4月5日(水)

フランス合宿6日目。前日に引き続き、5日も試合日のためチームメンバーと昨日の試合に出場したメンバーに分かれての練習となりました。
練習前には、チーム全員でミーティングを行い、

  1. 接点でのファイト
  2. キックの使い方
  3. 代表チームとしての誇り

について確認しました。

4日のコニャック戦のメンバーは、試合後のホテル到着が深夜一時過ぎになってしまったため、リカバリーメニューとなりました。グラウンドでのウォーミングアップの後、プールに移動しトレーニングを行い、午後はフリーとなりました。

5日のバスク選抜戦のメンバーは、グラウンドでチームランを行い準備を整えました。今日の試合会場は宿舎から程近いため、ゆっくりと昼食をとりました。

15:00にプレマッチミーティングを取り、16:30に直前ミーティングを実施。ミーティングでは、永田FWコーチから、今日の試合の目的と前日の課題が示され「全体を通してしっかりとしたプレーをしよう」とコメントし、中山BKコーチからは「代表のジャージを着たい人は、たくさんいる。そういうことを忘れないでプレーしてほしい」と話し、出発となりました。

グラウンド到着後、ウォーミングアップまで各々準備を整えます。17:30からチームウォーミングアップ開始。試合に向けて一気に体を盛り上げます。

ウォーミングアップに入る
ウォーミングアップに入る

試合開始10分前、ロッカールームに戻りジャージに着替え入場までの最終準備に入ります。開始一分前、池田渉ゲームキャプテンを中心に円陣が組まれます。「今日はテストマッチのつもりでいこう。すべての面で圧倒しよう」との声で一気に気持ちが高まりグラウンドに飛び出しました。

いよいよキックオフ。前半風上を選択した日本代表は、開始早々ペナルティゴールのチャンスを得ます。しかし、SO安藤のキックはわずかに右にそれ先制機を逃します。前半10分バスク選抜のアタックを防ぎきれず先制トライを許しますが、24分ゴール前ラインアウトからモールを押し込みFL菊谷がトライを挙げ、5-5の同点に。さらに27分にSO安藤がPGを決め8-5の日本代表リードで前半を終了します。

そして、迎えた後半。開始早々1分バスク選抜の猛攻を受け、ペナルティーゴールを許します。負けじと日本代表も10分連続攻撃からBK・FWとつなぎLO熊谷がトライ、SO安藤のゴールも決まりリードを広げます。さらに、16分にはゴール前ラインアウトからモールを押し込みHO松原が、31分には再びラインアウトからモールを押し込みFL浅野がトライを挙げ一気に突き放しました。36分相手にトライを許しますが、25-15。日本の勝利でノーサイドとなりました。

今日の試合は、昨日の課題・反省を十分に生かしたゲームとなりました。選手たちには今日の試合の課題を新たに見つけ、練習・次戦までつなげていってほしいと思っています。

明日は連戦の疲れを十分取るために、午前中にリカバリー・ウェイトトレーニングを行い午後はフリーとし休養にあてます。


◎池田渉ゲームキャプテン

「今日は課題を持って取り組み、試合で何をやるかが明確だった。課題は克服しなければならないし、課題が出ない試合はない。細かなミスはテストマッチでは得点に繋がるのでミスには厳しくしていきたい。全体的には、自分たちのやろうとしていることが得点に繋がっているので、そういった部分は伸ばしていきたい」


◎浅野良太選手

「チームの勝利が最優先。今日勝ったことによって今までやってきたことが正しかったことが証明できたし、これからの自信に繋がると思う。勝ったことがチームにとって有益だった。全体を通して若いチームになっているので、一つの日本代表というチームとして自覚を忘れずにチームを作っていきたい」


◎相 亮太選手

「エリサルドヘッドコーチがいっている、"Sprit"の部分では、前面に出せたと思う。今日のゲームに関しては物足りなくてもっといけた場分が多かった。今後は、ボールを持つ回数を増やしたり、立ち位置の部分に集中して取り組んでいきたい。すべての面において絶対負けたくない」


◎ナタニエラ・オト選手

「ケガをしながらもアピールできたと思っている。チームのみんなも日本の代表としてプライドを持って戦っていたと思う」


◎安藤栄次選手

「今日の試合は風と球出しのところを意識した。前半は、風上だったのでなるべく敵陣でプレーできるようなゲームメイクをし、後半は逆になるべく散らせていくことを考えました」


