■2013年7月19日(金)

菅平強化合宿もとうとう最終日を迎えました。
ただ、朝5時30分からの早朝練習も変わりなくあり、最終日とはいえ軽いメニューではありません。個人の課題に沿ったメニューが組まれており、流選手はウェイトトレーニング。

高い姿勢から低い姿勢へ入るスピードを高める練習する菊谷選手。

グラウンドでの午前練習の前にジムで身体の関節などの可動域を高めるのを目的にしている「アクティベーション」と呼んでいるメニューを行い、グラウンドに出てから即座にコンタクト練習ができるように準備しました。昨日やったばかりの高阪スポットコーチに教えていただいたものや、片手のみにボクシンググローブをはめていかにパンチを食らわないように有利な体勢を取るかなどのメニューを行いました。
普段はやらないメニューなだけに、選手たちも楽しみながら行っていました。

グラウンドに出てからはすぐに実戦形式の練習を行いました。この日の練習では分速150mというスピードを記録した流選手。

別メニューでの調整が続いていた内田選手も合流しました。

力強いボールキャリーを見せる坂手選手。

練習は約1時間と短いセッションでしたが、密度の濃い練習を行い、最後は円陣で締めくくりました。

最終日最後の練習ということで、自然に選手たちも握手を交わしていました。

全体練習が終わった後は個人的な課題に進んで取り組み、フロントロー陣はダルマゾ スポットコーチがいなくなってもポジションを確かめていました。

ジョーンズ ヘッドコーチと最後にアタックのオプションについて確認する廣瀬キャプテンと五郎丸選手。

そしてこの日もアイスバスはもちろん待っています。肩まで氷水の中に沈める宇佐美選手と坂手選手は思わず悲鳴をあげていました。

これで5日間に及ぶ菅平強化合宿を打ち上げ、オールブラックス戦まで日本代表として準備ができる日程は最大で9日間となりました。
解散前のチームミーティングで廣瀬キャプテンは「2011年のワールドカップのときは83-7で負けている相手に勝とうとしているのだから、ここから個人個人で3点、5点差を埋めていかないといけない。そうしたらどうにかできるはず。8月中旬から始まるオールブラックスのツアーを個人的にも見て研究して、次に再集合するときにすぐ取り組めるように準備しよう」と話しました。
11月2日のオールブラックス戦で、さらに進化したJapan Wayを見せれるように努めていきます。

■2013年7月18日(木)

菅平強化合宿4日目。
この日も快晴に恵まれました。

高阪スポットコーチが早朝練習から合流し、身体と身体をぶつけ合うパメリングでは高阪スポットコーチが直接指導します。

そして高い姿勢から低い姿勢に加速しながらタックルを2回行い、

その直後はタックルバッグの位置を印にして、タックル地点にしっかりとまっすぐ入り、
タックルバッグの後ろまでクリーンアウトする練習です。

内田選手とウィング選手はボクシンググローブをつけて別メニュー調整。

ユーロフィットと呼ばれるインターバル走を計5分間行いました。

そして実戦形式のコンタクトありの練習です。

練習後半は今日が最後となるスクラムセッションを約30分間行いました。
今日でダルマゾ スポットコーチは帯同終了ですが、合宿後もやるべきことを明確にすることができました。

練習後、なぜだか森の中に歩いて行く選手たち。

今日のリカバリーはいつものアイスバスの代わりに、近くの滝まで行って
”滝修行”さながら滝で打たれました。
打たれた後はアイスバスと同様で下半身をしっかり水に浸かって
疲れを取り除きます。見た目は冷たくなさそうですが、かなり冷えた水で、選手たちが震えるほどでした。

午後の練習は再び高阪スポットコーチによるトレーニングでした。
初めての体験の流選手は四苦八苦で、高阪スポットコーチのマンツーマン指導を受けていました。

そしてヤマハ対決を行った五郎丸選手と徐吉嶺選手。足をタッチされたら負けです。
2人は機敏で本当のレスリングのように激しい動きをしていました。

明日はとうとう菅平合宿最終日を迎えます!

