●4月29日(日)

すいません。皆さんの期待にこたえることができませんでした。
大会2日目、28日の結果です。

第一試合 対 カザフスタン
7-10
敗戦
第二試合 対 シンガポール
40-0
第三試合 対 スリランカ
31-0
ファイナル 対 カザフスタン
0-25
完敗…

●カザフスタン戦
やはり暑さに弱いカザフだったので、始めに立て続けにトライされた第一試合であったものの、相手の体力の消耗をみてキックを使い攻め込んだがとりきれない。後半に山口のトライがあったものの、接点での弱さが敗因にある。また、端までボールを運んでゲートを占められループによってDFを崩しボールをキープをされてからギャップをつかれてビッグゲインされることが目立った。追い上げむなしく敗戦。コンタクトをなるべく避けてボールを大事にキープしていきたかったが疲れてくるとミスキックが目立ち、逆に食い込まれる形になってしまった。

●シンガポール戦
ポイント制により2位日本、3位タイとの差がなく、残りの2試合は勝ち点4+ボーナスポイント1が絶対条件だった。ただし、2試合とも格下ということで、ファイナルを意識し確認と修正を加え試合に臨んだ。DFの壁(ブラインドから押し上げる)とチャンスのつめを意識し攻撃的なDFを心がけた。タックルが甘く入るとつながれることがあり、ゲインが何度かあった。しかしながら、試合で選手同士で修正ができ、攻撃では指示通り内側の壁の甘さを利用して内パスやランギーなどを利用し大量得点をとることができた。

●スリランカ戦
足の速いチーム、最後まであきらめないハートの持ち主。タイよりパワーはないが、走力やスタミナはどのチームよりもある。しかし、このチームはコンタクトに弱く、DFは外へ向かって動く傾向にあるので、こちらも内パス、ランギー、クロスなどのアングルチェンジで簡単に抜くことができた。しかし、二人目、三人目とフォローをしないと、どこからともなくDFが湧き出てうまくつながらない。シンガポールと同様にチャンスのつめ、ブラインドのDFを上げて圧力をかけ、良いイメージで試合を終えることができた。

●ファイナル―カザフスタン戦
2年前、私たちの夢を奪ったチーム。私たちの歴史、時計を止めたカザフスタン。いろいろな人の思いをこの試合にぶつけ、止まった時間を取り戻したかった。次のワールドカップへ向けて動き出すためには、まずこのチームを倒すことから始まらなくてはいけない。そう思ってのぞんだ試合だった。あの2年前のロッカールーム、誰もが勝ちを確信してのぞんだ試合の雰囲気を感じるために、みんなの心を一つにするために、決勝の試合前にみんなで手を取り合って歌を歌った。「みんなのために死ねるか?チームのために死ねるか?」死ぬ覚悟でのぞんだ決勝戦だった。

完敗。

打つ手がなかった。コンタクトの強さ、二人目の寄り、サポートの速さ、トライをとるときの集中力。どれをとっても勝るものはなかった。こちらが連続で一発で倒す強烈なタックルを6回ほどいっても彼女たちはサポートを続けトライをとった。終了間際にターンオーバーからSH坪井→横山と絶妙なショートでビッグゲインをするものの、ゴールラインは遠く、とりきることはできなかった。ノーサイドの笛で選手はグラウンドにふさぎこんでしまった。彼女たちのでき得るすべてを出し切っての完敗だった。

カザフとの差は25点。セブンズでこの差は確かに大きい。敗因は明確である。来年は今回諸事情でこれなかった中国が参加するだろうし、タイも年々力をつけてくる。アジアのセブンズのレベルの向上は毎年顕著である。どんなチームと対戦しても、いつでも挑戦する気持ちを持ち続け、アジアNO1を目指したい。今回の2位の成績をスタートラインとし、カザフに負けた一敗を真摯に受けとめ、私たちは来年へ向けてリベンジを誓い今日ドーハを去る。

大会最終日、大きな怪我、体調不良者は無し。

最終結果
1位、カザフ
2位、日本
3位、タイ
4位、アラビアンガルフ
5位、香港
6位、シンガポール
7位、ウズベキスタン
8位、スリランカ

過酷な条件ではありましたが、ラグビーをすることができたのは皆さんの日本から暖かい応援のおかげでした。私たちのパワーの原動力でした。その応援を結果にかえることできなかったのは非常に無念でなりません。来年こそは有限実行となるよう、練習に精進したいと思います。

