アジア女子ラグビー大会の結果・女子日本代表メンバーについては、すでにこちらでご報告していますが、以下、女子日本代表スタッフによる、遠征報告が届きましたのでご紹介します。

2008アジア女子ラグビー大会(ARFU WOMEN XV CHAMPIONSHIP) in カザフスタン 6月3日(火)~7日(土)

女子ラグビー大会 カザフスタン遠征

3月のセレクション、5月のGW合宿を経て選出された選手21名、スタッフ4名の、計24名で遠征に出発しました。
今回は、アジアNo.1が決定する大会というだけでなく、来年ワールドカップアジア予選が行われるので、現状の日本のレベル、またアジア各国がどのようなレベルで、どのような戦いかたをするのかを確認できる重要な遠征です。

初戦シンガポール戦は、日本が開始早々Tryをしたものの、DFのコミュニケーション不足からあっさりと同点に追いつかれました。しかしセットプレーのスクラム、ラインアウトが安定していた日本は徐々にペースを取り戻し、前半にさらに2本Tryをして引き離しにかかりますが、そのまま前半終了。後半は、ポイントからボールが出るもののTryをとりきれず、逆にシンガポールのATに終始自陣で戦う苦しい試合となり、後半15分日本のペナルティーが多かったため、イエローカードが出され14名になったところをつかれTryを奪われてしまいました。その後もシンガポールのATをゴールラインで守り、ノーサイド。17-10で辛くも逃げ切り、決勝へ駒を進めることになりました。

決勝の相手カザフスタンは、現アジアNo.1のチームで、昨年のアジア大会でも敗れている相手です。ATラインは相当広くポジショニングしており、ロングパスでまわしてTryをとっていくというスタイルのチームなので、4月からの練習、合宿で組織DFと突き刺さるようなタックルを取り入れて試合に臨みました。
前半は、コミュニケーションがしっかりとれ、2本Tryをとられましたが、ペナルティーゴールを入れ、10-3まで追いつきました。日本のプレッシャーにカザフスタンはうまくATできず、逆に日本がチャンスの場面が何回かありました。しかし前半終了直前、日本のラインアウトのミスからカザフスタンにボールを取られそのままTry。15-3で前半を折り返しました。
後半は、前半終了直前のTry、またDFをし続けるという経験不足、セットプレーでカザフスタンのプレッシャーを相当受けボールが安定して出ないことなど、いろいろ重なり、日本の集中力が切れてしまい、4本のTryを奪われ、39-3でノーサイド。日本は前回に続き準優勝(アジアランク2位)で大会を終えましました。

今回の代表メンバーは、初代表の若手と復帰組も含むベテランがちょうど半分ずつ選出されており、お互い刺激を受けながらの遠征となりました。若手組みは日本の試合では味わえないプレッシャーやタイトなセットプレーをうけ、相当動揺していましたが、そこはベテランがうまく声をかけ、うまく補い試合を行ってきました。ただ、W杯は今回対戦したカザフスタン、急成長中の中国のどちらかに勝てないと出場が厳しい状況にあります。今回の遠征で、日本チームの課題点、個人的な課題点が多く見つかりました。遠征最後に浅見コーチが「これからが大切」といったように、日本はスタートを切ったばかりです。今後数多く見つかった課題点をどう克服するかが重要となってきますので、これからも応援、支援を宜しくお願いいたします。
最後に、カザフスタンは英語がほとんど通じず、また情報がないので、出発前も、遠征中も、現地でお仕事をされている外川さんと、通訳のラオシャさんにいろいろ動いていただいて大変お世話になりました。また選手をサポートしてくれたすべての方に感謝いたします、ありがとうございました。(スタッフ関奈津子)

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