■2013年7月17日(水)

今日の早朝練習はジムではなく、タイト5、ミドル5、アウトサイド5と3グループにわかれて5時30分から山へ行っての早朝練習を行いました。

まずはダルマゾ スポットコーチによる体幹を鍛えるプランクセッション。
20秒で次々と体の位置を変え、計5分間のプランクセッションです。
隣には青々としている芝生がありますが、わざとつらい砂利の上での場所を選んだダルマゾ スポットコーチ。

1グループにつき、2回のプランクセッションを行うので、計10分間の体幹トレーニング。
下は砂利なので肘の痛さに選手たちを悲鳴をあげてました。

そして10kgのウェイトを頭上にあげてレタス畑の中をジョギングです。
実はこの場所は4月の菅平合宿で雪ぞりアクティビティーを行った場所です。

アウトサイド5のグループはウェイトを左右にローテーションしながらレタス畑の間を通ります。

午前練習の前にチームミーティングを行い、今日の練習の内容などの説明などが行われました。

早速コンタクトの練習から始まりました。ボールを持ちながら当たって行く選手に後ろの選手がサポート。
激しい当たりを見せる安井選手。

そして高い姿勢から低い姿勢に入るときに加速をつけてディフェンスを切り裂く練習です。

また、日本代表の試合のハーフタイムなど、選手たちがロッカーへ戻るときは走って戻っているのをご存知でしょうか。
練習の合間の場所移動でも走って移動します。「オールブラックスのキャプテンのリッチー・マコウは練習と練習の場所移動でも一番先頭に立って走って移動して、他の選手を引っ張って行っている」とジョーンズ ヘッドコーチ。
ロッカーに戻るのに走るのも相手の選手たちにジャパンがどれだけフィットネスが高いチームかを見せつけているのです。

キックの練習を行う立川選手。
ゴムバンドを沢木スポットコーチに後ろから引っ張られていますが、これは体重移動を意識することで飛距離を伸ばすためです。

もちろん今日もスクラムの練習はありましたが、全体練習が終わった後にフロントロー陣は個人個人で
ダルマゾ スポットコーチにポジションをチェックしてもらっていました。

午後の練習はジムでウェイトトレーニングとタックルの練習を行いました。
全体練習の後に呼ばれて約100kgのダルマゾ スポットコーチを背中に乗せてプランクをするのは
宇佐美選手。「上半身も下半身もやるべきことがたくさんある」とダルマゾ スポットコーチ。

菊谷選手と安井選手がペアになってベンチプレス。100kgのウェイトを持ち上げています。

また、今回の合宿に際し、上田観光コンベンション協会様より飲み物一式をいただきました。
ありがとうございました。

いろいろな方々のサポートを受けて、ジャパンの強化に繋がっています!

■2013年7月16日(火)

日本代表候補菅平強化合宿2日目。
朝はかなり冷え込み、日本代表の早朝練習が始まる朝5時30分頃は11~12℃という冬並みの気温でした。
早朝練習はタイト5が先陣を切りスタート。
フロントロー陣は100kgのウェイトを背中に乗せ、30秒間キープします。
オールブラックスは100kgのウェイトを乗せて1分間キープするそう。
春のシーズンでは20秒のキープだったものを延長し、11月のオールブラックス戦へ照準をしっかり合わせています。
ジョン・プライヤー S&Cコーディネーターも選手たちの踏ん張りに期待していました。

そしてその次のミドル5グループ。
同じ背中に乗せていますが、フロントロー陣とは乗せるウェイトも変わってきます。
ポジション、そして選手個々の体重や体調に合わせてメニューが組まれています。

続く早朝練習一番最後のアウトサイド5グループ。
ローラーで遠く近くに動かすだけでなく、遠くに出すときはカーブを入れながら、
戻すときはまっすぐ引いてきます。

午前練習はいつも通り円陣からスタートです。

今日の練習でもスクラム練習は欠かせません。
フッカーのポジションには今回初招集となった坂手選手が入り、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチの
指示に耳を傾けます。

