朝から雨がぱらつく中、関東学院大 対 オックスフォード大の2年ぶりの試合が午後7時にキックオフ。前半は滑るボールやナイターのためか、両チームともキャッチミスが多かったが、前半20分、関東14番の中園が俊足をとばしてゴールをおとしいれた。オックスフォード大が、オフサイドなどの反則でじりじりと自陣に釘付けとなった前半31分、ゴール前モールからNo.8土佐が左隅にトライ。難しい角度からの15番山下のゴールも決まり前半を12対0で折り返した。

後半、早くピッチに関東の選手が出た中、ロッカールームからオックスフォード大の選手の気分を入れる雄たけびが聞こえてくる。セットスクラムでは100kg台を7人そろえたオックスフォードが優位に立ち、押し気味に試合をすすめる。しかし、この試合を春からの総決算と位置付けた関東のフィフティーンは、後半19分、キック合戦のこぼれたボールを左へ展開、左WTBの位置にポジションチェンジした中園が50mを独走。最後はサポートした15番山下が左隅にトライ。その差を17点とした。これまで日本遠征で負け越しのないオックスフォードは意地を見せ、後半24分、FL ダグ・アボットがゴール中央に混戦からトライ、SO クレイグ・マクモーンのゴールも決まり17対7と差を詰める。後半9分から入った元豪州代表 CTB ジョー・ロフが再三の突破をするが、関東の選手たちの必死のタックルでノックオンするなど関東の意識の高さがオックスフォードのパワープレイを上回った。FLの草下がCTB、同じくFLの竹山が11番の位置に入りラインアウトに加わるなど、選手の特性を生かしたアイディアあふれる関東のラグビーはリーグ戦での焦点となるだろう。
ノーサイド後には両チームの選手が花道を作り合い交歓する様子が見られ、学生らしい清清しい試合であった。

関東学院大学 17-7 オックスフォード大学 関東学院大学 17-7 オックスフォード大学 関東学院大学 17-7 オックスフォード大学
 

ヒル団長(右)、ブレナン キャプテン
ヒル団長(右)、ブレナン キャプテン

 

日英大学ラグビー対抗戦2006

関東学院大学 17-7 オックスフォード大学

◎OXFORD大学
○STEVE HILL団長

「まず、関東学院大学に賞賛の言葉を贈りたいと思います。ハードなゲームでした。雨という悪条件の中、両チームともよく戦ったと思います。
(同志社と比べて、という質問に)関東学院のほうがフィジカルに仕上がっていると感じました。スクラムなどセットプレーも安定していましたから、この2戦の調子なら関東学院が勝つと思います」

○KEVIN BRENNANキャプテン
「監督とまったく同様です。関東学院の皆さんに良い戦いをして頂いたことに感謝します。厳しい戦いでしたが、オックスフォードもよくやったと思います。関東学院はフィジカルなブレイクダウンをしてきました。また、ウィングの走力もありました」

関東学院大学 17-7 オックスフォード大学 関東学院大学 17-7 オックスフォード大学 関東学院大学 17-7 オックスフォード大学
 

春口監督(右)、吉田キャプテン
春口監督(右)、吉田キャプテン

 

◎関東学院大学
○春口廣監督

「どうもありがとうございました。負けられないゲームでやりにくかったですね。天候も良くなくてお客様が来てくれないけれど、しっかりやろうと選手には言いました。シーズンにつながるゲームでした。
本来フランカーの竹山をウィングにしたり、センターの草下をフランカーにしたり、変則的なラグビーですが、夏の終わりから選手が理解してきて、良い形ができたと思います。最初は戸惑いもあったとは思います。中園と山下、櫻谷の負担が多くなるのですが、きちっとやってくれました。更衣室でも、「もっとできたんじゃないか」と言っていましたし、もっと良くなると思います。それぞれの選手の持っている潜在能力をもっと引き出していきたいですね。
春からフィットネス中心にやってきたことは間違いなかったと思います。スクラム、ラインアウトは大きな体ということや、組み方の違いもあってコントロールできない部分がありましたが、インターナショナルな経験ができたのは良かったと思います。1年生スタンドオフの木村は夜、雨という中、この間まで高校生だったことを考えれば合格点でしょう。今日の試合を土台にやれれば、リーグ戦でも良い戦いができると思います」

○吉田正明キャプテン
「ナイターの試合の経験があまりなくて、雨ということもあり、ミスが多く、自分たちのプレーができなかったのですが、みんなが頑張ってこの結果になったのは良かったと思います」