UNFCCC(国連気候変動枠組条約)事務局とIOC(国際オリンピック委員会)との連携により2018年12月のCOP24(第24回気候変動枠組条約締約国会議)において発足したものです。
署名団体はFIFA、FIBA、World Rugby等含む200団体以上が署名しており、以下5つの原則からなります。スポーツ団体が自社の事業運営を持続可能な手法にしていく側面とファンへの影響力を活用した啓発活動を推進するというふたつの側面から行動を起こすことを約束するものです。
原則1:より大きな環境責任を担うため。組織的な取り組みを行う
原則2:気候変動の全般的な影響を削減する
原則3:気候変動対策のための教育を行う
原則4:持続可能な責任ある消費を推進する
原則5:情報発信を通じ、気候変動対策を求める
2. 環境サステナビリティに取り組む意義
JRFUでは2050年までの超長期的なビジョン・方針を定めた「Japan Rugby 2050」内で、ラグビーワールドカップ(RWC)日本再招致等を通 じて、日本を「ラグビーが世界一身近にある国」とし、当協会が「スポーツを超えた社会変革の主体者になる」という方向性を打ち出し、この方針に基づき、2024年までの重点分野・アクションプランを定めた「Japan Rugby中期戦略計画2021-2024」を策定しました。
JRFUは持続可能なスポーツ環境を維持・改善していくために、日本のスポーツ界でリーダーシップをとって取り組むことが、ラグビーがより身近になる状態に近づけると考えています。
JRFUが保有する競技登録者数約10万人、Japan Rugby IDは約15万人に加えて、三支部協会、各都道府県協会と連携して、日本スポーツのサステナビリティをリードしていくことに意義があると認識しています。
3. 環境サステイナビリティ取り組みの方向性
2022年に国際競技連盟World Rugbyが「World Rugby Environmental Sustainability 2030」を公表し、ラグビーのサステナビリティ領域に関して、優先的に取り組むべき3つのテーマと、各テーマに対する4つの活動指針をPillarと設定し、具体的な取り組み内容とタイムラインを設定しました。
・優先的なテーマ:
テーマ① Climate Action (気候変動へのアクション)
テーマ② Circular Economy (循環型経済の促進)
テーマ③ Protecting the Natural Environment (生物多様性の保全)
・活動方針(Pillars):
① Governance (組織の意思決定にサステナビリティ観点を制度として導入)
② Addressing Direct Impacts (日々のラグビーに関する活動の環境インパクト軽減)
③ Delivering & Supporting Sustainable Rugby Events (世界基準のサステナビリティに基づくイベント運営)
④ Promoting Sustainability in Rugby through Education, Advocacy, and Knowledge Sharing (世界中のラグビーファミリー全体へサステナビリティ実践を発信・促進)
JRFUでは、前述の「Sports for Climate Action Framework」の署名と合わせて、上記のWorld Rugbyの方向性に基づき、JRFU・日本のラグビーの現状に適応させた独自のサステナビリティに関する定量目標とアクションプランを策定します。
4. 今後のアクションプラン
JRFUの次期中期戦略計画において、本宣言と連動する形でサステナビリティに関するKPI・組織体制・アクションプランを設定しま す。進捗については今後JRFUのホームページ及びアニュアルレポートにて報告してまいります。