スクラムの新ルールに適応するためにも、毎日スクラムを組みます。
今回の強化合宿は平林レフリーも帯同してくれています。

別メニューで調整中の内田選手と日和佐選手。

最後の個人練習では初招集の流選手に日和佐選手が教えている場面もありました。

練習後、恒例のアイスバスはこの日は外でのアイスバス。
白く浮かんでいるものは氷です。

この日まで別メニューで調整していた長江選手、真壁選手、日和佐選手、小野澤選手、マレ・サウ選手、ホラニ選手は
午前練習後に解散となり、今後はチームでのリハビリなどを行っていきます。

午後の練習はジム内でウェイトトレーニングとスキルトレーニングを行いました。
昨年に続いて招集された宇佐美選手のボディーポジションを村上S&Cコーチが直します。

青木選手は昨日の練習で目の上を切ってしまったので、コンタクトの激しいスキルトレーニングには
加わらずにダルマゾ スポットコーチを相手にスローイングの練習を行いました。

勉強熱心な青木選手らしく、練習後にもアドバイスを求めていました。

午後の練習後、春のシーズンではスクラム練習をジャパンでやっていなかった
坂手選手と宇佐美選手はダルマゾ スポットコーチとの居残り練習。
ジャパンが春のシーズンでやっていた練習を
一からやり始めました。

そして、このきつい練習に耐えるためにも欠かせないジャパンの食事メニューのサンプルはこちらです。
これは昼食時のサンプルメニュー。選手の体重などによって摂取する食事の量も異なります。

明日は折り返しとなる合宿3日目。
疲労も蓄積され始める頃ですが、早朝練習から全力で行います!

■2013年7月15日(月)

6月24日に約3ヶ月間の春シーズンを終えて解散となってから、約3週間を経て再集合した日本代表。
今回の15日~19日の合宿は長野県上田市の菅平高原で実施しています。

上田駅で集合した選手たちは上田市長をはじめ、おもてなし武将や上田市キャラーズ、
地元のラグビースクールの子供たちに盛大に迎えていただきました。

上田市長からは特産品のブルーベリーをいただく伊藤選手と
ラグビースクールの子供たちから花束贈呈を受けた真壁選手。

日本代表からはお返しにサイン入りジャージーを市長にお渡ししました。

昨日14日からコーチングクリニック参加のために先入りしていた8選手を入れて、
早速チームミーティングが行われました。
早速11月2日に対戦することが決定した
ニュージーランド代表(オールブラックス)戦へ向けてのものでした。

また、チームミーティングでは今年初めて参加する選手たちの挨拶も行いました。
徐吉嶺選手、宇佐美選手、姫野選手、流選手の4選手。
「今回初めて呼んでもらったので、しっかりと吸収してがんばりたい」と流選手。

午後の練習ではまずジム内でのスキルトレーニングを行いました。
少しコンディション不良の選手たちは別メニューで個々に異なるトレーニングを行いました。

30分ほどジムでのトレーニングを行った後は、グラウンドでの練習です。
今日の練習は主にブレイクダウンの練習を行いました。
坂手選手相手にクリーンアウトする徐吉嶺選手。

こちらは低いクリーンオーバーの練習で、異なるタイミングで入ってくるDFの選手に対して
的確にターゲットを絞りプレーしていく練習です。

最後はユニットに分かれてBK陣とバックローはアタックシェイプの練習。

FW陣はダルマゾ スポットコーチによるスクラム練習を40分間にわたって行いました。

約2時間の練習を終えたエディー・ジョーンズ ヘッドコーチは「オールブラックス戦までは日本代表として
活動できる期間が最高でも14日間しかない。チームに戻ってどのような練習を個々ですべきかというのを
習慣づけてもらうのは今回の合宿の狙い」とコメントしました。

菅平高原は標高が高いこともあり、日なたこそ暑く感じますが、
陽が陰ると肌寒く感じることもあります。ラグビーの練習をするには快適な気候といえそうです。