●5月29日(火) オーストラリア・コフスハーバー
3日目を迎えた日本代表トンガ戦直前合宿。今日は、午前中のみグラウンドでの練習となりました。
練習前に全体ミーティングを実施し、まだまだ自分たちの殻を破っていない、もっと自分をさらけ出そうということで、ニックネームストラクチャーを実施。これは、まだまだ所属チームや先輩・後輩という枠組みの中で自分を捕らえてしまっているのではないかということを踏まえてのものでした。今日のミーティングでは選手同士ニックネームを付け合い、日頃の練習や日常生活においてもニックネームで呼び合おうというものです。このミーティングのおかげか本日の練習では、よりコミュニケーションの取れたいい練習ができたと思います。
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ウォーミングアップでしっかり体を温める |
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体を当てて強い姿勢でタックルに入る |
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世界一低いラックへ |
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激しい練習となったラックドリル |
練習では、ウォーミングアップでグリッド、タックルドリルやディフェンスコミュニケーションの要素を組み込みながら体を温めました。ウォーミングアップ中も、太田正則コーチから「ニックネームで呼び合おう」との声があり、ニックネームで呼びかけあいました。その後のタックルスキルでは、しっかり前に出て体を当てることを体に覚え込ませつつ、しっかりと相互のコミュニケーションを取ってディフェンスラインが乱れることなく一直線で出られるようなドリルをこなしました。
その後は、ディフェンスストラクチャー、ラックテクニックに移行しました。ラックテクニックでは、さらにラックの精度を上げるために、今まで取り組んできた世界一低いラックを目指すドリルを引き続き実施、また、トンガ戦を見据え密集周辺の激しさも要求されました。
ディフェンスストラクチャーでは、組織ディフェンスをしっかり強固なものにするために、しっかりとプレッシャーをかけ、前に出るということを確認しました。
その後は、FW・BKに分かれ、FWはスクラム、BKはアタックオプションを確認しました。FWのスクラムでは、トレーニングの前にギブスコーチが全員を集めて円陣を組み、選手たちに「すべてに全力を尽くそう。隣のやつ、今肩を組んでいる全員のために全力を出して戦おう。男として絶対に負けるな」と語りかけました。その言葉にスイッチが入った選手たちは、何度も激しくシャープなスクラムを組んでいました。トンガ戦では、スクラムから相手にプレッシャーを掛け続けてくれるでしょう。
BKは、2チームに分け、アタックオプションを確認。数種類のオプションをさらに確実なものにするため、繰り返しトレーニングを行いました。
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動きの中でディフェンスを確認 |
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8人一体となって世界に通用するスクラムを目指す |
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円陣を組んで一体感を強めるFW陣 |
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キックオフからチームランがスタート |
練習の最後に、チームランを実施。キックオフやスクラム、ラインアウトなどのセットプレーからのアタックを確認しました。今までの課題であった、キッキングゲームへの対応もなされ、BK3を中心としたカウンターアタックも鋭さが戻り、効果的なアタックを何度も見せてくれました。
練習を見守ったカーワンヘッドコーチも、集中したトレーニングに満足げ、トンガ戦への手ごたえを感じていました。
午後は、チームはオフとなりましたが、地域の学校訪問を実施。2人ずつ3組のグループに分かれ、3つの学校に訪問しました。参加したのは、山本正人、青木佑輔、大野均、佐藤剛、矢富勇毅、大東功一の6選手。それぞれの学校で子供たちとの交流を深めました。
中でも日頃から練習場としてグラウンドをお借りしている「ビショップ・ドゥーリースクール」では、13歳から16歳の男女30名が集まってくれました。実施メニューは、同行したNSW州のデベロップメントオフィサーがアレンジし、そこに代表選手たちが入っていくというもの。パススキルや3対2などの基本スキルからコンタクトスキル、タッチゲームまで短い時間ながらも内容の濃いドリルをこなしました。この学校を訪問した佐藤剛・矢富勇毅選手の2名も終始笑顔を絶やさず子供たちに交じって、それぞれのメニューをこなしました。最後に参加してくれた子供たちに、NSW州からは、週末の試合のポスターが贈られ、日本代表選手たちからはトレーディングカードを手渡して終了しました。
また、夕食時には、本日29歳の誕生日を迎えたPR山本正人選手にチーム全員でバースデーケーキを贈り、全員でお祝いしました。山本選手は全員を前に「今日はありがとうございました。残り4戦全力で頑張りましょう」とスピーチして大きな拍手が贈られました。
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アタックで前に出続ける |
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地域の子供たちとの交流を楽しんだ |
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参加してくれた子供たちといっしょに |
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大人気だった佐藤・矢富の両選手 |
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この日、29歳の誕生日を迎えた山本(正)選手 |
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