5月15日(日)

試合前のウォーミングアップ   試合前にはマーチングバンドが会場を盛り上げた
試合前のウォーミングアップ 試合前にはマーチングバンドが会場を盛り上げた

最年長キャップを更新した村田選手   コンビネーションを合わせる日本代表
最年長キャップを更新した村田選手 コンビネーションを合わせる日本代表

ミーティング会場に並べられたジャージー。直前ミーティングで萩本監督より手渡された   ロッカールームで円陣を組み、一気に気持ちを上げる選手たち
ミーティング会場に並べられたジャージー。直前ミーティングで萩本監督より手渡された ロッカールームで円陣を組み、一気に気持ちを上げる選手たち

国歌斉唱   江原道寧越郡綜合運動場には3000人の観客が訪れた
国歌斉唱 江原道寧越郡綜合運動場には3000人の観客が訪れた

森田選手の精度の高いキックは、チームに勢いを与えた   キックオフから攻撃をしかける箕内キャプテン
森田選手の精度の高いキックは、チームに勢いを与えた キックオフから攻撃をしかける箕内キャプテン

ゴール前での日本代表アタック   互いの健闘を称えあったアフターマッチファンクション
ゴール前での日本代表アタック 互いの健闘を称えあったアフターマッチファンクション

いよいよ迎えた韓国戦当日。日本代表は、午前8:00に朝食をとりました。毎朝行われる体重と脈拍チェックでも特に異常は見られず、チームのこれまでの調子を表しているようでした。午前10:15には、ホテル内のスペースにてFWのラインアウトチェック、午前10:30よりチーム全体でストレッチを行い、徐々に体を起こしていきます。その後、炭水化物中心のメニューで構成されたプレマッチミール。そして、12:30より出発直前のミーティングが行われました。

ミーティングでは、まず真下専務理事より、「この試合をなんとしてでも勝ってアジアの盟主としての日本代表の力を示してほしい。我々が目指すラグビーワールドカップ2011の招致のためにも皆さんの一つ一つの試合が大切になります。ぜひ頑張ってください」という激励の言葉をいただき、その後、萩本監督より韓国戦へ向けた戦略・ゲームプランが伝えられました。最後に、監督より出場する選手一人一人にジャージーを手渡され、出発の時を迎えました。

試合開始、1時間半前13:30にスタジアムに到着し、すぐにバス移動の疲れをほぐすストレッチを行いました。その頃、グラウンドでは地元高校生によるマーチングバンドの演奏が始まり、試合会場全体が徐々に試合への期待感で高まってきます。また、日本から来韓しているメディアも続々、会場に到着しだしました。

そして、ウォーミングアップを終え、試合開始の時間を待つばかりとなりました。開始前のロッカールームでは、箕内キャプテンが全選手と握手をします。それぞれ、ストレッチをするもの、マッサージを受けるもの、テーピングを巻くものなど様々な準備を繰り返します。
グラウンド入場一分前、箕内キャプテンが口を開きました。「スイッチを入れよう。圧倒しよう!」。一気に気持ちが高まった日本代表はグラウンドに向かいました。

国歌斉唱の後、日本代表のキックオフで試合が始まりました。先制したのは韓国代表。8分、日本代表のミスからペナルティーゴール、11分にはゴール前のピンチを一気にカウンターアタックからのトライ・ゴールでリードを広げます。10点のビハインドとなった日本代表は、16分、韓国ゴール前のスクラムからこぼれたボールを6番 ハレ・マキリが拾いそのままトライ。SO森田のゴールも決まり7-10とします。22分には、韓国ゴール前正面で得たペナルティーをSO森田が難なく決め10-10の同点に。しかし、29分日本代表のラックからボールを奪った韓国に連続攻撃を仕掛けられ得点を許します。ゴールも決まって10-17。その後、一進一退の攻防が続きましたが、36分、日本代表はラインアウトからの連続攻撃を最後は9→13→15と短いパスをつなぎ立川が右中間にトライ。森田のゴールも決まって再び同点とします。さらに41分、自陣22m付近のスクラムからキャプテン箕内がサイドアタック、そこから右に展開し9→10。ここでSO森田が二人飛ばしのロングパスで15立川へ。そして外側で待つ14大畑へと渡り、ボールを受けた大畑が韓国ディフェンスの裏へキック。転がるボールを足にかけ、左隅にトライ。難しい角度のゴールもSO森田が決め24-17とリードして前半を終えました。