◎大西将太郎選手

「勝てたことは良かったと思います。メンタルの部分では、全員が体を張っていたし、十分やれたと思う。しかし、試合のレベルとしてはナショナルチームのレベルまで、まだまだ達していない。あとは、一人一人の力を足していってどれだけ大きな力を出せるかだと思います。とにかく頑張ります」

ゴールキックを狙う安藤選手
ゴールキックを狙う安藤選手

セットプレーを確認する熊谷・久富選手
セットプレーを確認する熊谷・久富選手

ハーフタイム円陣を組む選手たち
ハーフタイム円陣を組む選手たち

セットプレーではゆっくり
セットプレーではゆっくり

試合後地元紙による記念撮影が行われた
試合後地元紙による記念撮影が行われた

試合終了後、お気に入りのシャワータオルをもつ熊谷選手
試合終了後、お気に入りのシャワータオルをもつ熊谷選手

4月4日(火)

フランス合宿5日目。午後にコニャック選抜との試合を控えているため、午前中の練習は試合出場メンバーがチームラン、メンバー外がウェイトトレーニングに分かれて行われました。試合に出場しないメンバーは午後フリーとなり、休養にあてました。

試合出場メンバーは、11時15分に昼食を取り12時10分試合会場であるコニャック地方に向かいました。時間にして3時間強かかるため、1時間おきに停車し、ストレッチなど体が固くならないよう解しておきます。午後4時前、コニャックに到着。サントリーが所有する「Louis Royer」の工場でプレマッチミールを取りました。少々時間があったので川沿いを散歩したり、1800年代のコニャックが貯蔵されている工場を見学したりとリラックスした時間を過ごしました。

その後、15分ほどバスに揺られスタジアムに到着。試合開始までの準備に入りました。各自でテーピングを済ませ、ウォーミングアップに備えます。ウォーミングアップでは、太田コーチのメニューにより徐々に体を上げていきます。

試合前には国歌も演奏された
試合前には国歌も演奏された

試合開始10分前、ロッカールームに戻りジャージを纏います。エリサルド ヘッドコーチから「感情を高めて、ファイトしてください。一人ではなくて全員でやりましょう。チームとして機能してください」との言葉が。続いて円陣が組まれ、伊藤護ゲームキャプテンから「ファーストタックル、ファーストコンタクトからしっかり前へ出よう。勝ちに行こう」との声を合図に気持ちを高めてロッカールームを後にしました。今回の試合前には、両国国歌も演奏され、練習マッチながら試合の雰囲気を引き締めます。

そして前半キックオフ、風下に位置した日本代表はキックミスもありなかなか前に出ることができません。接点でも相手に上回られ開始7分に先制トライを許します。その後、一進一退の攻防が続きますが、なかなか修正できず25分にもトライラインを割られてしまいます。終了間際40分には、タッチミスからドロップゴールを許し0-17で前半を終えました。

ハーフタイム、エリサルド ヘッドコーチから「接点で受けている、もっとファイトしろ。気持ちを込めろ」と激しい激が飛びます。

気持ちを入れ替えて迎えた後半、キックオフ直後の2分、相手14番に走られトライを献上してしまいます。その後、風上の優位性を生かしキックで前進し着実に陣地を稼いでいきます。7分、日本代表にチャンスが訪れます。ゴール前ラインアウトからモールを一気に押し込みHO山岡がトライをあげ反撃ののろしを上げます。続く、13分にもラインアウトモールからFLマキリがトライをあげて10-24とします。課題だった接点でも受けることなく激しくファイトし、ディフェンスも下がることなく前に出続けました。19分に相手にPGを決められリードを広げられましたが、日本代表はHB団を入れ替えます。SH伊藤にかわり矢富、SO曽我部から大西へとチェンジ。2人の投入で流れを引き戻し、連続展開からゴール前に進みSH矢富が相手のスペースに上手く飛び込みトライを上げ17-27。一気に攻め込みたい日本代表でしたが、30分にPG。そして、37分一瞬の隙を相手WTBにつかれ突き放されて17-35のスコアでノーサイドとなりました。

前半の課題を後半にうまく修正できた試合でしたが、今後世界と戦っていく上でテクニック・スキル以前にある"気持ち"の部分の重要性を再認識させられた試合でした。この経験を必ず次戦以降に生かしていきます。

