11月4日(金)

いよいよエリサルド ヘッドコーチの初陣が翌日に迫りました。練習最後の4日、日本代表は秩父宮ラグビー場で調整を行いました。

ウォーミングアップから2+2対2の練習、そしてチームランとこれまで合宿で取り組んできたことを再確認し5日のゲームに向け徐々に整えていきました。練習後も、廣瀬選手はゴールキック、FWはラインアウトの確認をしたりと準備に余念がありません。5日は、スタンドを真っ赤に染めてください。そして共に戦いましょう。

短い合宿期間で新たなラグビーへの取り組みでしたが、選手たちは良く理解し、グラウンドで表現しようとしています。新たなラグビーを吸収した日本代表は、このスペイン戦を第一歩に来年のワールドカップアジア最終予選そして、2007年9月8日フランス・リヨンで行われるラグビーワールドカップ2007 対オーストラリア戦に向けて羽ばたきます。

◎池田渉キャプテン
「まずは、応援してくれているファンの皆さんと2011年のワールドカップ日本招致のために明日のスペイン戦は勝つことはもちろん、内容もいいものにしたいと思っています。さらに、ジャン-ピエールの初の試合にもなりますので、しっかりとしたゲームをしたいと思います。
短い合宿期間でしたが、日本代表が取り組んでいくラグビーを理解しているつもりです。来年のワールドカップ予選、2007年のワールドカップ本大会を見据えたしっかりとしたゲームをしたいと思います。
キャプテンということについては、彼のやりたいラグビーの中でスクラムハーフというポジションが重要になることは認識していますし、責任も感じています。ただ、選手同士のコミュニケーションも取れていますので、特に意識せずにやりたいと思います」

◎初キャップとなる榎本淳平選手
「初キャップは意識せず、無心でチャレンジし続けたいと思います」

スタンドオフの廣瀬選手がゲームを支配する   キャプテンの池田選手
スタンドオフの廣瀬選手がゲームを支配する キャプテンの池田選手

11月3日(木)

コンテストエリアでは激しく  
メンバー発表に臨むエリサルド ヘッドコーチ

4日目を迎えた日本代表スペイン戦合宿。3日には、スペイン戦へ向けた22名の日本代表のメンバーが決定しました。

午前中に行われた3対2、4対4などの練習では、「予めサインは決めずに相手を見て判断するように」とコーチ陣から指示が送られ、局面に適応しながらの練習となりました。

その後、FWはラインアウトとスクラム、BKはセットプレーからのポジショニングの確認が行われ午前中の練習が終了しました。

練習終了後、ミーティングが行われ、エリサルドヘッドコーチよりスペイン戦22名の選手が発表されました。

エリサルドヘッドコーチは選手たちに「少ない時間でしたが、皆さんが取り組んでくれた内容に非常に満足しています。このスペイン戦は新しい選手を見出すことです。春に3ヶ月間私が見てきた選手たちの能力は理解しています。このメンバーはスペイン戦のメンバーです。このスペイン戦をワールドカップに向けた第一歩として臨みましょう」との言葉がおくられました。

メンバー発表に伴い、午後の練習は22人のメンバーとバックアップの吉田選手を含めた23名のみとなりました。

午後の練習では、キックオフの確認やセットプレーからのアタックなどスペイン戦を意識しながらも、これまで取り組んできた局面の判断力を生かしたトレーニングを行いました。

日本代表は明日、秩父宮ラグビー場で最後の練習を行い、スペイン戦に挑みます。スペイン戦まで、後1日。

=11月5日は、共に戦え。=


◎太田ジェネラルマネージャー

「スペイン戦は、我々日本代表の初の試合となるわけですが、このメンバー発表は、2007年のワールドカップ、9月8日のリヨンでのオーストラリア戦に向けたものだと思っています。合宿がいい形で取り組めてますし、ワールドカップに向けていいスタートをきりたいと思います」


