公益財団法人日本ラグビーフットボール協会は、女子ラグビーワールドカップ日本開催、オリンピックでのメダル獲得を見据え、世界を目指したい、成長したい、全ての高校1年生、2年生の女子ラグビー選手の「女子U17世代」の有望な人材の発掘と、育成を推進することを目的とし、「女子U17 TIDキャンプ」を、全国10ヶ所で実施いたします。 

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5月17日、追手門学院高等学校のグラウンド・教室をお借りし、「女子U17 TIDキャンプ 近畿ブロック」を開催いたしました。当日は近畿エリアを中心に約30名の選手が参加し、「世界基準を知る」「自分の強みを知る」「日本代表を目指すために何をするか」をテーマに、1日を通してトレーニング・ミーティング・リフレクションを実施しました。 

今回のキャンプは、単なる技術向上だけを目的とした強化練習ではありません。

選手一人ひとりが「自分自身と向き合い」「仲間と繋がり」「未来の女子ラグビーを創っていく存在になる」ことを目指して設計されました。

 

1.「世界基準」を体感するトレーニング

 

午前最初のセッションでは、「強度」と「密度」をテーマに、世界基準のトレーニング環境を体感することを目的に実施しました。 

特に重視したのは、

「プレーしていない時間を減らすこと」「オフザボールの動き」 「前を見る姿勢」

「コミュニケーション」 「 リロード(次のプレーへの切り替え)」です。

 

選手たちは最初こそ戸惑いながらも、徐々にテンポの速い環境へ適応し、自ら声を出し、サポートへ動き続ける姿が見られました。また、「ただ教わる」のではなく、自分で考え、仲間と対話しながら改善していく“主体的な学び”を大切にしました。 

 

2.「強み」を知り、「仲間」を知る時間

 

今回のキャンプでは、技術練習と同じくらい「振り返り(リフレクション)」を重視しました。 

トレーニング後には、

・今日できたこと 

・次にチャレンジしたいこと 

・自分の強み 

・仲間の強み

を言語化し、グループで共有する時間を設定しました。

 

選手たちからは、

「自分では気づかなかった強みを仲間が教えてくれた」

「他校の選手と話すことで刺激を受けた」

「女子だけでラグビーをする環境が新鮮だった」

といった声が多く聞かれました。

 事後のアンケート分析でも、選手たちは単なる技術向上だけではなく、

「高いレベルを体感したい」

「同世代の仲間と繋がりたい」 

「日本代表や世界を身近に感じたい」

「自分の可能性を広げたい」

という思いを持って参加していたことが分かっています。 

 

女子ラグビーは、まだ競技人口が多いとは言えません。だからこそ、「同じ目標を持つ仲間と出会うこと」そのものが、選手たちにとって大きな価値になっていることを改めて感じました。

 

3.世界と戦うための「オフザグラウンド教育」

 

今回のキャンプでは、グラウンド外での学びも重要視しました。

管理栄養士による補食・水分補給の資料を事前配布し、選手たちは実際に補食を持参。

「リカバリーもトレーニングである」という考え方を学びました。 

また、ACL損傷予防やプレハブ(Prehabilitation)も実施し、ケガをしない身体づくりや、女性アスリート特有の課題についても共有しました。 

 「強くなる」だけではなく、長く競技を続けること、自分の身体を理解すること、コンディションを管理することも、日本代表を目指す上では非常に重要な要素です。

4.映像分析と「世界との差」

 

昼食時には、サクラセブンズや女子日本代表の試合映像を見ながらゲーム分析を行いました。 

選手たちは、世界のスピード、オフザボールの動き、コンタクト、コミュニケーションに注目しながら視聴し、「世界との差」を肌で感じていました。 

 

 その後のミーティングでは、

「日本代表になるために、明日から何をするか」

という問いを選手一人ひとりに投げかけました。 

多くの選手が、

毎日のフィットネス、食事改善、コミュニケーション、タックル練習、ストレッチ、 振り返り習慣

など、自分自身の具体的な課題と向き合っていました。

5.選手アンケートから見えたこと

 

キャンプ後のアンケートでは、多くの選手が、

・強度と密度の高い練習を経験できた

・考えながらプレーする重要性を感じた

・日本代表を目指したい気持ちが強くなった

・自分の課題が明確になった

・また参加したい

と回答していました。

 

一方で、

・もっと他の選手と交流したかった

・フィードバックの時間を増やしてほしい

・コンタクトスキルをもっと学びたい 

という意見もあり、今後の改善点として非常に貴重な学びとなりました。 

選手たちが“受け身”ではなく、自ら考え、感じ、発信してくれたこと自体が、このキャンプの大きな成果だったと感じています。

 

6.未来の女子ラグビー文化を創るために

 

今回のキャンプを通して感じたことは、選手たちの可能性の大きさです。

近畿ブロックには、

・世界を目指したい

・成長したい

・仲間と挑戦したい

という強いエネルギーを持った選手たちがたくさんいました。

だからこそ、この年代で大切なのは、「失敗を恐れず挑戦できる環境」を作ることです。 

女子U17 TIDキャンプは、単なる発掘・選考の場ではありません。

 

 

未来の女子ラグビー文化を創り、世界へ挑戦する選手を育て、そして“自分自身で成長できる選手”を育てる場です。ご協力いただいた追手門学院高等学校の皆さま、関係者の皆さま、そして参加してくださった選手・指導者の皆さま、本当にありがとうございました。次のブロックキャンプでも、多くの挑戦と成長が生まれることを楽しみにしています。