5月1日(土)

日本A代表 12
5-45
99 New Zealand University
7-54
(前半:1T 後半:1T1G)

日本A代表 対 NZUの対戦成績:日本A代表の1勝7敗
(1997年より毎年定期的に強化試合を行なうことを両国協会で合意)

◎出場メンバー FW=1久富、2松尾、3山村、4バツベイ(→19 後半10分)、5熊谷、6高森(→18 後半20分)、7元、8浅野
BK=9田仲(→20 後半0分)、10森田、11大野、12向山(→21 後半10分)、13霜村、14正面(→22 後半25分)、15立川(キャプテン)

リザーブ=16猪口、17斉藤、18中居、19磯岡、20アンダーソン、21仙波、22大東

(山下大悟選手は怪我のため、29日に帰国)

◎スコア トライ 立川1(前半16分)、森田1(後半1分)
コンバージョン 森田1(前半16分 失敗、後半1分 成功)

ラインアウトのボールをクリーンキャッチ、この日はセットプレーが安定していた
ラインアウトのボールをクリーンキャッチ、この日はセットプレーが安定していた

JAPAN A 立川のトライシーンを映す巨大スクリーン
JAPAN A 立川のトライシーンを映す巨大スクリーン

JAPAN Aのモール攻撃、このあと森田のトライが生まれる
JAPAN Aのモール攻撃、このあと森田のトライが生まれる

JAPAN Aのモール攻撃、このあとメインゲームのクルセイダーズ対ストーマーズの戦いの模様
メインゲームのクルセイダーズ対ストーマーズの戦いの模様

今回の遠征のメインイベントであるJAPAN A対NZUの試合は、5月1日、クルセーダーズvsストーマーズのカーテンレイザーとして、Jadeスタジアムにおいて17:30KOで始まりました。こちらの得た情報ではNZUのウイング、プロップにハリケーンズ、ハイランダースやクルセイダースのメンバーが入っているとおり、それ以外でも多くのNPCのメンバーが選手として出場するとのことで、かなり気を引き締めて試合に臨みました。

NZUの恒例、試合前のハカ終了後、NZUキックオフで試合が始まりました。しばらくこう着状態が続きましたが9分、JAPAN Aゴール前のラックから9→10と繋ぎトライ。ゴールもなって7点を先制されました。JAPAN
Aはキックオフやスクラム、ラインアウト等のセットプレイが安定しており、今日は勝てそうな気がしておりましたが、13分、自分たちのラックボールを奪われまたしてもトライを許してしまいました。しかし16分にはインターセプトから左へ大きく振って9→10→13→15とわたりキャプテン立川がトライ。5点を返しました。しかしNZUのパワーならびに走力は凄まじく、その後23分、29分、33分、36分、41分と立て続けにトライを奪われました。

後半早々JAPAN Aは相手ペナルティからラインアウトを選択、敵陣深い位置からモールを形成。モールドライブからトライを狙うものの相手にうまく崩されてしまいました。ラックになったボールをネーサンがすばやく森田にパス、森田は相手のギャップを突いてそのままトライ。ゴールもなり12対45。いよいよ反撃かと思われましたが、パワーやスピードに勝るNZUはすぐにトライを返し点差を引き離しにかかります。その後もJAPANボールのラックをターンオーバーされたり、ラックやモールサイドを突かれトライを重ねました。そしてノーサイド。終わってみれば12対99の大差での敗戦となってしまいました。

今日の試合は、セットプレイが比較的安定し、JAPAN Aにとってはもっと競った試合ができるかと思われました。しかし遠征以来課題だった1対1のディフェンスやサイドディフェンスのミスから大きくゲインを許し、結果的にトライを奪われる悪いパターンを修正することができませんでした。帰国しすぐに中華台北遠征が待っております。時間は限られておりますが、5月9日の対中華台北戦までに課題を修正し、ぜひとも良い形で勝利し韓国戦につなげて行きたいと思います。

◎萩本監督
「NZUとJAPAN Aを比較するとアタック、ディフェンス全般における運動量の差が顕著である。今日彼らが身をもって体験したことを今後に生かして欲しい。メインのクルセイダーズとストーマーズの試合を見て感じたことだが、両チームとも骨惜しみせず本当によく仕事をしている。彼らメンバーの中には多くの若い選手が入っていると聞いている。近い将来JAPANを担う若いJAPAN
Aの選手が、今日の試合を見て自分たちに足りないものは何かを感じてくれて、厳しい練習に耐えてくれることを期待する。私もJAPAN強化のためには妥協せず頑張っていきたい」

