競技規則につきまして、ワールドラグビーよりこのほど、下記の通りルーリングに関する通達が出されました。日本協会でもこれを受け、ここに通知いたします。


競技規則8.14には以下のように記されている:

「プレーヤーは全員、キッカーがボールを蹴ろうとして近づき始めるまで、自チームのゴールラインまで下がる。キッカーが近づき始めたら、ゴールを阻止するために、チャージしたりジャンプしたりしてよいが、その際、他のプレーヤーに体を支えてもらったりしてはいけない。」

 

ニュージーランドラグビー協会は、「ボールを蹴ろうとして近づき始める(原文: “begin to approach to kick”)」が意味することについて、解釈の明確化を要請する:

 

先日行われたスーパーラグビー アオテアロアの試合において、コンバージョンがチャージダウンされた(第5節 クルセイダーズ対ブルーズの55分35秒の場面)。キッカーが、ルーティーンの一環としてボールへ向かって前進する前に後ろへ数歩下がった時にクルセイダーズのプレーヤーがチャージし始めた。

キッカーがどの方向であれ動き出したらすぐにキックへのチャージが可能となるというのが多くのレフリーによる一般的な解釈だが、「後ろへ下がる(stepping back)」という表現は「近づく(approach)」と同じ意味ではないため、この解釈とはならない。

 

ニュージーランドラグビー協会では、どのレベルのラグビーにおいてもすべてのレフリーが用いることのできる明確なルール解釈を希望する。

 

 

ラグビー委員会の指定メンバーによるルーリング:

 

今回の事例においてレフリーが行った判断は正しい。キッカーがどの方向であれ動いた瞬間、「ボールを蹴ろうとして近づき始めた」とみなされる。このように解釈する理由はわかりやすさであり、そうでなければ、キッカーがいつ動き出したか、また、どちらの方向に動き出したかを、レフリーが判断しなければならなくなってしまうからである。また、プレーヤー、マッチオフィシャル、観客による誤った解釈を招いてしまう可能性もある。

 

以上