現地時間11月17日(土)にイギリス・トゥイッケナムで行われた「ラグビー日本代表 リポビタンDツアー2018」第1戦 イングランド代表戦の試合後ヘッドコーチ、キャプテンらのコメントをお知らせします。

■ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ

「今週は非常にいい準備ができた。オールブラックス(ニュージーランド代表)戦を経て、その後イングランド代表戦という流れも非常に良かった。フィジカル的にも相手と互角に戦えたということを非常に誇らしく思う。今回は豊富なバリエーションのプレーを使い相手をサプライズさせることができたと思う。接戦まで持ち込んだが、こちらが劣勢になったときに若干プレーを怠ったりしてペナルティをしてしまい、それが相手のトライに繋がったり、ボックスキックから相手の展開に持っていかれてトライになるなど、簡単なトライがあったところが残念だが、ラグビーワールドカップ2019(RWC2019)日本大会に向けて非常に意味のある試合になったと思う。
トゥイッケナム・スタジアムというこのような場で自分たちのパフォーマンスをしっかり見せて、しかも勝てるところまで持っていけるような展開に持ち込めたというのも非常に大きな収穫ではあるが、後半相手に流れを渡してしまい、逃してしまったところは課題である」

■リーチ マイケルキャプテン

「(個人として)せっかくスペースを作ったのに、そしてそこにアタックする機会があったのにそこまでボールを運べなかった。勝てた試合に負けたのと、自分たちが一番課題としていた後半の立ち上がりの10分、そこで勢いを失い、うまくいかなかったのは残念。その流れを失った原因はペナルティにある。相手が勢いに乗ってきて、必死にプレッシャーをかけようとしてくるところでペナルティを取られたのが大きい。
チームとして、ブレイクダウンはだいぶ成長できたと思う。更によくなる伸び代はあるが、今のところ一番成長しているところ。また本日はラインアウトも良かった。ニュージーランド代表戦ではカットされたりしてしまったが、本日はほぼ100%取ることができた。ラインディフェンスでも相手にプレッシャーをかけることができたし、試合の立ち上がりのチームの勢いはすごく良かった。トゥイッケナムの8万人の観客の前で試合をするのは初めての体験。その中でラグビーができてすごく楽しかった」

■具 智元選手

「半年ぶりの試合で、また観客も8万人というので更に緊張していたが、その緊張がいい方向に働いた。ただ久しぶりの試合でまだまだ未熟な部分も多かった。前半は良かったが、後半あまり相手のスクラムに対応できなかった部分もあったので、次のロシア代表戦ではミスがないように、スクラムでもフィールドでもいい準備をしていきたい」

■田中史朗選手

「8万人の観客の前で試合をするというのは、終わってみればすごく誇らしいことではあるが、試合をしているときはいつもの試合と同じ感覚だったので、集中してラグビーができたのだと思う。田村やリーチとしっかりコミュニケーションを取れたので、観衆の歓声は苦とは感じなかった。前半、動けているときは全員いい働きをして、前半もリードして終わることができたが、後半疲れてきたときにペナルティが多くなってしまい、相手のやりたいラグビーをやらせてしまったので、もっとコミュニケーションを取ることで、ペナルティをしないということを意識していきたい。ペナルティやミスは個人の意識と、またチームとしても声をかけてなくしていきたい。いいラグビーもできていたので、このラグビーのスタイルは変えずに、あとは意識を変えて、ロシア代表に勝てるように頑張りたい」

■田村優選手

「(後ろを振り向いたのは)パスを欲しいと言ったわけではなく時間を確認していた。
日本代表の方が強かった。勝てた試合だったと思う。ブレイクダウンが後半からうまくいかなくなってしまい反則が増えてしまった。ロシア代表戦は個人的にも、チームとしても大事な試合なので、いい準備をして勝てるように頑張りたい」

■福岡堅樹選手

「8万人の観客はやはり一体感があり、応援している感というのがすごく伝わってきた。声が聞こえなくなる瞬間もあったし、このような大観衆の中で試合ができることはなかなかないのですごく貴重な経験になった。いい流れで前半を終えられて、後半の入りも悪くなかったが、修正してきた向こうの地力の強さや、自分たちの切り替えの部分で一発で抜かれてしまったシーンは修正が必要だと思う。アタックからディフェンスへのトランジションの部分もまだまだ修正が必要であり、ロシア代表はもう一度RWC2019でも対戦する相手でもあるので、日本代表の方が強いというイメージを相手に植え付けるためにも、いい形で勝ってRWC2019につなげたい」

■中村亮土選手

「8万人の観客の前で試合ができて楽しかった。この最高の環境の中でいい試合ができて、いい経験になった。前半はプラン通りできたところもあったが、後半は、80分を通して自分たちのラグビーをやるという点で、また相手のプレッシャーがきつい中でやりきれなかった部分もあったので、そこは次に向けてのいい反省点だと思う。(前半22分の自身のトライについて)FWがいいスクラムを組んでいたので、またいいボールも出てきて、いい形でキャリーできたのでトライにつながった。次戦のロシア代表戦はチームとしても一番大事にしている試合なので、RWC2019の試合をイメージしながら、いい準備をしていきたい」

■山田章仁選手

「アスリートとして非常に幸せな時間だった。試合中、観客の歌声も聞こえたが選手間のコミュニケーションの部分はしっかり対応できたので良かった。勝てればもっと良かったと思う。前半、あのような戦いができたのも日本の成長の証。ロシア代表戦が一番大事な試合になってくるので、全員で一致団結して頑張りたい。80分間、しっかりやりきりたい」