◎エリサルドヘッドコーチ

「この試合のメンバーは、新しい選手の働きを良く見るためメンバーであり、戦略に基づいたメンバーです。

キャプテンについては、今の時期はきちんと決めるよりも可能性を見つけ出すことが重要です。人というよりは、ポジションです。SHがゲームを作るうえで重要なポジションですので、彼(池田選手)に託しました。

スクラムやラインアウトなどのセットプレーを重視し、状況に応じた攻撃をしたい。ディフェンスに関しては、相手の力を吸収するようなディフェンスをしたいと思う」


◎立川剛士選手

「ジャンの初の試合ですので、合宿でやってきたことを出せるようにチャレンジして勝ちたいと思います。新しい選手も多いが、トップリーグの選手たちは力があるので、コミュニケーションを取ってヘッドコーチが掲げる『Adaptablite』で戦いたい」


◎廣瀬佳司選手コメント

「この試合は、ワールドカップ招致カウントダウンマッチということでもありますので、しっかりと戦って、日本の実力を国内外にアピールしたいと思います。とにかく、思い切った攻撃的なラグビーをして勝利したいと思います」

久富・松原・山村の第一列   低く安定したスクラムを組む
久富・松原・山村の第一列 低く安定したスクラムを組む

スペイン戦のキャプテンを務める池田選手   あらかじめサインを決めずに局面を判断する
スペイン戦のキャプテンを務める池田選手 あらかじめサインを決めずに局面を判断する

オト選手と初キャップとなる榎本選手は激しいディフェンスが持ち味   正面に来た相手は確実に止める
オト選手と初キャップとなる榎本選手は激しいディフェンスが持ち味 正面に来た相手は確実に止める

11月2日(水)

日本代表スペイン戦合宿3日目。この日も午前・午後と練習が行われました。

午前中は、ディフェンスに重点を置いたトレーニングとなりました。

昨日と同様、練習はアタックディフェンス形式で行われ、ボールの位置・ポジショニングを判断し、流れていく局面でディフェンスリーダーを中心に体の大きな選手を内側に足の速い選手を外側へ配置させるなど柔らかい竹のような(エリサルドコーチ談)ディフェンスを意識したものになりました。

同時に、ボール争奪エリアへの攻防も意識して行われました。エリサルドヘッドコーチは、1プレー毎に選手たちにアドバイスを送り、細かな部分の修正を図りました。

続いて行われたスクラム練習では、HOの山岡選手が「今までのスクラムとはまったく違う。自分たちが組んできたスクラムはイメージで言うと第1列を中心にヒットしていく感じ。それを今日は、第1列が第2列に座るような感じで、8人一体となって組んでいくスクラムを組んだ。これは、より8人で団結して組むというイメージが強い。これまでの組み方に慣れてしまっている部分があるが、しっかりイメージして組んでいきたい」と後に語ってくれたように、エリサルドヘッドコーチが「今までのスクラムは忘れてほしい」といった通りの、以前の概念とは大きく違ったものになりました。

また、エリサルドヘッドコーチはスクラムについて、「スクラムは安定的でなければなりません。そして、外国のチーム相手に通用するスクラムでなければなりません。これには、全体的な動きをまとめること、団結力を持つことが必要です」と話していました。

世界と戦う上で、セットプレーの安定は不可欠となります。8人の力が結集した新たなスクラムで世界に挑みます。

いよいよ3日には、スペイン戦に向けたメンバーが決定します。チームにエリサルドヘッドコーチの考え方が徐々に浸透し、準備が整ってきました。スペイン戦まで、あと2日。

=11月5日は、共に戦え。=
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ボールキャリアーへのプレッシャーを   コンテストエリアでは激しく
ボールキャリアーへのプレッシャーを コンテストエリアでは激しく

1プレー毎に指示を与えるエリサルド ヘッドコーチ   第1列は第2列に座るイメージで
1プレー毎に指示を与えるエリサルド ヘッドコーチ 第1列は第2列に座るイメージで

HOを中心に団結力で組む   世界と戦えるスクラムを!
HOを中心に団結力で組む 世界と戦えるスクラムを!

