暑さ厳しいコンディションとシーズンインのゲームということから前半はお互いに小さなミスが目立ち、チャンスをつぶしていた。オックスフォード大学はキックを織り交ぜた展開ラグビーで同志社大学を圧倒していたが、同志社大学も良く前に出て、確実なタックルでディフェンスしていた。緊迫したゲームだったが、前半ロスタイムにモールからトライが生まれ、14-12と逆転して前半を終了した。

後半オックスフォード大学は体格を活かしたプレーが功を奏し、連続してトライを重ね、同志社大学を突き放したが、同志社大学も残り少ない時間ながら、よく集中し、最後にパスを継続させトライ。1トライ、1ゴールで逆転のところまで追い上げたが、ノーサイドとなった。両校とも今後のゲームに期待がもてる内容であった。

 

ヒル団長(右)、ブレナン キャプテン
ヒル団長(右)、ブレナン キャプテン

 

日英大学ラグビー対抗戦2006

同志社大学 28-34 オックスフォード大学

◎オックスフォード大学
○スティーブ・ヒル団長

入場する両チームの選手
入場する両チームの選手

「今日のタフなゲームに勝ててうれしい。途中でミスが出たが最後の15分で調子を取りもどすことができた。今日の同志社のパフォーマンスは良かった。この調子なら同志社は良いシーズンをむかえられるだろう」

○ケビン・ブレナンキャプテン
「自分自身、初来日でもちろん日本でプレーするのも初めてだった。今日はレフリーもうまくコントロールしてくれたし、暑い中でもゲームをエンジョイできた。同志社は非常にタフなチームだった、ありがとう」

――印象に残った選手は
○ヒル団長
「ナンバー8のキャプテン。80分間タックルし続けていた。こちらとしては彼にボールを持たせたらトラブルの原因になっただろう。また集団としてのスクラムはよかった」

――日本の大学ラグビーが強くなるには?
○ヒル団長
「今日のゲームに関して言えば、最初の25分間の集中力が不足していた。タックルミスや、ラックでペナルティーを与える場面が多かった。ここに気をつければいいチームになると思う。その他は技術的には日本の大学のレベルは高いと思う。やはりポイントは継続した集中力だ」

 

アフターマッチファンクションでの真下副会長と同大、深澤キャプテン
アフターマッチファンクションでの真下副会長と同大、深澤キャプテン

 

◎同志社大学
○中尾監督

「タイトなゲームになった。こちらはゆっくりとしたリズムになってしまった。『サイズの大きな相手といかに戦えるか』と臨んだ。
大きな相手に低くタックルへいっても繋がれる心配はあるが、それで大きくゲインされるよりは、まず1人目が低く入って足を止める。そこへ2、3人目がどのようにボールへはたらきかけ判断していくか、が関東の大学相手の今後の課題だ。
春は散々な結果に終わった。その後に目指したのは、セットプレーの安定、そこからのボールの供給。そこができたら、うちのBKは結構やれると思う」

○深澤キャプテン
「試合前から今年の関東を意識した上で丁度よい相手であると、低いプレーを心がけた、1対1では低くいけるが、その後がボールにからめない。その後のラックシチュエーションで反則してしまい、最後まで修正できなかった。
相手にボールを出させたくないところ、こちらが押したいところなどで精度が低くしんどいゲームになってしまった。シーズン前なので今後に生かしていきたい」

――オックスフォード大学から参考になった事は?
○中尾監督

「集中力。後半にバテても勝負どころで最後に取りきる圧力、この意識の切り替えはすごい」
○深澤キャプテン

「監督同様に集中力。中盤のラインアウトモールなどはこちらも押せるが、ゴール前はすごい。あとは一人一人の前へ出ようという意識が強かった」

ちびっ子ラグビー教室
同志社大学対オックスフォード大学の試合に先立ち、「ちびっ子ラグビー教室」が開催されました。開会式では京都府ラグビー協会の小池副会長が挨拶され、「けがのないように、楽しくラグビーをしましょう」と呼びかけられました。京都府下のラグビースクール生や、この日初めて楕円球に触れるちびっ子など、約200名が同志社大学の選手の指導の下、約一時間、西京極競技場の芝の上で走り回りました。優しいお兄さんとじゃれあったり、パスしたり、みんな楽しくラグビーに取り組んでいました。

京都府ラグビー協会の小池副会長挨拶 ちびっ子ラグビー教室
京都府ラグビー協会の小池副会長挨拶
ちびっ子ラグビー教室 ちびっ子ラグビー教室