4月28日(水)

日本A代表 62
22-12
26 South Island Universities
40-14
(前半:4T1G 後半:6T5G)
(前半:2T1G 後半:2T2G)

◎出場メンバー FW=1久富(後半11分→山村)、2松尾(後半27分→猪口)、3宮本(後半8分→斉藤)、4バツベイ、5熊谷、6浅野(後半16分→中居)、7元、8磯岡
BK=9田仲(後半25分→アンダーソン)、10森田(後半20分→廣瀬)、11大野、12向山(後半0分→仙波)、13霜村、14森(後半4分→正面)、15立川キャプテン(後半11分→大東)

リザーブ=山村亮、猪口拓、斉藤展士、中居智昭、ネイサン・アンダーソン、廣瀬俊朗、仙波智裕、正面健司、大東功一

本試合は、リザーブ選手の人数・交代が自由で行われたため、リザーブ背番号にだぶりがあるので記載なし。

◎スコア トライ 森1(前半4分)、モールT(前半9分※得点者特定できず)、向山1(前半23分)、磯岡1(前半27分)、霜村2(後半12分、16分)、元1(後半14分)、山村1(後半29分)、正面1(後半35分)、猪口1(後半39分)
コンバージョン 森田4(前半23分、後半12分、14分、16分)、霜村2(後半35分、39分)

現在オークランドのクラブでプレイしている前JAPANの田沼氏も応援に駆けつけてくれた
現在オークランドのクラブでプレイしている前JAPANの田沼氏も応援に駆けつけてくれた

得意のモール攻撃を仕掛けるJAPAN A
得意のモール攻撃を仕掛けるJAPAN A

遠征初勝利を挙げ安堵の表情を見せる選手たち
遠征初勝利を挙げ安堵の表情を見せる選手たち

朝から冷たい雨が時おり窓を打ちつける荒れた天候が嘘のように、試合が始まるころには晴れ間さえ見える絶好のラグビーコンディションに変わりました。初戦終了後からミーティングやグランドでの練習を重ね、修正点を克服する努力をして臨んだ第2戦。JAPAN
Aは立ち上がりから相手South Island University XV (SI)を圧倒しました。

開始4分、ゴール前スクラムからバックスにボールを回し右ウイング森のトライ。9分にはゴール前ラインアウトから得意のドライビングモールでトライ。さらに23分、27分と立て続けにトライを奪い、このまま圧勝するかと思われましたが、その後SIが反撃し2トライを献上。前半を22対12で折り返しました。

後半に入ってもなかなかJAPANのリズムに乗れずこう着状態が続きましたがそんな中、12分、ラックから森田が抜け出てトップスピードで入ってきた霜村にパス、彼はディフェンスを切り裂いてそのままトライ。さらに14分、16分とキックオフのモールからバックスに展開しトライを重ね点差を広げていきました。しかしSIも意地を見せ、20分、25分と連続トライを返し反撃します。このまま相手ペースに進むかと思われましたが29分、相手ゴール前ラックから替わったばかりのプロップ山村が飛び込みとどめのトライ。その後も正面、猪口のトライを追加し、終わってみれば62対26の圧勝でした。しかしディフェンス面ではまだまだ課題の残る試合でした。選手、スタッフ全員で今日の試合を反省し、5月1日の最終戦である対NZUには是非とも勝つ所存でおりますので、皆様の心のこもる応援、宜しくお願い致します。

◎元木テクニカルアドバイザー
「前回のゲームでは日本の意図した、ボールを動かすアタックや前に出てプレッシャーをかけるディフェンスができなかった。しかし初戦を経験し修正点がはっきりし、選手間にも一体感が出てきた。2戦目もポイントは

  1. ディフェンスのポジショニングと前へ出るディフェンス
  2. 速いテンポでボールを動かす
  3. メンタル面で80分間継続すること

であった。練習では修正点をチェックし、1つのチームになれるようコミュニケーションをしっかりとった。その結果、意図的にバツベイをBKSに立たせゲインを切ることができ、良い流れが出せたと思う。しかし受けに回るとFWの周辺を攻撃されゲインラインを次々切られ危ない場面が何度も見られた。最終戦はこれらのことを修正して、NZUから是非とも勝利を勝ち取りたい」