明日は、ダクスにてバスク選抜との試合が行われます。

◎エリサルド ヘッドコーチ

「我々はここにチームを作りに来ている。追い風の試合もあるし向かい風の試合もある。今日は非常に勉強になった試合である。ただ、もっともっとファイトしなければだめ」

◎大西将太郎選手

「厳しいいい方をすれば、若い選手たちに代表としてのプライドがない。今日は試合の入り方は温かった。気持ちの部分をヘッドコーチからハーフタイムにいわれたらダメ。代表として一つのクラブチームに負けたことは本当に恥ずかしいし悔しい。僕の役割は、今日の反省を明日の試合でしっかりと伝えること。最初から飛ばしていきたい。いい経験になったと思う」

◎熊谷皇紀選手

「日の丸と桜を背負ってこの結果は本当に情けない。日本代表としての自覚、日本を背負っているという自覚を全員が持たないといけない。本当に悔しいです」

◎三宅敬選手

「まず、この試合に敗れたことは、反省しなければならないし情けない。最初のトライは僕の所のミス。個人的にはプレーは修正できたがゲームの流れまでもってこれなかった。チームとしてのスキルはやっていないので、気持ちの部分だけは常に100%を保たなければならない」

◎矢富勇毅選手

「自分の課題が浮き彫りになった試合。球捌きの部分でいいボールが供給できずリズムを作れなかった」

◎笠井建志選手

「国の代表として一クラブチームに負けたことは恥ずかしいこと。やればできることを最初からやってない。選手全員がここに代表として来ているという自覚を持たなければならない」

◎相馬朋和選手

「何も無い。国を代表するチームとして言い訳ができない、情けない結果でした」

◎木曽一選手

「不完全燃焼。心・気持ちの部分はラグビーをやる以前の問題。たくさんの事を考えて、大切な基本を忘れていた自分が腹立たしい」

コールの違いに戸惑った前半のスクラム
コールの違いに戸惑った前半のスクラム

接点で受けてしまった前半
接点で受けてしまった前半

ラインアウトは試合を通して安定していた
ラインアウトは試合を通して安定していた

試合を見守るエリサルド ヘッドコーチ
試合を見守るエリサルド ヘッドコーチ

ハーフタイム、気合を入れ直す選手たち
ハーフタイム、気合を入れ直す選手たち

大きなパスで好機を作ったSO曽我部
大きなパスで好機を作ったSO曽我部

ゴール前でのスクラム
ゴール前でのスクラム

試合後、伊藤護ゲームキャプテンに記念品が贈られた
試合後、伊藤護ゲームキャプテンに記念品が贈られた

4月3日(月)

フランス合宿4日目。本日も午前・午後と練習を行いました。午前の練習前のミーティングでは、昨夜合流した大野選手が紹介され、いよいよ合宿参加メンバー全員が揃いました。

練習は、14対12のアタックディフェンス形式で行われました。エリサルドヘッドコーチ就任以降、常にこのような形で行われていますが、この練習は、より実践に近い環境で課題を見つけることができ、そこから細かなアプローチをすることが目的です。今日の練習でも、攻撃の方向付け、サポートプレーヤーの付き方などについてプレーを一時的に止めて詳細を説明する場面が多数ありました。

午後の練習前には、明日4日の「練習マッチ第2戦 対Cognac Select(コニャック選抜)」のメンバー発表がありました。それに伴い、練習は出場メンバーと不参加メンバーに分かれての練習となりました。FWはラインアウトとスクラム、BKは外側にスペースを作る練習を行いました。

ラインアウトでは、SHの指示に従い動き、地域によってディフェンスを変えていくなど試合を意識した練習となりました。BKは、3対2などから作り出したスペースにどのようにアプローチしていくかに重点を置いた練習となりました。

練習後のミーティングでは、今回の練習マッチ(4日・5日)がラグビーワールドカップ2007アジア地区予選のセレクションとなることが選手たちに伝えられました。この2試合で積極的にアピールしてほしいと思っています。

