日本代表 vs オーストラリア首相XV

11月3日(金)

いよいよ翌日にオーストラリア首相XVとの対戦が迫った日本代表は、試合会場である秩父宮ラグビー場で前日練習を行いました。

午前10時からスタートした前日練習は、試合局面を想定しプレーを確認していくというシンプルなものでしたが、徐々に高まる試合への期待感と緊張感が入り混じり、非常に集中した練習となりました。
キックオフ、ラインアウト、スクラムといった各セットプレーからの攻撃・防御も確認され、万全の準備が整いました。

明日4日、新生日本代表の初陣を迎えます。日本と桜の誇りのために全力を尽くします。明日の試合は安倍晋三内閣総理大臣もご観戦されるとのこと。すべての皆さんの胸を打つゲームをしたいと思います。
明日は秩父宮ラグビー場で共に戦いましょう。

PS.
FBで出場する有賀選手が23歳の誕生日を迎えました。有賀選手にはチームからケーキが贈られました。

◎太田GM兼HC
「短い合宿期間ではあったが、選手たちの代表として戦う意識は非常に高いものを感じている。明日はファンの皆さんの心を打つゲームをしたいと思います」

◎大畑キャプテン
「明日からスタートする4試合は、すべて大事。もちろんターゲットはアジア最終予選に勝ち抜き来年のワールドカップ出場権を獲得することなのでこれに繋がる試合をしていきたい」

◎ジョン・カーワン アドバイザー
「合宿には非常に満足している。まだまだやる事はたくさんあるが、明日は戦う気持ちを前面に出してほしいと思っている。日本のプライドを持って戦ってほしい」

ラインアウトの確認をするFW陣 ゴール前は仕掛ける
ラインアウトの確認をするFW陣 ゴール前は仕掛ける

スローペースでディフェンスの確認をしていく ディフェンスは低く、鋭く
スローペースでディフェンスの確認をしていく ディフェンスは低く、鋭く

キックオフの確認をする
キックオフの確認をする

11月2日(木)

4日目を迎えた日本代表合宿。午前中の練習で千葉合宿を打ち上げ、東京へ入りました。

今日の練習のフォーカスはラックとフェーズの確認。

ラックに関しては、練習前のミーティングで、JAPAN STYLE RUCKということで"低く" "強く" "激しく"の3つのキーワードを掲げ、世界と対等に渡り合うための日本独自のスタイル構築を確認しました。

世界に通用するラックをつくるために
世界に通用するラックをつくるために

練習でも、太田GM兼HC、カーワン アドバイザーが、ポールを使い理想の高さを、体に染込ませるために何度も繰り返しました。

また、ジャッカルシチュエーションなど様々な局面も設定し、ぶれることなくすべての局面でボール争奪が行えるようなドリルを行いました。

その後は、ゲームメンバーを中心に、キックオフの確認を行い、キックオフレシーブからファーストフェイズまで入念にチェック。FW・BKの意思統一が図られました。

その後は、ユニットに分かれFWはスクラムとラインアウト。BKはムーヴの確認を実施し練習を終えました。

昼食後東京へ移動し、夕刻には、オーストラリア首相XVと初の顔合わせとなったオーストラリア大使館主催のレセプションパーティーに出席しました。2日後に試合を控えていながらも終始、リラックスした中でのパーティーとなりました。3日は、秩父宮ラグビー場で最後の調整を行います。

ディフェンスの確認は毎日行われる 低く、強く、激しく
ディフェンスの確認は毎日行われる 低く、強く、激しく

SH後藤選手が捌く 生きたボールを供給するSO沢木選手
SH後藤選手が捌く 生きたボールを供給するSO沢木選手

11月1日(水)

連日晴天が続いている日本代表合宿も3日目を迎えました。午前中にグラウンドでトレーニングを行い、午後はウエイトトレーニングを行いました。

練習前には、リーダーズミーティングから全体ミーティングを行いディフェンスシステムについて確認。テーマは世界一早い上がりをするディフェンスラインの構築。ビデオでは、今春のIRBパシフィック・ファイブ・ネーションズ 対サモア戦で見せたディフェンスをピックアップして選手たちに示しました。