本当にありがとうございました。(コーチ:江野澤美穂)

●4月27日(金)

アジアセブンズ1日目の試合結果です。現在4戦全勝です。2日目の初戦がカザフスタンで、カザフに勝ったらかなり優勝が近づくと思います。

7人制女子日本代表


22-7

7人制女子香港代表

7人制女子日本代表


19-5

7人制女子アラビアンガルフ代表

7人制女子日本代表


26-20

7人制女子タイ代表

7人制女子日本代表


19-5

7人制女子ウズベキスタン代表

試合会場に到着したのは12時前、すでに灼熱となったグラウンドは照り返しで熱気が漂っていた。グラウンドは思ったほど悪くなく、整備されていた。テントとチェンジングルームが用意され(クーラーがついている)、選手は好きなときに行き来できる。アップの場所が全くといっていいほどなく、場所を確保するのがかなり大変だった。

●香港戦

この日の4試合をするうえで、そしてアジアNO1になる上でも最初の一歩であった。心配だった立ち上がりだったが、キックオフからレシーブし、いい形で山口の独走トライ。開始わずか30秒の出来事だった。香港は白人が多くタテに強い選手が多い。日本よりも一日早くドーハに着いたので、暑さにも慣れておりコンディション的にはかなり良好なチームに開始早々のトライは私たち日本にとってかなり大きな意味を持つトライであった。その流れのまま、危なげなく試合は終了し、上記の結果となった。

●アラビアンガルフ戦

このチームは体が大きく、白人だけのチームで走力のある選手も多い。専ら前半だけしか持たない体力の持ち主ということを知っていたので、前半は大きなFWをメンバーに入れスクラムの安定を図った。試合の立ち上がりが良くなく、開始早々トライをされる。また、もともとスクラムの4段階の指示がなぜだか3段階でやらされ、スクラムが安定しなかったし、タックルからのジャッカルで、オフサイドのペナルティーをかなり取られ、レフリングに悩まされた。それでもどうにか前半の終盤に相手のギャップから縦へつなぎフォローランで永田がトライで同点、それで集中が切れたのか立て続けに坪井のトライ、後半は案の定足が止まった相手に対し走力のある選手で固め勝利。ただ、立ち上がりに不安を残した。

●タイ戦

私たちにとって一番好きではないプレースタイルのチーム、若さゆえに体力があり、波に乗らせると厄介なチーム。気持ちの強いチームで最後まであきらめない非常にやりづらいチームである。第3試合にもなると疲れはかなり蓄積されていた。立ち上がりを気をつけなくてはいけないと選手はわかっていたにもかかわらず、開始早々立て続けに2トライされた。気の緩みなのか?疲労困憊なのか?いずれも人数が余っていたのではなく、また、何かサインプレーでやられたのではなく1対1で負けている。振り切られた形でトライを許す。その後にDFを建て直し、落ち着きだしてきてから2トライを奪い、イーブンの形で後半へ。後半ははじめ3分までに3トライをとり、順調に見えた。しかし、選手の交代をきっかけにタイが怒涛の追い上げをしてきた。キックオフで10M付近に落とされ、10Mに満たないので触らずにいたところ、コミュニケーション不足からそのボールをとられそのままトライをされる。その後、今度は深めに蹴られ、コミュニケーション不足&パニックによりボールが手につかず、タイにつけこまれトライ。26対20とぎりぎりで勝利。この試合では個々のタックルの甘さ、その甘いタックルに対しオフロードパスなどで相手に優位に試合を進められてしまった。タックルをしたあとの寄り(ゲートの閉め)の甘さで食い込まれたというのもある。非常に苦しい試合であった。試合で勝って内容で負けた試合であった。

●ウズベキスタン戦

データーによれば、プレイスタイルはカザフスタンのようにパスでつなげループなどを用いてボールをキープし縦を狙ってくる。また、かなりラフなプレーが目立つ。第4試合はナイターでボールが見えにくい状態であった。選手も疲労がピークに達していてかなり口数が少ない。キックオフは良い形でプレッシャーをかけているものの相手のミスに対してのDFのあがりがうまく機能しない。そんな状態から縦に食い込まれトライを許す。意外に縦攻撃が多く食い込まれる展開になる。しかしながら相手の体力のなさに助けられ、日本も調子を取り戻した。この試合も、ジャッカルでオフサイドをかなりとられてしまった2試合目の審判である。英語も通じないので抗議も通じない。その場で修正といった臨機応変の姿勢を見せないといけない。