1. 相馬朋和
2. 山岡 俊
3. 笠井建志
4. 北川俊澄
5. 佐藤 剛
6. 中居智昭
7. ハレ・マキリ
8. 木曽 一
9. 伊藤 護
10. 曽我部佳憲 16. 松原裕司
11. 大畑大介 17. 前田航平
12. 榎本淳平 18. 熊谷皇紀
13. 吉田英之 19. 浅野亮太
14. 三宅 敬 20. 矢富勇毅
15. 武井敬司 21. 大西将太郎

3日、IRBパシフィック・ファイブ・ネーションズのマネージャーミーティングを終えた太田GMがダクスに到着しました。


◎太田ジェネラルマネージャー

「今日到着したばかりですが、チームは非常にいい雰囲気で安心しています。集中力も高いし選手たちの意識も高い。理にかなった練習をしていると思います。やはり、重要となるのは判断力やサポートなど基本・Basicな部分。これを徹底的にやりこんだチームはやはり強い。この合宿で選手たちにはしっかりアピールして欲しいと思っています」


◎大畑選手

「とにかく頑張ります。それだけ。アジア予選のメンバーがどうなるかまったくわからないので、しっかりアピールしていきたいと思います。今回のメンバーの中で最年長となりましたが頑張ります」


◎吉田選手

「この前の試合はあまり良くなかったので、頑張りたいと思います」


◎相馬選手

「スクラムを立て直したいと思っています。ただ、それだけです」


◎三宅選手

「移動距離が長いのでしっかりとしたコンディションを整えて試合に臨みたい。チームの方向性に沿ったプレーをしつつも、個人でアピールしていきたいと思います」

スペースを空けるためにサポートプレーヤーの動きが重要になる
スペースを空けるためにサポートプレーヤーの動きが重要になる

ラインアウトをチェックする選手たち
ラインアウトをチェックする選手たち

三宅選手
三宅選手

相馬選手
相馬選手

太田ジェネラルマネージャーが到着
太田ジェネラルマネージャーが到着

4月2日(日)

日本代表フランス合宿4日目。晴天に恵まれました。今日は日曜ということもあり、グラウンドには現地の方も見学に来ていました。残り一面のグラウンドでは、女子ラグビーが行われていました。ラグビーが文化として根づいている印象をうけます。

午前の練習は、軽いウォーミングアップの後、FW・BKに分かれ、BKは4対3・3対2の局面からスペースを作り出す練習を行い、FWはスクラム練習となりました。

BKには、中山コーチとジョルダ臨時コーチが。FWには、永田コーチとフランスリーグ2部Auchの監督を務めるアンリ・ブロンカン氏が臨時コーチとして指導しました。

スクラムに関しては、昨日の練習マッチの反省点としてあげられており、しっかりとバインドし、前3人が後ろへ座るような形でセットし、8人で強く当たることを目指し練習に取り組みました。

また、今回のスクラム練習には、世界に一つだけの優れもののスクラムマシーンが登場しました。このスクラムマシーンはイタリアから日本代表の練習のために運び込まれました。このマシーンの素晴らしいところは、空気と水圧により、パッドの位置を自由自在に操ることができること。これにより、相手スクラムに合わせて組むことも可能になります。しかも、ブレーキも自在にかかるため、スクラムマシーンに皆で乗ることなくオペレーターのみで動かすことができます。

日本代表は、このマシーンを相手にスクラムを組み込みました。エリサルドHCは常にきつく固くパックすること、8人で力強いヒットすることをしきりに指示していました。ゲーム同様コミュニケーションが重要なファクターとなるスクラム。集中力が高まるにつれ、激しいヒット、FW8人のコミュニケーションが取れるようになってきました。

午後は、SH/SOを中心とした13対13のジェネラルプレーの練習を行いました。局面局面に応じたプレーを選択するために繰り返し様々な場面を想定した練習が行われました。前日の試合の影響で、練習には参加しなかったメンバーも、厳しいリハビリトレをこなし、一日も早い復帰を目指しています。3日も午前・午後の日程で練習が行われます。

スクラムの舵取り役HO松原選手に聞きました。
◎松原裕司選手
「スクラムについては、根本的な部分、強く当たるだとか、8人で組むとかという部分はどこでも一緒。ただ、スクラムを組むまでのアプローチの仕方、準備の仕方に関しては日本とは異なる。

アプローチに関しては、日本のようにスクラムを組むまでのコーリングがはっきりはしていないので、準備をする時間が少ない。だから早い段階でセットできるように組むことが大切。