一糸乱れぬDFライン インサイドブレークを抑える
一糸乱れぬDFライン インサイドブレークを抑える

グラウンドでは、様々なシチュエーションからディフェンスシステムの確認を行いました。フォーカスは、ディフェンスラインの早期構築と、ラインスピード。一糸乱れぬ強固なディフェンスラインを目指し、繰り返し行われました。

何か問題点があれば、プレーを止め、その都度、原因を究明し、全員の理解度を高めながらの練習となりました。

最後は、ユニットに分かれ、FWは8人で固まるスクラムを意識したイメージトレーニングを行い、その後5対5のライブで組み込みました。数はこなしませんでしたが、コミュニケーションを取りながらのスクラム練習となりました。BKは、ムーヴを確認しました。基本は高速BK3を生かすこと。そのためにいかにCTBまでで崩し生きたボールをBK3に渡せるかが重要なポイントとなります。それを踏まえ様々なオプションを確認しました。

午後は、ストレングストレーニングを実施し、世界と対等に渡り合う体作りのためのトレーニングを行いました。

トップリーグから続く緊張感ある練習により選手の疲労度もありますが、メディカルスタッフの献身的なサポートにより、誰一人欠けることなく全員がグラウンドで最高のパフォーマンスを発揮しています。すべてはラグビーワールドカップ2007出場権を獲得するためです。まずは、4日の試合でファンの皆さんの心に訴えるラグビーをお見せできるよう残り2日間を大切にし、万全の準備で当日を迎えたいと思っています。

引き続き、ご声援をお願いいたします。

世界一上がりの早いディフェンスラインを目指す 激しいタックルが勝利を生む
世界一上がりの早いディフェンスラインを目指す 激しいタックルが勝利を生む

低く鋭いスクラムを組む コミュニケーションを図るFW陣
低く鋭いスクラムを組む コミュニケーションを図るFW陣

午後はストレングストレーニングを実施
午後はストレングストレーニングを実施

10月31日(火)

日本代表合宿2日目も晴天に恵まれ、午前・午後と練習を行いました。

午前中の練習前には、ミーティングを実施し日本代表で使うムーヴの確認を行いました。日本代表という一つのチームとして戦う上で、現在それぞれの所属チームで呼び方が違うサインをわかりやすく共通言語として理解するためです。

グラウンドでは、ウォーミングアップの後に、昨日も行ったビジョンドリルに新しいオプションを入れ、さらに広い視野を持つことを意識しました。その後は、ミーティングで確認したムーヴを実際にグラウンドで使いながら、様々な局面を想定し確認していきました。コーチングスタッフからは、"アングルを意識すること" "サポートの入り方"など指摘が入りました。

最後は、FW・BKのユニットに分かれ、FWはスクラム、BKは3対2の抜きあいやキック等を行いました。FWのスクラムでは太田GM兼HCと永田FWコーチの二人のPR出身コーチが付きっ切りで指導。"8人で固まる"意識を植え付けるためにコミュニケーションを取りながら、じっくりと組み込みました。

午後は、一転してハードな内容になりました。ウォーミングアップ、パスドリルの後はコンタクトドリルを実施。接点で世界と対等するために低くシャープなコンタクトを目指し激しい練習が繰り返されました。終盤には22mラインに並んだ15人のディフェンスに対し、アタック側15人がいかに崩していくかを目的とした練習が行われました。ディフェンスラインには太田GM兼HCも入り、実際に選手たちと対峙しながら問題点を指摘していました。カーワンアドバイザーからは「CTBでオーガナイズしていこう」「グラウンドを広く使おう」といったアドバイスが送られ、短い時間で濃密なトレーニングをこなしました。

練習の最後の円陣では、大畑キャプテンが「一日一日レベルアップしていこう」と話し、日本代表チームとしてさらなる成長を誓いました。明日は、午前にグラウンドでトレーニングを行い。午後はウエイトトレーニングを実施します。