大会2日目は13:20~カザフスタンを皮切りに、シンガポール、スリランカとの対戦。一番暑い時間のカザフとの試合は環境的には相手の一番嫌な時間帯であり、作戦によっては勝算はある。昨今のカザフは若いメンバーが少しずつ入ってきているせいか、ハンドリング等のミスが多く、特にキックオフでのDFががたがたでギャップが見える。そこを狙っていきたい。禁断の外まで回し走力で相手のDFを少し乱しながらトライを狙おうと考えている。うちパスを利用し、サボっているカザフ選手に対して狙おうとも考えている。(コーチ:江野澤美穂)

●4月26日(木)

早朝5時30分にドーハへ到着。早朝にもかかわらず飛行機を降りた時点でかなりの蒸し暑さ。このとき気温は26度。最高気温は41度の予報。空港からバスで20分もしないうちRAMADA HOTELについた。チェックインでかなり時間を要し(ルームメイクの為)、2時間近く待った。前日の25日から時差ぼけ対策として選手は早起きをして、関空→ドーハの12時間でしっかり寝るように調整をしたので、飛行機ではかなりの睡眠が取れ、思っていたほど選手の疲れは感じられなかった。

軽食を調達しに近くのスーパーへ買い物に出かけた。物価は、スタバの瓶のコーヒーは約2.50カタールリアル、アメリカドルなら80セント(約100円?)で買える。日本なら210円なので半分の値段である。食べ物はいたって普通。なんでも手に入るので食事面での心配はない。

グラウンドが午前しか使えないため、10:30~12:00までの練習となった。しかし、移動中にひどい渋滞に遭い、グラウンドでの練習はわずか1時間。的を絞り、DFの確認、キックオフ、スクラムからのセットプレーの練習を中心に確認して終了した。明日の試合は午後からなのでコンタクト、タックル等は明日に残すことにした。さすがに10:00ともなると気温の上昇が著しい。呼吸する空気がかなり暑いのが良くわかる。日本でもわざと厚着をして暑さ対策はしてきたつもりだったが、この暑さは想像をはるかに超えていた。あまりの暑さに攻守の切り替えの反応が遅く、それでも暑さに負けず必死に集中を持続し自らの気持ちを盛り上げ練習を終えた。給水をかなり入れたが、それでも体力の消耗は激しい。試合は、酷暑でどれだけ自分たちのラグビーができるかが勝敗を左右することになるのは言うまでもない。

午後の練習は16:00~。練習といっても近くに公園があるわけでもなく、散歩と名のつく暑さ対策といって良いだろう。とにかく少しでも外へ出て、この暑さに慣れるしかなかった。途中、広い駐車場でランパス、ストレッチの時間をいれて45分で散歩は終了。その後プールにてクールダウンで本日の練習は終了した。怪我人はなし、やや体調不良者は1名といった具合である。

今日になって、中国がビザが取れず今回の大会の不参加が決定した。私たちの敵はカザフスタンに焦点を当てるだけとなった。この不参加の影響により、この大会自体の進行が大きく変わった。以下の通りである。出場国8カ国により総当たり戦で、2日目に1位対2位で決勝。3位対4位、5位対6位といった具合で順位がつく。ちなみに明日、4月27日の対戦は

  1. 対 香港
  2. 対 アラビアンガルフ
  3. 対 タイ
  4. 対 ウズベキスタン

2日目(4月28日)

  1. 対 カザフスタン
  2. 対 シンガポール
  3. 対 スリランカ

となった。アジアNO1になるには、一日目は全勝が絶対条件である。

明日の試合は13:40~。かなりの暑さが予想される。暑さに、そして自分たちに勝ち、勝利を手にしたいと考えている。明日は4試合を戦いぬかなければならない。誰よりもどのチームよりも勝ちたい気持ちを持ち、明日の試合にのぞみたい。
応援よろしくお願いします。(コーチ:江野澤美穂)