公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(会長:森喜朗、所在地:東京都港区、以下、日本ラグビー協会)は今年度から、女子7人制ラグビーにおいて、身体能力などに秀でたアスリートを他競技から発掘し、ラグビー選手として育成・強化することで、2016年にリオデジャネイロで開かれる第31回オリンピック競技大会でラグビー日本代表選手としてメダル獲得に貢献できる人材を確保する「メダルポテンシャルアスリートプログラム」を実施致しますので、お知らせ致します。

日本ラグビー協会は、2013年1月から、独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下、JSC)が文部科学省から受託した「メダルポテンシャルアスリート育成システム構築事業(以下、MPA事業)」の再委託事業を実施しております。MPA事業は、有能なアスリートをメダルポテンシャルアスリートまで確実に引き上げるシステム(パフォーマンスパスウェイ)を構築するとともに、各強化段階にあるアスリートを次段階へと引き上げるための特別強化・育成を実施する事業です。日本ラグビー協会は再委託事業の一環として、現在取り組んでいる競技を問わずに有能なアスリートをラグビーへ転向させて育成・強化する種目転向型のプログラムを実施致します。つきましては、本年9月14日にJSCが主催する「ナショナルタレント発掘・育成(NTID=National Talent Identification and Development)プロジェクト」を活用して、日本ラグビー協会は、女子7人制ラグビーにおいて長身でスピードのある女子選手の発掘を致します。

女子7人制ラグビーは、男子とともに2016年リオデジャネイロ大会からオリンピックの正式競技として行われることが決定した2009年以降、各国とも普及・強化を加速させています。日本国内の女子ラグビーは、競技人口が男子の3.1%の2,836人(2012年度末時点)と少ないため、日本ラグビー協会は、2016年に向けて育成・強化のスピードをあげるためには、他競技から幅広く優秀なアスリートを発掘して育成・強化することが不可欠と考えています。

今年6月に行われたラグビーワールドカップ・セブンズ2013では、キャプテンの中村知春(バスケットボール)や藤崎朱里(バレーボール)(*)ら他競技から転向した選手が女子日本代表「サクラセブンズ」の中心選手として活躍しました。女子7人制ラグビーにおけるメダルポテンシャルアスリートプログラムは、2016年のメダル獲得に向けて大きな成果が期待できる取り組みと考えています。

日本ラグビー協会はJSCのご協力を得ながら、国が目指すMPA事業におけるモデルケースとなるべく、身体能力が高く、ラグビーに適性のあるアスリートを発掘し、育成する取り組みを行って参ります。また、ラグビーの適性が見出されたアスリートが競技を転向した後、メダル獲得に向けて全力で取り組むことのできるパスウェイを確立することで、日本スポーツ界の更なる発展に寄与する所存です。

メダルポテンシャルアスリートプログラムの詳細につきましては、決まり次第お知らせいたします。

JSCが主催する9月14日のNTIDプロジェクトの詳細につきましては、JSCのオフィシャルホームページをご覧ください。

(*)崎は正しくは「山」へんに「竒」