ビジョンドリルではさらにオプションが追加された コーナーフラッグを使い深い位置から走りこみながらパス
ビジョンドリルではさらにオプションが追加された コーナーフラッグを使い深い位置から走りこみながらパス

カーワンアドバイザーが積極的に練習を組み立てる BKはユニットに分かれ3対3の抜きあいを実施
カーワンアドバイザーが積極的に練習を組み立てる BKはユニットに分かれ3対3の抜きあいを実施

「ハンズ」の声を掛けながら素早く正確なパスを送る クールダウンでしっかりと疲れを軽減する
「ハンズ」の声を掛けながら素早く正確なパスを送る クールダウンでしっかりと疲れを軽減する

練習後には今年TL一年目で活躍し日本代表に選出された3人が取材を受けました
練習後には今年TL一年目で活躍し日本代表に選出された3人が取材を受けました

10月30日(月)

ラグビーワールドカップ2007アジア地区最終予選に向け、25名(WTB北川選手はシンガポール7's参加のため次週より合流)の日本代表選手たちが集合し直前合宿をスタートしました。

カーワンアドバイザーも初日から精力的に指導
カーワンアドバイザーも初日から精力的に指導

初日の30日は、東京駅に集合し、合宿地である千葉県・日本エアロビクスセンターに向かいました。

到着後、すぐにミーティングを実施。太田GM兼ヘッドコーチより「我々の今シーズンのターゲットは、来年のワールドカップの出場権を獲得すること。ここには、日本で最高の26名が集まっている。日本のラグビー人口は12万弱。ここにいる26名は、12万人を代表する26名であることを忘れないでほしいし、誇りと責任を感じてほしい。しっかりと集中してやりましょう」と合宿に臨む選手たちへ語りました。

また、来期からのヘッドコーチが内定しているジョン・カーワン氏もアドバイザーとして参加しており、太田GMに続いてカーワンアドバイザーは、「我々は、ニュージーランドでも、フランスでも、オーストラリアでもない日本のラグビースタイルを築く。その日本のラグビースタイルで勝ちましょう。まずは自分を信じてください。ここから新たな一歩を踏み出しましょう」と話しました。

二人のスピーチに選手たちの表情もいっそう引き締まりました。

練習前には、選手を集めカーワンアドバイザーが「勝利はここ(グラウンド)にある。今日ここがスタートです」と話し、練習がスタート。

視野を広げるトレーニングや、ディシジョンメーキングのトレーニングを行い、ユニットに分かれ、FWはラインアウト、BKはムーヴの確認を行い初日の練習を終えました。選手たちの意識も高く、短い時間ながらも集中した練習となりました。

明日は、午前にスクラム、午後はコンタクトプレーを中心とした練習を行います。新たなスタートを切った日本代表の応援をよろしくお願いいたします。

◎太田GM兼ヘッドコーチ
「まずは、選手たちとコミュニケーションをとりながらモチベーションを高めて代表としての思いを高めていく。そのために合宿中には選手の個別インタビューも実施する予定です。

基本的には急造チームであるので、細かなミーティングをしてイニシアチブをとっていきたいと思います」

◎ジョン・カーワン アドバイザー
「いいスタートがきれました。日本のラグビースタイルを作りたい。そして勝つためのキーポイントを作っていきたい。

代表選手たちを見て、海外と比べても体格は非常に優れていると思います。彼らにはもっと多くのことを期待しています。

4日の試合では、日本代表に相応しい気持ちのこもった試合を見せたいと思います。ファンも誇りを持てるようなゲームをし、ハートで訴えていきたい。そこから次へ進みたいと思います」

練習前にはミーティングが行われた ウォーミングアップでしっかりと体を温める
練習前にはミーティングが行われた ウォーミングアップでしっかりと体を温める

FWはラインアウトを確認 集中したなかでも時折リラックスした表情をみせる選手たち
FWはラインアウトを確認 集中したなかでも時折リラックスした表情をみせる選手たち