4月25日(日)

日本A代表 17
7-20
51 Mid Canterbury
10-31
(前半:1T1G 後半:1T1G1PG)
(前半:3T1G1PG 後半:5T3G)

◎出場メンバー FW=1久富、2松尾(後半31分→16猪口)、3山村(後半30分→17斉藤)、4大野、5熊谷、6浅野、7中居(後半31分→18高森)、8バツベイ(後半31分→19磯岡)
BK=9アンダーソン(後半0分→20田仲)、10森田(後半23分→21廣瀬)、11大東、12向山、13山下(後半23分→22仙波)、14森、15立川キャプテン
◎スコア トライ バツベイ2(前半35分、後半13分)
コンバージョン 森田2(前半35分、後半13分)
ペナルティーゴール 森田1(後半4分)

前半35分、モールを押し込みトライ
前半35分、モールを押し込みトライ

相手ボールスクラムにプッレシャーをかけるJAPAN A FW
相手ボールスクラムにプッレシャーをかけるJAPAN A FW

NZに滞在している三洋の選手もこの日サポートにかけつけてくれた
NZに滞在している三洋の選手もこの日サポートにかけつけてくれた

昨日までの鬱陶しい天気とはうって変わって、初戦を迎えるこの日は朝からすばらしい天気に恵まれました。今日は第二次大戦において派兵され犠牲になった、多くのニュージーランド、オーストラリアの人たちを追悼するANZAC
DAYでもあります。そのせいか、町は朝からひっそりと鎮まりかえっておりました。

試合は当初、お互いの了承のもと、26名を登録メンバーとして交代可能にすることが決められていました。しかし、NZ協会のほうからファーストクラスマッチとして認定し、テストマッチに順ずる試合として取り扱うとの発表がありました。つまり練習試合の感覚から、正式な、ラグビー規則にのっとった試合に格上げされ、登録メンバーは22名に絞らざるを得なくなってしまいました。

午後2時30分、試合はMC(ミッド・カンタベリー)のキックオフで始まりました。開始1分、相手にペナルティーゴールを先制され、15分には相手BKSに走られトライ、さらにラインアウトからちょっとした隙をつかれトライされMCペースで試合が流れていきました。JAPAN
Aも反撃するものの、パスミスや持ち込んだボールをターンオーバーされてしまうなどなかなかリズムに乗れません。しかし35分、ラインアウトからモールを形成しバツベイがトライ。森田のゴールも成功し、7対13。その後一進一退を繰り返したものの終了間際、JAPAN
Aゴール前ラックから相手9→14とつながれトライを許し、7対20で前半を終了。

後半はうって変わってJAPAN Aのペースで試合がスタートしました。開始早々PGで先制。その後もJAPAN Aペースで試合が進み、13分、前半同様、敵ゴール前ラインアウトからモールを形成しドライブして、バツベイがトライ。ここから反撃を開始するかと思われましたが、好機にパスミスやキックミス、タックルミスが出てしまい、なかなかリズムに乗れません。一方MCは体の大きさに物をいわせFWの縦攻撃にBKSを絡めて、JAPAN
Aゴールを陥れていきました。結局、51対17のスコアで試合終了。初戦を白星で飾ることはできませんでした。次戦は28日水曜日にSouth Island 大学選抜との試合です。しっかり敗因分析をし、ぜひとも勝利で飾れるよう、選手、スタッフ一同頑張りますので、応援のほど宜しくお願い致します。

◎薫田HC
「すべての局面でチームの成熟度、経験の差が出たゲームであった。特にディフェンス面で、小さいタックルミスから次のフェーズでギャップを付かれて大きくゲインされるなど、修正すべき課題の多いゲームであった。アタックにおいても、トライチャンスはあったがパスミスや、ゲインラインオーバー後、サポートコース、サポートの人数等、ブレイクダウンでの判断にミスが多く、その結果、ターンオーバーされチャンスを自ら潰してしまった。次戦、中2日でのタイトなスケジュールで試合を行わなければならないが、選手もゲーム勘が戻るだろうし、課題を確実に修正し、遠征初勝利を目指したいと思う」