マッチリポート 第51回 全国大学選手権大会

東海大学 40-3 同志社大学
【セカンドステージ 2014年12月14日(日) /京都・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場】
大学選手権セカンドステージ、プールDの東海大学 vs 同志社大学は底冷えする京都・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場にて4,310人の熱いラグビーファンを集めて関東リーグ戦第2位の東海大学と関西リーグ第3位の同志社大学の試合が行われた。12時、風上の同大のキックオフで前半の戦いが始まった。キックオフのボールを東海大CTB林大成がキャッチし、そのまま大きくゲインする。東海大としては非常にいい入りであったがラインアウトのミスと反則により同大に押し返される。同大はSH大越元気のボール捌きで積極的にボールを動かし東海大陣に攻め込む。7分、東海大ゴール前10m付近で東海大が反則。同大はPGを選択しSO渡邉夏燦が決め0-3と先制する。序盤は両チーム共に一進一退の展開が続く。24分、東海大LOテトゥヒ・ロバーツがターンオーバーしてLOダラス・タタナにボールを繋ぎ、大きくゲイン。FWが短いパスを繋ぎFL橋本皓が左中間にトライ。SO野口大輔のゴールも決まり7-3と逆転する。同大は東海大の厚いディフェンスに攻めあぐむ展開が続く。その後、両チームとも1本ずつ、PGを狙うが成功せず7-3と東海大のリードで前半を終える。
後半は風上に立つ東海大のキックオフで再開。同大は積極的にボールを動かして主導権を握りたいが東海大のディフェンスに阻まれる。一方、東海大はハンドリングエラーが多くリズムに乗れない。7分、東海大が同大ゴール前、ラインアウトモールを押込みLOタタナがトライ、ゴールも決まり12-3。15分、同じ展開で東海大がラインアウトモールを押込み、モールサイドをタイミング良く走り込んできたWTB石井魁にボールが渡りトライ、ゴールも成功し19-3とリードを広げる。同大はWTB松井千士にボールは渡るがスピードに乗れない。18分にCTB垣内悠輔、20分にSH岩村昂太を投入しHB団を入替、アタックのリズムを変えて突破口を見出そうとするが東海大ディフェンスを崩すには至らない。31分同大陣右ゴール前からのスクラムから左側への展開で東海大CTB林がトライ、ゴールも成功28-3と勝利を手中にする。その後も35分にPR渡邉隆之、40分、WTB石井がトライを挙げ40-3でノーサイド。
東海大がセットプレーの優位性を生かして終始ゲームの主導権を握り、危なげなく第1戦を勝利し勝点6(アドバンテージポイント含む)を挙げ選手権で好スタートを切った。同志社大は強みであるスクラムを前面に出し次戦からの巻き返しに期待したい。
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(c) JRFU 2014, photo by RJP Kenji Demura
会見リポート
 

東海大学

○木村季由監督

「今日はどうもありがとうございます。リーグ戦終了から日が空いたので大学選手権の1試合目に向けてしっかりと準備して臨めました。今日の試合のテーマとしてしっかりとチームとして厳しいディフェンスが出来る様に臨み、ノートライで抑えられた事は成果です。
同志社大学はスクラムが強いと認識しており、それに挑もうとしてFWが納得いくプレーが出来たと思います。細かいところで課題はあるので一戦ずつ成長していきたいと思います」

○林大成キャプテン

「今日はありがとうございました。チームとして選手権の1戦目であり緊張せずにいこうと話していました。前半は拮抗した展開でしたが自分達のディフェンスでやるべき事が余裕を持って徹底出来たので結果的にはノートライに抑える事が出来たと思います。後半に入りセットプレーの優位性を生かせたところが点差を広げられた事に繋がったと思います」

──同志社大はスクラムには自信を持っていたと思うが?

「セットプレーで優位性を持てたのでバックスも心理的に余裕を持ってアタックする事が出来ました」

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(c) JRFU 2014, photo by RJP Kenji Demura
 

同志社大学

○山神孝志監督

「本日はありがとうございました。敗れはしたが昨年よりは試合での手応えは感じています。勝てなかった事は残念だが前を向いてやっていきたい。前半の戦い方を80分やりながらスコアまでもっていく事を今週やり直して、次の早稲田大学戦をしっかりとやりたいと思います。東海大学の戦いに敬意を表したいと思います」

○田淵慎理キャプテン

「セットプレー、特にスクラムでプレッシャーを掛けられず、自分達の強みを出せなかったです。ラインアウトモールで自分達がペナルティをおかしてしまい、逆に自陣でラインアウトモールを多く組まれる事が反省点です。前半は通用している部分があったと思うので早稲田大学、立命館大学との試合が続くので、今日の試合で出た課題を次に生かしていきたいと思います」