おそらく、今日のスクラムの組み方はみんな初めてだと思う。でも、我々の対戦相手は世界なので、世界の重くて強いあたりに打ち勝つためには、このスクラムを完璧にこなす必要がある。もっともっと組み込めばどんどん良くなると思います」

HB団で攻撃を組み立てる   世界に一つしかない優れものマシーン
HB団で攻撃を組み立てる 世界に一つしかない優れものマシーン

リハビリ隊も順調に回復中   FW臨時コーチのブロンカンさん
リハビリ隊も順調に回復中 FW臨時コーチのブロンカンさん

4月1日(土)

フランス合宿3日目、練習マッチの第1戦 日本代表 対 Dax Espoirsが予定されています。午前中にミーティングを行い、本日午後に行われる練習マッチのメンバー及び、戦い方などを確認しました。その後の練習では、FW/BKそれぞれ各チームに分かれ、サインプレーやラインアウトなどを入念にチェックしました。

そして迎えたDax Espoirs戦。前後半どちらをとっても、ボールが手につかず、そして急造チームであるが故のコミュニケーション不足もあり、全体的に固さの残る試合でした。しかし、ボールが継続した場面では、スピードあるバックスが相手ディフェンスを翻弄しトライをあげたり、FWが力強さを見せドライビングモールでトライを重ねるなど、好機を逃さず確実に得点につなげていました。

今日の練習マッチの目的は、先入観を持たずに選手を評価し、次の練習、そして次の試合に繋げていきたいと言うエリサルドヘッドコーチの意向から組まれたものです。今日の試合は、個人をアピールしながら一つの"チーム"となっていく第1ステップとなりました。

試合後には、同会場で行われたフランスリーグ ディビジョン2の「U.S. DAX 対 Paris Metro」の試合を観戦しました。両チームともフランスリーグらしいタイトな試合を見せてくれましたが、試合は地元の熱い声援を味方につけたU.S.DAXが勝利を収めました。海外クラブのスタジアムの持つ独特な雰囲気を味わうことが出来ました。

また、夕食はU.S.DAX&Sony主催の歓迎会にお招き頂き、チーム全員で参加しました。U.S.DAX協会からバスク地方に語り継がれる伝統あるベレー帽を頂きました。明日は、午前・午後の2回の練習になります。引き続き応援よろしくお願いいたします。

◎伊藤護ゲームキャプテン
「チームのみんなにとって久しぶりのゲームということで、ゲーム勘が鈍った感がありました。ただ、慣れてくるにつれ中盤には立て直すことができました。これからですね。この合宿を通じてしっかりとアピールしていきたいと思っています」

◎池田渉ゲームキャプテン
「個人個人で行き過ぎてしまう場面が何回かありました。この合宿を通じて、一つのチームにしていかないと。また、コンタクトの局面でも受けてしまっている場面がいくつかあった。受けていては何にもなりません。しっかりと前に出てコンタクトしていくようにしなければだめ。この試合を通じて、ミスをいかに立て直し、修正していくかが必要だと思います」

ディフェンスは激しく!   ポイントを見極める選手たち
ディフェンスは激しく! ポイントを見極める選手たち

ラインアウトは優位に進められた   今日の試合を応援しに来ていただいたDax在住の日本人の皆さん
ラインアウトは優位に進められた 今日の試合を応援しに来ていただいたDax在住の日本人の皆さん

試合後に観戦したU.S. DAX 対 Paris Metro   歓迎パーティーで贈られたベレー帽をかぶる啓光学園の先輩後輩コンビ
試合後に観戦したU.S. DAX 対 Paris Metro 歓迎パーティーで贈られたベレー帽をかぶる啓光学園の先輩後輩コンビ

3月31日(金)

日本代表フランス合宿2日目。遅めの朝食を取り午前中はフリーとなりました。ホテルの横に広がる湖の周辺を散策したり、ホテル内のプールやジャグジーでリフレッシュしたりと昨日の移動の疲れを癒しました。

今回我々の練習グラウンドは「St.Paul Daxラグビークラブ」のグラウンドです。広大な土地に2面のグラウンドを持つ由緒あるクラブのグラウンドをお借りしています。ホテルからのアクセスも抜群で、歩いて10分ほどの距離にあります。