韓国のキックオフで始まった後半は、5分、19分と韓国に連続トライを許し24-31とリードされ、追いかける展開に。しかし、日本代表は22分に韓国ゴール前ラインアウトからモールを押し込み、右に展開。9→10→13カトニとつなぎ、CTBカトニがトライ。森田のゴールも決まり31-31と同点に。さらに、30分には途中出場の19フィリップ・オライリーがゴール前の密集から力強い突進を見せトライを上げ、リードを広げます。この後、40分に再びオライリーがトライ。42分には6ハレ・マキリのキックをWTB大畑が拾いトライを上げ、ラスト10分で引き離して50-31でノーサイドとなりました。

韓国の低く刺さるタックルで継続を断たれ終始苦しいゲーム展開となりました。我々の課題である前後半の入りの部分での失点も修正していかなければなりません。
厳しい試合でしたが、ラスト10分で3トライを奪い引き離すことができたのは収穫でした。箕内キャプテンが語ったように、この試合の経験を次のTOSHIBAスーパーカップ、アイルランド戦に繋げていかなければなりません。我々の目指すラグビー実現のためにさらなるレベルアップを目指していきます。
今後も日本代表の応援をよろしくお願いします。

◎塚越選手
「きつかった。FWは、最初の勝負をきれいにやろうとして受けてしまった。自爆です。セットプレーもチャンスでミスがあり、それが得点になったケースもあった。取らなければならないところはきちっと取っていかなければ駄目。100%成功でないと日本は世界と戦えません。
とにかく勝って良かった。我々がやろうとしているラグビーを韓国にやらせてしまった感じ。横綱相撲をしてしまいました。この試合を次に生かします」

◎高橋選手
「韓国代表の独特なスクラムに戸惑いましたが、しっかりと合わせて対応できました。ただ、もう少し組み込んでいく必要があります。8人の塊となって組むことが大切です」

◎森田選手
「完全に受けてしまった。相手の勢いを最初から最後まで受けていた感じです。もう少し、アタックのコミュニケーション、バリエーションを合わせる必要があると思います。個人的には、ディフェンスが課題です」

◎元木選手
「テストマッチの厳しさを感じた。アウェーで勝つことができてよかった。今日の試合の収穫は勝って反省できること。テストマッチは簡単に勝てない。TOSHIBAスーパーカップに向け、しっかりとした準備をしていきたい」

5月14日(土)

コンビネーションを合わせる選手たち   ラインアウトの確認をするフォワード陣
コンビネーションを合わせる選手たち ラインアウトの確認をするフォワード陣

韓国戦直前合宿6日目。明日に迫った韓国戦に向け、日本代表は試合会場である『江原道寧越郡綜合運動場』で最後の調整を行いました。

試合前日は、キャプテンが中心となり練習を組み立てる"キャプテンラン"が行われます。箕内キャプテンが中心となり、試合を想定した各グラウンドポジションからコンビネーションを合わせました。その後は、FW/BKに分かれ細部に渡る調整を行い韓国戦への準備が整いました。

いよいよ明日、韓国戦を迎えますが、選手たちの意識は非常に高く、より高いレベルのラグビーをしたいという気持ちがひしひしと伝わってきます。香港戦よりも韓国戦というように、よりステップアップしていく日本代表を、明日の試合で見せることができると思います。ファンの皆様の応援をたくさんもらって明日の韓国戦に臨みます。応援よろしくお願いします。

◎塚越選手
「韓国は、試合をするまで精神的に不安になるチーム。というのも、事前の情報があまりなくベールに包まれている感じがして実際に体を当ててみるまでつかめないから。

明日の試合は、とにかく相手のペースに合わせないこと。セットプレーを安定させて常に自分たちのペースで試合を進めていきたいと思います。相手云々というより、より高いレベルを目指す自分自身と戦います」

◎浅野選手
「先日の香港戦、今回の韓国戦と続けて先発メンバーに入ったことで、ここで自分のプレーをすることが評価に繋がってくると思う。相手どうこうではなく、自分のプレーをしたい。全体的に、この2ヶ月の合宿でコミュニケーションが取れるようになり、選手各々が相手のやりたいことがわかっている。非常にいい状態です。

僕は、派手なプレーはできませんが、接点で仕事をしていきますので応援よろしくお願いします」

韓国戦へ力強いコメントを残してくれた塚越(右奥)・浅野(右手前)選手   試合会場である「江原道寧越郡綜合運動場」のメインスタンド
韓国戦へ力強いコメントを残してくれた塚越(右奥)・浅野(右手前)選手 試合会場である「江原道寧越郡綜合運動場」のメインスタンド

チームが宿泊している「Cheong Pung Resort Hotel」。湖畔に立つホテルです  
チームが宿泊している「Cheong Pung Resort Hotel」。湖畔に立つホテルです

5月13日(金)

