6月21日、東京・秩父宮ラグビー場にて行われた「リポビタンDチャレンジカップ2014」第2戦 イタリア代表戦後に行われた記者会見の様子です。

イタリア代表からはクインティン・ゲルデンハイスキャプテン、ジャック・ブルネルヘッドコーチが、日本代表からはリーチマイケルキャプテン、エディー・ジョーンズヘッドコーチが登壇しました。


イタリア代表 クインティン・ゲルデンハイスキャプテン、ジャック・ブルネルヘッドコーチ

■イタリア代表

◎ジャック・ブルネルヘッドコーチ

「本日の試合では、我々は多くのミスをしました。15回のペナルティ、12回ボールを失う結果でした。日本は想像以上にパフォーマンスが良く、これでは勝てるわけがないと思いました」


◎クインティン・ゲルデンハイスキャプテン

「我々は非常に日本チームを警戒していましたが、とても良かったと思います。残念ですが、こちらはボールを失い過ぎました。日本はボールキープ、セットピースも良く、スクラムにも苦しみました」

───スクラムの印象は?

「タイトなコンテストになると思っていましたが、日本代表はとても良かったと思います。意図していないエラーが出て押された部分と、こちらが押し勝った部分があり、良いコンテストだったと思います。8人がユニットでまとまらないとスクラムの力は出せませんので、どの選手も日本代表は良かったと思います」

───これでツアーは一旦終了するが?

「とても残念な結果です。(イタリアはテストマッチ9連敗)今日はセットピースとドライブするスクラムは良かったが、ポゼッションをさらに磨く必要があります。日本代表はとても強くなっています。3年前とは比べものにならないくらい成長しています。我々はワールドカップ目指してあと1年、しっかりやっていきたいと思います」

───今日は暑すぎたのか?

「天気は言い訳になりません。暑いけれど、我々がツアーしてきたフィジーもサモアももっと暑い国でした。今日はオープンラグビーに適した環境だったと思います。シンプルにミスが敗因です」

■日本代表

◎エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ

「まず、この試合を勝てたことが良かったです。良いプレーをしなかったが、そういう状況でも勝てるようになり、チームとしての成長を感じます。ラインアウトは良くなかったし、勢いを付けたアタックもできなかったです。スクラムは前へ出られるようになり良くなりました。悪いハンドリングミスはポイントされましたし、レッスンになったと思います。まあまあのラグビーでしたが、もっとハードワークを続けて、ワールドカップに向けてベストのコンディションを作っていきたいと思います」

───成長を感じたところは?

「身体は小さいが、小さいなりにテクニックを使い、スクラムでは足のポジション、身体のポジションはすごく良くなりました。8人が一体になって良く押しています。マインドセットも、小さくても良いスクラムが組めるというマインドに変わってきています。イタリアは人生を賭けてスクラムを組んで来ました。ヨーロッパは、スクラム、スクラム、スクラムですよね。チームとしてイタリアに勝てたことは良かったと思いますが、まだ、我々の望んでいるレベルではありません。リーチがオフがないとこぼしていましたが、こんな出来では、もっとオフがなくなりますよ(笑)」

───日本代表のメンタルは?

「そこの部分はステップアップしました。キックオフでうまくいかなくても、とても良かったです。ラグビーはすべて完璧なゲームはできません。イタリアのようなチームと対戦するときにどこを攻めたらよいかを狙って、それができたと思います」

───勝因は?

「スクラムです。そこを上手く生かしていました。そこ以外は勝てる要因は正直に言ってなかったと思います」

───自陣で耐えたところは?

「トライされたのはキックオフで良いプレーをされたからです。自陣30mから内側はほとんどボールインプレーで継続されました。試合の最後は世界で一番長いスクラム時間でした(笑)」

───3点差だったが?

「テストマッチはスコアより勝つことが重要です。ワールドカップでは1点差でも勝てばよいのです。今日はミスがなければ15点差で勝っていました」

───ツアー全体の収穫は?

「イタリアチームは不幸な時期です。どのチームもスランプの時はあります。ジャパンもラインアウトはうまくいかなかったし、本当にアグレッシブな良いディフェンスをされました。もっとジャパンは学んで行かなくては」

───この試合結果で、現時点でランキング世界トップ10に入ったのでは?

「全くワクワクしていません。ワールドカップには関係ない。私の仕事はワールドカップで勝つことです。今日は約13000人の前で試合できましたが、日本のラグビーの発展のためにはワールドカップで勝って、会場を満員にすることです。昨日のサッカーの試合のように、前評判だけ高くても仕方がないのです。勝つことがすべてです」


◎リーチマイケルキャプテン

「今日はファンと記者の皆様、ありがとうございました。今日は勝利できて本当に嬉しいです。ただ、内容は余り良くなかったので、納得がいきません。代表に選ばれている以上、ハードワークしてモール、スクラムをやり、オプションの少ない状況でやってきました。強いスクラムを押すことができて、やってきたことが結果に出ていると思います。もっともっと強くなって、ティア1の国に勝つようにやっていきたいと思います。アタックで、もっと良いボールを出したかったが、ラインアウトでボールを獲得できず、ワールドカップなら、この試合は負けています。もっと獲得できるチームにならないと厳しいです。暑いからフィジカルで勝てたと思います」

───自陣で耐えたときは?

「とりあえず我慢しようと。良いディフェンスをしていれば、必ずノックオンしたりキックしたりするから、勝手なことをするなと言いました。(危機)脱出のところは良いディフェンスができました」


日本代表 リーチマイケルキャプテン、エディー・ジョーンズヘッドコーチ