午後の練習前には、ジャン・ピエール・エリサルド ヘッドコーチをはじめとした今回の日本代表に携わる全スタッフの紹介があり、その場で今合宿の臨時コーチ、エドモン・ジョルダ氏の発表がありました。おなじみの方も多いとは思いますが、昨年の春、エリサルド ヘッドコーチと共にアドバイザーとしてアイルランド戦まで帯同いただきました。今回の合宿では、主にBKの指導にあたります。

練習は、ウォーミングアップとタッチフットのみという軽めのメニューで、明日の試合も考慮し、動きながら選手のコンディションを回復していく内容となりました。しかしながら、タッチフットでは精力的に動き、ボールに絡んでいくなど局面局面では、激しさも見せ意識の高さを伺わせました。1日は、午前中に練習を行い、午後は練習マッチの第1戦「Dax Espoirs(ダクスエスポワ)」が行われます。応援よろしくお願いします。

◎ジャン・ピエール・エリサルド ヘッドコーチ

「TOUT VA BIEN! 天気も良いし、施設も良いしすべて順調です。合宿2日目で練習マッチを組んだ理由は、従来は、試合のための準備をし、試合をして反省するという形だったかもしれません。私は、違います。すべての選手を代表の戦術の理解などを含め先入観のないまま、試合を見てきちんとした評価を与え、それを練習で掘り下げていきたいと思っています。だから着いて2日後という試合を組みました。試合毎の評価をし、きちんと見極めていきたいと思っています」

◎エドモン・ジョルダ臨時コーチ

「再び日本代表に携わることができて本当に嬉しく思います。昨年のフランス合宿から日本代表と一緒に過ごしたたくさんの思い出がよみがえります。チームは昨年より若返りましたが、非常に楽しみなチームです」

代表初トレーニングに参加した矢富・今村選手のコメント

◎矢富勇毅選手

「楽しかったです。最初は中学の時に活躍していた選手たちとの練習ということもあり、緊張していましたが、徐々に慣れてきました。タッチフットでは、ヘッドコーチに僕の欠点を指摘され驚きました。わずかなプレーしか見ていないにも関わらず言われたのはショックでした。明日の試合では、指摘された課題を克服できるよう思い切りやりたいと思います」

◎今村雄太選手

「とにかく緊張しました。これまで、オフの期間も動いてましたし、大学のほうも練習がスタートしていましたので体は動いてます。まだ感覚がつかめていませんが、自分の力を出し切りたいと思います」

積極的に動く選手たち
積極的に動く選手たち

随所にヘッドコーチの指示が飛ぶ
随所にヘッドコーチの指示が飛ぶ

3月30日(木)

30日より日本代表フランス合宿がスタートしました。今回の合宿に参加する33名の選手たちは、29日夜、成田市内のホテルに入り、出発準備を整えました。

午前9時頃に成田空港に到着し、チェックインを済ませ搭乗ゲートに向かいました。空港内では、カフェでコーヒーを飲んだり、軽食をとったりしながら出発時間を待ちました。搭乗直前に、機械トラブルによる約40分の足止めを食ってしまいましたが、無事出発。選手たちは機内に入るとスーツ姿から、約12時間のフライトに備え、リラックスした服装に着替えます。さらに、長時間同じ体制でいると筋肉が固まってしまうため、途中途中でストレッチを行います。今回の合宿は着いた2日後には練習マッチが組まれている非常に厳しいスケジュールになっています。万全の状態で臨めるよう自分の体をケアする選手たちの意識の高さが伺えます。

16:40(日本時間23:40)フランス・シャルドドゴール空港到着。ここでボルドー行きの国内線に乗り換えです。4時間弱の時間があるため、本日の夕食を空港内でとることにしました。聞き慣れないフランス語に戸惑いながらも無事、胃を満足させることが出来たようです。

21:00(日本時間/3月31日4:00)ボルドーへ向け出発。約1時間のフライトで到着。到着後、荷物を受け取りバスで今回の合宿地ダクスを目指します。バスに揺られること1時間半。無事、選手全員ホテルに到着しました。到着時間は24:00(日本時間/3月31日7:00)。到着まで丸1日、さすがの選手たちも疲労の色は隠せず、倒れこむように部屋に入っていきました。

明日は、移動の疲れを癒すために午前中をリカバリーとし、午後からトレーニングとなります。遠く離れたフランスでの合宿となりますが、日本代表の応援をよろしくお願いします。