韓国戦直前合宿5日目。韓国への移動日である13日、前日のオフで英気を養った日本代表は、出発を目前に控えながらも激しい練習を行いました。

練習前のミーティングでは、韓国戦のメンバーが発表され、いよいよ臨戦態勢が整いました。

午前中の練習は、以下のメニューを行いました。

・ウォーミングアップ
・コードプレイ
・抜けた後のサポート
・ブレイクダウン
・ゲームデザイン
・FW=スクラム・ラインアウト

BK=キック処理

萩本監督が言うように、香港・韓国という目先の相手に合わせるのではなく、我々が目指して行くラグビーをどれだけ高められるか。取り組んでいることをいかにグラウンド(試合)で出せるか、が重要となります。この日の練習では、韓国を意識するのはもちろんのこと、選手自身がより高いレベルを目指した非常に集中したものとなりました。

練習終了後、チームは神戸を出発。関西空港より韓国・仁川空港へ向かいました。韓国到着後、すぐにバスで宿舎へ移動。途中、サービスエリアにて夕食・休憩をはさみ、午後10:30、選手全員無事宿舎へ到着しました。

14日は、試合会場の『江原道寧越郡綜合運動場』にてキャプテンランを行い日曜日の韓国戦に備えます。

異国の地で戦う日本代表の応援をよろしくお願いいたします。以下、選手たちの力強いコメントをお伝えします。

◎山村選手

「昨年は非常に悔しい思いをしたので、今回はすべての面で圧倒して勝ちたい。スクラムは、プレッシャーをかけ続けていきたいと思います。応援よろしくお願いします」

◎熊谷選手

「去年の分もやり返す。韓国以上の気持ちで上回って勝って帰る。それだけです」

◎森田選手

「韓国代表とは、初めての対戦となりますが僕自身としてはU19アジア大会の時に負けているので、圧勝できるように頑張ります」

◎立川選手

「韓国戦は圧勝します。アジアで一番強いチームであることを証明する。チームとしても、今は非常に良い状態であるので、しっかりとした試合をしたい。10トライ以上を奪い、ノートライに抑えます」

韓国戦に備えキック処理の練習を行う   ブレイクダウンは厳しく!厳しく!
韓国戦に備えキック処理の練習を行う ブレイクダウンは厳しく!厳しく!

サポートの意識も非常に高い   本日の夕食は各自で。韓国料理に舌鼓!?しかも2品目です
サポートの意識も非常に高い 本日の夕食は各自で。韓国料理に舌鼓!?しかも2品目です

5月12日(木)

12日は、午前中のみの練習を予定していましたが、選手たちの疲労が激しいことを考慮し、中止することになりました。

5月11日(水)

入念なウォーミングアップで練習がスタート   扉を開けるために"仕掛ける"
入念なウォーミングアップで練習がスタート 扉を開けるために"仕掛ける"

攻守ともにコミュニケーションが必要   地域戦略にキックは不可欠
攻守ともにコミュニケーションが必要 地域戦略にキックは不可欠

韓国戦直前合宿3日目。
韓国出発まで残り2日となったこの日も激しい練習が行われました。
午前中は選手の体調も考慮し、オフとなりました。各々の過ごし方でリラックスしたようです。午後の練習前のミーティングでは、古田テクニカルから韓国の分析結果の報告があり、日本代表がいかに戦っていくか、また、韓国の強い部分をどのように押さえるかということを入念にチェックしました。

これを受けた練習は、ディフェンスを意識したものになりました。また、香港戦からキーワードとして掲げられている『JAPANの20分』をいかなる試合でも最後まで勝負しきれるように練習の最後の一番きついときにコンタクトフィットネスを行いました。

練習メニューは下記の通り

・ウォーミングアップ
・ボール争奪(ブレイクダウンスキル等)
・1対1、2対2→14対14 ジェネラルプレーでのディフェンス
・FW=レッドゾーン(0/1チャンネル)のディフェンス確認
BK=スペースの活用
・コンタクトフィットネス

◎萩本監督
「韓国戦は、何としてでも勝ちにいく。フランス合宿より南米遠征、南米遠征より香港戦と日に日に我々が取り組んできたことが浸透してきています。選手たちも自分たちで判断し、プレーを選択できるようになってきました。今までのラグビーの殻を破りつつあります。韓国戦もボールの大きく動くグラウンドを大きく使ったラグビーをしていきたい」

激しいボール争奪のトレーニング   一糸乱れぬディフェンス
激しいボール争奪のトレーニング 一糸乱れぬディフェンス

一対一は確実に止める   『JAPANの20分』を戦い抜くために
一対一は確実に止める 『JAPANの20分』を戦い抜くために

ジェネラルプレーでのディフェンス   見学に来ていた向洋中の生徒の皆さん。憧れは大畑選手
ジェネラルプレーでのディフェンス 見学に来ていた向洋中の生徒の皆さん。憧れは大畑選手