11月1日(火)

2日目を迎えた日本代表スコッド合宿。この日からいよいよグラウンドに出ての実戦的な練習となりました。グラウンド到着後、まずはミーティングが行われ、今回取り組んでいく日本代表の考え方が落とし込まれました。太田コンディショニングコーチのウォーミングアップからスタートした練習は、トップリーグの激戦を積み重ねた体を徐々に目覚めさせていき、種目を重ねるにつれ、選手たちの額に汗が光ります。

体が起きた後は、『ボールの動きにあわせた選手のポジショニング』についてのトレーニングが行われました。この練習は、試合における様々な局面を想定し、試合の流れのなかでの自分のポジショニングを確認するというものです。当然、相手をつけたより実戦に近い形となり、選手のAdaptabilite(適応)が試されます。

中心となるのは、試合でゲームを作り上げていくSH・SOのHB団。彼らを中心に様々な局面・地域を想定した攻撃を繰り返しました。

また、同時にディフェンスも確認し、相手の攻撃に合わせたディフェンスに取り組みました。ラグビーはアタックとディフェンスが表裏一体であり、鏡であるという考え方に基づいています。今日の練習では、池田-廣瀬、伊藤(護)-伊藤(宏)というHB団でしたが、ラインを小気味良く動かし、ゲームを統率していくプレーが印象的でした。

午後は、練習会場を秩父宮ラグビー場に移し、FWはラインアウト・BKはラインプレー(ムーブ)の確認を行いました。

セットプレーは、攻撃の起点となる重要なポイントです。永田FWコーチよりバインディングから、ボールアウトの仕方まで細かな説明がありました。

明日も、午前・午後と練習が行われます。試合日まで時間は少ないのですが、我々が取り組んでいるラグビーを少しでも多くのファンの皆様にお見せできるよう選手たちはトレーニングに励んでいます。

選手たちの力になるのは何よりも皆様からの"熱い"応援です。応援よろしく御願いします。

=11月5日は、共に戦え。=

◎エリサルド ヘッドコーチ

「初日の練習を終え、30分ですべてを伝えることは難しいけれども全体的には満足している。

日本のラグビーはプレー自体を急いでいる。さらに、スピードに変化がない。前に出ているときは急ぎ、停滞しているときはゆっくりというように、ラグビーのスピードを変えていきたいと思っている。

スペイン戦まで4日間という限定された時間ではあるが、我々の目標は、スペイン戦ではない。もちろん、勝たなければならない試合だし、それに向かっての努力は惜しまない。このスペイン戦は、ワールドカップに向けた第一歩として捉えたい」

練習前のミーティングの様子   ウォーミングアップで体をほぐす選手たち
練習前のミーティングの様子 ウォーミングアップで体をほぐす選手たち

細かな指示を送るエリサルド ヘッドコーチ   FWの運動量が攻撃の厚みを増す
細かな指示を送るエリサルド ヘッドコーチ FWの運動量が攻撃の厚みを増す

HB団の判断がチームに勝利を導く   ラインアウトをあわせるFW陣
HB団の判断がチームに勝利を導く ラインアウトをあわせるFW陣

10月31日(月)

11月5日(土)に行われる『リポビタンDチャレンジ2005 日本代表 対 スペイン代表 ~2011ラグビーワールドカップ日本招致カウントダウンマッチ~』に向けた日本代表合宿が31日からスタートしました。

ジャパンラグビー トップリーグで激戦を繰り広げてきた選手たちのなかから選ばれた34名が集いました。

集合日となった31日は、夕食後のミーティングのみとなりましたが、ミーティングでは、この試合から日本代表の指揮を執るジャン-ピエール・エリサルド ヘッドコーチから

「私は、7ヶ月間日本のラグビーを見てきて、非常にポジティブな印象を持っている。ラグビーワールドカップ2007で2勝する可能性は、非常に高いと思っている」というメッセージが贈られました。

新生日本代表が、いよいよ始動します。日頃、日本代表を応援していただいているファンの皆様、エリサルド ヘッドコーチ率いる新生"ジャポン"に引き続き熱い応援をお願いします。

=11月5日は、共に戦え。=